NHKスペシャル ネクストワールド 私たちの未来「第5回」 2015.02.12


30年後のネクストワールド。
海上都市にそびえる雲を見下ろすような超高層ビルかもしれません。
すごいだろあん子。
こんなに高いんだぞ。
ひょっとしたら…地球から5,500万キロも離れた火星かも。
私たちのフロンティアへの挑戦は空へ宇宙へ果てしなく広がろうとしています。
・「グッドバイ世界から知ることもできない」・「不確かな未来へ舵を切る」・「グッドバイ世界には」
(清斗)う〜ん今日も一日よく働いたな〜。
あっ電話だ。
誰だろう?
(GENZO)清斗さん友人の健太さんですよ。
あいつ自分が気が向いた時だけ連絡してくるからな。
健太どうした?何か用事?
(健太)お〜い清斗すごいだろ!月から見た地球は最高にきれいだぜ。
ああそうか新婚旅行で月に行くって聞いてたけどえっ本当に行ったの?
(健太)思い切って2人で来てよかったよ。
ほら重力が小さいって不思議な感覚だな。
あっお土産楽しみにしといてね。
宇宙か〜。
こうやって健太に見せつけられるとちょっとワクワクするな〜。
清斗さん今や宇宙旅行は当たり前。
間もなく火星移住も始まります。
人類が初めて月に降り立ったのが1969年。
宇宙飛行士を月に送り込むのに当時のお金で7兆円以上かかったんです。
えっそんなに!?一般の人たちの中にも宇宙を目指す人が出始めたのが大体30年前。
例えばこちらの方。
・「Timetosaygoodbye」あっこの人知ってる。
昔有名だった歌手だよね。
この時でもかかったお金は20億円以上。
安くなったとはいえまだ高いね。
ここからのコストダウンがすごかったんです。
当時の未来学者はこう予言していましたよ。
予言はピタリと当たっているね。
2045年の今ちょうど火星移住が始まるところだ。
清斗さんも火星に行ってみたくはないですか?どうだろうな〜。
まだ地球でやりたい事がたくさんあるからな。
彼女も欲しいし。
でも未知への挑戦っていうのも引かれるな。
・「グッドバイ」そんな呼びかけが世界の人たちの冒険心に火を付けました。
オランダに拠点を置くNPO法人のMarsOne。
民間の宇宙開発企業と連携しながら2025年を目指して火星移住計画を進めています。
この計画は今のところ1度行ったら二度と地球には戻れない片道切符の旅。
しかも火星では地球の100倍以上の放射線を浴びる危険があります。
それを承知の上で140か国20万人が応募しました。
Hello,mynameisRobertSchwartz.この男性はかつて宇宙飛行士を目指し試験の最終選考まで残った経験を持ちます。
宇宙への夢を諦めきれず応募しました。
共にハーバード大学を卒業した20代の夫婦は知性をアピールし応募しました。
既に心理テストや健康チェックが終わり候補者は663人に絞られました。
本当に火星へ行く覚悟があるのか。
面接を経て今年中に最終候補者24人が決まる予定です。
(歓声)あっ見える。
オレンジ色。
目指す火星までは5,500万キロ以上。
地球からたどりつくためにはどんなに早くても半年はかかります。
しかし人類は既に遠く離れたその火星に探査機を送り込む事に成功。
現在アメリカヨーロッパインド合わせて7機が調査活動を行っています。
火星の表面で見つかった白く見える場所。
これは氷の塊と見られています。
火星には大量の水がある可能性が高いのです。
ごく僅かですが大気もあります。
どこなら人類が着陸して活動を始められるのか。
その場所の選定も始まっています。
マーズワン計画ではまず2020年にロボットで火星に居住施設を建設し滞在環境を整えます。
2025年に最初の移住者が到着するという計画です。
これまで宇宙開発はばく大なコストをかけ国家が担ってきました。
厳しい選考を突破した選ばれた人たちだけが宇宙への夢を実現してきました。
そこに風穴を開けたのがビリオネアと呼ばれる大金持ちたちです。
Googleやamazonの創始者などがばく大な富と起業家精神そして斬新なアイデアをひっ提げ宇宙開発に乗り込んできました。
中でも最も注目されている人がいます。
「人類最初の火星移住を成功させるのはこの男だ」といわれるのがこの人。
