9月29日にスタートしたNHK朝の連続テレビ小説「マッサン」(月~土曜、午前8時)の初回視聴率が21・8%、第1週の平均も21・3%という好スタートを切った。最近の朝ドラは絶好調でNHKも大喜びだが、なぜか制作担当者からは「そろそろコケてほしい」との声が上がっている。
朝ドラの視聴率は昨年から上がる一方。すべての放送を通じての平均視聴率は、昨年度前期の「あまちゃん」が20・6%、後期の「ごちそうさん」が22・3%、そして今年度前期の「花子とアン」は、過去10年で最高となる22・6%を記録した。
そのうえ「マッサン」の好スタートにNHKの上層部は大喜び。2日の定例会見でモミ井勝人会長(71)は、「非常にいいですね。ぜひこの調子で続けてもらいたい」とニンマリ。上層部は大喜びだが、制作担当者には、意外にも複雑な思いがある。
「『じぇじぇじぇ』が流行語になった『あまちゃん』だけ特別かと思ったら、その後の『ごちそうさん』『花子とアン』と平均視聴率がどんどん上がってきてる。だから次の朝ドラの担当者は、プレッシャーがハンパじゃない」(NHK関係者)
つまり「自分が担当した朝ドラだけコケちゃったらどうしよう」というわけ。「マッサン」の後には土屋太鳳(19)主演の「まれ」が来年3月30日にスタートするが「好スタートを切った『マッサン』だが、“失速してほしい”というのが『まれ』の担当者の本音でしょうね(笑い)」(同)。
こんな状況だけに、ドラマ制作部には「朝ドラより大河を担当したい」と思う部員が増えているとか。
「大河は最近低迷していて今年の『軍師官兵衛』も平均で15%を少し超えたくらい。『大河なら視聴率を気にせず思い切ったことができる』との思いがあるんでしょう」(同)
絶好調ならではの悩みと言えそうだ。
(視聴率は関東地区、ビデオリサーチ調べ)
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