第4回ABUデジスタ・ティーンズ「アジアのティーンが描く未来とは」 2015.02.11


去年12月ここでアジアの若者たちが腕を競うあるイベントが開催されました。
それが…。
国際映像フェスティバル…主役はアジア7か国を代表する若き映像クリエーターたち。
「チャレンジャー」と呼ばれる彼らが挑戦したのは共通のテーマによる短編映像制作。
各国の腕自慢が得意の技法を駆使し個性あふれる作品を発表します。
自信作をひっ提げバンコクに乗り込んできたチャレンジャーたち。
発表前の心境は?レベルの高いクリエーターが集まったから緊張してきたよ。
とてもドキドキしています。
いろんな国のクリエーターと会えるのが楽しみです。
番組ではこの大会に参加した3か国のチャレンジャーに密着!日本タイカンボジア代表の5か月間に及ぶ制作の舞台裏を追いました。
そこで出会ったのはそれぞれ違う歴史や文化の中映像を通してメッセージを発信しようとする熱い思い。
かわいらしいアニメーションを目指しているから見た人にカワイイって思ってもらいたいわ。
大会では優れた作品を制作したチャレンジャーに「マスター」の称号が授与されます。
果たして並み居る強豪を抑え…今回大会が開催されたのはタイ国営放送NBT。
建物の外に掲げられているのはタイ国民が敬愛するプミポン国王の肖像写真です。
そして一歩中に足を踏み入れると「ABUデジスタ・ティーンズ」のマスコットキャラクターABUBUがお出迎え。
大会ムードを盛り上げます。
そんな大会の開幕直前この人が会場を訪ねました。
どうも土屋礼央でございます。
クリエーティブな事が大好きな…今回の大会を見届ける応援リポーターです。
ではここで「ABUデジスタ・ティーンズ」について説明しましょう。
この国際映像フェスティバルはABUアジア太平洋放送連合の国際共同プロジェクトです。
第4回を迎える今年は……の7か国の放送局が参加しました。
まず各国の放送局は才能あふれるティーンを発掘し…チャレンジャーはメンターと呼ばれるその国のトップクリエーターの指導を受けながら共通のテーマに基づいて作品を制作。
今年のテーマは…完成した作品はこの国際大会で発表されます!果たしてどんな作品が登場するのでしょうか?さあいよいよ第4回「ABUデジスタ・ティーンズ」開幕です!大会を進行するのはNBTでニュースキャスターを務めるエイさんと14歳から司会者として活躍する現役高校生のインディ君です。
「ABUデジスタ・ティーンズ」をタイで開催でき誇りに思います。
7か国の若きクリエーターの才能が楽しみです。
今回は各国でシナリオや作品審査などの予選を勝ち抜いた代表がチャレンジャーとしてこの会場に集まってくれました。
(拍手)
ついにこの瞬間を迎えました。
私土屋礼央は会場の観覧席から作品発表を見守ります
僕の前に陣取っているのは各国のトップクリエーターたち。
切れ味鋭い意見が飛び出しそうです
それではタイのチーム「ダイバージェント」を紹介します。
(拍手)大学でデザインやアニメーションを学ぶ5人組です。
今回の大会開催国タイ。
長い歴史と数多くの仏教遺跡で彩られるほほ笑みの国です。
そんなタイは実はCMの国際コンクールで数多くの受賞を重ねる映像制作の盛んな国。
バンコク市街のあちこちには映像を絶えず流す大型モニターが目を引きます。
10月タイで行われた代表選考会ではデザインや映像を専門に学ぶ学生およそ50人が集結。
作品アイデアをプレゼンしました。
そんな並み居る強豪を抑えて代表に選ばれたのが「ダイバージェント」です。
一体どんなチームなのか。
メンバーの通う学校を土屋礼央さんが訪ねました。
いや〜タイ語での挨拶は失敗しちゃいましたが気を取り直して学校を案内してもらいます
校舎の中はクールな建築デザインでオシャレ!コンピューター機器もとても充実していて驚きました。
チームのみんなはここでさまざまな映像表現を学んでいるんです
私はもともと絵を描くのが大好きでそれをデジタルで生かそうと思ってこの大学に進学して勉強しているの。
こちらは「ダイバージェント」のメンバーが学校の課題で制作した作品です。
将来の夢はアニメーターやデザイナーとして活躍する事。
イラストから3DCGまで幅広く学んでいます。
メンバーが作品を制作したのは学校ではなく専ら自宅。
そこで土屋さんがメンバーの住むマンションを訪ねました。
あれ?みんな一緒だ。
部屋から出てきたのはメンバーのトゥーク君とムー君
ああ…2人で一緒に寝ているよ。
半分半分で?へ〜。
なんとダブルベッドを男子2人でシェア。
でもタイの学生にはこれが当たり前なんだそうです
ここいい所じゃない?
