今回の舞台は日本最大規模のショッピングモール。
テーマは「お買い物」!
(児玉)又吉さん!
(又吉)おお!何してるんですか?児玉こそ何してんの?DVDの収録やってるんですよ。
ああ今日ライブ?仕事なんや?そうなんですよ。
そうなんやねああ大竹先生です。
(児玉大竹)はじめまして。
ジューシーズの児玉と申します。
ジューシーズの児玉さんは又吉さんと同じ事務所の後輩芸人さん。
今日はねお買い物の経済学を。
えっお買い物ですか?お買い物だったらちょっと僕ね言いたいことあるんですよ。
又吉さんに。
ちょっと参加しますわ。
来てくれる?
(大竹)じゃあよろしく。
一緒に住んでるんですよ。
一緒に住んでるんです今。
参加させてくださいぜひ。
行きますか?いいんですか?もちろん。
こんなにすぐ参加できるもんですか?できるよ。
いい番組ですね。
よろしくお願いします。
行こ行こ。
ちょっと本当言いたいことあるんで。
行きましょう。
(テーマ音楽)又吉さんは児玉さんとパンサーの向井さんと3人でルームシェアして暮らしています。
児玉さん今日はぜひ又吉さんに言いたいことがあるんだとか…。
最近お2人でお買い物されたそうですね。
そうなんですよ。
2人でターンテーブルを買いまして。
レコードを聴くためのオーディオセットをね買おうつって。
結構いろいろありましたよね。
スピーカーとか。
へぇ〜!それはいいお買い物でしたね。
そうですね。
ただちょっとターンテーブル置くための台と台でレコードを収納できる…。
そういうのが欲しいって言ってて。
こいつが通販で注文して家届いたんですけど僕的にはリビングにも合ってないしサイズもデカくて。
ホントセンス無いなっていう。
いやいやいや。
あのう初耳です。
あっ!?そうなんですか?全然…そうなんですか?言ってなかったですよそんなことね。
ちょっとデカいもんな。
デカいっていうか結構ターンテーブルっていうのは幅取るんですよ。
だからあの大きさじゃないと駄目なんですよ。
でもなんかで一緒に選んだんですか?一応僕は見せたつもりなんですがそのサイトを。
サイトで見た。
これでどうですかって。
僕は一応長さと高さちゃんと測って合わしてみいやって言うたんです。
いやサイズも僕ちゃんと測ってやったんです。
ちょうどいい大きさなんです。
ターンテーブルっていうのは。
大竹先生に怒ってる感じ出さんといてや。
(笑い声)いやいやいや。
それ知らなかったから。
手でこんな感じですって言われても分かんないですよね。
なんですか?ケンカしていいですか?ちょっと。
ごめんなさい。
組み立ても何か失敗しまして。
自分で組み立てたと言うんですが自分で組み立てて失敗して出来なくて業者さんに「これ不良品なんですけど」っていう苦情の電話までしてもう一人住んでる向井が帰ってきて一瞬で組み立てたらしいです。
確かにね通販ってそういうこと起こりやすいじゃないですか。
こういうのを「情報の非対称性」って言うんですよ。
又吉さん知ってますよね?もちろん。
何回もやってきましたからね。
何ですか?あのう…だから売り手と買い手が情報が一緒じゃないってことですよね。
そうですね。
これ知ってました?知ってるよ。
大丈夫ですか?何回もやってますから。
本当ですか?何回もやってる感じではなかったですけど今。
買い手側に情報が足りない事多いですよね。
又吉さんあんまり通販利用しないんですか?そうですね僕は通販はあまり。
それはなんで?まあ分からないというのが。
実際に見てみないと。
でもね毎日忙しいじゃないですか又吉さん。
日用品なんかはいつもどうされてるんですか?自分のパンツとか靴下は僕はもう同じ物を50枚ぐらい。
50枚!?はい。
買ってて。
靴下とパンツ多いもんな。
確かにメチャクチャ多いですね。
トイレットペーパーとかシャンプーなんか。
それ買うのなかなか大変なんですよね。
それは…ああすみません。
僕が買ってるんです。
ああそうなんですか?僕の係になってまして。
シャンプー買うじゃないですか。
そしたら1個買ったら3人で住んでるんで「シャンプーは別々でみんな買おうね」って約束してたんですけどなんか僕が買ってきたシャンプーをみんな使ってるんです。
絶対にそれは。
言わないんですけど他の2人は。
減りが早いからな。
とんでもなく早いんです。
だから使ってますね。
いや俺は自分のやつを…。
