ガシャン!
(百合城銀子)ぎゃあ〜〜!!
(百合ヶ咲るる)銀子〜!!
(針島)あ〜はははっ!仕込んでおいた罠でクマ駆除したり!あなたたちの正体はもうバレてるのよ!あぁ…。
(ナレーション)
私たちは最初からあなたたちが大嫌いで最初からあなたたちが大好きだった
だから本当の「友達」になりたかった
あの壁を越えて…あなたをヒトリジメにしたい
(椿輝紅羽)ねえ純花…純花は私に何を伝えたかったの?
(純花)ふぅ〜難しいな。
何から書けばいいんだろう?ゴーンゴーン
(鐘の音)
(純花・心の声)≪紅羽ちゃん私ね紅羽ちゃんと初めて会った日のこと忘れないよ≫
(回想)ザァーー
(雨音)ないない!どうしよう…今日のためにってせっかくおばあちゃんがくれたのに・見つけたわえっ?はい
(純花)あっこれでしょう?あっ…ありがとう
(純花)
紅羽ちゃんは覚えてないかもしれないね。
でも私あのときとってもうれしかったんだ。
だからね…
ザァーー!
(純花)
私も紅羽ちゃんの大切なものを守りたかったの
(純花)あっ!あっ紅羽ちゃん。
ふふっ。
(純花)
私たちびしょ濡れになっちゃったよね。
怖かったけど楽しかった。
すごく近くに紅羽ちゃんを感じたよ。
この世界に二人だけ…そんな気がしたの。
とっても幸せだった。
あの日のことは何もかも覚えてる。
きっと私がおばあさんになっても忘れない
・ビュー
(風の音)
(純花)「月の娘と森の娘」。
これをお母さんが?うんこれが最後の作品。
出版されなかったから世界で1冊これだけよ。
読んでいいの?もちろん。
(純花)「昔世界は空によって2つに分けられていました。
月の世界と森の世界です。
ある日のこと月の娘はお母さんの大切なペンダントを森に落としてしまいました。
それを見つけたのは森の娘でした。
キラキラと輝くその星に驚いて森の娘は思わず空を仰ぎ見ました。
森の娘は言いました。
きっとあの空の向こうにはすばらしい世界があるに違いない。
そのころ月の娘も同じように森の世界を気にかけていました。
月の娘は言いました。
お母さんのペンダントはどこ?捜しに行かなくてはならないわ。
こうして月の娘と森の娘は来る日も来る日も空を見続けました。
そしてついに二人は空を司る女神であるクマリア様にお願いをしました。
月の娘は祈ります。
クマリア様私はどうしても空の向こうへ行ってお母さんのペンダントを見つけたいのです。
森の娘も祈ります。
クマリア様私はどうしても空の向こうへ行ってこの星を落とした人に届けたいのです。
クマリア様は言いました。
いけません。
2つの世界は断絶されているのです。
それを越えようとするのは傲慢。
大きな罪ですよ。
なおも二人は祈ります。
それでも私は空の向こうへ行きたいのです。
やむなくクマリア様はこう答えました。
1つだけ願いをかなえる方法があります。
空の真ん中に友達の扉と呼ばれる場所があります。
もしあなたのスキが本物ならその扉の向こうに友達が待っています。
その娘に約束のキスを与えなさい。
そうすれば願いはかなうでしょう。
クマリア様は娘たちに問いました。
あなたのスキは本物?クマリア様は娘たちのために世界を結ぶはしごを架けてやりました。
そしてとうとう二人が空の真ん中までやってきたときそこには1枚の大きな鏡が壁のように立ちはだかっていました。
鏡には自分自身の姿が映っています。
クマリア様の声がしました。
さあその扉の向こうにあなたの友達が待っています。
鏡に映る己が身を千に砕き万に引き裂けば彼女に約束のキスを与えられるでしょう。
ただしあなたは命を失うかもしれません。
最後にもう一度問います。
あなたのスキは本物?二人は鏡に映る自分の姿を見つめます」。
ここで終わり?終わってないけどここまで。
描き終える前に母はクマに殺されたから。
そう…。
ねえもし純花ならどうする?ん?物語の最後命を懸けて鏡を割る?分からないな。
でも…。
私は割るわ。
えっ?私は自分を撃つわ。
撃って私の「スキ」が本物だと証明してみせる。
(純花)
だからそのとき私も決めたの私も「スキ」を諦めないって例えどんなことがあっても
(カチューシャ)それでは次に「排除」する悪を決めましょう。
レッツサーチイーヴル!あっ。
皆さん私たちの中に1人裏切り者がいます。
次の悪は椿輝紅羽に確定するはずでした。
ですがその前に私たちは裏切り者を「排除」しなければなりません。
そうですよね?泉乃純花さん。
ん…。
(純花)
紅羽ちゃん私は自分から望んで「嵐」の中に飛び込んだよ
(純花)
あのときは私の「スキ」を証明できれば傷ついても心を砕かれても平気だと思ってた。
でもね気付いちゃったんだ「透明な嵐」が壊すのは私じゃない。
私のいちばん大切なもの…紅羽ちゃんなんだってこと
・
(針島)手紙書いてくれたのね。
あっ針島さん。
ありがとう。
じゃあその手紙は私から椿輝さんに…。
(純花)あっ…。
どうしたの?
