火山や地震などの自然災害を最小限にするようにハザードマップが作られている。
こんにちはKIKIです。
ここはもともとは学校でしたが今はクリエーターやアーティストたちのための施設になっています。
今回と次回のテーマは「私が作った展覧会」。
高校生たちが自分たちで展覧会を企画して実現させていきます。
どんな企画が生まれるか楽しみです。
ここは千代田区立錬成中学校だった建物。
今は…この日は参加料を払えば誰もが自由に出品できる展覧会が開かれていました。
14歳から74歳までの作品290点が所狭しと並んでいます。
はあ〜すごい作品の数。
へえ〜。
こんにちは〜。
今日の講師はここ3331のディレクター…中村さんは地域の活性化そして震災からの復興などにアートの力を生かそうと全国各地で活躍しています。
新しいアートの拠点3331でも今回の展覧会をはじめさまざまなイベントを仕掛けているのです。
(中村)ちょっとねもともと教室なんで天井はそんな高くないんですけれどもそれをまた学校の記憶が残る…少し宿ってる場所でこういうように見れるっていうのは親しみ持って…。
そうですね。
何か作品との距離も近くなるんですね。
見せるための箱であったりそういうマネージメントであったりそこも大事なんですよね。
「展覧会を作る」っていう事ですか。
学校での発表会や文化祭にも応用できるワークショップです。
挑戦するのは千代田区立の中高一貫校…何だか落ち着かない様子。
展覧会を作るといっても自分たちは何から始めたらよいのかとにかくたくさんの作品を見て回ります。
すると…。
すごい。
自分たちでも何かできそうかな?いよいよワークショップ開始。
お願いします。
展覧会を作るっていう事なんだけど展覧会って本当にいろんな形式いろんな形があるんですごく自由に作れるんだよね。
まずは前例や常識にとらわれず企画を自由に考える事が大事。
一体どんなアイデアが出てくるかな。
えっお金?アーティストだもん。
えっ常識?アーティストだもん。
えっ?それは駄目よ。
は?そういう事よ。
あ〜もう収集車行っちゃったかしら。
資源ごみだけやけに早く来るのよねえ。
ああもう!あ?何よこれ。
はっ漫画!漫画よ!大きい漫画よ〜!これ「落ち」とかないのかしら。
何ごみなのかしらねえ。
町内会の金子さんに相談しよっ。
あっちょ…ちょっと捨てないで下さい。
えっ?漫画じゃないんです。
漫画よ!アートなんです。
アート?アートですって〜!?これは…当時アメリカでよく知られていた人気漫画をあえて題材にした絵画作品です。
発表された時に大きな議論を巻き起こしたんです。
どうです?何でこれがアートで「アートおかん」がへなちょこアニメなのよ。
いや誰もそんな事は…。
町内会で言われてんの知ってんのよ。
もう!どうどうなのよ!ううわあ〜!ねえちょっと!何よ。
「ポップアートおかん」になったんじゃないのよ!お〜い!さあ展覧会を作るワークショップ。
講師の中村さんからアドバイスがあります。
誰が何をいつどこでなぜどうやって作るのか。
ここに5W1Hって書いたけど基本的にどんなイベントでも人に伝えるためにはこの要素を考えなきゃいけないんですよ。
5W1Hに当てはめると今回は私たちが展覧会をする事は決まっています。
あとの4つはどうでしょう。
「どこで」っていうのは1つまず解決したよね。
ここだここだ。
「どこで」っていった時ここはどういう所かっていうのも少しは感じてほしくて。
元学校だよね。
そういう場がどういう場なのか読み解いてみるっていうのも大事。
3つのチームに分かれて企画を考えていきます。
でも目的やテーマがなかなか見つかりません。
今一番例えば気になってる事。
一番何か…。
ヒントはね…そこでとにかく気になっている事をキーワードとして書き出す事にしました。
身近な「学校」という言葉から発想を広げるグループ。
こちらは「給食」ですか?自分たちらしいテーマが見えてきたかな?リアリティー実感がある事。
この事が一番…。
ん?あ〜地震もそうだね。
いっぱいあるね。
