花嫁のれん #28【出演:羽田美智子 矢田亜希子 野際陽子】 2015.02.11


(みどり)こんにちは。
(佑美)みどりママ。
いらっしゃるなんて驚きました。
(みどり)ちょうど担当になってくれてよかったわ。
(みどり)これも何かの引き合わせかもしれないわね。
(佑美)はい。
(増岡)あの方がかの有名なシンディのみどりママ。
(和代)それって引き抜きってこと?
(弘美)そういうこと!
(みどり)私なら佑美ちゃんを一流のママに育て上げられます。
(奈緒子)ですが佑美さんはこの金沢女将塾の大切な塾生です。
でも佑美ちゃん。
その女将塾を辞めたいみたいじゃありませんか。
(増岡)いやぁ。
佑美さんが葛城さまのお店に誘われていたとは驚きでした。
(房子)ホントですよ。
いったい佑美さんの何を気に入られたんですかね?葛城さまは佑美さんの過去を恥じる奥ゆかしさも新しく生き直そうとする意思の強さも銀座で生きぬくには必要なことだとおっしゃってました。
(辰夫)なるほどな。
それに自分なら佑美さんを一流のママに育て上げられるとも。
(増岡)すごいほれ込みようでございますな。
(房子)そうなんですかね?もしかしたらあちこちでおんなじことおっしゃってんのかもしれませんよ?
(辰夫)ほんでもわざわざここまで押し掛けてきたんや。
佑美さんのこと相当気に入ってるっていうことやろ?
(増岡)みどりママのお店であれば働きたいという女性はたくさんおるはずです。
そうですよね。
佑美さんとはあした私もう一度じっくりと話してみるつもりです。
(房子)もうぜひそうしてくださいませ。
こんなこととうてい認められません。
そうでございますよね?大女将。
(志乃)うーん。
認めるも認めんもまずは佑美さんがどう思うかや。
(志乃)自分の道を決めるがは自分自身やさかいね。
(香)それじゃ朝帰りした日葛城さまと飲んでたんだ。
(佑美)うん。
(綾)すごいわね。
初めて会った人にそこまで気に入られるなんて。
たまたま同じ店で飲んでたの。
でもお酒の上での話だったし正直どこまで本気で誘ってくれてたのか分からなかった。
(真知子)本気かどうかも分からないのに悩んだんだ?それは…。
そんなに女将塾が嫌だったってこと?そこまで悩んでたんならちゃんと私たちに話してくれればよかったのに。
ごめん。
それで?佑美はどうするつもり?葛城さまのお店に行こうって思ってるの?
(佑美)正直まだ迷ってる。
私ずっと不安だったの。
会社も辞めて再出発したのに修業ではいつも駄目出しばかり。
このまま女将の素質がないと女将塾を放り出されたらこの先どうしたらいいんだろうって。
そこへ救世主が現れたってわけね?みどりママは私を褒めてくれた。
私に自信を取り戻させてくれた。
それにママの椅子も用意してくれてるって言ってくれたの。
でも女将を目指してるのにどうしてクラブのママになろうと思うの?
(佑美)私にとっては女将もママも同じなの。
どちらも女性として自立して生きていける仕事だから。
佑美。
ずっと言ってたもんね。
一人の女性として自立したいって。
そうは言っても先が見えない不安を抱えてるのは佑美さんだけじゃないわ。
そうだよ。
不安なのはみんな同じだよ。
だからみんなで励まし合って頑張っていけば最後まで女将修業やり遂げられるって。
佑美。
はっきり言ってこの話は私の人生にとってまたとないチャンスなの。
心配してくれるのはありがたいけど後は一人で考えさせて。

