CONTROL 〜犯罪心理捜査〜 #05 2015.02.16


ました。
男子生徒は「作り方はインターネットで知った」と供述しています。
(南雲)100%の動機と100%のアリバイか。
(吾妻)これを渡したかったんだよ。
推理小説だ。
(小板橋)『交換殺人』?
(南雲)殺したい相手がいるそんな人間が2人いたとしたらそれぞれの殺したい相手を交換するんだよ。
(里央)じゃあもしかしたら宮田は誰かと交換殺人の契約をしている?
(里央)宮田の行動がいつもと違うの。
(寺西)宮田がこれから殺人を決行しそうです。

(宮田)うわ〜!はっ!
(里央)宮田!
(宮田)死んでる…。
(里央)誰?
(宮田)知らない。
入ったら死んでた。

(江藤)お疲れっす。
(小板橋)お〜エトちゃんいったいどういうことなの?
(江藤)はい。
え〜被害者窪塚倫子26歳。
西陽高校教師の夫窪塚正義40歳と2人暮らしです。
今日倫子は朝から風邪気味で夫が会合で遅くなりそうだと連絡したとき薬を飲んで早めに寝ると言ってたと。
(小板橋)ふ〜ん。
(吉野)窪塚正義が遺体の確認に向かってるそうです。
(小板橋)分かった。
(杉浦)おう。
(岩崎)お疲れさまです。
(杉浦)おっす。
(里央)宮田は?
(杉浦)んっ?宮田はな窃盗目的で家に侵入したと言ってんだよ。
窃盗?うん。
どういうことですか?
(岩崎)仕事もなくなった上に身に覚えのない殺人事件で逮捕されてそれでやけになって盗みに入ってやろうと思い立った。
そう言ってるよ。
(杉浦)まあ一応筋は通ってんだよな。
あの家を選んだ理由は?
(岩崎)住宅街で簡単に侵入できそうな家を探したんだとさ。
まさか宮田の言葉を信じてるんじゃないですよね。
何とも言えませんですけどね。
わたしはずっと見てたんです。
盗みが目的だったら1階から物色を始めるんじゃないでしょうか。
宮田は侵入すると迷いなく真っすぐ2階に上がっていきました。
寝室がどこにあるのか分かってるみたいに。
宮田は絶対最初からあの家を目的にしていました。
(小板橋)瀬川君それ証明できんの?わたしがずっと見てたんです。
(岩崎)甘いんだよ!君は南雲教授の言葉に影響されて宮田が殺人を遂行すると勝手に決め付けて追っ掛けてただけだ。
なっ。
だから君の印象なんか当てにならないんだよ!そんな…。
(小板橋)瀬川君瀬川君。
確かに裁判で優秀な弁護士がついたらイワちゃんとおんなじことを指摘されるよ。
宮田をずっと見てたのは君一人なんだから。
裁判なんてことよりせめてここにいる人たちだけでもわたしの言うことを信用してください!
(岩崎)だが事実宮田は殺しをやってない。
(江藤)課長ガイ者の夫が到着したそうです。
(小板橋)分かった。
(窪塚)間違いない僕の妻です。
倫子。
(窪塚)倫子。
(窪塚の泣き声)あのお話聞かせてもらえませんか?はい。
(窪塚)倫子は僕の教え子だったんです。
(窪塚)大学出たころに再会して結婚したんですが。
(杉浦)何か思い当たることがあるようですね。
(窪塚)思い当たるというか恥ずかしい話なんですが学生気分というか遊び癖が抜けないというかその…僕はサッカー部のコーチをやってまして毎日帰りが遅くて倫子はうちのことをやるよりもまだ外で遊びたいっていうか。
男友達がいっぱいいたようです。
深い関係の相手も何人かいたようで。
