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【歴史戦第9部 南京攻略戦】(3)「婦女子に手をかけてはいけないと厳命されていた」 憲兵配置…略奪・強姦ありえない

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【歴史戦第9部 南京攻略戦】
(3)「婦女子に手をかけてはいけないと厳命されていた」 憲兵配置…略奪・強姦ありえない

「戦争中も軍規は守られていた」と話す橋本光治さん(池田祥子撮影)

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 橋本は日本の司法制度のもと、名誉を回復することができた。しかし、東京裁判は、元将兵にとって「身に覚えのない蛮行」の数々を断罪、弁護側の反論は一切聞き入れられなかった。

 判決では「攻略後最初の2、3日で1万2千人の殺害」という検察側の証言だけを採用した理由には触れられず、「1カ月間で2万の強姦」も数字の明確な根拠が示されなかった。

 こうした「不法行為」の多くが行われたという城内の「安全区」で、将兵はどう振る舞ったのか。軍は細心の注意を払っていたという証言がある。

 「安全区の掃討には厳重な命令がありました」

 南京戦に参加した元将兵らが集まり平成19年に東京で開かれた「南京陥落70年国民の集い 参戦勇士の語る『南京事件』の真実」で、元第9師団歩兵第7連隊伍長、喜多留治=当時(89歳)=はそう話した。

 安全区では、軍服を脱ぎ捨てて民間人になりすました便衣兵の掃討が、南京城陥落直後の昭和12年12月14日から始まり、喜多はこれに参加。安全区の警備も担当した。住民に十分配慮することや、掃討では将校の指揮に必ず従うことを命じられたという。

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