大学で知り合った2人は映像への志を共有し意気投合してルームシェアしています
掃除の分担とかあるの?もちろん分担しているよ。
僕が床掃除の担当で彼がお皿洗いの担当さ。
お皿洗いちょっとしてなくない?これちょっと。
いやぁこの光景学生時代を思い出しちゃいます
部屋を見渡してみると…。
日本の漫画本をたくさん発見。
タイ語の翻訳ってどんななんだろう?
更にキャラクターグッズのコレクション。
なんだか日本の学生の部屋に見えてきました
そしてこの部屋で「ダイバージェント」の作品は制作されているんです。
驚きました。
皆別々にパソコンに向かって作業するんですね
こうやって作ってんだね。
すごいベッドの上で。
実はリーダーのフェアンさんとジュニャさんも近所でルームシェア。
ひと声かければすぐに集まれる仲間なんです
夜遅くまでずっとやってたりとかするの?ええ。
朝までかかる事もあるわ。
朝まで。
へえ〜。
ダイバージェントがテーマ「Future」で考えたアイデアがこちら。
巨大電球が象徴するばく大なエネルギーによって動く近未来都市。
発達したテクノロジーのおかげで人々の生活はどんどん便利に。
ところがある日巨大電球がオーバーヒート。
テクノロジーに頼りきった人類の暮らしに問題提起します。
今回の作品のアイデア。
実はこの部屋で起きたある事がヒントになったんです。
それがこの穴。
トイレの電気が壊れて外してあるんです
ある日トイレに入ったら電球が切れていたんです。
その時電気がつかないだけでとても不便で電気に頼り過ぎだと気付かされたんです。
切れて良かったね。
ほんと電球に感謝です。
「ダイバージェント」が作品制作でこだわったのはテクノロジーに頼りきった近未来の世界をビジュアルとしてどう描くか。
まず考えたのは登場人物のデザイン。
標識記号のように無駄なものをそぎ落とす事で画一的な生活を送る人々の姿を表現しました。
そして最もこだわったのは作品の色味。
ブルーのモノトーンで統一してクールなビジュアルにする事でスマートフォンやテクノロジーに人間が支配された社会を冷たく危険なものとして暗示したかったんです。
さすがはタイ代表。
目のつけどころが鋭いです!でもみんなのやってる事ってテクノロジーのたまものなんじゃないのかな?
えぇ?まだそこまで未来になっていないので大丈夫ですよ。
明るく爽やかなダイバージェント。
彼らが描く近未来にはどんな世界が広がっているんでしょうか
それではタイ代表ダイバージェントの完成作品をご覧下さい。
テクノロジーが発達した近未来のある出来事を描いたアニメーション。
「LASTLIGHT
(最後の光)」。
(クラクション)
(アラーム音)
(爆発音)オイ!ヘイ!
(拍手)さあ会場の反応は?プロが作ったアニメーションみたいでびっくりしました。
もしこの世の中がこの作品の世界みたいになったらと想像してちょっと怖くなりました。
色合いがとてもきれいですばらしかったよ。
もう何も言う事ないよ!これからも頑張ってちょうだい!
(笑い声)ここで日本代表を指導したメンターからこんな評価が。
電球を象徴的に使ってたあれもすごくいいアイデアだと思ってます。
ただ電車が走ったりそういうのだけじゃなくて何か象徴的なそういうのを作る事でアニメーションって自分で好きに世界を作れるのでそれがある事ですごくビジュアルでも分かりやすくなった。
あと一つカラーデザインがとてもすばらしい。
青い世界に電気を使っている。
ほんとは電気の世界っていろんな色があるはずなんだけど青に絞った事でとても温かい世界の方の色との対比が分かりやすい。
よく出来た作品だったと思います。
(拍手)
ほんと最後のアナログな光の温かさ僕も印象に残りました。
メンバーのみんなが合宿さながらに頑張ったかいがありました!
