◇産経新聞と曽野氏宛てに送付

　産経新聞が掲載した作家・曽野綾子氏のコラムにアパルトヘイト（人種隔離）を擁護する内容が含まれているとして批判されている問題で、国際人権ＮＧＯ「反差別国際運動日本委員会」（武者小路公秀理事長）も１７日、産経新聞と曽野氏宛てにコラム撤回を求める要請書を送付した。

　同ＮＧＯは「コラムはアパルトヘイトを奨励する内容で断じて許されるものではない」と批判。同紙がコラムへの抗議を受け、１５日朝刊で掲載した記事の中で、謝罪や撤回を行わず、「個人の経験を書いただけです」との曽野氏の主張を掲載したことについても、「アパルトヘイトの容認にあたる」と非難している。

　その上で、「アパルトヘイトの廃絶は南アフリカの人々の命をかけた闘争で勝ち取ったもの。コラムを容認することは人種差別禁止の誓いに反する」とコラム撤回を強く求めている。【斎川瞳】