ギリシャ、融資合意の6カ月延長を申請する可能性-関係者
(ブルームバーグ):ギリシャ政府は融資合意の6カ月延長を申請する可能性があると、事情に詳しい関係者が述べた。実現すれば、ギリシャの将来の資金調達をめぐる債権者側との対立は和らぐ可能性がある。
ギリシャのツィプラス政権は18日に延長を要請する意向だと、関係者がブリュッセルで匿名を条件に記者団に述べた。融資合意延長に付帯する条件については、ギリシャと債権団との間で交渉が続いているという。
ギリシャと他のユーロ圏諸国は2月末に失効する2400億ユーロ(約32兆7000億円)規模の救済策の延長の手法をめぐり立場を異にする。16日のユーロ圏財務相会合(ユーログループ)は今後の協議日程も決まらぬまま物別れに終わった。
アテネ経済大学のヨルゴス・パグラトス教授(欧州政治・経済)は電話インタビューで、「見掛けは別にして、ギリシャ政府とユーロ圏の違いを埋めるのはそれほど難しくはない」と指摘。「最悪の事態を回避するという点でも双方の利益は一致している」と語った。
ブリュッセル時間17日午後8時42分(日本時間18日午前4時42分)時点のユーロ相場は0.5%高の1ユーロ=1.1412ドル。
ユーロ圏側は支援と引き換えに経済改革と財政緊縮を義務付けた現行プログラムに近い枠組みを望んでいるのに対し、ツィプラス政権は過去の政権が講じた財政措置が同国の経済不振の原因だとして、その縛りがない新たな合意を目指している。
ギリシャ政府当局者は電子メールで、同国が最後通告を受け入れることはなく、救済プログラムの延長を求めるつもりはないと表明。現在検討しているのは融資合意の延長を申請する可能性であり、融資合意と現行プログラムの条件とを区別していると説明した。
ドイツは静観ギリシャ救済の最大拠出国であり、支援と引き換えの改革を最も強硬に主張しているドイツの当局者はギリシャからの提案の詳細がはっきりするまでコメントを控えたいと語った。
ユーログループ議長を務めるオランダのデイセルブルム財務相の報道官はギリシャ側の決断を待っているとしている。
フランスのサパン財政相は17日にブリュッセルで記者団に対し、「未踏の領域に踏み込みたくなければ、時間と冷静さが必要だ」と話した上で、「そのためにはプログラムの延長が必要だ」と付け加えた。
原題:Greece Said to Be Poised to Request Six-Month Loan Extension (1)(抜粋)
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更新日時: 2015/02/18 08:43 JST