(杉浦)その…奥さんの相手というのはご存じなんですか?いえ知りません。
(窪塚)でもまさか殺されるなんて。
窪塚さんこの男に見覚えありませんかね?
(窪塚)いやありません。
(杉浦)よく見てください。
ありませんか?
(窪塚)ありません。
(小板橋)おつらいところご協力ありがとうございました。
窪塚さんボクシングの経験ありますよね?ボクシング?ええ。
(窪塚)あっ…ありません。
僕はサッカーばっかりで。
あっそうですかすいませんありがとうございました。
あっいえ。
教授何か…。
(杉浦)さあ捜査会議やるぞ。
あの課長。
(小板橋)何だ?南雲教授の意見は?
(小板橋)んっ?
(岩崎)テラ。
宮田はやってないんだ。
どう見ても交換殺人なんかじゃないだろ。
学者先生のご推察なんか当てにならないってことだよ。
(杉浦)まあ今俺たちが調べなきゃなんねえのは2つあるってことよ。
2つ?
(杉浦)おうよ。
一つは殺された奥さんの男関係を徹底的に洗うこと。
もう一つは窪塚正義と宮田健吾に接点があるかどうか。
そうだよね?教授。
はいそのとおりです。
コイちゃん捜査会議。
あの待ってください。
わたしも教授に今の聴取に対する心理学的見解を伺って捜査の参考にした方がいいと思います。
(小板橋)瀬川君。
それはまたゆっくり。
小板橋課長。
いいから。
先生お送りして。
さあ。
南雲教授おはようございます。
あれ?おう瀬川君おはよう。
んっ?小板橋課長が買ってきてくれたんだよジャムパン。
うまいんだよこれ。
瀬川君もこっちに来て食べなさいよ。
あっお茶飲む?課長どうしてここに?いい質問だ。
湯飲み向こうにあるから。
いやねわたしも窪塚の答える様子をじっと見ていたんだけど彼は視線も体もほとんど動かさずにしゃべっていたじゃない。
あれじゃあ彼の心理の動きがちっとも読み取れない。
いただきます。
どうぞ。
ああいう場合専門家はどういう判断するのかなってそれがもう気になっちゃって気になっちゃって。
ハァ…。
ゆうべわたしたちのことさっさと追い出したくせに。
瀬川君それはね管理術ってもんなんだよ。
管理術?共通の敵をつくると仲間の結束力が高まるってやつですね。
まあええ。
それに彼らは心理学なんかに負けたくないと思って捜査にも力が入るようになる。
いや先生が敵ってことではないんですけどまあ確かにそういう側面もあります。
ええ。
小板橋さんって結構おちゃめっていうかソフトなところがあるんですね。
そうなんですよ。
だから甘く見られないように振る舞うのに結構気使ってきたんですよね。
これでも出世のためにはいろんなこと考えて…いろんなことってわたしのことはどうでもいいんですよ。
それより窪塚正義です。
おいしい。
だろ?僕も考えてみました。
どうしてあんな展開になったのかを。
宮田健吾は絶対に窃盗目的なんかじゃ…。
僕は室長さんの印象は正しいと思ってる。
南雲教授。
だけどそれを証明するのは大変だ。
うんそうですね。
昨日窪塚正義を見ていてとても興味深かったのは…。
ええ。
宮田健吾の尋問の様子と大きな共通点が見つかったことです。
共通点ですか?えっ2人に共通点が?そう共通点。
いやわたしにはどこが共通してるのかさっぱり。
共通点は2人ともあらかじめ質問に対してどう対処しようかってことをちゃんと準備していた。
えっ?宮田は視線や動作をどうすれば自分が信用されるかを学習してそれをきちんと実行していました。