ウソつけ!絶対に使ってる。
匂いを嗅いでください。
絶対同じ匂いしますよ。
使ってますよね。
減りが早いんだよ。
こんなロン毛でさ。
駄目ですよ。
そうですね。
3人で住んでますからね。
あのね分かってないんですよ。
僕その生活係してますから。
シャンプーリンスボディーソープ洗剤柔軟剤。
メチャクチャあるんですよ。
大変なんですよ。
めんどくさいんです。
すぐ無くなっちゃってまた買いに行くのが。
だからもうまとめ買いしようかなと思って…。
ちょうど通販考えてたんですよ。
ちょっと勉強してもらって。
そうですね。
はい。
このあとライブがあるんですよね?もう帰んなきゃいけないんですか。
えっ!?なんなん?もうそろそろ。
俺通販の勉強はできないんですか?まあまあ確かに時間的にそろそろあるんで。
絶対しっかり先生教えて下さい。
学んで通販ね。
分かった。
いきましょうね。
すいません。
僕。
お願いします。
失礼します1回。
ボディーソープ切れてたで。
使いすぎなんだよだから。
あなたは通信販売で買い物しますか?通信販売でモノを買うのは当たり前の時代になりました。
今では10代から70代までの9割以上が利用経験があるそうです。
そもそも通信販売はいつ始まったのでしょうか?これ何だと思います?これは19世紀のアメリカの通販雑誌なんですよ。
へぇ〜!19世紀。
はい。
例えばこれどうですか?あっ!帽子じゃないですか。
全然カッコいいやつありますね。
ねえ。
全然買えますよね。
えっ!?銃もあるんですか?はい。
鉄砲?はい。
こんなものも買えたんですよ。
通販で?はい。
へぇ〜!なるほど。
ありとあらゆるものが載ってたんですね。
この通販雑誌日用品から家具まで7万点以上の商品を取り扱っています。
そのため当時は「wishbook
(望みがかなう本)」と呼ばれていたんです。
ワオウ!ダイヤキラキラ!通信販売が本格的に始まったのは1870年代のアメリカ。
国土が広大でお店に行くのも一苦労。
通信販売が命綱だったのですね!「シェーン!」。
通販グッズもいろいろありますもんね。
腹筋をこう震わすことによって腹が割れるみたいなのあるじゃないですか。
あります。
ああいうのは何かイマイチ実感が無いというか。
でもあれ見てるとあの器具使ったらあんなふうになるんじゃないかと思うじゃないですか。
思います?ちょっと思いますよやっぱり。
ああなるほど。
(2人の笑い声)最近ね随分通販も変わってきたみたいなんですよね。
いくつかお店を回って商品や価値を比較して買うものってありますよね。
そういうの「買い回り品」って言うんですよ。
日常の消耗品なんかすぐに必要なために最寄りのスーパーコンビニで主に買う物っていうのは「最寄り品」って言うんですけど。
最近ではこの最寄り品さえ通販で買う人が増えてきたんですよね。
これ社会的な背景があるんですが何だか分かります?社会的な背景?はい。
何でしょうね。
それはインターネットの普及による買い方の変化です。
特に30歳代40歳代の自由時間は夜間に集中しており24時間いつでも頼めるインターネット通販の利用が広まっているのです。
また自宅周辺に店がなく交通手段を持たない人が増えています。
今後インターネット通販は彼らにもますます普及すると予想されます。
多くの小売業が伸び悩む中ネット通販の売り上げはこの10年で3倍以上に伸びています。
スマートフォンが普及しているというのもひとつあるんですかね。
そうですね。
まあ言ってみたらお店をポケットに入れて持ち歩いてるみたいな感じですよね。
いつでも買えると。
はい。
「最寄り品は通販いいかも」と思いますね。
まあでもねこれだけ通販が伸びているのには更に秘密があるんですよ。
更にあるんですか?はい。
それは縁の下の力持ちのおかげなんですけどね。
はい。
という事で増え続ける通信販売を支える仕組みを潜入取材!通信販売がとても便利になったということなんですがその秘密を探りに来ました。
うわ〜!すごい広々としたとこですね。
又吉さんがやってきたのは羽田空港近くにある巨大物流ターミナル。
おととし竣工した国内最大級の施設です。
24時間365日稼働しているんです。
一度に104台のトラックが荷降ろしできるんですって。
東京ドーム2個分という広い施設の中はどうなっているのでしょうか?ワクドキ!
