という事なのだ。
(垣内)はあ〜やっと着いた〜。
(関口)あらっ?何雨に降られたの?隊長降られたなんてもんじゃないですよ。
もうバケツをひっくり返したようなどしゃ降りです。
ん〜ひどかった〜。
あららそりゃあ気の毒だったね。
そんな降ってんの?今外。
降ってますよ。
そういや最近は本当天候が変ですね〜。
そうですね。
猛暑でしょ。
局地的な豪雨でしょ。
竜巻。
まあ冬なんかどか雪。
もうこれからますます極端な現象が増えるなんて言う人もいますよ。
うん。
何か原因があるんですよね?う〜ん…私たちの生活つまり人間活動がもたらしてるのかもしれませんね。
う〜ん私たちが原因なんですか?う〜ん私たちの生活が大いに関係してるんではないかと言われてますね。
それでは今日のテーマいってみましょうか。
「人間活動がもたらす自然環境の変化」。
うんこれが本当の「ひと事じゃない」ですね。
今日取り上げるのは「人間活動がもたらす自然環境の変化」です。
「人間活動がもたらす」ですね。
はい。
どんなもの浮かぶ?ん〜…まあすぐに思いつくのは最近までねよくいわれてましたけど車の排気ガスとかあと工場の煙突からの煙とか。
そういう公害ですかね。
まあそうね。
まあ近頃は改善のための努力が随分されてますけどもね。
うん。
まあただね公害っちゅうのは人間が活動する事で生じた地域レベルの環境の変化といってもいいんじゃないでしょうかね。
今日取り上げるのはもうちっと大きいんですわ。
ふ〜ん。
人間活動が地球レベルの大きな自然環境にどんな影響を与えているのかこれを考えていきたいと思う訳なんですね。
じゃあ早速キーワード参りましょう。
おっお願いします。
はい。
ほんで。
うん確かにスケールおっきめですね。
でかいでしょ?うん。
じゃあまずはこちら「オゾン層の破壊」からいきましょか。
ほんじゃあまずはこのオゾン層ってのは何だったのか復習しましょうかね。
は〜い。
はいこちらをご覧下さいまし。
地球の大気は我々のいる地表から見て対流圏成層圏中間圏熱圏の4つの層から成ってましたね。
そうですね。
で地上10キロから50キロにわたって広がる大気の層が成層圏ででその中のこの辺りにあるのがオゾン層でしたよね。
そうです。
…してくれる物質でしたよね。
そうでしたね。
ところがこのオゾン層が大変な事になってる訳ですよ。
んっ大変な事って何ですか?それはVTRで。
VTRですか?ええ。
1986年大気を観測していた人工衛星が地球を包む成層圏で不思議な現象をとらえました。
南極上空のオゾン層が広い範囲にわたって破壊されていたのです。
これが…画面中央ピンク色の部分が最もオゾン層が薄くなっている部分です。
まるで穴があいたように見える事からオゾンホールと呼ばれます。
オゾン層の穴は南極大陸をすっぽり覆うほどの巨大なものになりました。
隊長。
それはあんた大変ですがな。
ん?…事になるんですよ。
そっか。
ほんで…えっじゃあその大切な…それはですね1920年代に発明されたフロンという物質なんですね。
聞いた事ある。
あるでしょ?うん。
だってついこの前まで冷蔵庫を冷やしたりとかあと電子部品を洗う時にさ大量に使ったりしたガスなんだよね。
ふ〜ん。
すごい安定しててさ化学物質として。
しかも安くつくれるし無害だと思われてた訳なんですよ。
だもんだから瞬く間に普及しちゃったんですね。
フロンガスっていうやつですね。
そうそうそう。
このガスはですね使ったあと成層圏まで上がっていくと強い太陽の光で分解されて塩素ばらまいちゃったんですね。
うんじゃあ地上では安定でも成層圏では分解されて塩素ができてしまう。
そうなんですよ。
んでこの塩素のせいでオゾンが破壊されちゃう訳なんですね。
つまりフロンガスを使い続けたらもう南極だけどころかさやがてはもう地球全体のオゾン層が破壊されちゃうとこだったんですよ。
大変な事になりますね。
ねえ。
地球の生物にとってはもちろんですけれども人間にとっても大変な問題な訳ですからね。
これをきっかけに世界各地で地球環境の問題に大きな注目が集まりだした訳なんですね。
じゃあ現在ではそのオゾンホールってどうなってるんですか?まあ地球規模の環境破壊ですからね。
そんな簡単には元に戻りませんけれども少しずつ回復傾向にあるようですよ。
おお〜よかったです。
うん。
では次のキーワードいっちゃいましょうかね。
はい次のキーワードは…。
垣内隊員は大気中の二酸化炭素の割合覚えてますか?え〜っとですね二酸化炭素は0.4パーセントでしたっけ?あらっ1桁違いますよ。
あれ?あれっ0.04パーセント?そうよ。
そんな少なかったでしたっけ?そうですよ。
えっでも隊長そんなに…まあいろんな方法があんですけどねこんな研究方法もあんですよ。