(純花)そのことだけど少し待ってもらえないかな?ここで紅羽ちゃんのお誕生日をお祝いしてあげるまで待ってほしいの。
お願い。
分かったわ。
だけど忘れないで。
私が椿輝さんの新しい「友達」になる。
そうすれば「嵐」は椿輝さんを避けてゆく。
うん…。
(針島)私に「嵐」は止められない。
だけど新しい「友達」として椿輝さんを守ることならできる。
あなたにはつらい選択を強いることになるけど椿輝さんを守るにはこれしか方法がないの。
やっぱりその手紙は私が椿輝さんに…。
(純花)ううんこれは私が紅羽ちゃんにあげられる最後の「スキ」だからちゃんと届けるよ。
そう…。
ありがとう針島さん。
じゃあ。
紅羽ちゃんこれが私のプレゼント。
私ね今なら分かる。
ビューー!ん…私は「スキ」を諦めないよ。
(針島)助かったわ。
百合城銀子百合ヶ咲るる…二人の正体がクマだってことあなたが教えてくれてたからあらかじめ罠を仕掛けておけた。
でも…。
正体はもうバレてるのよ!ふふっん…ベア・フラッシュ!ん…くっ!クマの分際であんな技を繰り出すなんて…。
あっ…でも例の計画は滞りなく。
泉乃純花の死は予定外だったけどそれを利用するなんて…ふふっさすがね。
いよいよ明日は椿輝紅羽の誕生日。
存分に楽しみましょう。
あれ?まさか…。
もう私に構わないで!謝ろうと思ったのにどこに行っちゃったのかな?ガウウ〜銀子〜…。
はぁはぁはぁ…。
銀子しっかり。
ガウぐす〜…。
でもどうしてあの針島って子私たちの正体がクマだって分かったのかな?はぁはぁ…。
(ユリーカ)澪愛…思い出すわ私があなたに「スキ」を誓ったあの日。
あなたの娘は誕生日プレゼントに「友達」から何を受け取るのかしらね。
(オルゴールからの音楽)
(オルゴールからの音楽)紅羽ちゃんに私からプレゼント純花…純花のプレゼント私ちゃんと受け取るからね。
(針島)ねえ椿輝さん入学式の日のことって覚えてる?えっ?
(針島)桜を散らす冷たい雨に打たれて女の子が1人ここで捜し物をしていた。
(針島)泉乃さんだったわ。
誰も手伝わなかった。
それもそうよね。
捜しているのは安っぽいピン留め1つ…。
でもあなたは違った。
えっ…。
(針島)ねえ椿輝さんどうしてあなたは絶望しないの?世界はこんなに残酷なのに奪われても失ってもなぜ「透明」にならないの?それは…たぶん「スキ」を忘れないから。
「スキを忘れない」?ええ…「スキ」を忘れなければいつだって独りじゃない。
「スキ」を諦めなければ何かを失っても「透明」にはならない。
それは?純花からの手紙。
少し前に渡されたの。
今日私の誕生日にあの花壇で読んでほしいって。
椿輝さん私たちに過ちを償うチャンスをくれてありがとう。
えっ?お誕生日会楽しみね。
うんありがとう。
いいえお礼なんかいらないわ。
≪だって今からあなたの「スキ」は「透明な嵐」に破壊されるんだもの≫紅羽!ガウウ〜!銀子が生きてた〜!よかった〜。
るる銀子があのままお陀仏しちゃったらどうしようかと思ってたんだよ〜。
るる頑張ったんだから!銀子をここまで担いできて夜も寝ずに看病したんだよ〜。
今日は紅羽の誕生日だ!ガウガウ。
えっ?だから今日は紅羽の…。
(2人)えっ?ピッはい…。
(セクシー)あなたの「スキ」は本物?
(クール)これは「断絶の壁」からの挑戦です。
百合城銀子あなたの「スキ」が本物ならユリの花壇へ行くがいい。
月の娘があなたを待っている。
月の娘?
(ビューティー)その身を炎に委ねればあなたの「スキ」は承認される。
紅羽!月の娘っていうのは紅羽のことなのか?ピッ
(セクシー)さて約束のキスは果たされるのかそれとも…。
それがセクシー。
シャバダドゥ。
ああ〜!あっ。
(針島)お誕生日おめでとう椿輝さん。
(一同)おめでとう!あっ…ありがとう。
(針島)さあ約束よ泉乃さんの手紙を読んでみて。
う…うん。
「紅羽ちゃん、今、目の前にいる娘があなたの新しい友だちです」。
どういうこと?
(針島)書いてあるとおりよ。
えっ?
(針島)それは泉乃純花からあなたへの別れの手紙。
えっ?
(針島)自分以外の新しい「友達」。
それが泉乃純花があなたに用意した最後のプレゼントってこと。
だけど私たちはあなたの「友達」にはならない。
つまりあなたたち二人はだまされたのよ。
「だます」?