(宗佑)まあ奈緒子の気持ちも分かるけどさ引き抜きに来てるっちゅうのがあの銀座の高級クラブだろ?うん。
(宗佑)俺も羽振りいいとき一遍だけ連れてってもらったことがあんだけど。
あそこはもうすごいとこだよ。
やっぱりそうなんだ。
(宗佑)うん。
何かあの店で飲んでるだけでねもうそれだけで自分が一流の男になったような気がするわけよ。
うわっ!ちょっちょっ。
駄目飲んじゃ。
泡泡泡。
(宗佑)そうだな。
ハハッ。
もう。
(宗佑)まあ今となっちゃいい思い出だけどな。
でもあのクラブのママになれるんだったらこれ佑美ちゃんにとってもめちゃくちゃいい話だと思うけどね。
私は佑美さんは本心では女将になりたいのに修業から逃げようとしてるだけなんじゃないかって。
だから後悔してほしくないのよ。
ここまで頑張ってきてさ一時の気の迷いで投げ出すなんてもったいないわよ。
あっ。
大丈夫?ああ。
いや。
何か奈緒子があんまりいい話するから手元狂っちゃったよ。
もう。
宗佑ったら。
(房子)はい。
おはようございます。
(一同)おはようございます。
(房子)はい。
まあこのお漬物いい色に漬かって。
お味噌汁もおいしそう。
お箸も相変わらず美しく並べられて。
なのにこれは何?
(佑美)目刺しですが。
(房子)そんなこと聞いてません。
この焦げは何?すいません。
ちょっと焼き過ぎちゃって。
(房子)「ちょっと」!?これが「ちょっと」?
(綾)あっ。
房子さん。
よろしければ私のと取り換えて…。
(房子)とんでもない。
こんなもん食べさしてお嬢が病気にでもなったら大変なことです。
じゃあ私のと。
(房子)はい。
そう?はい。
まったくねえ。
もうすぐ辞めると思って手抜いてんのかしらね?勘弁してほしいです。
はい。
いただきます。
(一同)いただきます。
(佑美)梅の間おかゆお願いします。
(健太)分かりました。
(弘美)梅干しも一緒にお出しするの忘れないでね。
(佑美)はい。
(健太)おかゆどうぞ。
(佑美)ありがとうございます。
(佑美)はい。
あっ。
(弘美)うん?佑美と葛城さまは何か話してました?
(弘美)何かって?葛城さまのお店に行くとかそういう。
(弘美)ああああ。
その話?ううん。
私の前では何にも。
そうですか。

(房子)ほら。
そこ。
しゃべってないで手動かす。
はい。
(弘美)失礼しました。

(弘美)それでは失礼いたします。

(佑美)失礼します。
・失礼します。
はい。
あら。
あなた確か…。
女将塾で修業中の片瀬真知子といいます。
あっ。
そうそう。
真知子さん。
その真知子さんが何のご用?はい。
お願いです。
葛城さま。
どうか佑美さんを連れていかないでください。
えっ?佑美さんは本心では女将になりたいと思ってるんです。
確かに今は少し弱気になっていますが。
でもそれはきっと今だけのことであって。
ですから佑美さんの気持ちを迷わせるようなことはおっしゃらないでもらえませんか?お願いします。
ふーん。
あなた面白い子ね。
えっ?いえね仲間のためにここまで一生懸命になる子最近はあまり見ないなと思って。
その心意気には感心させられました。
ああ。
それじゃあ…。
でもね残念ながらこれは佑美さん自身が決めることじゃないかしら?佑美さんが生きる道なんだから。
あなたじゃなくて。
あっ。
そういえば真知子さん。
昨日はぬれずに済んだけど雨が降るってよく気付いてくれたわね。
「勘働きに休日なし」ですから。
「勘働きに休日なし」?はい。
私のおばあちゃんがよく言っていた言葉なんです。
へえー。
おばあちゃんが?はい。
私は母親を早くに亡くしてましておばあちゃんに育てられたんです。
なのでおばあちゃんの言葉は宝物です。
そう。
はい。
真知子さん?奈緒子さん。
梅の間。
ここ葛城さまのお部屋よね?ええ。
ここで何してたの?それはそのう…。
本当にすみませんでした。
旅館の者がお客さまに意見するなんて決してあってはならないことです。
ですが葛城さまは…。
たとえ葛城さまのご宿泊の目的が佑美さんを引き抜くことだとしてもかぐらやにとっては大切なお客さまでしょ?そうでした。
今後はこのようなことは二度としないように。
いいわね?はい。
私だって我慢してるのよ。
えっ?私の考えを葛城さまにも聞いてもらいたいの。
でもかぐらやの女将としてそんなことは…。
奈緒子さん。
その代わり佑美さんとはもう一度きちんと話してみるつもり。
だからこの件はもう私に任せて。
ねっ?はい。

(佑美)失礼します。
どうぞ。
ああ。
ちょうどよかった。
佑美さんと少し話したいことがあったの。
私からもお話があります。
葛城さまのお部屋で女将さんとそれと大女将にもぜひ聞いてもらいたいんです。