しかし意識した行動だったためアクションを起こす前にほんのわずかな「間」ができていた。
約1秒。
(岩崎)《檜山のこと恨んでたんだよな?》《もう忘れたいって思ってました》人間は普通その場で反応して行動する場合そんな「間」は絶対にできないんです。
なるほど。
で窪塚の場合は?奥さんの遺体を見たときよろめいて座り込みました。
しかしあれはあらかじめそうしようと体が準備していた動きだった。
だから崩れるときちゃんと最初に手をついた。
そして杉浦刑事の質問に答えるとき視線を悟られないよう顔を伏せ気味にして体の動きを悟られないよう自分の前で手をこう握り締めていた。
言葉に集中するためです。
そして言いにくいことを言ってると思わせたいために「というか」という言葉を意図的に使ってました何回も。
《学生気分というか遊び癖が抜けないというか…》確かに。
しかし窪塚は2つの質問にはそれまでとはまったく違ってとても簡潔に答えました。
《奥さんの相手というのは…》《いえ知りません》
(杉浦)《この男に見覚えありませんかね?》《いやありません》疑われたくないと焦る気持ちが素早く簡潔に答えるという行動に表されていた。
あっ人は嘘をつくときは素早く簡潔に答えることが多いんです。
そうですかね?その後僕は彼に不意打ちの質問をしてみた。
ああ廊下で。
あのとき窪塚は答えを用意していなかった。
なぜなら部屋を出たときにもう質問は終わったと完全に安心していたからです。
質問をぶつけると…。
《窪塚さんボクシングの経験ありますよね?》《ボクシング?》目が左右に小刻みに動きました。
とっさに最も正しい答えを探してたんです。
あっほら政治家が答えにくい質問をされたときよく目が左右に小刻みに動くのを見たことがありませんか?あ〜。
そして彼はたどたどしく答えました。
《あっ…ありません。
僕はサッカーばっかりで》やっと見つけた答えが正しいという確信がつかめなかったからです。
なるほど。
宮田と窪塚は絶対に互いの存在を知っています。
そして窪塚はボクシングまたはそれに類似するスポーツをやっていたことがあるでしょう。
じゃあ檜山聡を殺したのは窪塚正義。
そういうこと。
つまり窪塚正義は宮田健吾の殺したかった男檜山聡を殺しその代わりに宮田健吾が窪塚正義の妻倫子を殺すという契約。
しかし倫子は殺されていた。
宮田は犯人じゃない。
それは瀬川がはっきりと目撃している。
そうです。
それは僕たちにとって予想外の展開だった。
そしてそれは宮田にとっても予想外の出来事だった。
はい。
いったい何が起きたのか。
何が起きたんですか?それはですね…。
ええ。
分かりません。
何だ…。
(吾妻)《推理小説だ。
お前の感想が聞きたくてな》室長さんちょっと調べてほしいことがあるんだけど。
順調とは言えないようだね。
1週間何の進展もありません。
これ頼まれてた吾妻の税務報告書です。
こんなに収入がなくても会社って続けられるんですね。
しかも仕事もしないでキャバクラ通いですよ。
へえ〜。
あんなにいい奥さんがいるのに最低です。
駄目ですねわたしああいうの。
前の奥さんが死んだとき相続税をなるべく取られないようにあらかじめ会社をつくってたんだ。
なかなかずる賢いな。
あっ。
えっ?アクセルファイブって会社に結構なお金を支払ってる。
何だろう?アクセルファイブ?503。
ここだ。