続いては日本チームを紹介します!
(拍手)チーム名は粘り強く作品を作ろうと「ナットウオクラヤマイモ」の頭文字を取って命名しました。
7月代表選考の第一関門となったのは100人を超える参加者が集まったワークショップ。
そこから選抜された3チームが作品を競い「チームNOY組」が代表に選ばれました。
代表決定から遡る事1か月前。
土屋礼央さんが堀江さんの通う大学の撮影スタジオを訪ねていました。
こんにちは。
(林堀江)こんにちは。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
この日僕を迎えてくれたのはリーダーの堀江さんとメンバーの「キャシー」こと林さん
どういうチームなんですか?私たち「チームNOY組」は…
まず見せてくれたのが作品に使うセット。
女子チームらしいカワイイ世界観です。
粘土で作られた人形は手作り感たっぷり。
でもそれだけではないんです
(堀江)この中に実は軸として割り箸が入ってまして。
割り箸を軸にしてちょっとずつ動かせるようにしています。
そうですね。
「チームNOY組」がテーマ「Future」で描くのは動物たちが将来の夢を語り合うという物語。
キリンはゾウのように鼻が長くなるのが夢。
そんなファンタジーを描きます。
僕が伺った時に撮影していたのは…
堀江さんが鼻を少しずつ動かして撮影。
滑らかな動きを目指します
(シャッター音)
林さんはカメラに接続したパソコンで画像を入念にチェックします
見つけたのは首に入ったこのひび割れ。
よく見ています!
キャシーのチェック大事だねそれね。
(林)私もこうやってるだけ…。
なんか押してるだけなのかなと思ったけどそんな事ないんだね。
ごめんねキャシー。
(笑い声)
修正しつつ30分かけて撮影したのがこの12枚です。
でも再生してみると…。
たったのこれだけ
地味です。
地味だね…。
途中で飽きてもうここスピード上げちゃえみたいな事ないの?あんまりないです。
ねえみんな大きくなったら何になりたい?日本大会ではクレイアニメならではの温かみと表現力が評価されました。
そしてNOY組は次のステップへ。
国際大会の3週間前メンバーの林さんはある所へ向かいました。
録音にやって来たのは林さんが3歳の時から通っている英会話教室。
国際大会に向け作品の日本語のセリフを英語に吹き替える必要があったんです。
声優になってくれるのは英会話教室に通う子供たち。
まず挑戦するのは子ネコが言うこちらのセリフ。
ハウバウト…。
「Howabout」。
ハウバットゴート…。
「Howabout」。
ハウバウト…。
「Howabout」。
小学4年生のゆいちゃん。
うまく発音する事ができません。
喉から自然に…みたいな感じで舌だけで音を出してみて。
林さん粘って粘って指導を続けます。
お願い。
「goat&human」。
今最後の上手だった。
じゃあこれはクリアです。
録音したものを英会話教室の先生にチェックしてもらいます。
これすごい良くないですか?すごい!練習してるかいがあったね。
さあいよいよ国際大会です。
僕は大会に向かう心境を聞こうとリーダーの堀江さんを訪ねてみました
こんばんは。
お久しぶりです。
お久しぶりです。
お元気ですか?元気です。
おぉっ!こんな感じの部屋です。
堀江さんが部屋で見せてくれたのは子供の頃から描きためてきた絵。
とにかく絵を描くのが好きだったという堀江さん。
オリジナルのキャラクターを描いていくうちにそれを動かしてみたいと思うようになりました。
そしてアニメーションを専門に学べる大学に進学。
まるで水を得た魚のようにキャラクターを生き生きと動かしました。
楽しさが伝わってきます。
そんな堀江さんが描く将来の夢とは?