(足音)佑美さん。
ついに気持ちが決まったのかしらね。
(香)行っちゃうのかな?葛城さまのところへ。
(みどり)佑美ちゃんがようやく答えを出してくれました。
ほうですか。
ほれでほの答えというのは?
(佑美)私は葛城さまのお店でお世話になりたいと思います。
佑美さん。
ほうですか。
ちょっと待ってください。
大女将。
佑美さん。
ホントにそれでいいの?はい。
もう決めました。
どうして?真知子さんだって佑美さんを引き留めようと必死になってくれてるのよ。
みんな佑美さんがここに残るって言ってくれるのを待ってるの。
みんなの気持ちはありがたいと思っています。
でも私決心しました。
佑美さん。
もういいやろ。
ですが…。
これが佑美さんの出した答えなんや。
最終的に決めるのは本人です。
さすが大女将。
そう言ってくださると思ってました。
(知子)あっ。
ねえ。
(弘美)うん?
(知子)どうなったかしらね?佑美さん。
(弘美)まあ行くでしょうね。
銀座に。
(知子)そう?
(和代)えーっ?そうかな?
(弘美)だってあれだけ佑美ちゃん佑美ちゃん言われたら誰だってくらっとくるでしょう。
(知子)うーん。
(和代)葛城さまそんなにすごい入れ込みようなんだ?
(弘美)うん。
そりゃもうやいちゃうくらい相思相愛。
(知子・和代)ふーん。
大女将と女将さんにはとても感謝しています。
私を今日まで指導してくださって本当にありがとうございました。
女将修業を辞めて出ていくのは申し訳ないとは思っていますが。
誰が出ていっていいと言うたんや?
(佑美)えっ?
(みどり)大女将?先ほど確か決めるのは本人だと。
確かにほう申し上げました。
ほんでもほれは女将修業を終えた後佑美さんがどうしたいんかを聞いたまでで。
今女将塾を辞めてすぐに銀座に行っていいとは一言も言うてはおりません。
(みどり)ですがその女将塾を辞めるも辞めないも塾生さんの自由じゃありませんか?ですが佑美さんはまだ女将修業の道半ばの身です。
まだまだ未熟です。
ほんな佑美さんを今のまま世間にお出ししたら葛城さまに恥をおかかせすることになります。
かぐらやの大女将としてほんな無責任なことをするわけにはまいりません。
銀座のお店と金沢の旅館。
場所は違うても同じようなお立場の葛城さまならばほこのところをお分かりいただけるんではと思いますがいかがでしょうか?ええ。
もちろん分かりますわ。
ほなら佑美さんを女将塾の修業が無事終わるまで少しお待ちいただけますか?分かりました。
(佑美)えっ…。
みどりママ。
佑美ちゃん。
よくよく考えたら私が大女将の立場でも同じことを言うと思う。
(佑美)そんな…。
佑美さん。
あとひとつき半足らずで女将修業も終わりです。
そしたらもう誰に遠慮もなく自分の好きな道を行ったらいい。
焦ることはありません。
ですが私は女将塾の塾生としてふさわしくないと言う人もいます。
ほんなことどこへ行ってもいろんなことを言う人はおります。
ほやけど今の自分に自信があれば誰が何を言おうとほんなこと気にすることはありません。
悔しかったら修業に励んで見返してやったらいい。
大女将。
(みどり)佑美ちゃん。
かぐらやさんは名実共に一流の旅館です。
ここで励んでもっともっとすてきな女性になって銀座に来てちょうだい。
はい。
分かりました。
それでは大女将。
女将。
佑美ちゃんのことどうぞよろしくお願いいたしますね。
ご承諾いただきありがとうございました。
ありがとうございます。
(みどり)すっかりご迷惑をお掛けしたようですが迷惑ついでにもう少しこちらにお世話になってもいいかしら?かぐらやさんのおもてなしすっかり気に入ってしまったものですから。
もちろんでございます。
大歓迎でございます。
どうか心行くまでごゆっくりご滞在なさってくださいませ。
どう?よく聞こえない。
まずいわよ真知子さん。
こんなこと。