イーロン・マスクさん43歳。
総資産は8,000億円といわれます。
インターネット上の画期的な電子決済サービスを開発し巨万の富を築きました。
IT界で旋風を巻き起こしたマスクさんは宇宙開発の分野でも革命児と呼ばれています。
マスクさんは31歳の時宇宙開発のベンチャー企業スペースX社を設立。
ベンチャー企業で初めてロケットの打ち上げに成功しました。
カリフォルニアにあるマスクさんのロケットの製造工場です。
広さ5万平方メートル。
ここでロケットの設計から製造まで一貫して行っています。
従業員は3,000人以上。
IT企業やNASAの技術者などを集めました。
工場内にはロケットの管制センターまで備えました。

(口笛)スリーツーワンゼロ。
宇宙開発は国家が行うもの。
その考えを打ち破ったのは7年前の事です。
自前のロケットで人工衛星を打ち上げ軌道に乗せる事に成功しました。
その実績が買われNASAから国際宇宙ステーションへの物資補給というミッションを任される事になりました。
これまで国家でしか成しえなかった事を初めて個人のベンチャー企業が成功させたのです。
会社設立から僅か10年目の事でした。
(歓声)
(噴射音)しかし民間企業による宇宙開発は度々事故を起こしてきました。
去年10月輸送船を積んで打ち上げた民間企業のロケットが爆発炎上しました。
今年に入っても事故がありました。
(爆発音)今度はマスクさんのロケットが試験飛行に失敗しました。
(爆発音)それでもNASAは民間企業の宇宙開発に投資を続け積極的に支援しようとしています。
(歓声)去年5月マスクさんは新しいロケットのコックピットの模型を公開しました。
2人の操縦士と5人のクルーが乗り組み全ての操作はタッチパネルで行います。
2つの補助ロケットで宇宙空間に達しメインのロケットで火星へ向かいます。
人類を火星にまで送り届けるには…マスクさんはその課題を解決するための斬新なアイデアを編み出しました。
しかもコストは100分の1にまで削減するというのです。
(噴射音)これまで造られたエンジンの中で最もパワーがあったのは月に人類を送り出したエンジンでした。
火星移住にはそれをはるかに上回るパワーが必要です。
しかしそれほど巨大なエンジンを開発する事はばく大なコストがかかるため簡単ではないと考えられてきました。
マスクさんの発想は全く逆。
小型エンジンをいくつも組み合わせるというアイデアです。
安くて信頼性の高い小型エンジンを27機組み合わせれば火星に行くのに十分なパワーが得られると計算しました。
飛躍的なコストダウンが見込めます。
しかし最大の問題は27機ものエンジンを同時に制御する事の難しさです。
僅かでも出力のバランスを崩すとロケットの姿勢が乱れてしまうのです。
そこで発揮されたのがマスクさんの優れたプログラミングの技術でした。
これまで9つのエンジンを同時に制御する事に成功しています。
(噴射音)2012年10月この打ち上げの際に技術力の高さが証明されました。
9つあるエンジンの1つが突然停止。
残った8つのエンジンを瞬時に制御し危機を脱したのです。
いよいよ今年27機のエンジンでの打ち上げに挑戦する予定です。
マスクさんは更にもう一つコストダウンの切り札を持っています。
これまで打ち上げられたロケットは目的を達成すると使い捨てにされ宇宙のゴミとなってきました。
それを再利用しようという試みです。
特殊なプログラムを組み込み発射したロケットを再び着陸させる事に史上初めて成功しました。
巨大なパワーを生む複数の小型エンジン。
そしてロケットの再利用。
全く新しい発想で火星移住に挑みます。
それを使えば…火星ではどんな暮らしが待っているのでしょうか?重力は地球の1/3。
太陽の光が届き水も大量にあると考えられています。
マーズワン計画では太陽光で発電。
その電気を利用して水を分解し酸素をつくります。
室内では宇宙服を脱いで地球と変わらない生活が送れるといいます。
建物内部には農園も設置。
食料を賄う事ができます。
もちろん快適な生活が待っている訳ではありません。
地球の100倍以上という放射線や重力の小ささがもたらす体への影響。
想像もできない危険があるはずです。
