生字幕放送でお伝えします岩渕⇒こんにちは10時5分になりました「くらしきらり解説」です。
政府は今月からおよそ1か月間をサイバーセキュリティー月間と位置づけ情報セキュリティーに関する啓発を重点的に行うことにしています。
そこで、きょうは私たちができる対策について三輪誠司解説委員とお伝えします。
サイバー攻撃というと最近も企業から重要な情報が盗み出されたということがニュースになりました。
そもそもサイバー攻撃はどんなものですか?三輪⇒インターネットを通じて遠隔地にあるコンピューターシステムを攻撃するというものだと思います。
例えば、スパイ活動です。
企業や政府機関にあるコンピューターから機密情報などを盗み出してしまうという攻撃が考えられます。
また、システムそのものに侵入するなどして破壊してしまうまたはデータを消してしまうという攻撃もあるんです。
実はこうしたリスクに備えようと政府は先月サイバーセキュリティー戦略本部というものを作りました。
サイバー攻撃に関する監視のシステム情報収集などに力を入れるということにしています。
戦略本部ですが実は5年後に迫った東京オリンピック・パラリンピックを見据えたものなんです。
オリンピックとサイバー攻撃は関連がありますか?実はオリンピックはサイバー攻撃にねらわれやすいという傾向があります。
大きなイベントです。
サイバー攻撃によって大会運営にトラブルがあったら国の安全対策そのものの評判に大きなダメージを与えることができるということです。
実は3年前のロンドンオリンピックでは大会のホームページに合わせて2億件のサイバー攻撃があったんです。
サービス妨害攻撃というものもあります。
コンピューターを使って企業などに大量のデータを送りつけてデータを動かなくさせるというものです。
コンピューター動かなくさせるというものです。
日常的にも起こっています。
海外の調査では去年は2倍の攻撃が観測されたということです。
どうしてこういうことをするんですか?動機はいろいろあります。
1つは政治的主張で例えば国の政策などに不満があるそれをサイバー攻撃によって訴えるという目的です。
次にお金目的の企業恐喝です。
サイバー攻撃を仕掛けておいてそれをやめてほしかったらお金を払えと恐喝するというものです。
そして、愉快犯。
混乱を楽しむんですね。
最近ではビジネス化もあります。
サイバー攻撃を代わりにやってあげます1時間当たりの料金はいくらです、と売り出すというものです。
去年の9月には熊本市の高校生がサイバー攻撃を代行するというサービスに依頼してオンラインゲーム会社のコンピューターをダウンさせたとして書類送検されているんです。
依頼すれば誰でも攻撃できてしまうということなんですね。
困った事態になっているということです。
実は、こうした攻撃さらにやっかいなことがあります。
私たちの家庭などのインターネット環境が悪用されるということです。
攻撃を仕掛けようというハッカーグループは家庭内にあるコンピューターやネットワーク機器をいわば、のっとって遠隔操作しましてサイバー攻撃を仕掛けるように命令するということです。
すると、家庭の中にあるインターネット環境が企業などに対して、一斉に同時に攻撃を仕掛ける企業などから見るといろいろな家庭からサイバー攻撃を受けているということになってしまうんです。
攻撃に加担させられているというのは非常に腹立たしいですね、悪用されないためにどうすればいいですか。
実は悪用されやすい機器がありますので対策を取っていくのが大事です。
悪用されやすい機器、ルーターというものがあります。
インターネットを利用している家庭には必ずあります。
外部と家の中のインターネットの間をつなぐ役割をしているものです。
中身はコンピューターです。
ソフトウエアが入っています。
しかし、こうしたデータの中には設計が不十分だったり中に入っているソフトウエアにセキュリティー上の欠陥があるものというのがあります。
それが狙われて遠隔操作に利用されるということです。
ふだん気にしない機器なので盲点になっているということです。
防ぐ方法が考えられますね。
ルーターは中身がコンピューターです。
この役割は外からの通信情報を内部に振り分けたり不正なものを遮断するという仕組みがあります。
中に入っているソフトウエアを利用者はアップデートしていくことが求められます。
するとセキュリティー上の欠陥がないソフトウェアにバージョンアップしてくれます。
今、自動で更新されるものも増えています。
ですが、取扱説明書などで確認したほうがいいと思います。
手動のものもあるんですね。
家庭のパソコンにメーカーなどから注意を促すメールが届いているものもあります。
今のままでは危険なのでアップデートしてくださいということを知らせるメールです。
このメールを受け取るためには買ったときにユーザー登録をすることも大事です。
なかなか触れることのない機器なので難しく感じます。
2013年の調査では悪用されかねないルーターが世界中で2800万台あるという統計もあります。
こうした機器のセキュリティーレベルを上げるのは難しいということです。
メーカーなどでも対策を強化してほしいと思います。
求めたいものが3つあります。
1つ目は、このままで使ったら危ないですこのままで使っても大丈夫ですというふうに確認する仕組みがありません。
分かりやすいものが必要です。
2つ目は、分からないとメーカーに電話で問い合わせたいですね。
有料だったりすると使い勝手がよくないということもあります。
充実してほしいと思います。
3つ目は欠かせない対策ですね。
一般の人が分かりやすく使いやすくしてほしいです。
インターネットの安全管理情報セキュリティーは利用している人の自己責任だということが長く言われていました。
それがサイバー攻撃に悪用されることになると自己責任ということで他人が放置しているわけにはいかないと思います。
セキュリティーレベルが上がるように国の戦略本部も対策を講じてほしいと思います。
次回のテーマです。
担当は竹田忠解説委員です。
ぜひ、ご覧ください。
2015/02/12(木) 10:05〜10:15
NHK総合1・神戸
くらし☆解説「サイバー攻撃・身近なところから対策を」[字]
NHK解説委員…三輪誠司,【司会】岩渕梢
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出演者
【出演】NHK解説委員…三輪誠司,【司会】岩渕梢
ジャンル :
ニュース/報道 – 解説
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
情報/ワイドショー – 健康・医療
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