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小学校 問題解決・自発的な学習に課題2月12日 10時37分
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現在の学習指導要領の実施状況について、国の研究所が調査したところ、3割を超える小学校が、「問題解決的な学習」や「自発的な学習」を実現できていないと考えていることが分かりました。
この調査は、国立教育政策研究所がおととし行いました。
11万人余りの小学生を対象に現在の学習指導要領に即したテストを行ったところ、基礎的な問題は正答率が向上する傾向が見られた一方で、複数の資料から情報を読み解き、比較したり関連づけたりして的確に記述することなど知識の活用力には課題が見られました。また、797校の校長を対象に学習指導要領の基本方針をどの程度、実現できていると思うか尋ねたところ、▽『基礎的な知識の習得』については「十分、実現できている」、「どちらかと言えば実現できている」と答えた学校が合わせて92%に上りました。
しかし、▽『自発的な学習の促進』は「ほとんど実現できていない」、「どちらかと言えば実現できていない」と答えた学校が合わせて43%を占めたほか、▽『問題解決的な学習の充実』は35%が、▽『思考力・判断力・表現力の育成』は34%が実現できていないと回答しました。
課題として、「教員の指導力」を挙げた学校が半数近くに上り、「研修時間の確保」が必要だと考えている学校が6割を超えています。学習指導要領は全面改訂に向けた検討が始まっていて、国立教育政策研究所では、この調査結果を議論に生かしてもらいたいとしています。