うん?うわこれ氷の上で何か掘ってますね。
そうそう氷を掘ってその…ふ〜ん。
氷が掘り出されたのは南極やグリーンランドロシアなどからです。
これは…氷の中に小さな気泡が見えます。
真空中で氷をとかしていくと当時の地球の大気がよみがえってきます。
氷に閉じ込められた大気の中の二酸化炭素の量をこうして測定装置で測るのです。
うんなるほど。
で…どう変わったんでしょうかね。
うん。
はいこれが二酸化炭素の濃度の変化です。
VTRの氷は2万年前のものだったからまあこの辺ですかね。
そうですね。
はいざっと見ると60万年前からこのごく最近までの間ってさまあ多少の変化はあるんだけどあんま変わってないわね。
うんうん。
ところがここ見てちょ。
ワオ。
この赤いとこ最近になって急に増えてる事分かりますですね。
でこれをぐわっと拡大してみますとこちら。
本当ですねこれ1950年ごろを境にこう急に増えてますね。
でも隊長…それはVTRを見てみましょ。
あっやっぱりVTRですか。
ええ。
太陽の光が地球の表面を温めます。
しかし大気中の二酸化炭素がこの赤外線が宇宙に逃げるのを防ぎます。
大気中に漂う二酸化炭素の分子。
これに赤外線が当たると二酸化炭素の分子は赤外線を吸収して熱を持ちます。
そのため二酸化炭素が増えれば増えるほど地球は暖かい毛布でくるまれたようになって地球の温度が上がるんです。
僅か0.04パーセントの二酸化炭素だけどそれがほんのちょっと増えるだけで地球全体の温度が上がっちゃうんですよね。
ええそういう事ですな。
うん。
まあ逆をいうと二酸化炭素がちょっとでも減ったら地球全体は寒くなっちゃうっちゅう事ですな。
そっか。
まあ微妙なバランスだって事ですよ。
でも大気中の二酸化炭素を増やし続けてるのは私たち人間じゃないですか。
そうですな。
まあ例えば車を走らせたりとか。
すいませんね私も車使ってますけど。
うん。
まあつまりは私たちが便利で豊かな生活を求めれば求めるほど石炭とかね石油とかさ天然ガスを燃やしてさたくさん。
ほんで二酸化炭素を増やし続ける事になっちゃうっちゅう事ですな。
う〜んじゃあ…はいそれを考えるのが次のキーワードでございますな。
はい。
これから地球の環境はどうなるのか。
スーパーコンピューターを駆使してですね最新の予測が行われとる訳なんですな。
今回はナレーターの市川隊員が調べてきてくれましたよ。
市川さんよろしくお願いしま〜す。
私ふだんはナレーターを務める市川であります。
今回調査に向かったのは…ここでは海洋の調査研究のほかにスーパーコンピューターを使って将来の地球環境の変化などのシミュレーションも行っているんだそうですよ。
訪ねたのは地球環境の変動を調べている河宮未知生さん。
こんにちは〜。
こんにちは。
どんなデータを使って予測しているんですか?はい地球が太陽から受け取る熱であるとかあるいは将来の二酸化炭素の濃度の上昇量そういったデータを入力データとしてコンピューターに与えてあとはコンピューターで複雑な計算をしてですね大気の様子を予測しています。
どんな事が分かってきたんですか?はい。
これは将来の気温の変化をシミュレーションして予測した結果の映像です。
赤い所が人間活動が活発になる前より気温が高くなっている所を示しています。
特に北極の付近見て頂くと分かるんですけれども気温の上昇量というのが非常に大きくなっています。
このケースの予測だと21世紀後半には10度以上の温度の上昇が予測されています。
これはですね……というふうに考えられています。
隊長コンピューターは将来場所によっては10度以上気温が上がっちゃうって予測してるんですよ。
そうだよね。
しかもですよ単に暑くなるだけじゃないの。
地球全体の気候も変わっちゃうかもしれないんです。
ええっ!これは将来の雨の量を予測した結果のシミュレーション画像です。
青い所がですね人間活動が活発になる前より雨の量が増える所。
赤い所が減る所を示しています。
全体としてはですね気温の上昇に伴って大気中の水蒸気の量が増えて雨の量も増えるという予測がされていますけれども……という状態で全体としては増えるという予測になっています。
はあ…全体的に雨の量が増えるんですか。
増えるんですよ〜。
台風が巨大化してさすごい大雨が降ったりするっていうふうに予測されてますね。
気温がガ〜ンと上がってしかも長雨や洪水が増えたらもう熱帯のジャングルですね。
ええ。
あっでも所によっては雨が減る所もあるんですよね。
あります。
例えば…すると私たちの生活にも大きな影響が出るんですよ。
えっ何でですか?だって北アメリカの中央部って随分遠い所ですよね。
ええ。