(ふすまの開く音)あら?みんな。
あんたたち何しとるんです?こんなとこで。
(綾)すいません。
佑美さんのことが気になってしまいました。
(香・真知子)すみませんでした。
まあ今回は見んかったことにしときましょ。
それでどうだったんですか?奈緒子さん。
佑美さんは女将塾に残ることになりました。
(香)ホントに?やった。
(佑美)ごめんねみんな。
心配かけて。
いいのよそんなこと。
「終わりよければ全てよし」だよ。
(佑美)うん。
(一同)ああ。
よかった。
よかったね。
(増岡)どうぞ。
すいません。
(辰夫)ほうか。
佑美さん残ることになったか。
はい。
佑美さんなら修業を続ける中できっとまた女将になりたいという気持ちを取り戻してくれると思います。
(増岡)いやいや。
ようございました。
はい。
これも全て大女将のおかげです。
本当にどうもありがとうございました。
いいえ。
当然のことを言うたまでや。
まあ女将塾の実の責任者は奈緒子さんでもこのかぐらやで修業を続ける以上私にも責任がありますさかいね。
大女将には引き続きお世話になります。
塾生のこと今後ともよろしくお願いします。
ああ。
もう肩が凝って仕方ないんやけど。
すみません。
あっ。
おもみしましょうね。
すいません。
(増岡)どうぞ。
右の肩と左の肩どちらがお好みで?両方や両方。
両方ですね。
はい。
ここで。
このぐらいですか?ああー。
ここ…。
何や?力ないね。
そんなに凝ってないみたいですけど。
えっ?えっ?
(みどり)ちょっとすみません。
(房子)あっ。
葛城さま。
何かご用で?私のお部屋の担当なんですけど漁師の娘さんの真知子さんって方に代えていただきたいと思って。
真知子さんに担当を代える。
はい。
かしこまりました。
はい。
今日の夜はまた4人で修業を続けられるようになったお祝いだね。
(香)ねえじゃあ仕事終わったら宗佑さんのお店に行く?
(綾)賛成。
(佑美)ありがとうみんな。
じゃあ決まりね。
(綾)うん。
ああー。
今度は私の方が凝ったかも。
あらら。
おもみいたしましょうか?いいんですか?ええ。
えーっ?どうぞどうぞ。
ありがとうございます。
はい。
じゃあ。
ああー。
これは大女将の凝りがうつったかも。
ずいぶん凝っとります。
あっ。
ほういえば佑美さんのこと宗佑坊ちゃまにお知らせになりました?いいえ。
まだですけど。
ずいぶんと気にされとるご様子でしたさかいお知らせになったら喜ばれるかと。
そうね。
佑美さんの相談にも乗ってたことだし。
はい。
じゃあ私すぐに電話します。
はい。
(呼び出し音)・うん?
(呼び出し音)おかしいな。
いつもならすぐ出るのに。
お忙しいのかもしれませんね。
(呼び出し音)じゃあ私手伝いがてら店の方に行ってみます。
はい。
すいません。
宗佑。
あれ?どこ行ったんだろう?お店開けっ放しで。
宗佑?やっ…。
宗佑!ねえ。
どうしたの?
(宗佑)えっ?あっ。
宗佑。
ああ。
奈緒子…。
嫌!宗佑!しっかりしてよねえ!嫌!2015/02/11(水) 13:30〜14:00
関西テレビ1
花嫁のれん #28[字][デ]【出演:羽田美智子 矢田亜希子 野際陽子】

志乃(野際陽子)は、奈緒子(羽田美智子)が急に金沢に帰ってきた理由を聞いて大憤慨!一方、宗佑(津田寛治)と塾生の佑美(川村ゆきえ)に不倫の疑いが…!?

詳細情報
番組内容
 女将の奈緒子(羽田美智子)は、佑美(川村ゆきえ)が女将になることを諦め、後悔することになるのではないかと気を揉む。自信をなくした佑美が、女将修行から逃げようと、一時の気の迷いで銀座の一流クラブのママ・みどり(沢田亜矢子)からのスカウトを受け、女将塾を辞めようとしているのではと心配したのだ。
 佑美は、真知子(矢田亜希子)ら塾生仲間に本意を聞かれるが、まだ悩んでいると打ち明ける。
番組内容2
みんなで一緒に女将修行をやり遂げたいと思う真知子は、佑美を励ますが、佑美は自分一人で考えたいと態度を硬くする。
 それでも女将塾の仲間として佑美のことが気になる真知子は、仲居として許されないこととは知りつつも意を決して客であるみどりの部屋へ直談判をしに。その姿を目撃した奈緒子は…。
出演者
神楽奈緒子:羽田美智子
神楽志乃:野際陽子
片瀬真知子:矢田亜希子

宮崎 綾:原田佳奈
白山 香:広澤 草
石野佑美:川村ゆきえ
神楽翔太:草川拓弥
神楽 幸:木村真那月
 ・
神楽宗佑:津田寛治
小島房子:沢田雅美
神楽辰夫:山本 圭 ほか
スタッフ
原作・脚本:小松江里子
演出:村田忍
プロデュース:市野直親(東海テレビ)
伊藤一尋(テレパック)
沼田通嗣(テレパック)
東田陽介(テレパック)
音楽:富貴晴美
主題歌:東方神起「サクラミチ」(avex trax)
エンディングテーマ:東京カランコロン「夢かウツツか」(avex trax)
制作著作:テレパック
制作:東海テレビ
ご案内
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ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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