掘ったら古墳じゃなかった 京都・宇治市調査、近隣集落の墓地か
京都府宇治市莵道の「池山古墳」を初めて発掘調査したところ、石室などの埋葬施設が見つからず、古墳の可能性が極めて低いことが分かったと17日、同市が発表した。江戸期の造成跡や墓坑13基のほか、古墳時代後期以降の土器や瓦が出土し、古くから遺跡北側の三室戸寺周辺の集落の墓地だった可能性があるという。同市は近く府に遺跡の名称変更を提案する。
遺跡は、周辺に古墳時代の円墳などが複数あり、遺跡は形状などから古墳時代前期の古墳と考えられていた。宅地開発計画があり650平方メートルを調査した。
遺跡からは石室や古墳時代前期のはにわなどの遺物は見つからなかった。古墳時代後期の須恵器やはにわ片は出土したが量が少なく、江戸期の造成前から小規模な埋葬施設として円丘が利用されたとみられるという。
現地説明会は21日午前10時~正午。荒天中止。問い合わせは市歴史まちづくり推進課TEL0774(21)1602。
【 2015年02月17日 23時01分 】