今後いくつもの困難を乗り越える技術開発が求められています。
人類が火星に向かう日を見据えてもうビジネスに動き出した人がいます。
ロバート・ビゲローさん。
1万4,000件以上の物件を持つラスベガスの不動産王です。
狙うのは宇宙の不動産王。
ビゲローさんは宇宙に快適な居住施設を造ろうとしています。
今年実際の宇宙ステーションでその施設の運用試験が行われる予定です。
地球から打ち上げられるサイズには限界があります。
ビゲローさんのアイデアは施設を宇宙で風船のように膨らませる事です。
実物大の模型です。
関係者を驚がくさせた大きな居住施設。
大きいもので一つの高さが6.7メートル。
こうした筒型の居住施設を組み合わせれば自在にスペースを広げていく事が可能です。
一つの施設に大人6人が滞在できるように設計されています。
これをロケットにつなげれば半年以上かかるといわれる火星までの旅路も快適に過ごせると考えています。
20代の若者たちが設立したこの企業は火星でのものづくりを目指しています。
使うのは3Dプリンター。
無重力状態で実験を繰り返し材料が浮いたり飛び出すという課題を克服しました。
既に国際宇宙ステーションで宇宙用の3Dプリンターの試験が始まっています。
火星に人類が定着したあと生活を築くための構想も練られています。
火星の近くには希少資源を豊富に蓄えた小惑星が無数にあるといわれています。
中にはプラチナやチタンなど地球では入手が難しい資源が含まれている可能性があります。
こうした惑星を捉えて資源を採掘。
付属する施設で精製まで行います。
技術の革新によって急速に現実味を帯び始めた火星移住の夢。
NASAの計画では早ければ2040年代にも人類が火星に降り立ちます。
2015年に思い描いていた火星移住の夢が30年たった今実現しようとしているんだね。
火星移住。
確かに僕も心引かれるものがあるけれどでも今は目の前の部屋探しの方が肝心。
だよねGENZO。
社会人にもなった事だしそろそろ1人暮らしを始めたいな。
清斗さん。
ワンルームの物件ドア・トゥ・ドア15分以内家賃8万円で見繕ってみました。
あこれ今評判の超高層ビルじゃないか。
もうすぐここにうちの会社も移るんだよ。
こちらはいかがですか?確かに魅力的だけど僕にも借りられるのかな?海辺に近い低層階ならお手ごろです。
えっ本当?富士山が見える眺望抜群の高層階はちょっと手が出ませんね。
高層階にはプールもあるのか。
いいな〜。
この海上都市30年前に既に構想があったんです。
当時の東京は過密で通勤ラッシュと渋滞に苦しんでいました。
これが当時の通勤風景。
えっこんな事になってたの?清斗さんのお父さんが若い頃はこうして満員電車に揺られて通勤していたんです。
いや〜これは無理だな〜。
う〜ん。
ねえGENZO。
どれがいいのかな?この部屋もいいな。
あっあ〜この部屋も捨て難い。
あ〜どうしよっかな〜。
今私たちの目の前に広がるフロンティアは空です。
どこまでも高く遠くへ。
空への挑戦が熱を帯びています。
空飛ぶ車。
地上から羽を伸ばせば大空を駆け巡る事ができます。
こちらは複数のプロペラで空に浮かぶ自家用ヘリコプター。
ガレージに待機させ気軽に大空を散歩する。
そんな夢も実現するかもしれません。
空を貫く世界最速のエレベーターも日本で開発中です。
これまでの最高速度は時速60キロ。
開発中のエレベーターでは時速70キロを超えるスピードを目指しています。
僅か3分で富士山の頂上に到達できるスピードです。
2016年に完成する中国・広州のビルに導入されます。
そして超高層ビルも世界中で建設ラッシュです。
これまでに人類が造り上げた最も高い建造物は828メートル。
2010年ドバイに完成しました。
そして2年後の完成を目指しクウェートで建設が進むこのビル。
いよいよ大台の1,000メートルを超えようとしています。
こうした超高層ビルを造る技術はここ数年で劇的な進化を遂げています。
超高層ビルの工期が一挙に短縮されているのです。
それを可能にしたのがBIMビルディングインフォメーションモデリングという技術です。
建設を始める前に設計図を基にコンピューター上でビルを丸ごと組み立てます。