なんと夢はアニメではなくゲーム業界。
子供の頃からゲームが大好きだったという堀江さんはゲームの中でキャラクターを動かしたいと考えているんです。
作品のメッセージは「どんな夢でも諦めなければかなう」という堀江さんが大切にしてきた思いだったんです
そんな堀江さんの国際大会出場を一番喜んだのがお母さんの愛子さん
作品に込めた「夢を追いかける事の大切さ」。
世界のみんなにどう伝わるんでしょうか
それでは日本代表チームNOY組の作品を見てみましょう!動物たちの将来の夢を描いたコマ撮りアニメ「Dreamintheponpon」。
国際版でお届けします。

(拍手)さあ会場の反応は?最初から最後まですごく楽しめたよ。
そしてとってもかわいかった!どうやったらあんなに動物を滑らかに動かす事ができるんですか?やっぱり時間をかけてやったのでとても滑らかな動きにできたんだと思います。
1つのカットに平均で5時間から7時間ぐらいかけてるのでそれがよかったのかなと思います。
ここでタイのメンターからこんな評価が。
あなたたちの考えを動物で表現したのがとても良かったです。
それと私たち人間も作品の動物たちのように大きな夢を持つべきだと教えられました。
(拍手)
やりました!国境を超えて伝わったNOY組のメッセージ。
子供の頃の夢ってこの作品のように本当に自由。
みんながその思いに共感してくれました
「ABUデジスタ・ティーンズ」の魅力は同じテーマの短編でも映像やストーリーにその国ならではの特徴が現れるところ。
ここでご覧の4か国の作品をダイジェストで一挙にご紹介しましょう!まずはマレーシア代表。
大学で3DCGを学ぶ「サイバーオーキッド」の作品です。
作品舞台はロボットが働く未来の建設現場。
そこに巨大ロボットが出現。
3DCGを駆使したダイナミックなシーンが展開します。
機械に頼り過ぎた社会が行き着くゆがんだ未来をゲーム感覚で描きました。
続いてはモンゴル代表のノミン。
中学3年生が一人でアニメーション制作に挑戦しました。
作品で描いたのはふれあいの大切さ。
ネットコミュニケーションに踊らされた家族をコミカルに風刺しました。
ブルネイ代表「ザ・メガピクセルズ」。
作品で描くのは未来が映るカメラのお話。
魔法のカメラを手にした少年はその面白さに夢中になりいろいろなものを撮影。
しかし散乱したゴミを撮ってみると…。
そこには思いも寄らぬ未来の姿が。
人の行動が未来を変えるという事をメッセージしました。
この作品は映像でうまくストーリーを語れているからすごく引き込まれたね。
本当に面白かった。
見ていて次の映像がどんどん気になるんです。
そして最後はベトナム代表「LOL」。
今回唯一の実写作品です。
作品名はレッテルを意味する「LABELS」。
主人公は恵まれない家庭に育ち周囲からのレッテルに翻弄されます。
やがて不良グループの仲間となった主人公はある誤解から殺人犯に間違われます。
若者の未来を踏みにじるレッテルの恐ろしさを描きました。
是非ご覧下さい。
「ABUデジスタ・ティーンズ」では映像制作の経験が浅い国々にもプロジェクトへの参加を積極的に呼びかけています。
今回初めての参加となったのがこちら。
世界遺産アンコール・ワットで有名なカンボジアです。
国内総生産GDPがアジアの中では最も低いクラス。
映像制作を専門に学べる学校がありません。
7月そんなカンボジアで代表チャレンジャーを選抜するワークショップが開催されました。
ワークショップには「映像を学べる貴重なチャンス!」と高校生から大学生まで25人が参加。
アニメーションの作り方を学びたいわ。
ワークショップは2Dアニメーションコマ撮りアニメーションの2つのコースで実施されました。
メンターを務めるのはカンボジア在住の日本人クリエーター中村英誉さんです。
カンボジアのデザイン会社でアートディレクターとして活躍。
現地スタッフを指導しながらカンボジアの映像文化の底上げにも一役買う存在です。
更にコマ撮りアニメの指導者として日本からアニメーション作家の青木純さんも支援に駆けつけました。
ワークショップでは参加者がオリジナルのキャラクターを自由に動かしてアニメーションを制作しました。
楽しいわ!そんな中カンボジア代表に選ばれたのが…。
メンバーはカンボジアで最難関と言われる王立プノンペン大学でメディアマネージメントを学ぶ同級生。
カンボジアのマスメディアで働く事を目指すエリートです。
10月そんな「シャーク」のメンバーに会うため土屋礼央さんが首都プノンペンを訪れました。
今回僕は初めてカンボジアを訪れたんですけどまずビルの色が派手な事に驚きました。
それと街のあちこちで建設工事が行われていてカンボジアの発展を肌で感じました
このカンボジアでどんな作品が作られているのか。
早速制作現場をのぞいてみました
今作品のセットを組み立てているところだよ。
「シャーク」が「Future」をテーマに考えたストーリーがこちら。
登場するのはけんかをしていがみ合う2人。
ところが地球の大陸も自分たちのように争っている事に気付きます。
すると2人はけんかをやめ大陸同士の争いが収まるようにと祈ります。
やがて大陸たちにある変化が。
地球の未来へ向けた平和への思いをコマ撮りアニメで描きます。
カンボジアでは過去に内戦がありました。
そして今世界中でも戦争が起こっています。
そうした2つの背景があって今回の作品で平和をメッセージする事にしたんです。
カンボジアでは1970年から23年間長い内戦が続きました。
中でもポル・ポト政権時代に起きた出来事は悲劇として語り継がれています。
知識人は大量虐殺され寺院や学校も破壊。
更に書物や映像など知的財産が処分されました。
その破壊行為は今もカンボジアの文化に大きな爪痕を残しています。
「シャーク」のみんなは内戦が終わった頃に生まれたそうです。
新たなカンボジアを背負っていく世代としての自負が彼らの言葉には表れていたんですね
この日はちょうどセットが完成して撮影が始まったところ。
でも準備の様子を見ているとちょっと不慣れな感じ。
大丈夫かな…
前に持ってきて!