その地震から何が…つながってくる?更にキーワードを出していきます。
えっじゃあ逆に平和?平和?どんなテーマの展覧会にするか少しずつですが形になってきているようですよ。
美術館の学芸員さんに聞いてみよう。
ここは…新しい展覧会の準備が進められています。
あっいた。
この方が…この展覧会に企画の段階から関わっています。
(吉)そんな感じです。
そんな感じです。
OKですOKです。
この展覧会はドイツ・ベルリンで活躍するアーティストたちを紹介するもの。
今ベルリンはアートの中心として世界中から注目を集めているんですって。
展覧会の企画が生まれ準備が始まったのは2年も前の事です。
吉さんたちスタッフが最初に行ったのは作家を選ぶ事。
そのために何度もベルリンまで足を運び作家と交渉しました。
作品が決まったら作品をどうやって運びどのように展示するのか考えていきます。
このような展示室の模型を作って検討します。
やっぱりそれぞれの作品に立ち止まって考えて頂きたいのでそれを妨げないようなスムーズな動線を考えています。
そして大切なのが広報やカタログ作り。
ポスターチラシホームページなどを使って多くの人に知ってもらえるよう工夫します。
こうして綿密に準備を進めていても途中で変更する事もあります。
今回この作品は最初は一直線で並んでる予定だったんですけどやっぱり一直線だとこの大きな空間でダイナミックなものを生んでなかったので斜めにしてパッと一望できるような形に変更しました。
納得してます。
へえ〜。
さまざまな努力の末にやっとオープンにこぎ着ける訳ですね。
最後にアドバイスをお願いします。
誰に見せたいのかっていうどういったお客さんに見せたいのかを具体的に想像するっていうのが。
多くの人に見てもらいたいっていうぼやけたイメージだとこっちのメッセージも伝わりにくいので自分の身近な親にどのように理解してもらうか…っていうのを考えています。
ありがとうございました。
さて2週間後学校を訪ねてみました。
テーマは固まってきたかな?こちらは「地震」。
こちらは「テスト」ですか。
赤点は分かんないですけど「テストの点数でカウントダウンをしようか」っていう話が出ました。
こちらはどうかな?教科書の人とか有名人に落書きをするっていう事になって。
自分の手で変えられるみたいな。
何だか楽しそう。
どんなふうにまとまるのかな?中村さんは高校生の頃ってどんな学生だったんですか?突然ですが。
えっ高校生の時?僕は本当に典型的な絵描き少年というか。
もう絵は描いてた?絵だけですね。
1年の時の1か月だけ野球部で甲子園目指したんだけど硬式の硬さにボールの硬さに挫折してで美術部入ったんです。
へえ〜。
特に高校の先生は自分が作家だったので毎日夏休みとかすごいでっかい作品描いてるんですよね。
やっぱりその後ろ姿っていうのは現場感があったので楽しかったですね。
何かそれが今につながっているような感じがしたんですけど。
何か作る手前とかアトリエで悩んでる時とかそういう時に誰が横にいるかって大事なんですよね。
「こういう作品作ろうと思うんだけど」って言うと向こうも…友達は友達で言うじゃないですか。
はい。
そういう話の話し合いの現場っていうのは一番原動力になるっていうのかな。
展覧会っていうのはそれら考えた事をメッセージとして伝える場だけどもそのメッセージはどっから生まれてくるかってやっぱりそういう悩みの部分ですよね。
なのでその重要な要因の種をここにできるだけまいてるっていうような感じですけどね。
種をまいてどんどんどんどん芽が出てきそうですね。
参加してくれるのは…。
(生徒たち)帝京高等学校!今日の名作はこちら。
坂道が描いてありますね。
この道を歩くつもりね。
はい五感を働かせて下さい。
目だけじゃなくって五感を働かせてこの中にねいろいろと想像してみて下さい。
絵を見ながら耳を澄ますと何か聞こえてきませんか?においはどうかな?温度はどうかな?そうやって絵を感じてみるんです。
手前の方に…
(上野)なるほどね。
これですか?
