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混乱深まるリビア 移民や難民急増2月18日 7時02分
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過激派組織IS=イスラミックステートが影響力を広げるなど混乱が深まるリビアから、ヨーロッパを目指して地中海を渡る移民や難民が急増し、この5日間だけでも3800人が海上で救助されました。
リビアでは4年前、独裁政権が崩壊して以降、世俗勢力とイスラム勢力の対立を背景とした戦闘が激しさを増し、最近では過激派組織ISに忠誠を誓う勢力が影響力を広げ、さらに混乱が深まっています。
こうしたなか、リビアの混乱から逃れようとヨーロッパを目指して地中海を渡る移民や難民が急増しており、IOM=国際移住機関によりますと、17日までの5日間だけで3800人が海上でイタリアの沿岸警備隊などに救助されたということです。
救助された人たちの多くは、地中海を航海するには小さすぎるゴム製のボートなどに、すし詰めの状態だったということで、IOMでは「こうした人たちが急増しているのはリビアでの混乱に乗じて悪徳な密航業者が活動を活発化させていることが背景にある」と指摘しています。
IOMによりますと、先週には300人を超える人が航海の途中で命を落としたとみられるということで、IOMでは移民や難民がさらに増える事態に強い懸念を示しています。