作品のキャラクターを作ったのはスレイニックさんとレンさん
けんかをする2人の対立を表現するため色で人種の違いを表したんだそうです
撮影はドキュメンタリーのプロデューサーを目指しているというリーダーのチャムナン君が務めます
まずはけんかをする2人がにらみ合うシーン
順調にシャッターを切っていきますが…
これが全然怒っているように見えない!
するとメンターの中村さんがすかさずアドバイス
ためになるアドバイスありがとうございます。
正直そこまで考えていませんでした。
撮影終了後キャラクター担当の…
わぁ!すごい。
こちらがスレイニックさんの部屋。
床から壁までタイルが張られていて真っ白です
気になったのが壁に貼られている手描きの絵。
これ海外に行った事のないスレイニックさんがインターネットで見た風景。
行ってみたい国に思いをはせながら描いたんだそうです
更に…
(スレイニック)学校で勉強している英単語です。
こうやって壁に貼る事で何度も目に触れるので少しずつ覚える事ができるんです。
トイレ見せてよ。
わぁほんとだ!ほんとだいつでも勉強できるように。
こちらは取材の様子をうれしそうに見守っていたスレイニックさんのお父さん
スレイニックさんの家は1階で雑貨店を営んでいます。
家族で切り盛りしているお店なんですが自慢の娘には学業に専念してほしいので手伝いはさせていないそうです
お金や時間をかけて娘を大学へ通わせるのは大変だよ。
でも国際大会で作品を発表できるようになって娘をとても誇りに思っています。
お父さんは私のために毎日すごく苦労しているから恩返ししたいと思って頑張って勉強しています。
一生懸命勉強して社会の事もよく知ってお父さんを喜ばせたいんです。
将来は何になる事が夢なの?そしてこうやって人形を作ったりアニメを作る事って将来の夢に何か生かされると思う?一つはジャーナリストになる事。
もう一つの夢はデザイナーになってメッセージを伝える事です。
カンボジアではなかなか自分の思いを発表できる場がないので今回の貴重なチャンスをしっかりと生かしたいです。
カンボジアの未来を背負ってまっすぐに生きる若者たち
自分たちの国を良くしたいという真剣な思い志に感動しました
それではカンボジア代表「シャーク」の作品。
世界平和への思いを象徴的に描いたコマ撮りアニメ。
「OurPeople’sNeed
(私たちに必要な事)」。

(うなり声)
(殴り合う音)
(殴り合う音)
(殴り合う音)
(殴り合う音)
(拍手)さあ会場の反応は?ストーリーの流れでちょっと分かりにくい所もありましたが最後に手を取り合う事で平和を表現したのがとても良かったと思います。
私たちの作品も同じクレイのアニメーションなんですがそちらのチーム「シャーク」の作品はすごく表情が豊かでそこがすごいなと思ってすごく見てて面白かったです。
どうもありがとう。
(拍手)
確かにこの表情カンボジアで見た時よりいい表情に。
設定にリアリティーがちょっと欠けている気もしますがクレイ人形ならではのいい臨場感を出して平和への思いをストレートに表現してくれました
ここでマレーシアのメンターからアドバイスが。
作品についてアドバイスをするとこれから作品を作る時文字を使わないように心掛けて下さい。
動きで全てが表現できるようになればもっと良くなるでしょう。
(拍手)さあこれで7か国の作品全てが出そろいました。
この中から優れた作品を作ったチャレンジャーに賞が贈られます。
選ぶのは各国のメンターたち。
コンセプトストーリービジュアル3つの部門で作品を審査し投票します。
それぞれの部門で最も多く票を集めた作品の作者がマスターに認定されます。
(インディ)では「ストーリーマスター」を発表します!テーマを分かりやすく伝えたチャレンジャーに贈られる「ストーリーマスター」に選ばれたのは…。
チーム「メガピクセルズ」。
ブルネイ代表です!
