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 ウクライナ東部の政府軍の拠点都市デバリツェボで17日、包囲を続けてきた親ロシア派が市街地への本格的な攻撃を開始した。親ロ派側は行政庁舎や鉄道駅などの重要拠点を制圧したと主張。ウクライナ側も市街戦が展開されていると認めた。ウクライナや欧米の反発は必至で、停戦合意は15日の発効から3日目で崩壊の危機に直面している。

 インタファクス通信などによると、親ロ派が自称する「ドネツク人民共和国」は「デバリツェボの大半を支配下におき、掃討作戦を続けている」と主張。政府軍側から多数の死者が出て、300人が投降し、親ロ派側の捕虜になったという情報もある。

 ウクライナ国家安全保障国防会議のルイセンコ報道官は17日昼過ぎの定例会見で「激しい戦闘があったが、ウクライナ軍の投降はうそだ」と述べた。国防省は「兵士の一団が待ち伏せ攻撃で捕らえられた」と発表したが、大量投降については「真実ではなく、混乱を狙った偽の情報だ」と主張した。