(針島)ええそう。
だって泉乃純花に手紙を書かせたのは私だもの。
えっ…。
(針島)彼女が死んだおかげで予定が狂ったけどでもその手紙はこうして「空気を読めない本当の悪」を懲らしめる道具になった。
お誕生日おめでとう椿輝紅羽さん。
これは私たちからのプレゼント。
あっ!あっ!
(生徒)おめでとう!
(生徒)おめでとう!あっ…。
(針島)私たちは悪を「排除」する!
(一同)「排除」する!あっ…。
(針島)悪に「友達」はできな〜い!
(一同)できな〜い!悪は「透明な嵐」によって打ち砕かれる〜!
(一同)打ち砕かれる〜!あっあぁ…。
(針島)はい皆さん!椿輝紅羽が今ポッキリ折れました。
(生徒)やった〜!
(生徒)おめでとう!
(生徒)最高〜!
(針島)あなたに新しい「友達」はできない。
あなたは泉乃純花の最後のプレゼントを受け取れない。
残念ね。
「スキ」なんて気持ちは無力で無意味…。
あっ!
(針島)これはもう用済みね。
やめて!それは純花が…。
(純花)私ね紅羽ちゃんにはいつもそうやってお花みたいに笑っていてほしいんだ。
それが私の「スキ」なの。
だからね遠くから見てるだけでも幸せだよ純花が私にくれた「スキ」!ガウ〜!!あっ!バタン!
(倒れる音)百合城さん!あぁ…。
(針島)み…皆さん宴は終わりよ。
帰りましょう!
(一同)帰りましょう!あぁ…。
うわ〜!!私は「スキ」を諦めない!くっ!はぁはぁはぁ…。
銀子〜〜!!銀子のバカバカ!今度こそ本当に死んじゃったらどうするのよ〜!百合城さん…どうして?銀子がクレちんを「スキ」だからだよ!あっ…「スキ」?私を?そうだよ!銀子はクレちんが「大スキ」なんだよ!だから…。
銀子の「スキ」を無駄にしないで。
(純花の声)「紅羽ちゃん、今、目の前にいる娘があなたの新しい友だちです」。
私の「友達」…。
(純花)少し早く来すぎちゃったかな?でも早く元に戻して紅羽ちゃんのお誕生日までにお花でいっぱいにしてあげないと。
・
(蜜子)おはよう泉乃さん。
あはっ…あっ。
(蜜子)いい朝ね。
私おなかがペコペコなのよ。
(純花)百合園さん?あっ!バタン!
(蜜子)ゴリゴリギャウギャウゴリゴリギャウギャウ。
あの日私は大きな罪を犯した
私は罪グマだ
2015/02/11(水) 03:30〜04:00
MBS毎日放送
ユリ熊嵐 #06[字]
「月の娘と森の娘」▽断絶された恋人たちを巡る、現代の神話。その透明な嵐に混じらず、見つけ出すんだ。——ユリ裁判、始まる!
詳細情報
お知らせ
私達は最初からあなたたちが大嫌いで、最初からあなたたちが大好きだった・・だから、本当の友達になりたかった——。
番組内容
純花とのはじめての出会いで見せた紅羽の優しさ。透明な嵐から紅羽を守ろうとした純花の決意。スキを諦めなければ何かを失っても透明にならない。数々の思い出が紅羽によみがえるなか、学園では針島薫たちによる紅羽の誕生日会が始まろうとしていた。銀子も傷ついた体のままユリ花壇へとひた走る。紅羽に自分のスキを示すために。
出演者
【声の出演】
(百合城銀子)荒川美穂
(百合ヶ咲るる)生田善子
(椿輝紅羽)山根希美
(ライフ・セクシー)諏訪部順一
(ライフ・クール)斎賀みつき
(ライフ・ビューティー)山本和臣
(泉乃純花)小倉唯(百合園蜜子)悠木碧
(百合川このみ)小清水亜美
(針島薫)日笠陽子
(箱仲ユリーカ)井上喜久子
(椿輝澪愛)遠藤綾
ほか
原作・脚本
【原作】
イクニゴマモナカ
【キャラクター原案】
森島明子
【キャラクターデザイン】
住本悦子
監督・演出
【監督】
幾原邦彦
【副監督】
古川知宏
【シリーズ構成】
幾原邦彦 伊神貴世
音楽
【オープニングテーマ】
「あの森で待ってる」歌:ボンジュール鈴木
【エンディングテーマ】
「TERRITORY」
歌:百合城銀子(CV:荒川美穂)、百合ヶ咲るる(CV:生田善子)、椿輝紅羽(CV:山根希美)
【音楽】
橋本由香利
制作
【アニメーション制作】SILVER LINK.
【番組HP】
http://yurikuma.jp/index.html
【Twitter】@yurikuma_anime
https://twitter.com/yurikuma_anime
ハッシュタグ「#yurikuma」
ジャンル :
アニメ/特撮 – 国内アニメ
福祉 – 文字(字幕)
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