この世の果てブログ

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「富裕層向け」という魅惑のキャッチフレーズを持つ雑誌『PAVONE(パヴォーネ)』

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2月11日の日経MJ・1面より。アベノミクスの恩恵を受けた富裕層の連中が派手に買い物を始めたので、デパートの外商部がハッスルしている、という記事より。記事自体はどうでもいい内容だったのだが、ある部分が俺の目を奪った。

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富裕層向けの雑誌「PAVONE」編集長の小柳幸子さんは「富裕層の嗜好は多様化しており、人と違ったものやオーダーメードを好む。高額でも気にせず、いわば価格競争のない世界」と指摘する。


富裕層向けの雑誌「PAVONE」」! なんちゅうそそるキャッチフレーズなんや。俺、雑誌好きだし富裕層だけど、知りませんでした。ということで、早速 Amazon で買おうと思い検索したのだが、バックナンバーが古本で出品されているだけ。どうやら販路としては、定期購読か雑誌専門オンライン書店『Fujisan.co.jp』に限定されているっぽい。やはり富裕層は Amazon なんぞで買い物はしないのだ。

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ということでオーダーして待つこと数日。昨日、届いた。最新号である2015年冬/春号。


上品かつどシンプルな装丁。特集は「豪華寝台列車VSOEの旅」。富裕層ではない人のために補足すると「VSOE」っちゅうのは「ベニス・シンプロン・オリエント・エクスプレス(Venice Simplon-Orient-Express)」のことで、ヨーロッパの観光列車のことね。ブランデーの種類のことかと思った人、残念でした。

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雑誌名は金文字で刻印。ラグジュアリー。

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表紙をめくると、いきなりブガッティ・ヴェイロン16.4(メーカー希望小売価格125万ドル)の見開きグラビア。そそる。

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巻頭の軽めのコラム「世界の逸品」は、スタンウェイ & サンズのピアノについて。やっぱりピアノはスタインウェイに限ります。俺もピアノはスタインウェイしか触りません。

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以下、めくるめく富裕層の世界が展開されるのだが、雰囲気が伝わる程度に目次を引用しておく。

  ・秘めたる本能 BUGATTI VEYRON
  ・鬼頭郁子が案内する ベニス・シンプロン・オリエント・エクスプレス
  ・日本橋 芽吹きの風が祝福する街へ
  ・現代フラメンコの寵児マリア・パヘスが舞う新時代のカルメン 
  ・創業175周年 パテック フィリップの真価
  ・留学新時代の子女教育
  ・打ち寄せる波と光に包まれた至福の宿 THE LALU QINGDAO CHINA
  ・冬の沖縄 南国の誘惑
  ・パークハイアットがラグジュアリーであり続ける理由
  ・幸福の道がつないだ60年を寿ぐフレンチの祝宴
  ・駆け抜けるダンディズム RALLY NIPPON 2014
  ・豊かな自然に囲まれた幸せなアートスペース
  ・完璧な美しい歯を手に入れる
  ・エピソードに学ぶ「相続の流儀」第1回
  ・美髪をはぐくむ
  ・ストリートアートの寵児たち Mr.Brainwash + Hijack
  ・ド・ゴールの愛したシャンパーニュのDNAを継ぐ珠玉の名酒が日本上陸 Boërl & Kroff
  ・時感紀行。29000日を堪能する時計の選び方。
  ・書斎周りの名品たち
  ・半年先の景気をよむ


基本的に、Amazon や楽天で売っていないモノ・じゃらんでは行けない旅・食べログには載ってない飲食店が、メインコンテンツ。


こんな富裕チックな内容で、雑誌自体は年4回発行の1部1,500円。いきなり庶民的な値段。もちろん太い広告主を掴んでいるというのもあるのだろうが、「パヴォーネセレクション」と称するキュレーション通販や、有料会員制読者メンバー会を通じた交流イベントなども開催しているようで、雑誌をハブにして、うなっている銭を使いたくてしょうがない富裕層の痒いところをかいてくれる姿勢は、面白い。サイトもゴージャス。

リンク PAVONE, The Spirit of Elegance - 総合情報サイト


雑誌そのものは、美麗な写真とそそるキャプションで、物欲は刺激される。ただ、読みものとしてはちょっと弱く、もっとディレッタンティズムを刺激するような、読ませる記事があれば、買い物雑誌以外の楽しみもあるのだが、と感じた。ひょっとしたら、書き手自身が富裕層ではないのかもしれない。なんちゃって。

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「煽る」という点では共通するが、想定読者が貧困層の『SPA!』とは対極の存在のような雑誌でした。


PAVONE SPA!