(チャイム)
(ため息)
(横山)はい。
サーバーをレンタルするんですか?そうです。
いわゆるそういう系のホームページの管理をしてるんです。
「そういう系」ってどういう系なんですか?出会い系とかまあアダルトサイトとか全部で10社くらいのものを請け負ってます。
意外にこういうのって結構な収益になるんだよね。
だからいろんな会社が出資したりしてるんだけど大っぴらにはできないじゃない。
吾妻さんもアダルト?それとも出会い系?吾妻さんの場合はちょっと違うんだけどもう取引は終わっててホームページも閉めちゃいました。
見られないんですか?データは残ってますけど守秘義務が。
(ため息)横山さん。
はい。
あなたが管理しているサイト警察が調べたらきっと業務停止命令が出ますよ。
えっ?見せてくれたら今回は目をつぶります。
マジで?マジで。
教授南雲教授!新事実です。
これ吾妻の依頼でつくられたサイトです。
もう閉鎖はされてますがデータは残ったまま。
何々「ミステリー作家Xが答える完全犯罪の実行法」「秘密厳守」?「現代の日本社会には実は告発されずに済んでいる完全犯罪が意外と多いのです」「現実の世界で殺人を遂行するのは実は名探偵の存在する架空の世界で行うよりも数段簡単にできるということをご存知ですか?」何これ?1年前から開いてたんです。
殺したい相手がいる人たちが状況を詳しく教えるとミステリー作家Xが完全犯罪の方法を的確に教えてくれるんです。
あくまでもフィクションの世界で遊ぶのが趣旨でそれを実行するのが目的じゃないと。
会員なんているの?それが結構いるんです。
延べで87人。
えっ?リストをもらってきました。
それじゃあ…。
このサイトで宮田健吾と窪塚正義が出会った可能性はじゅうぶんにあります。
吾妻は2人に交換殺人のアイデアを教え2人はそれを実行に…。
だけど交換殺人は成立しなかったんだ。
宮田は窪塚の奥さんを殺すことができなかった。
どうしてあんなことに?どうして…。
(吾妻)《どうだ久しぶりに俺と勝負しないか?》吾妻に直接もう一度会いに行きましょう。
室長さんいいこと言うね。
(千尋)教授。
とっても重要な質問があります。
人間におけるピグマリオン効果について…。
あっ君。
ごめん今から出掛けるところ。
(ユミカ)あのね刑事さんここって吾妻さんが初めて食事に連れていってくれたお店なの。
そうなんですか。
(ユミカ)ええ。
俺と結婚すれば毎日こんなおいしいものが食べれるって思ったんだろ。
あっまたそんな憎まれ口言って。
心理学得意なのに女の人の気持ちってまるで分かってないんだよね。
小説読ませてもらったよ。
そっか。
ぜひ感想を聞かしてくれ。
ペルソナさんはこの前は面白いって言ってくれたんだよ。
ペルソナさん?その呼び方やめてください。
(笑い声)ワインでいいかな?赤で。
(吾妻)ジャルージの90年を。
(ウエーター)はいかしこまりました。
ミステリー作家Xのサイトについて聞きたいんだ。
相変わらず礼儀知らずな男だな南雲。
まずは小説の感想を話すっていうのが礼儀なんじゃないのか。
僕が余計な寄り道をしない性格だってことは君もよく知ってるだろ。
俺の小説は余計な寄り道か。
いやこれから話すことは君の小説の感想でもある。
うん聞かせてもらおうか。
交換殺人と思われる事件が起きた。
その手口は君の小説にとてもよく似てる。
それだけじゃない。
君は誰かを殺したいと思ってる人たちをサイトで集めて殺人の手口を伝授していたようだ。
(吾妻)それで?最初の事件が起きたのは君が僕に会いに来た夜だ。
ちょうどビリヤードの勝負をしていたころ。
(吾妻)ふ〜ん。
あの夜君は僕とビリヤードの勝負をしたかったんじゃなくて別の勝負を仕掛けるためにやって来たんじゃないかと思ってさ。

