日本郵政、豪トールを6050億円で買収合意-世界的輸送網獲得
(ブルームバーグ):日本郵政グループ はオーストラリアの物流会社トール・ホールディングス を64億9000万豪ドル(約6050億円)で買収することで合意した。年内に上場を計画している日本郵政は、トールが展開する世界的な輸送・物流網を手中に収める。
トールの18日の発表資料によると、同社株主は1株当たり現金9.04豪ドルを受け取る。17日の同社株価終値に49%上乗せした水準だ。
ブルームバーグの集計データによれば、海外企業による豪上場企業の買収としては、2011年に英ビール醸造SABミラーが豪州の同業フォスターズ・グループを131億米ドル(現在の為替レートで約1兆5600億円)で買収して以来の大きな規模となる。トール株はシドニー時間18日午前11時1分(日本時間同9時1分)現在、前日比47%高の8.95豪ドルで取引されている。
IGの市場ストラテジスト、クリス・ウェストン氏(メルボルン在勤)は「誰も買収を予想しておらず、予想していたとしてもこれほどの規模とは考えていなかった。自分が株主だったら、かなり衝撃を受けるだろう」と述べた。
トールは道路、航空、海上、鉄道の世界的な物流網を築いており、日本郵政は買収により、自社の配送事業に比べて利益率の高いこうした資産を獲得できる。日本郵政は傘下のゆうちょ銀行、かんぽ生命保険と共に今年9-12月のいずれかに東京証券取引所に上場する計画で、規模は1-2兆円になる見通し。
新たな局面日本郵政傘下の日本郵便の高橋亨社長は今回の合意について発表資料で、両社にとって事業転換の性格を持つ取引になると位置付け、海外を見据えた新たな局面が始まり、われわれは世界を主導するプレーヤーになりつつあるとコメントした。
買収には豪州の外国投資審査委員会(FIRB)での審査と豪財務相の承認が必要。法律事務所ギルバート+トービンのパートナー、クレイグ・センプル氏は「FIRBは政府が出資する企業にはより厳しく審査する傾向がある」と指摘した。
トールのレイ・ホーズバーグ会長は発表資料で両社の統合について、「非常に強力な組み合わせだ。これで世界の物流会社の上位5社の一角になる」とコメントした。
トールは14年7-12月期の純利益が22%減の1億3660万豪ドルとなり、売上高は2.6%減少したと18日発表した。ブルームバーグのデータによると、同社は売り上げの約19%をアジアで稼いでいる。
原題:Japan Post to Buy Australia’s Toll Holdings for $5.1 Billion (2)(抜粋)
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更新日時: 2015/02/18 10:52 JST