(神地)それでは羽田クロノゲートの仕分けフロアの…。
今日は特別にフロアの中までご案内をさせていただきたいと思います。
分かりました。
こちらからはですねヘルメットを。
頭に気をつけてください。
こちら低くなってます。
ここは2階フロア。
「建物の心臓部」と言われるエリアです。
こちらが宅急便を仕分ける「仕分けフロア」になります。
はい。
この下をちょっとご覧いただいて。
うわっ!下にいっぱい荷物ありますね。
(神地)そうですね。
建物の1階に集まった荷物は全長1070mのベルトコンベヤーに載せられ…。
ここで配達先ごとに自動的に仕分けされています。
結構これ速いスピードで動いてますけどどれくらいなんですかね。
ちょっと速いジョギングぐらいの速さですね。
なるほど。
よく見ていただくと長方形の板がず〜っと並んでいる構造になってるのお分かりになりますかね?この板に対して荷物が1つ載る仕組みなんですね。
これでも最終的には住所を見て分けていくってことですよね。
えっ!?実はですねあちらをご覧いただけますか。
あの赤く光っている銀色のゲートのようなものありますよね。
あちらが「スキャナー」と言います。
宅急便のお荷物には6桁の数字が入ったシールが貼られてるんですね。
そちらのコードをあちらのスキャナーで読み込むことで荷物の行き先を特定してるんですね。
なるほど。
この時点…ここはまだ分かれてないですね?ここに載ってる時点でこの荷物がどこに行くかはもう分かってます。
もう分かってるんですか。
分かってる。
速いので見逃さないでください。
スキャナーで荷物の行き先を読み取ると…。
その情報がベルトコンベヤーの1枚に伝わります。
そして荷物がその1枚に収まります。
流れていった荷物は届け先ごとに自動的に仕分けされるという仕組みです。
あっほら!ベルトがスライドしたの分かります?ほっほら!ウワオ!やるね!ちなみにこれは1時間でどのぐらいの荷物が分けられてると思いますか。
1時間で?このスピードですもんね。
このスピードですね。
最高です。
最高で?1分で50個ぐらいやとしたら10分で500個。
3000個もいけます?実は4万8000個分けられるんです。
ここだけでですか?ここだけで。
最大で?最大で。
そうか。
この1枚に1個ずつ載せたとしたら。
そうです。
いやすごい。
こんな効率よくなってると思わなかったですね。
これがもう既にどこに行くかが決まってるというのがすごいですよね!ちなみに上層階では電化製品の修理や通関手続きなど物流に新しいサービスを付加しています。
この会社の1年の取り扱い個数は16億7000万個。
システムの効率化により増え続ける荷物への対応力も高まっています。
いや先生日本の宅配システムすごいですね!とにかく無駄が無くて効率よくちゃんと考えられてましたね。
へぇ〜!注文してから届くまでにこんなに速い国っていうのは世界では珍しいんじゃないでしょうかね。
そうですよね。
このスピードっていうのはすごい重要なんですか?そうですね。
やっぱりネットで注文してから消費者に届くまでの時間っていうのが「リードタイム」と言われてるんですよ。
このリードタイムが長いと注文した側はゆっくり再考するじゃないですか。
そうするとやっぱりキャンセルしようかなとか。
ああ。
思いますよね。
今頼んだシャンプーが届くのが1週間後だったら又吉さんどうします?もしなくなってしまったら近所で買ってしまうかもしれないですよね。
そうですよね。
なるほど。
買うという人にすぐ届けると。
更にね将来は又吉さんがシャンプーが欲しいと思ったときにその瞬間に届くようになるかもしれないんですよ。
そんな早くなります?はい。
売り手側っていうのが消費者の膨大なデータを管理することができるんでそろそろ又吉さんがシャンプー使い切るんじゃないかという頃に近くの倉庫とか配送車に既に商品スタンバイさせておく事ができる。
なるほど。
だから注文した時にはやっぱりそうかっていう感じですぐに。
なるほど。
ちょっと怖さもありますね。
データでそこまで自分を把握されてる。
突然気持ちが変わって自分の中でキャラクターが変わったときに必要やろって昔の自分が欲しかったモノがどんどん来て元に戻されてしまう可能性もありますよね。
せっかく変わったのに?せっかく明るくなったのに。
いや実はねもっと驚くことも進んでるんですよ。
これなんだか分かります?これはあれじゃないですか?ラジコンで飛ぶやつじゃないですか。
そうですね。
「ドローン」って言われてるんですけどね。
もうすぐねこういう無人配達機にGPSそれを搭載して直接荷物を届けてくれる時代になるかもしれない。
へぇ〜!?えっ!?これで届けるんですか?そう。
これで又吉さんのうちまで。
へぇ〜!それすごいですね。
ねえ。
それなんか商品要らなくても来てほしくて頼んでしまいそうですね。
(笑い声)アメリカ通信販売大手が今年からの実用化を予定しているドローン。
5年以内に7500機の運用を目指しています。
荷物の重さの上限は2.3kg。
