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入れ墨調査拒否 処分取り消す
02月16日 19時36分

入れ墨調査拒否 処分取り消す
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大阪市が職員に行った入れ墨の調査への回答を拒否して懲戒処分を受けた女性が、処分の取り消しなどを求めた裁判で、大阪地方裁判所は16日、「入れ墨の情報は、大阪市の個人情報保護条例の差別情報にあたり、回答を命じた職務命令は違法だ」として、処分を取り消す判決を言い渡しました。
大阪市は3年前、橋下市長の指示で、教職員以外のすべての職員およそ3万3500人を対象に、腕や足などに入れ墨がないか調査し、回答を拒否した6人が、戒告の懲戒処分を受けました。
このうち、大阪市立十三市民病院の看護師、森厚子さん(58)は、入れ墨はありませんが、調査はプライバシーを侵害しているなどとして、処分の取り消しなどを求めていました。
16日の判決で、大阪地方裁判所の中垣内健治裁判長は「入れ墨の情報は、周囲の過剰な反応を招き、不当な差別を受ける可能性が否定しがたく、大阪市の個人情報保護条例の差別情報にあたる。こうした情報について回答を命じた職務命令は違法だ」として、処分を取り消す判決を言い渡しました。
大阪市の入れ墨の調査をめぐっては、懲戒処分を受けた別の職員が訴えた裁判でも、去年、大阪地裁が処分を取り消す判決を言い渡し、大阪市が控訴しています。
判決について、原告の森さんは「入れ墨調査は、セクハラの問題も含む卑劣なものです。職員は市民のために働いており、橋下市長には、力で統制するようなことはやめてほしいし、言うべきことを言えない職場では働けない」と述べました。
一方、大阪市は「判決の詳細を見たうえで、関係先と対応を検討してまいります」としています。