構造配管インテリアなど全てをミリ単位で再現しつじつまが合わない場所を事前に洗い出します。
そして最も効率的な建設方法を見つけ出します。
その結果大幅な工期の短縮とコストダウンが可能になったのです。
この技術は2100年までかかるといわれてきたあのサグラダファミリアの工期を一気に早めようとしています。
材料を検討し直し作業工程の無駄を洗い出した事で劇的な効果が生まれました。
あと11年で完成させるめどがつきました。
日本の大手建設会社ではBIMを利用したビッグプロジェクトをスタートさせました。
赤道付近の海上に直径2キロメートルの人工島を浮かべその上に超高層の建物を建設するというのです。
漏斗状の建物。
幅は300メートル高さは1,000メートルに及びます。
これまで水平に広がり続けてきた都市を垂直に伸ばしていこうという試みです。
エレベーターを使って上下移動するだけで生活に必要なものを全て備える事ができます。
このビルに住めるのは5万人。
一つの街がビル一つにすっぽりと収まるのです。
BIMの強みはコンピューター上に蓄積されたデータを実際の工事でそのまま使う事ができる事です。
全自動の建設が可能となるのです。
土台はBIMのデータを基に巨大な3Dプリンターで製造。
建設は全てロボットに任せます。
BIMによって導き出された最適な工事方法によって寸分の誤差なく組み上げられていきます。
地球温暖化で沈む島の代替地として2040年ごろの完成を目指しています。
1,300万の人口を抱える東京。
ここでも高さ1キロを超える超高層ビルを建設するアイデアが練られています。
ニューヨークの建築家デビッド・マローさん。
六本木ヒルズや香港の商業センターなど世界中で高層建築を手がけてきました。
東京の過密ぶり交通アクセス地震や地盤の影響を考えマローさんが超高層ビルを建設する場所に選んだのは…。
東京湾のど真ん中。
街の中心に高さ1,600メートルの超高層ビルがそびえます。
マローさんはこのプロジェクトをネクスト東京と名付けました。
台形の形をした建物を組み合わせる特殊な構造で強い風をしのぎ光あふれる居住空間を造ろうとしています。
50万人が暮らす街。
東京の過密を解消し日本の宿命である地震や災害に強い街を目指しています。
東京湾に出現した新しい街ネクスト東京。
30年後あなたはここに住んでいるかもしれません。
う〜ん…。
ねえGENZOこっちとこっちどっちがいいかな?清斗さん急いで下さい。
もう出発しないと遅刻です。
今日はハイパービルディングの完成パーティーでしょ。
ビシッと決めないと。
司会は友達の未来がやるって言ってたな。
あいつ司会なんかできんのかな?
(未来)
僕はどこへでも行く。
あらゆる体験ができる。
ロボットが身代わりとなって得た体感を共有する
バーチャル登山にはまっていてほとんど家から出なかったけど茉奈ちゃんっていう彼女が出来てから随分と社交的になったよね。
(茉奈)ありがとうございます。
あの2人はうまくいってるのかな?私の集めたデータではお二人はすこぶる順調です。
幼なじみから始まった恋は強いですからね。
若返る薬が出来るんですってよ。
そうか?あなたならどうする?若く戻りたい?そんな事はいいからお前も早く飯を食え。
そうそう若返りの薬でもめていたご夫婦も来るらしいよ。
結局あの2人薬のんだのかな?今の時代見た目で年齢が分からなくなっているから赤ちゃんを抱いているお年寄りに向かって「かわいいお孫さんですね」とか言って「いえ母親です」などと言い返されるのが最悪のパターンです。
小学校の時の先生にも会うの楽しみだな〜。
ロボットでいいんだ。
大切なのは愛だ。
ロボットである事を認めた上で私はあん子を愛す。
あの先生アンドロイドのマネキンに恋をしてショーウインドーから出してあげたんだけど人間とアンドロイドの禁断の恋まだ続いてるのかな?じゃあな。
清斗さん急ぎましょう。
私の予測ではそのパーティーであなたの運命を変える大変な出来事が起こると出ています。
僕の運命を変える出来事?ほらもったいぶらないで教えてよ!えっすてきな彼女かな?ほら!花火があんな下の方で咲いてる。
本当だな。
たまや〜!あなたみっともないわよ。
そんな事あるもんか。
たまや〜!