(ウエーター)失礼します。

(吾妻)なかなかの線だありがとう。
(吾妻)現実に似たような事件が起きればもしかしたら俺の小説もベストセラーになるかもな。
お前がミステリー作家Xのサイトにたどりつくことは最初っから予測していたよ。
でもそこまでだ。
たとえ殺人事件を犯したやつが俺のサイトの会員だったとしても俺がその交換殺人事件にかかわっている証拠なんて絶対につかめない。
(ユミカ)何の話?何でもない。
小説の話。
でもほら2カ月くらい前にうちに…。
どうしたんですか?あのうちに人が入ってきたことが…。
(吾妻)あれはただの泥棒。
少し黙っててくれ。
(吾妻)南雲俺は好きだった女をお前にとられて心理学研究所の出世争いにも負けてそしてビリヤードも負けた。
だがこのまま負け続けるわけにはいかない。
いつかは立場が逆転する。
俺が今まで味わってきた気分をお前にも一度くらいは味わわせたいと思ってる。
まっいつかな。
(江藤)決め手なしか。
(岩崎)宮田はシロってことですか?
(小板橋)窃盗初犯で未遂。
拘留期間はせいぜい2週間。
(杉浦の舌打ち)拘留できるのもあと2〜3日かよ。
(寺西)あ〜駄目だ。
チッ。
このリストのアドレス全部がフリーメールで登録してある名前も住所も全て架空のものだった。
しかもアクセスした足跡をたどって人物を特定することもできないよう暗号化されてる。
(舌打ち)
(ため息)
(木下)こんな大胆な殺人事件が2件も続けて起きたのに犯人の見当もついていないのはつらいですね。
動機なき殺人ほど追及が困難なものはありません。
(木下)この小説読みましたよ。
確かによく似てはいます。
しかし今回現実に起きた事件では交換殺人は成立していない。
そう。
いやあの家に忍び込んだ宮田が窪塚の妻を殺害もしくは殺そうとしていたらおそらく事件は簡単に解決していたはずなんです。
うん。
しかし実際は違ったわけです。
捜査課はもう窪塚も宮田も捜査対象から除外して別の犯人を捜してますよ。
(美奈)寒い寒い。
ただいま。
違う種類の買ってきたんで好きなの選んでくださいね。
わたしはこれです!あっ!僕その一番シンプルなやつが。
チッ。
じゃあわたしはこのゴージャスプリンでいいです!ちょっと待ってくださいこれ蜂蜜入りです。
わたしは蜂蜜は嫌だ!
(美奈)はいはい。
じゃあこっちのプレミアムどうぞ。
これでちょうど3人のが入れ替わった感じですね。
あっ!教授?どうしたんですか?分かりました。
何が?2人じゃない。
3人だったんです3人の交換殺人。
3人?
(木下)3人ですか?じゃあ宮田と窪塚ともう1人は?あの夜窪塚正義の妻を殺したのはおそらく吾妻です。
吾妻は宮田がマークされてることを知った。
そしてそれを利用することにしたんです。
(木下)つまり…吾妻が窪塚倫子を殺し窪塚が檜山聡を宮田のために殺したとしたらあとは宮田が吾妻の誰を狙うのか。
宮田健吾は今日4時に釈放されるはずです。
急いで知らせないと。

(バイブレーターの音)もしもし?あっ今釈放されたところです。
えっ?・
(小板橋)はい凶行犯捜査課。
おう瀬川どうした?何だって?交換殺人の謎が解けた?どういうこと?とにかく吾妻政則のことを調べてください。
経済状況とそれから生命保険に関してです。
(小板橋)分かった。
教授。
教授。
どう?あそこに。
必ず宮田は吾妻と連絡を取るはずだ。
動いた。
行きましょう慎重に。
うん。
教授行ってください。
はあ?僕?わたし顔知られてるんです。
教授が行かなくちゃ誰が行くんですか?さあ。
分かったよ。
しっかりやってください。
チッ。
ああ。
(店員)お待たせしました23番になります。
ごゆっくりどうぞ。
(店員)いらっしゃいませ。
お客さまあの初めてですか?えっ?あっはい。
じゃあこちらにお名前お願いします。
免許証か何かお持ちで…。
保険証でいいかな?はい。
あっそれと部屋指定できる?
(バイブレーターの音)はい。
はい。
宮田は今ネットカフェの中です。

(杉浦)そうか。
吾妻の前の奥さんはな2年前に心臓まひで死んでんだよ。
うん。
20も年上の女でな遺産目当ての結婚だと陰口たたかれたんだがこの2年間遊びに使いまくって今じゃ借金まみれだよ。
ぜいたくが身に付いちゃったんだね。
・そんで吾妻政則の今の奥さんユミカは生命保険に入れられてんだよ。
死んだら吾妻に2億入るんだ。
2億?・
(キーボードを打つ音)・
(キーボードを打つ音)・
(キーボードを打つ音)しまった…。
(キーボードを打つ音)チッ。
くそ!教授どうしたんですか?逃げられちゃった。
えっ?トイレの窓から出てったみたいだ。
教授もう何やってるんですか。
ごめん!もう!宮田を見失いました。