GPSを搭載した無人飛行機が直接玄関まで商品を届けてくれます。
あっ!ドローン!新井先生どうぞ。
(新井)こんにちは。
はじめまして。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
こちら上智大学の新井範子教授はインターネットマーケティングの専門家です。
通信販売がこれだけ発展したらお買い物の未来はどうなるのでしょう?教えて!先ほどお話を伺ってたら又吉さんは全然通販を利用しないと。
今のところそうですね。
まだ大阪いたときに東京のお店で通販でブーツを買ったんですよ。
すごいカッコよくて買ったんですけど。
まあまあ高かったんですけど届いたら結構ペラペラで僕が思ってたブーツと全然ちゃうかったんですよね。
それが結構ショックで2回ぐらいしか履かなくて。
私は割と逆でお店とか行くと緊張しちゃうし割と引きこもりがちなので生活全てが通販という感じで生きてます。
えっ!?そうなんですか?はい。
今日も全部オール通販で来てます。
(2人)えっ!?お洋服も通販で?そうです。
靴もですか?はい。
今結構通販進んでて結構靴とかは履いて返品が出来ますので割と靴って通販難しいという人多いんですけれども最近はかなり返品の制度が進んでます。
へぇ〜!それからですね前に買った人の書き込みが読めますのでかなりそれでもう失敗が少なくなってきているように思います。
へぇ〜!そうなんですね。
通販と言えばねお店に行って試着だけしてあとはネットで注文っていうふうな人もいますよね。
実際のモノだけ見てこれはいいんだとかって分かって注文は価格が安い通販でされると。
いわゆる「ショールーミング化」と言われる傾向ですよね。
確かに一部ではショールーミング化が行われていて先生がおっしゃられるようなもっと安い所で買われるって事がありますけれども実は…来てもらってショールーミング化が起こったとしてもそのお店で見て「あっこれかわいい」と思って「衝動買い」をしたりとか「ついで買い」をしたりとかそういったことの売り上げがかなり見込まれます。
最近ではインターネットで注文した商品をコンビニなど最寄りのお店で受け取れるサービスも広がっています。
アメリカのあるスーパーマーケットが行った実験では通販で買った商品をお店で受け取るために来た人の6割が平均60ドルの「ついで消費」をしていることが分かりました。
ネットと実店舗っていうのは敵対関係には必ずしもならない。
消費者にとって一番楽なその状況状況に合ったその人がその時一番便利な方法が選べるというふうになっていくと思います。
店側としましても価格はそんなに安くないけれども実はこのお店で買ってあげたいというような「エンゲージメント」とかいう絆って言われるものを築いていくことがすごく重要になっていくわけです。
それこそもうデートとかになるんじゃないですか。
外に買いに行くというのは友達と遊ぶとか恋人とデートするとか。
でそういうふうな店舗に行って試着したりするのが楽しいというのもあるでしょうし。
これから買い物って買おうかなと思うことと買いに行って買うまでの全ての過程を経済的な行為として捉えてその間にどんなに楽しいことがあるのかとかどんなワクワクすることを演出できるかとか購買行動っていうのは経済的な行為なんですけれどもエンターテインメントだというふうに考えてます。
なるほど。
通販ってやっぱり便利なんですね。
そうですね。
これだけ勉強したら又吉さんこれからは通販でシャンプー買えますよね。
そうですね。
でもやっぱり児玉に一番買ってきてもらうのが安全で確実なので児玉に買ってきてもらいます。
もしくは児玉に通販で買ってもらいます。
分かりました。
はい。
(拍手)生活係の児玉さん。
これからも又吉さんのロン毛をキープするためシャンプーお願いします!2015/02/11(水) 23:25〜23:50
NHKEテレ1大阪
オイコノミア「新しい買い物の“カタチ”」[字]
モノが売れないと叫ばれる中で、飛躍的に売上げを伸ばすのが「インターネット通販」。羽田空港の近くには世界最大級の物流ターミナルが出現、そこで見た驚きの光景とは…。
詳細情報
番組内容
今や9割以上が利用した経験があるという通販。その歴史は19世紀にさかのぼる。国土の広大なアメリカでは交通網が発達とあいまって、約7万点の商品を載せた通販カタログが登場し、世間をあっと驚かせた。そして今や日本でもおなじみの通販。インターネットの普及が追い風となり、驚異的なスピードで取扱量が増えてきた。そして今、実店舗とネット通販がタッグを組んで、これまでにない「買い物のカタチ」を提案し始めている。
出演者
【ゲスト】上智大学教授…新井範子,児玉智洋,【出演】又吉直樹,【解説】大阪大学教授…大竹文雄,【語り】朴ろ美
ジャンル :
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
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