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ウクライナ東部 停戦合意破綻のおそれ
2月18日 5時03分

ウクライナ東部 停戦合意破綻のおそれ
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ウクライナ東部では、政府軍と親ロシア派の停戦合意が発効したあとも交通の要衝デバリツェボを巡って激しい戦闘が続き、親ロシア派が町の大部分を制圧したのに対して政府側は強く反発しており、停戦合意が破綻するおそれが出ています。

ウクライナ東部では今月15日から政府軍と親ロシア派の停戦合意が発効しましたが、親ロシア派は包囲していた交通の要衝デバリツェボへの攻勢を強め、激しい戦闘が続いています。
ロシアのメディアによりますと、17日、戦闘で親ロシア派の指導者、ザハルチェンコ氏がけがをしたということですが、親ロシア派は町の大部分を制圧し、多数の政府軍の兵士を捕虜にしたということです。
これについてロシアのプーチン大統領は17日、訪問先のハンガリーで「ウクライナの責任ある指導者は兵士たちが武器を置くのを妨げるべきでない」と述べ、ウクライナ政府に対してデバリツェボから政府軍を撤退させるよう求めました。
一方、ウクライナ大統領府のチャルイ副長官は、親ロシア派の攻勢について「停戦合意を守っておらず、事実上、和平への望みがなくなった」と述べて、強く非難しました。
そのうえで、ポロシェンコ大統領がアメリカやドイツの首脳との電話会談を踏まえて「近く対応策を示す」と述べ、戦闘の継続を含めて今後の対応について検討していることを明らかにし、停戦合意が破綻するおそれが出ています。

EU報道官「深く憂慮」

EU=ヨーロッパ連合の外交を担当するモゲリーニ上級代表の報道官は17日の記者会見で、「デバリツェボ周辺で戦闘が続き、OSCE=ヨーロッパ安全保障協力機構の停戦監視団の現地入りも妨げられていることを深く憂慮している」と述べました。
そのうえで「政府軍と親ロシア派の双方が停戦合意を順守し、速やかに実行に移すことが必要だ」と述べ、停戦合意に従って戦闘を停止し、停戦ラインからの重火器の撤収を始めるよう求めました。

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