(杉浦)見失った?すいませんとにかくすぐに吾妻の家に向かいます。
(杉浦)おいおい。
釈放された日に何かしようなんてことは普通は考えねえからな。
パソコンにメールが残ってました。
吾妻からです。
今夜やれと。
何だと?宮田は抜け出したんです。
アリバイづくりです。
アリバイ?あのネットカフェいつも宮田が朝までいる場所です。
こっそり戻ってくれば誰も疑いません。
・瀬川!はい!現行犯じゃなかったらなまた逃げられちまうかもしんねえ。
慎重にやれ。
了解しました。
今度こそ絶対に。
急いで車出してください。
侵入しています。
ああ中へ行こう急いで。

(ユミカの悲鳴)・
(銃声)ユミカさん!来ないで!来ると撃つ!やめて警察です!
(ユミカ)えっ?宮田は?室長さんそこに!宮田健吾。
殺人未遂の…。
宮田…。
(ユミカ)その人が急に入ってきて…。
どうしてそんなものを?前に誰かが忍び込んできたことがあってそれでわたし怖くて。
(ユミカのすすり泣き)・
(足音)
(岩崎)何があったんだ?救急車お願いします!
(杉浦)何で宮田が?
(岩崎)本部に連絡!
(江藤)はい!
(岩崎)ちょっとどけ。
瀬川。
間に合わなかった。
(吾妻)何があったんですか?
(ユミカ)吾妻さん。
ユミカ?
(吾妻)お前その銃。
(ユミカ)勝手に持ち出してごめんなさい。
でもわたし怖くて。
(吾妻)ずっと部屋に置いてたのか?
(ユミカ)でもおかげで助かったのよ。
何てこった。
吾妻謎が解けたんだ。
現実の交換殺人は君が書いた小説よりも少しだけ複雑になってた。
契約を交わしたのは2人じゃない3人だった。
どういうことなの?
(吾妻)証拠がない。
君が宮田に送ったメールは保存してある。
今夜ユミカさんを殺せという指令のメール。
(ユミカ)わたしを殺せ?どういうこと?ねえどういうことなの?君は司令塔だと思ってた。
まさか殺人の実行犯になるなんて思ってもみなかった。
だから謎を解くのに時間がかかってしまった。
窪塚倫子さんを殺したのは君だ。
(倫子)《はっ!》宮田はマークされていたから彼が殺人犯ではないと確認させることができる。
そうなれば今度は宮田はノーマークでユミカさんを殺せる。
どういうことなの?まさかあなたわたしを?
(ユミカ)嘘でしょ?嘘よねそんなの?カッコ良くて頭も良くて女にモテる。
大学での地位も約束されてる。
南雲そんなお前に俺の気持ちなんて分かんねえだろう。
(舌打ち)あ〜あこの勝負は勝てると思ったのに…。
また俺の負けか。
吾妻もし僕が気付かなかったとしても計画は失敗してた。
宮田はユミカさんに殺される運命だったんだよ。
(吾妻)俺はな5年前に20も年上の女と結婚して財産を手に入れたんだよ。
孤独なおばさんだった。
俺にはそんな女しかいなかった。
でもな遺産を手にしたら女が寄ってくるようになったんだ。
(吾妻)この女だってそうだよ。
俺の見た目や中身を好きになったわけじゃない。
金だよ。
金なんだよ。
何言ってんのよこのコンプレックス男!あなたは女の気持ちなんてちっとも分かってない!
(寺西)瀬川!わたしは心理学はよく分かんないけどあなたたちが並んでるの見てたらユミカさんがあなたのことホントに好きだって一目で分かったわよ!どうして女の人の気持ちが分かんないの!女はね見た目だけで男の人を好きになるんじゃないの!心理学なんかよりもっと女の気持ちのこと勉強しなさいよ!この鈍感男!瀬川!バカヤロー!冷静になれよ。
冷静になんかなれないよ!
(ユミカ)吾妻さんお願い嘘だって言って。
わたしを殺そうとしただなんて嘘だって言って。
あんたにはな2億の保険金がかけられていたんだよ。
(杉浦)吾妻政則ユミカさんと檜山聡への殺人教唆および窪塚倫子殺人容疑で逮捕する。
お願い!嘘だって言ってよ!ねえ。
ねえ。
嘘じゃないよ。
俺はお前殺して2億手に入れようとしたんだよ。
(杉浦)まあ詳しいことは署に行って聞かしてもらおうか。
行こう。