(拍手)社会問題を分かりやすく伝えたストーリーが評価されました。
ブルネイ代表として光栄に思います。
とてもうれしいです。
どうもありがとう。
言葉になりません…。
(拍手)
(インディ)続いて「ビジュアルマスター」を発表します!美しいデザインを追求したチャレンジャーに贈られる「ビジュアルマスター」に選ばれたのは…。
チーム「ダイバージェント」タイ代表です!
(拍手)シンプルかつ計算された高いデザイン性が評価されました。
「Future」をとてもうまく表現できていました。
とてもクールなデザインで良かったよ。
おめでとう。
ありがとう。
とてもうれしいです。
ああの…みんなにありがとう。
落ち着いて!
(笑い声)
(インディ)そして最後は「コンセプトマスター」の発表です!優れた企画力を持ったチャレンジャーに贈られる「コンセプトマスター」に選ばれたのは…。
「チームNOY組」!日本代表です!
(拍手)かわいいキャラクターを使って分かりやすくメッセージを伝えたところが評価されました。
君たちの作品は特に感動したよ。
この賞を手にする価値が君たちにはあると思います。
おめでとう。
(笑い声)本当にもらえると思ってなかったんで今「え?え?」って感じですごくびっくりしています。
本当にありがとうございます。
(拍手)「ABUデジスタ・ティーンズ」はこれからも若いクリエーターを応援していきます。
(インディ)また来年会いましょう!
(拍手)こうして若者たちが5か月間をかけて挑んだ「ABUデジスタ・ティーンズ」が幕を閉じました。
タイに集まった7か国の若きクリエーターたちは今回の体験を通して何を感じたのでしょうか?みんなの作品の動きやデザインを見てすごいインスピレーションを受けました。
僕のクリエーティビティーにますます火がついちゃったよ。
私たちは大会では良い結果が出せなかったけど他の国のみんなから正直な感想を聞けてカンボジアにいたら気付けない事を学べました。
そして「全力で頑張れば夢はかなう事を伝えたい」と語っていた堀江さんは?
本当に僕も堀江さんに同感です。
今回見てきたチャレンジャーたちの作品制作に懸ける思いはどれも熱かった。
特にカンボジアでは若者たちの平和や国の発展への強い思いをひしひしと感じました
そして感動したのは文化や歴史の違うみんなが映像で語り合うとたちまち大きな輪が出来た事。
映像の力を感じました
今回の体験を通し一回り大きくなった若者たち。
これから彼らがどんなふうに羽ばたいてみせるのか楽しみです!
2015/02/11(水) 09:25〜10:15
NHKEテレ1大阪
第4回ABUデジスタ・ティーンズ「アジアのティーンが描く未来とは」[字]

ABUデジスタ・ティーンズは映像制作を目指す若者たちを支援・育成するPJ。今回は昨年末タイ・バンコクの国際大会で作品発表した7か国の学生の熱いメッセージに迫る!

詳細情報
番組内容
作品のテーマは「Future」国際大会に向け、CG・アニメ・コマ撮りなどの手法で映像化に挑む各国代表の制作過程を、ミュージシャン土屋礼央が密着取材。日本は心温まるコマドリ作品、タイは未来への警鐘をアニメで〜カンボジアは平和への切実な願いを〜モンゴルはSNSに踊らされる家族の未来を〜など様々な思いが伝わる意欲作が続々登場。栄えあるマスター称号はどの国に?国境や言葉を超え交流する若者の熱い日々を描く!
出演者
【リポーター】土屋礼央,【審査員】アニメーション作家…三角芳子,【解説】中谷日出,【アナウンサー】出田奈々

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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