田中章博
2015年2月19日11時57分
低賃金のアルバイトに正社員並みのノルマや長時間労働を課す「ブラックバイト」に対抗しようと、関西の学生が21日に労働組合「関西学生アルバイトユニオン」を結成する。東京、札幌に次ぐ全国3番目の学生労組。泣き寝入りを強いられてきた学生に団結を呼びかける。
まずは京都大、大阪市立大、同志社大、関西大などの学生約15人で立ち上げ、大阪市内に事務所を置く。関西の学生を対象に月200円の組合費で組合員を募る。メールで労働や奨学金の相談を受けるほか、労働法規のセミナーも企画。弁護士や司法書士を顧問に招き、雇用主との団体交渉にも臨む。
共同代表に就く関西大3年の渡辺謙吾さん(22)も以前にブラックバイトを経験している。バイト先の大阪の書店の時給は750円だった。当時の大阪府の最低賃金は800円。レジのお金の不足分はバイトの給料から引かれた。
「これっていいの?」。疑問が膨らみ、昨年6月から他の学生にアルバイトで不当な扱いを受けていないかアンケートを始めた。
「毎回1時間ただ働きがある」「夜勤なのに昼も入るよう威圧された」。多くの学生がブラックな職場に苦しんでいた。回答した約260人のうち1割が最低賃金を下回る時給を経験し、3割が学業への支障を訴えていた。
■女子学生、団交で解雇撤回
「あしたから来なくていいよ」。大阪市立大4年の柊(ひいらぎ)まりさん(25)は昨年1月、アルバイト講師をしていた塾の授業後、塾長から解雇を告げられた。ここでバイトを始めて3年ほど。勤務態度などで注意されたことはほとんどなく、思い当たる節はなかった。
学生講師が中高生を教える個人指導塾。教材やテストづくりはすべて持ち帰り残業で、大学の講義中にやった。事務処理や塾生の対応でいつも1時間はサービス残業があった。
親元から通うが家計にゆとりがあるわけではなく、有利子の奨学金と月7万円前後のアルバイト代で学費や生活費、通学費をまかなっていた。
理由なき解雇に納得がいかず、知人がかかわる労組に相談した。1回の団交で解雇は撤回され、未払い残業代の一部など23万円が支払われた。
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