(一柳)おいしくて安くて栄養たっぷり。
三拍子そろってこの時期おいしい野菜。
これを個性あふれるベテラン講師が調理。
食べつくし術を伝授します。
冬野菜たっぷりのおかずと無駄なく食べつくすコツを3日間にわたってご紹介しますよ。
(テーマ音楽)寒さが増してますますおいしくなる冬野菜をまるごと食べつくしましょう。
2日目はこちら。
大根です。
まるごと買うとお得とは分かっていながらも食べきれるか心配ですしまた調理法もワンパターンになりがちで困ってしまうんですよね。
そんなお悩みに答えて下さるのが京都の日本料理店主人の佐々木浩さんです。
よろしくお願いします。
今日はよろしくお願いします。
この大根私いつもこの間も下から半分の1/2サイズ買っちゃうんですよね。
う〜んどうせやったら上買って下さいね。
上ですか?これね大根って3つ…この辺味が全然異なるんで。
上真ん中下。
そうなんです。
味が全く違うのでそれを生かした今日は料理を3品ご用意したいなと思います。
それでは今回教えて頂くメニューをご紹介しましょう。
今日はこちらの3品をご紹介頂きます。
まず1品目「大根のおろし大根あん」です。
大根の上の部分を使っておいしい煮物を作って下の辛みの強いところで大根あんをかけて1品を作ろうかなと。
そして続いてこちら「大根のステーキトマトソース」。
ちょうど中ほどセンターの部分ですね。
すごく使いやすくて大根を香ばしく焼いてソースをかけるという和食からちょっと離れてますけどね。
そして最後はそれでも食べきれない時にお勧めの保存とその使い方をご紹介します。
大根を一旦凍らしてそれを使って煮物を作るというような一品をご用意しました。
さあそれではまずは「大根のおろし大根あん」から教えて頂きます。
大根使う部位ご紹介しましょう。
こちら。
先ほど言ったようにこちらがすごく甘いです。
1品目はこの甘いのとすごく味が含みやすいという事でここをまず使います。
まず上の部分を切っていきます。
約2cmぐらいに切ります。
今日は300gほど使っていきますね。
これ皮むくんですけどもちょうどここに約2mmぐらいの皮ですね。
ちょっとこう…。
点々点々とありますね。
輪っかがあるの分かりますよね?これを必ずむききる事。
もったいないって言わずに。
かたいんですよここどうしても。
ここを完全に取ってしまって。
場所によっては5mmくらい思い切ってむいてしまう。
大丈夫です。
そっちのほうがおいしいと思います。
半分に渡してここに隠し包丁を入れます。
今2/3くらい入りましたかね深さは。
はい。
これがまた一つのポイントになるんですね。
味が含みやすくなります。
そして切ったものをこちらでもうゆでてあります。
こうして下ゆでしておくという事が大事なんですか?大根ってちょっと変なにおいっていうんですかにおいがきついんですよ。
独特のありますね。
これを湯がく事によってそれがなくなります。
下ゆでっていうのはすごく大事で。
この串でですねスーッと入るぐらい。
あっほんとだ。
引っ掛かりがなく。
そうそう。
違和感なくスッと入るぐらい。
これが目安です。
これでにおいも取れて後が扱いやすくなります。
こういうふうに下ゆでができましたら今度はこれを?これをおか上げっていう事をするんですね。
おか上げですね。
ざるでもざるが無かったら板でも何でも結構です。
ペーパータオルの上にこれを上げていきます。
これこういうふうに引き上げる事で大根にとってはどういうふうな…。
よく水に落としたりもする方おられるんですけどせっかく大根ず〜っと炊いてきたわけで水に落としてしまうとどうしても水っぽくなります。
大根のうまみはこれ持ってるわけですからこれで一旦嫌な水分を全部取ります。
そして今度はこの…。
こちらですね。
たいです。
今日はこれと大根を炊こうという事で。
このだしが欲しいわけですね。
このたいの目方に対して塩3%。
これを振ります。
今日はこれは大さじ1/2ほど振っていきます。
満遍な〜くね振って下さい。
両面振ります。
裏にもしっかり塩を振っていきます。
こうやって塩振った状態でどれくらい置いたらいいですか?約2時間から2時間半これで寝かして下さい。
水分と一緒に生臭みも全部出てきます。
そしてこのたいのあらがこのように。
こちらになります。
これはグリルでもう強火で焼いたものなんですがこれでなおかつ香ばしさが出てきて生臭みも全部取れます。
今香ばしい香りがしてますもんね。
これをだしに移したいんですね。
たいの味と一緒に。
それがこちらですね。
お鍋に入っていますね。
これで約30分。
コトコトコトコト炊いてます。
昆布を入れてお酒を入れて水を入れてという事ですね。
水昆布酒あらが加わって火にかかったものです。
このポイントとしてはやはり昆布とたいのあらがいい?すごくいいです。
これを炊いてこのだしをペーパータオルでこしたもんがこちらなんですね。
きれいな色になってますね。
はい。
