2015年2月19日00時05分
週刊朝日が掲載したノンフィクション作家の佐野眞一氏らによる連載記事で名誉を毀損(きそん)されたとして、維新の党の最高顧問で大阪市長の橋下徹氏が発行元の朝日新聞出版と佐野氏に5千万円の損害賠償を求めた訴訟が18日、大阪地裁(相沢真木裁判長)で和解した。朝日新聞出版と佐野氏が文書で謝罪し、和解金を支払う。同社によると、金額は公表しないことで原告と被告双方で合意したという。
橋下氏は2012年10月26日号に掲載された連載記事の1回目について提訴。訴状で「出自によって差別する不当な記事。社会的評価が低下し、プライバシー権も侵害された」と主張していた。朝日新聞出版は連載を中止し、橋下氏に謝罪していた。和解成立後、同社の篠田泰彦・管理本部長は「裁判所の仲介で歩み寄ることができました。訴訟に至った経緯を改めて反省し、再発防止に努めます」とする談話を出した。おわび文の要旨は次の通り。
朝日新聞出版「記事は出自を根拠に人格を否定する誤ったものでした。橋下市長に多大な精神的苦痛を与えたことについて、改めて深くおわびいたします」
佐野氏「タイトルをはじめ記事全体が差別的でした。私が正しい歴史観を持っていなかったがゆえです。深くおわびいたします」
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