テクノロジーは飛躍的な進歩を遂げ毎日目をみはる変化を起こし続けた。
そのため世界経済は大幅に膨らみその象徴がこの異常に背の高いハイパービルディングの建設計画だった
しかしみんな高い所好きだよな。
すみません。
本日入場制限がございまして人間だけになっております。
こいつは俺の連れだ。
入籍も済んでる。

(茉奈)待って!ふ〜間に合った。
よかったね〜。
平均上昇速度は時速80キロ。
これより皆様を地上から1,873メートルにございますコズミックエアークラブへとお連れ致します。
所要時間は2分ちょうどを予定しております。
すっご〜い!私高校生の時の体力テストで走った1,500メートル10分もかかったのに。
ただ今高度1,000メートルを越えました。
(拍手)この先このエレベーターは世界初の高度を上昇してまいります。
私は5分台だったよ。
高校時代の1,500メートル走だ。

これより高い3,000メートルのビル建設も技術的には可能らしい
この勢いだとエレベーターで宇宙へ行く計画の実現も近いかもしれない
すごいだろあん子。
こんなに高いんだぞ。
(未来)ようこそ皆さん。
ようこそお越し下さいました。
(拍手)未来〜!皆様は今地球で一番高いビルハイパービルディングにいらっしゃいます。
(拍手)
(茉奈)未来〜!そしてここは宇宙に最も近いパーティーホール。
さあこの大気を存分に楽しみましょう!ようこそ皆さん。
ようこそお越し下さいました。
コズミックエアークラブへようこそ!未来〜!せっかくだから早速イルミネーションの世界記録を作っちゃおうと思います。
そのボタンを押して頂く方はこの方です。
どうぞ!あら真世子。
はあ?真世子。
ほら私の友達の。
同級生の。
え〜っ!真世子まさか…。
このお二人は共に72歳の時に結婚。
そして現在82歳の奥様は8か月前健康な赤ちゃんを出産しました。
(拍手)ひ孫ほど年が離れてる。
(未来)まさに人類のテクノロジーの進歩を象徴するこちらのご夫婦に2,000メートルのイルミネーションを点灯して頂きます。
真世子〜!みっともないよ。
何がみっともないもんですか。
やめなさい。
真世子〜!
(真世子)あ〜!うわっ!たまや〜!たまや〜!火星開拓の計画が実行に移され近々移住が開始される事は皆さん既にご存じかと思います。
今日はその火星移住メンバーに加わって頂く方をこちらのお客様の中から選ばせて頂きたいと思います。
(どよめき)
(未来)もちろん希望される方がいらっしゃればの話ですが。
はい!行きたいです!あなた何言ってるのよ。
行きたいじゃねえか火星。
移住よ。
旅行じゃないのよ。
へっ?火星に行ったまんまになるのよ。
ああ…。
やっぱりやめた。
私の命は地球で授かったものだ。
最期はやっぱり地球の土に帰るべきだ。
人跡未踏の地に乗り込むべきっていう信念僕も好きですけどさすがに火星はバーチャルでいいかな。
(未来)あっ残念。
火星には行けないようです!駄目でした!残念。
これもまた外れです。
地球に残って頂きます。
駄目でした!残念外れです!ではお次の方どうぞ。
大当たり!火星移住権は田臥清斗さんが獲得しました!