そんな遠くの気候が私たちの暮らしと関係してるんですか?あのねその辺りは世界的な穀倉地帯なんですね。
雨の量が減ると干ばつで作物が取れなくなっちゃうでしょ。
そっか。
すると小麦とかとうもろこしが影響出ますね。
日本は家畜の飼料は主にその北アメリカからの輸入に頼ってんですよ。
うんなるほど。
じゃあふだん食べてるお肉や牛乳なんかが手に入らなくなっちゃうって事ですよね。
そういう事になりますね。
もう今や私たちの生活ってのは世界中と密接に結び付いちゃってますからね。
はい。
だから…うん。
地球は世界中の人のふるさとですからね。
そういう事になりますね。
よろしくお願いします。
(松本)よろしくお願いしま〜す。
まさかこの巨大な地球に人間ごときがこんな影響力を持ちえるもんかっていう驚きも人類的にはあったと思いますね。
そうですね。
どんな活動してても地球ってのは本当に巨大でもう何でも受け止めてくれると何しても平気というように思われてた訳なんですけど実際そうじゃなくって……なってきたという訳なんですよね。
何が一番弱いのかって考えると要するにこう社会性を持った我々なんじゃないかと。
この…家に住んでいろんなインフラがあってそこに住んでる我々。
環境が変わってしまうとこの環境インフラをね捨てて別の所へ行かなきゃいけないそんな事になっちゃうかも…。
環境が激変しちゃうと?しちゃうとね。
まあつまりはこう地球がやばいのか我々人類がやばいのかって何かどっかいっしょくたに話してるけどある意味ではそこんところよくはっきりと区別しとかなきゃいけないんすね。
そうですね。
やばいのは私たちな訳だって…。
そう私たちがやばいんですよね。
今日のシミュレーション見てもらいましたよね。
あの…50〜60年後に場所によっても10度ぐらい温度が上がってしまうかもしれない…というような事があってもうそれは環境の激変ですよね。
今のインフラをこれもう絶対放棄せざるをえないような事になっちゃう訳ですよね。
そうならないようにする努力をしなくてはならないっていう事ですよね。
ですから今から数十年後には今では考えられないような環境になってしまうかもしれないので今何もしないもう調整し合って相手の出方をこう探って何もしないという事はありえない。
後悔しないような対策を人類全体の視点で考えてく必要があるというふうに考えます。
国家間の利害調整してる場合じゃないっちゅう…。
ないですね。
今日いろいろこれからの将来に向かっての環境の問題を勉強したじゃないですか。
はい。
まあ気温が上がったりとかそれって今から50〜60年後先の話っていう事はまあ私は50〜60年後だったら80歳過ぎでしかも今この「地学基礎」を勉強しているみんなはまあ私よりもうちょっと下の年じゃないですか。
だから目の当たりにするって事ですよねその…。
そういう事になっちゃうんだよね〜。
他人事じゃない訳ですよね〜。
そうそう。
だからまあ地球のためにも自分たちのためにも今やっぱり動かなきゃいけないって事ですよね。
どんな心構えでいるべきかね〜。
う〜ん。
とにかく分かってる事は何もかもがエスカレートしてる時みたいな事も言えるし何か…その逆にこんなにその地球環境って精緻なのかって事も含めれば発見も今だから悪気があってやった訳じゃない部分もあるから何かこうすごい濃縮点なんだよね。
私はそのころは…。
2015/02/11(水) 14:40〜15:00
NHKEテレ1大阪
NHK高校講座 地学基礎「人間活動がもたらす自然環境の変化」[字]
「地球」は私たちにとってかけがえのない存在です。その地球を、「宇宙の中の1つの星」「地球という物体」「地球の歴史」そして「環境」という視点から学んでいきます。
詳細情報
番組内容
地球に暮らす生き物のうち、人間は高度な社会を構築した。そして地球環境に影響を及ぼすまでになった。その環境変化が、ときとして人間をはじめとする地球上の生き物に悪影響を及ぼすことさえある。地球に暮らし、地球の恩恵を受けている私たちは、その影響力を知り、環境を変化させないように意識し、社会活動を行っていく必要性があるのだ。【出演】関口知宏、垣内彩未【講師】松本直記
出演者
【講師】慶応義塾高等学校教諭…松本直記,【司会】関口知宏,垣内彩未,【語り】市川展丈
ジャンル :
趣味/教育 – 中学生・高校生
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映像 : 480i(525i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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