大舞台の経験、次世代へ=元チーム青森の寺田コーチ−冬季ユニバ・カーリング

ユニバーシアードのカーリング女子1次リーグで、ハーフタイムに札幌学院大の選手と話す寺田桜子コーチ(右から2人目)=5日、スペイン・グラナダ

 【グラナダ(スペイン)時事】スペインで行われているユニバーシアード冬季大会に、カーリング女子の札幌学院大が参加した。指導するのは寺田桜子コーチ(30)。かつてチーム青森に所属した2006年トリノ五輪の代表選手が、後進にも夢の舞台を踏ませようと力を注いでいる。
 07年のユニバーシアードでは日本選手団の旗手を務めた。その後競技から離れ、青森から実家のある北海道へ。競技としばらく無縁だったが、カーリング人気が高まった11年から札幌協会で指導などに携わった。「経験を生かせれば、と恩返ししたい気持ちになった」。昨年12月に札幌学院大のコーチに就き、程なく国際大会に臨んだ。
 カーリングはプレー中にコーチの指示を受けられないため、考えることが上達に欠かせない。寺田コーチは教え子に必ず「自分たちで答えを見つけなさい」と説き、日々重ねるミーティングで助言。スキップの南真由は「大舞台を知っている方。試合のたびに課題が見つかり、刺激になっている」と言う。
 チーム青森で元同僚の小笠原歩(北海道銀行)らは今も第一線で活躍。「うずうずする気持ちはある」と現役への思いものぞかせるが、「中途半端にはできない。今は違う立場から競技に関われて光栄」と言い切る。ユニバで札幌学院大は1勝8敗の9位に終わったが、「いい経験ができた。次につなげればいい」。苦さを味わった選手を優しい笑顔でねぎらった。(2015/02/14-06:19)

時事ドットコム
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