フランスをことし襲った惨劇にあまりに似た構図に見える。同じ欧州のデンマ…[続きを読む]
都市ガスの家庭向け販売が自由化される。 ガス会社ごとに決まっていた地…
都市ガスの家庭向け販売が自由化される。
ガス会社ごとに決まっていた地域割りはなくなり、相互参入や、他の業種からも参入できるようになる。かかったコストに利益を加えた「総括原価方式」による料金決めの仕組みも一定期間後に撤廃される。
政府は今国会に制度を改正する法案を提出し、17年をめどに実施する計画だ。
すでに電力は家庭向けについて16年の自由化が決まっている。原発事故や地球温暖化を受けて、効率的にエネルギーを使う工夫が求められていることを考えれば、業界や地域の垣根がとりはらわれる意味は大きい。
省エネ技術や価格面での競争が期待できるほか、電気・ガス・通信のセット販売など、これまでにないサービスやアイデアが生まれやすくなる。利用者の選択肢が広がり、産業としての成長も期待できる。
全国のガス販売量の7割を占める東京、大阪、東邦(名古屋)の大手3社については、ガスのパイプライン(導管)事業の別会社化にも踏み切る。
他業種の企業が参入して家庭にガスを売る際は、既存の導管を利用することになる。誰もが使えるよう公平な運用が別会社には求められる。
電力は発電部門と送電部門を別会社とする「法的分離」を20年までに実現することが決まっている。ガスについても実施時期はともかく、分離で足並みをそろえるのは妥当だろう。
導管事業の別会社化に伴って、利用者の関心が集まるのは安全面だ。
一般的に、敷地の境界線の外側にあるガス管や電線は電力やガス会社の資産だが、敷地内の設備や機器は家主が所有する。
都市ガスの場合、敷地内の設備や機器についても点検はガス会社が行い、ガス漏れなど緊急時の対応も担ってきた。
そのガス会社が今回の改革で、導管業者と小売業者に分かれることになる。これまでの議論で、ガス栓までの検査・保安対応が導管業者の、コンロなど消費機器の調査は、小売業者の責任というところまで整理されているが、災害時の連携のあり方などはこれからだ。
ガス業界には、敷地内のガス管の老朽化を業者が指摘しても、家主の事情でそのままになりがちだという問題もある。自由化を機に、こうした課題の解決にも取り組んでほしい。
安全確保は最優先である。改革が消費者に利益をもたらすよう、制度などの整備に万全を期してもらいたい。
PR比べてお得!