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真ん中が東海道新幹線開業時の時刻表
今年から来年にかけて、新幹線の延伸や開通が続く予定だ。
来月には長野から金沢まで北陸新幹線が延伸し、来年3月には青森から函館まで北海道新幹線が開通する。 そんななか、いま手元に1964年10月の時刻表がある。 > 個人サイト 新ニホンケミカル TwitterID:tokyo26 むかし買った時刻表をあらためて読んでみるむかし、神保町の古本屋で買った1964年10月の時刻表が家にあることを最近思い出した。たしか3000円ほどで買ったやつだ。
ヤフオクで検索したら1万円以上するものらしい
1964年10月といえば、いまから約50年ほど前、東海道新幹線が営業運転を始めた月だ。
したがって、全体的に高揚感がすごい。 写真ページはもちろん新幹線特集「世界一」の世の字がきになる
翼の折れたエンジェルって歌あったな
2015年2月の現在も、来月には北陸新幹線が長野から金沢まで延伸する予定だが、「全く新しい鉄道ができる」という興奮は、すでにある新幹線がただ伸びるだけの今とは比べ物にならない高揚感があったのだろう。
乗っかっちゃった
日本におけるビジネスホテルの草分け的存在の法華クラブの広告。新幹線開業に乗っかった広告だけど、ほんとに乗っかっちゃってる。はしゃぎすぎだ。
東京-大阪4時間、2280円開業当時の新幹線の時刻表を見てみる。
新大阪から先は、在来線の乗り継ぎ特急が書いてある
東京発の大阪行き、下りの東海道新幹線、見開きひとつで終りだ。下り、上りあわせても見開きふたつ。ページ数だと4ページしかない。
ちなみに、2015年最新版の時刻表の東海道新幹線のページは下りだけで14ページ。上下あわせて28ページあった。 下りの新幹線本数は30本。東京を30分おきにひかり号とこだま号が交互に出発しており、東京-新大阪間の所要時間はひかり号が4時間。こだま号が5時間である。 新大阪までの始発は6時、終電は20時だ
ちなみに現在の新幹線の時刻表はこちら。
数分おきに新幹線がでてる
ひかり、こだま以外に、のぞみ、さくら、みずほ……と新幹線もずいぶん増えてきらびやかになった。
現在、東京駅午前6時ちょうど発の新幹線は「のぞみ1号の博多行き」になっている。東京発東海道新幹線の始発が6時というのは、開業当時からそういうことらしい。 東京-新大阪の料金はいくらだったのか?時刻表には運賃表が付いている。昔の新幹線はどれほどのお金がかかっていたのか?
安い、気がするけど……。
運賃表を確認してみると、特急2等料金、運賃合わせて東京-新大阪2280円。
1等だと4590円。 1964年当時の大卒初任給が21200円なので、新幹線の運賃は初任給の約1/9。今の大卒初任給を198000円と考えると、当時の2280円は、現在の約22000円に相当する。 現在の東京-新大阪間は自由席で14140円なので、昔のほうが若干割高だったようだ。 ちなみに電車の初乗り運賃は10円だった
ただ、電車の初乗り運賃は1964年当時は10円なので、現在の大卒初任給で割ってみると、当時の10円は今の約93円相当と出た。(算数苦手なので割り算があってるか自信ないけど)
現在の初乗り運賃が140円ということを考えると、近距離は今より昔のほうが割安感があったのかもしれない。 さらに、手元にある1987年の時刻表で新幹線の運賃を調べてみる。 今から28年前の新幹線運賃。下が運賃、上が特急料金
1987年の運賃表を確認すると、東京-新大阪間が13100円。1964年から1987年の23年間で新幹線の運賃は約5.7倍になっていて、1987年から2015年の28年間には約1.07倍しか上昇してない。
いざなぎ景気とバブル崩壊の明暗が、新幹線の運賃にもくっきり現れていたのだ。
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