もりです。
ニュースをみていると、中東やウクライナ関連など、世界のあちこちで紛争が起こっていて、罪のない民間人の方々が、身体を震わせながら今日明日を生きるために耐え忍んでいる姿を、よく報道で目にする機会が多い。
そのたびに「いったい正義とはなにか?」と考えてしまう。
そんなとき、ふと思い出したのが、「わたしが正義について語るなら」という1冊。著者はアンパンマンの作者「やなせたかし」さん。
アンパンマンは大人も子供も楽しめる内容。また、大人でも心打たれるシーンがある。
わたしはこの本を読み終えたときから、絶対この本を紹介しようと思っていた。
それを思い出したので、今回は「わたしが正義について語るなら」から、わたしの心に響いたポイントをいくつかご紹介します。
まずはこちらから。
・内容紹介
正義とはなにか。絶対的な正義なんてないし、正義はある日逆転する。
正義のためには悪人がいなくちゃいけないし、悪人の中にも正義がある。
正義を生きるのは大変だけれども、その中で僕たちが目指すべき正義とは―。
私たちの絶対的なヒーロー「アンパンマン」の作者が作中に込めた正義への熱い思い!
引用元 : わたしが正義について語るなら
読了後の感想は、全体を通して、やなせさんの優しさがとても伝わってくる内容の1冊です。
ご自身の戦争体験、創作者として駆け出しのころ、出会い────。
本書で一番長く書かれているのは、アンパンマンが誕生するまでの経緯についてですが、それと同時に、正義とはなにか? を読者にも語りかけてくる、正義について深く考えさせられる内容です。
◇ アンパンマンの原点は自らの戦争体験から
アンパンマン(あんぱんまん)はお腹を空かせた人に自分の顔(アンパン)を食べさせますよね?
それにはやなせさんの思想があって、兵隊として戦争を体験した著者が、「飢えた子供を助けることが一番なんだ」という思いがあったから。
正義はある日逆転する。
逆転しない正義は献身と愛です。
それは言葉としては難しいかもしれないけど、例えばもしも目の前で飢えている人がいれば一切れのパンを差し出すこと。
それは戦争から戻った後、ぼくの基本的な考えの中心になりました。
p21
自らの体験がアンパンマンの原点だったんですね。
まずは与えること。
貧しい人のために働き続け、その生涯を愛に捧げたことで知られている、平和運動家のマザー・テレサはこういいました。
100人に食べ物を与えることができなくても、1人なら出来るでしょ?
◇ 人に喜んでもらうことが嬉しい
本書を読んで感じたことは、著者が「人を喜ばせたい」という人柄です。
人生の楽しみの中で最大最高のものは、やはり人を喜ばせることでしょう。
すべての芸術、すべての文化は人を喜ばせたいということが原点で、喜ばせごっこをしながら原則的には愛別離苦、さよならだけの寂しげな人生をごまかしながら生きているんですね。
p149
本書では「人を喜ばせたい」という言葉を多くみかけます。
わたしも一応物書きなので「読者に楽しんでもらいたい(喜んでもらいたい)」という気持ちで執筆しております。
「書きたい」という感情と同じくして「書くからには楽しんでもらいたい」と思いが生まれてきます。
人に喜んでもらえると嬉しいですよね?
読者さまから「今回の作品は楽しかった」とメールをいただいたときは、わたしも嬉しいし、楽しい。
わたしは、わたしに関わってくださるみなさまから、いつも前に突き進んでいくエネルギーを頂いているのです。
感謝!
他にもまだまだ紹介したいことがたくさんありますが、今日はこの辺で。
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