ガンバ大阪が宮崎合宿を終え、沖縄から始まった春のキャンプを打ち上げた。
宮崎合宿は連日冷たい北風が吹き荒れたが、休日には1000人近くのファンが訪れるなど非常に注目度が高かった。合宿最終日には横浜F・マリノスと練習試合を行ない、1-0で勝ち切った。
守備から入り、得点を奪ったらしっかり守り切る。昨シーズン確立した勝ちパターンは今年も健在で、「強さ」に一段と磨きが掛かっている感じだ。
「プレーの質と頻度を上げる」
キャンプ前に長谷川健太監督が掲げたテーマは、個の成長だった。
それはチーム編成上、必要不可欠なものだった。というのもガンバは昨年3冠を達成したが、今シーズンの補強は最低限に留めたからだ。ユースから4名が昇格したものの、即戦力は赤嶺真吾、小椋祥平、藤ヶ谷陽介のみ。大量補強した浦和と比較するとややパンチに欠け、2種登録の選手を除くと全28名のコンパクトな陣容になっている。
「これで十分」と少人数に自信を見せる長谷川監督。
今シーズンはACLがあり試合数の増加が予想される中、若干少ない気がするが、長谷川監督は「これで十分」と余裕の表情を見せる。試合に出る絶対的なメンバーにプラス7、8名を加えた戦力があれば基本的に問題はないというのだ。
実際、昨年のガンバはベンチメンバーを含めた18名程度でほぼ全試合を戦った。選手がいても試合に使える選手は限られているので、それならば現有戦力のレベルアップを促し、チーム全体の底上げを実現していく方がより戦力になるという考えだ。少数精鋭で挑むので、当然選手に求めるものは高く、厳しくなる。
合宿では、それを練習中から要求した。例えば紅白戦で宇佐美貴史の動きが悪ければ「タカシ、交代」と躊躇なくサブ組の選手と入れ替える。サイドバックの米倉恒貴や藤春廣輝には上下動の回数をもっと増やすように求めた。妥協を許さない厳しさがピッチにピリッとした緊張感をもたらしていた。
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