トップページ国際ニュース一覧ウクライナ停戦合意巡り 米ロが非難の応酬
ニュース詳細

ウクライナ停戦合意巡り 米ロが非難の応酬
2月18日 11時41分

ウクライナ停戦合意巡り 米ロが非難の応酬
K10055459311_1502181221_1502181226.mp4

ウクライナ東部の停戦合意を巡って、国連の安全保障理事会で、すべての当事者に合意を守るよう求める決議が全会一致で採択されましたが、アメリカとロシアは非難の応酬を繰り広げ、双方の不信感が改めて浮き彫りになりました。

ウクライナ東部を巡って、政府軍と親ロシア派は今月15日からの停戦に合意しましたが、交通の要衝デバリツェボの周辺では戦闘が続いていて、合意が破綻することが懸念されています。
こうしたなか、17日、国連安保理で緊急の会合が開かれ、ロシアが提出した、すべての当事者に停戦合意を完全に守るよう求める決議案の採決が行われ、全会一致で採択されました。
決議の採択を受け、ロシアのチュルキン国連大使は「停戦合意が守られることでウクライナは悲劇の歴史から抜け出すことができる」と述べて、決議の意義を強調しました。
しかし、アメリカのパワー国連大使は、決議を歓迎しながらも、これまで停戦に向けた動きをなし崩しにしてきたのはロシア側だと指摘し、「停戦合意をねじ曲げて解釈することは許されず、ロシアは直ちに行動を起こさなければならない」とくぎを刺しました。
また、ウクライナのセルゲーエフ国連大使も「ロシアは和平を主張するが、それは紙の上だけで、実際の行動は全く違う」と非難しました。
これに対して、ロシア側は「合意を守ろうという呼びかけになぜ敵意で応じるのか」と反発し、双方の根深い不信感が改めて浮き彫りになりました。

米副大統領が電話会談で強く非難

アメリカのバイデン副大統領はウクライナのポロシェンコ大統領と電話で会談し、ウクライナ東部で停戦合意が発効したあとも一部で激しい戦闘が続いていることについて、ロシア軍と連携している親ロシア派が合意に違反しているとして強く非難しました。
ホワイトハウスによりますと、17日に行われた電話会談で、バイデン副大統領は、ウクライナ東部の交通の要衝デバリツェボ周辺で続いている戦闘について、「ロシア軍と連携した親ロシア派が停戦合意に違反している」として強く非難しました。
そして、両者は、OSCE=ヨーロッパ安全保障協力機構の停戦監視団が合意が守られていないことを確認したとしたうえで、バイデン副大統領は、ロシアと親ロシア派が停戦監視団のデバリツェボ入りを妨害して攻撃を続けていると強く非難したということです。
そのうえで、停戦合意の違反を続けるなら、「ロシアの払うコストはさらに高まる」として、制裁強化も辞さないことで一致したとしています。

関連ニュース

このページの先頭へ