(上野)木か何かの影あぁ〜。
(上野)これ自分ですか?なるほど。
上りきったら何があるんだろう?う〜ん…。
音だとかにおいだとかあるいは暖かいとか涼しいとか皮膚感覚といってもいいですよね。
目で見てるんだけれども…そういう楽しみ方で今絵を見ました。
この絵は…東京の造成地を力強く写生した近代風景画の代表作です。
絵を見ながらつぶやいてみよう。
黒。
でっかい黒。
白。
四角。
真四角。
ギュン。
ビリビリ。
木。
灰色。
冷たい。
丸。
グルグル。
富士山。
デザイン。
三角。
チェック。
ビル。
ガチャガチャ。
灰色。
タワー。
ピカピカ。
ピカ〜。
紫色。
光。
川。
ビル。
水彩画。
色。
カラフル。
色鮮やか。
万華鏡。
光。
はっきり。
赤。
四角。
黄色。
黒。
四角。
黒!白。
展覧会の企画もまとまってきました。
そこに中村さんの登場です。
どんなテーマでやるのか聞きに来たのです。
それではそれぞれのチームに発表してもらいましょう。
よろしくね。
はい。
地震で津波とかで建物が壊されてしまって…っていう事から「破壊」っていうイメージがつながってそれで今後再生していくっていう意味で「再生」っていうキーワードが出てきて…大事なのが自分が行きたくても当然高校生だし行けないっていうのもあるしさ。
東京に住んでる人がキーワードを体験して今伝えたいメッセージが感じられるといいよなあ。
いいんじゃないかな。
次のチームは?「テスト」はどうかなっていう感じになったんですけど。
あ〜懐かしいなテスト。
みんな出してくれるかな?面白いね。
みんなが非常にリアリティーあるテーマだから…絵にもなるね多分ね。
さあ最後はどうでしょう。
「いたずら」っていうのが学校でできる「いたずら」っていうのがあってそれで一番「みんなやってるだろう」っていうのがこの教科書の…いろんな人の写真とかの顔に落書き。
もっといたずらのさ…ブレストしてこんないたずらこんないたずら数が増えないと。
広がるねアイデアが。
どのチームも面白そうな企画が出来上がりましたね。
「私たちが作る展覧会」3つのテーマが決まりました。
あとはどうやって実現させるかです。
展覧会頑張っていきましょう!
(一同)イエイ。
これからは作品を作ったり選んだり展示や広報のしかたを考えたりなどやる事がいっぱい。
続きは次回。
お楽しみに。
展覧会にもさまざまな種類があるのね。
展覧会にどんなメッセージが込められているのか考えてみましょう。
展覧会が開かれるまでには企画から作品選びそして展示の工夫や広報などなど本当苦労が多いのねえ。
企画には誰が何をいつどこでなぜどうやってという5W1Hが大事なのね。
オープンまで頑張ってね。
2015/02/12(木) 14:20〜14:40
NHKEテレ1大阪
NHK高校講座 芸術「美術 私が作った展覧会(1)〜企画準備〜」[字]
美術と書道の2本柱で芸術に親しみます。第一線の作家とともに楽しむ創作ワークショップや鑑賞のヒントを満載したアニメなどを通して、美術や書道の魅力を伝えます。
詳細情報
番組内容
「みる」と「つくる」を二本柱に美術に親しむ。今回の講師は、アーティスト・中村政人さん。高校生たち自身が、展覧会の企画作りに挑戦する。学習ポイントは、「展覧会へ行こう」「学芸員に聞いてみよう」「展覧会を立案」。展覧会とは、いったいどうやってできているのか。実際の展覧会作りを体験してみよう。
出演者
【講師】東京藝術大学准教授/アーティスト…中村政人,【司会】KIKI,【語り】落合弘治,雨蘭咲木子,小宮和枝
ジャンル :
趣味/教育 – 中学生・高校生
ドキュメンタリー/教養 – その他
趣味/教育 – 生涯教育・資格
映像 : 480i(525i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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