(拍手)どうぞ。
えっ…僕は…何で火星に行こうなんて思ったかっていうと…。
頑張れ!かっこいいからに決まってるじゃない!そうだ!若者の挑戦に理由はいらん!僕は…未来から逃げたかったんだ。
未来から逃げる?ずっと僕は今を嫌っていたしその嫌いなところが未来ではもっと増えるんじゃないかって思ったから。
だってとっても堅苦しい世の中でしょ?監視されて情報に追いかけられて生まれた時から覚えなくちゃいけない事がいっぱいあって「次はこうしろ。
こう生きろ」ってありえないほど干渉されて毎日があっという間に過ぎていく。
でも今日ここに来て変わった。
そういう事なのかもしれないって。
未来は悲観しちゃいけないものなんだって。
何かを捨てなきゃいけない。
でも確実に新しいものも見つかっていく。
そしてそこには必ずいい事はある。
それでならいっそ未来の先っぽに突っ込んでみようと思って。
人間が進む一番未来に。
(手をたたく音)
(拍手)
そして僕は1年間の訓練期間を経て地球を後にした

誰も抵抗できない時間の流れ。
常にそこに待ち構えている未来。
予測は全くつかない。
だから僕は生きていく価値を感じる
30年後私たちは田臥清斗君を火星に送り出す未来を作っているでしょうか?この日日本科学未来館で自作ロケットの発表会が開かれていました。
会場を一人の女性が訪れていました。
あの火星移住プロジェクトマーズワンの選考に残っています。
小野さんは東北大学の大学院で心理学や脳科学を学びました。
幼い頃両親と交わした会話が宇宙を目指すきっかけとなりました。
大人になってもその夢は色あせる事はありませんでした。
アメリカの砂漠で火星滞在を体験できるプログラムにも参加しました。
未踏の地へ挑む危険は承知の上。
火星では心理カウンセラーとして役立ちたいと考えています。
NASAの計画では2040年代にも人類が火星に降り立ちます。
その時あなたはいくつですか?火星の田臥清斗です。
ここでの暮らしを始めてから2か月。
重力の違いにもようやく慣れてきました。
仲間ともうまくやっています。
ただ地球では完璧だったGENZOの予測が火星では外れてしまうのが結構困っています。
清斗さん。
過去のデータから未来を予測する私としてはこの火星のデータは少なすぎます。
全く未知の世界ですから。
そうだよ。
未知の世界だからこそ僕はこの地に来る事を選んだんだ。
まさに不確かな未来だ。
不安だけどワクワクするよねGENZO。
清斗さんお供しますよ。
皆さん5回にわたって未来への旅を続けてきた「ネクストワールド」いかがでしたか?皆さんにとって未来は希望?それとも不安?どちらを感じましたか?番組ホームページでは放送で取り上げてきたテクノロジーをどう受け止めたかイエスかノーか視聴者の皆さんに問いかけてきました。
人工知能が人生のあらゆる事を予測する社会ってよい?それとも悪い?何で老けてないかって?若返りの治療を受けてるのよ。
若返りの薬なんて出てきたら夢みたいだけど皆さんはのむ?のまない?コンピューターや機械をいつも身につけ賢くなって強くなるけどどう思う?会いたかった…。
もう一度あなたに会いたかった。
亡くなった人をコンピューターの中でよみがえらせる事受け入れる?それとも許せないと思う?いろんな意見があると思います。
一つ言える事はこうしたテクノロジーの多くはそう遠くない未来に出現するだろうという事です。
せっかくならそれを僕たちの幸せにつなげ未来を希望あるものにしたい。
そうネクストワールドを作るのは今を生きる私たちです。
皆さん心の準備はいいですか?・「どうだろう僕には見ることができない」・「ありふれた幸せいくつあるだろう」・「どうだろう僕らが知ることのできない」・「大切な別れもいくつあるだろう」・「グッドバイ世界から何を歌うんだろう」・「グッドバイ」2015/02/12(木) 00:40〜01:40
NHK総合1・神戸
NHKスペシャル ネクストワールド 私たちの未来「第5回」[字][再]

30年後の世界を描くネクストワールドの最終回は、拡大する人間のフロンティア。大空へ、宇宙へ。高さ1キロを超える超高層ビル、動き出した火星移住への挑戦を描く。

詳細情報
番組内容
超高層ビルが各地に出現している。高さ1キロを超えるビルがまもなく完成、1600メートルのビル建設も可能だと言う。さらに、宇宙移住の道も開かれようとしている。熱い視線を集めているのが火星。各国は探査機を送り込み、居住地の選定も検討されている。水も豊富にあり、太陽光も降り注ぐ未知の星。火星移住者を募るプロジェクトも始動し、希望者は20万人に達した。人類はネクストワールドで、どこに新天地を見いだすのか。
出演者
【番組ナビゲーター】神木隆之介,【出演】平泉成,島かおり,品川徹,篠田麻里子,神保美喜,中丸新将,古畑新之,小島藤子,有村実樹,【語り】林原めぐみ,【朗読】郷田ほづみ

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
ニュース/報道 – 報道特番

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