(銃声)
(杉浦)あっ!バカヤロー!おい救急車急げ!
(寺西)はい!
(ユミカのすすり泣き)吾妻。
吾妻!おいしっかりしろ!吾妻!
(ユミカのすすり泣き)
(川崎)ほらその辺全部さっさと片付けろ。
(江藤)はい。
(小板橋)あ〜こんなに細かく書いたら駄目駄目。
ここはうま〜くぼかして凶行犯捜査課は3人の交換殺人という難事件を明解な推理と行動力によって見事に解決した。
そこを強調しないと。
(寺西)はい。
あっそろそろ記者会見の準備しないと。
よいしょ。
吾妻は優秀な頭脳の持ち主だった。
3人の交換殺人か。
気付くのがもう少し早かったら…。
きっとあの夜教授に小説を渡すなんてことしなかったら吾妻の犯罪は成功していたのかもしれません。
うん。
南雲教授へのコンプレックスがあの人にあんな行動をさせてしまった。
優秀な学者でもそんなミスをするんですね。
僕もそう思ってた。
だけど君の言ったとおりだ。
今回の吾妻の最大のミスはユミカさんの愛情が本物だってことに気付けなかったことだ。
優秀な心理学者だったのに一番近くにいる人の気持ちに気付けないなんて。
教授そんな人のこと言えないじゃないですか?何で?だって…バツ2なんですよね?フッ。
ハァ…。
チッ。

(神父)喜びのときも健やかなるときも病めるときも2015/02/16(月) 14:57〜15:53
関西テレビ1
CONTROL 〜犯罪心理捜査〜 #05[再][字]

「崩された100%のアリバイ」
松下奈緒 藤木直人 横山裕 泉谷しげるほか

詳細情報
番組内容
 檜山(猪狩賢二)殺しの件で宮田健吾(尾上寛之)を尾行する瀬川里央(松下奈緒)。宮田を追って宮田が侵入した民家に入るなり悲鳴が…。「誰か死んでいる!」。ベッドには若い女性の死体が横たわっていた。その後の調べで被害者は窪塚倫子(浦田麻緒)・26歳、夫は高校教師の窪塚正義(二階堂智)40歳と判明、宮田は窃盗目的で侵入しただけと供述した。宮田は絶対最初からあの家を目的にしていたと納得のいかない里央。
番組内容2
岩崎(北村有起哉)は里央が南雲教授(藤木直人)に影響され、宮田が殺人を遂行すると勝手に思い込んでいたのだとたしなめ、小板橋(勝村政信)も同調する。倫子の遺体確認にやってきた夫の正義。間違いなく自分の妻だと語るとよたよたと座り込んでしまう。正義は杉浦(泉谷しげる)に妻には男友達が多かったと語るが、宮田のことは知らないと証言する。マジックミラー越しにその様子を見ている里央、南雲、小板橋。里央は何かを
番組内容3
感じている南雲をチラっと見る。
 南雲は宮田と正義が絶対に互いの存在を知っているとにらむが決め手がなかった。また、これまでに提示されたデータを分析すると、正義が宮田の殺したかった男・檜山を殺し、代わりに宮田が正義の妻・倫子を殺すという仮説が考えられるが、倫子は何者かに殺されていた…。行き詰まる捜査…。そんな中、吾妻政則(原田泰造)の依頼で作られた完全犯罪を伝授するサイトの存在を里央が突き止めて…。
出演者
松下奈緒 
藤木直人 
横山裕 
北村有起哉 
臼田あさ美 
佐藤二朗 
与座嘉秋 
奥村佳恵
 * 
勝村政信 
泉谷しげる 

ほか
原作・脚本
【脚本】
寺田敏雄 
田辺満 
中村功一 
ほか
監督・演出
【演出】
村上正典 
城宝秀則 

【編成企画】
鹿内植 

【プロデュース】
貸川聡子 

【アソシエイトプロデュース】
小椋久雄
音楽
井筒昭雄 

【主題歌】
「銀河の星屑」桑田佳祐

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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