これでたいと昆布の凝縮しただしが出来てます。
ここへ先ほどの大根なんですけども先にうす口しょうゆ。
大さじ12/3。
みりんを…。
大さじ1。
しょうゆちょっと入れると味がまた締まってふくよかな味になるのでね。
ここへ大根を。
さっきおか上げしてあった大根。
これおか上げして湯気と一緒に水分がず〜っと無くなっていって人間でゆうたら喉が乾いたという状態なんですよ。
その時に入れてあげると一気に味が吸ってくれるんですね。
喉渇いている時ってゴクゴクって勢いよく飲みますもんね人でも。
それがこの大根と一緒です。
これに落としぶたをして煮含めしますね。
20分から30分炊いて頂ければ味が含むと思います。
すぐそれで食べられる状態になるんですね。
20分から30分で。
でもね時間がもし余裕のある方はこの状態で10分ぐらいコトコトッと炊いて約半日ぐらい冷ましてあげるとこの大根すごく味が吸ってくれるのでまたそれはそれでおいしいんですよ。
そういうふうに言いますもんね。
そういうものって味を冷ました時に味が入るって。
だからすき焼きの2日目のたまねぎすごくおいしいじゃないですか。
色もあめ色できれいになって。
寝かす時に冷やす時に味を吸ってくれるので是非また試してもらいたいと思います。
さあ今度大根の上にかけるあんに移っていきましょう。
使う部位この大根でご紹介しましょう。
今度は…。
今炊いてるのはこの部位です。
今度は辛みのあるこちらの先の部位ですね。
これを大根おろし。
おろしにします。
こちら。
おろしたもんですね。
150gほど下のほうの大根を使いまして今もうおろして水けも切ってありますね。
軽く絞って下さい。
この大根おろしを今度お隣の鍋であんを作っていきます。
こちらのだしですが先ほどたいと昆布で取っただしそれをすくい取ってきただしがこれですね。
カップ1の煮汁です。
そこに…。
大根おろしを入れます。
たっぷり入りますね大根おろし。
大根おろしおいしいですよね。
先ほどの部位は炊いてるとこは甘い。
これはちょっとピリ辛で辛い。
これがまたいいバランスになると思うんですよね。
そういうふうに組み合わせも大事ですよね。
甘いところと辛いところってね。
おいしいと思います。
そこへこれはとろみつけたいんですけども水溶きかたくり粉。
ペットボトルに入ってます。
う〜んあんまり見ないですねペットボトルに入ってるのは。
半分かたくり粉半分はお水。
これでシェークします。
これ沸くまでにちょうどいい時間ですよね。
シェークします。
これだいぶ量ありますけど…。
そうそうこれ今日はいっぱい使わないんですけど残れば必ず冷蔵庫。
この状態でね。
いつでも使えます。
あとはシェークするだけですね。
こう沸いてきます。
一つのポイントはねよく失敗される方はドーッと入れてしまってモラモラになるっていうんですか。
ダマになったり。
ダマになってしまいます。
それは避けたいのでここで一つポイントを言いますね。
まず沸騰さす事。
これが一つのポイントです。
今沸騰してきてますね。
ここで一旦火を止めるんです。
で水溶きかたくり粉をゆっくり!これが一つのポイントです。
ゆっくりこう混ぜながら。
もうちょっとですね。
ちょうどこう…。
とろみ出てきましたね。
とろみが出来ましたよね。
満遍なくとろみがついてます。
もう一回だけここでポイントとしては火をかけます。
このまま張ってしまうと戻ってしまうんですね。
かたくり粉にもういっぺん火を入れてあげる。
これで完成になります。
一回また沸騰させて完成です。
そして…。
ここにねたっぷりと。
先ほどの大根の上に。
うわ〜ほんとに大根が泳ぐくらいたっぷりあんを。
たっぷりとかけました。
これで熱々食べてもらうと体のしんまで温まると思います。
これで「大根のおろし大根あん」の出来上がりです。
上の部分と下の部分っていうのを一緒に味わえる贅沢な。
そこへたいの味が入ってるという。
そうですね。
では材料でおさらいしましょう。
大根は下ゆでし特有のにおいを取る事が大切です。
ゆでたらおか上げします。
おいしいだしを入れるためにしっかり水分をとばしましょう。
更においしくするためにたいのあらと昆布のうまみの利いただしを使いました。
さあ続いては「大根ステーキトマトソース」です。
今度使う部分は…。
ちょうどセンターが残ってますよね。
ここを使いましょう。
センターの部分はすごく味がまろやかっていうかしっかりしてるというかそこへ今度は焼くっていう作業をするとまた香りがよくていいんですよ。
そういうふうに適したもの適した部位っていうのがあるわけですね。
そうですね。
ではこちら。
もう下ゆでしておか上げもして…。
先ほどと同じ工程ですね。
そこへこれぐらいの今度はこちらのほうに隠し包丁入れました。
これをもう下ゆでできてますから。
今度はお鍋に…。
昆布を敷いて。
昆布5cm×10cmが1枚。
その上に大根を置いて…。
敷き昆布って言うんですよ僕らね。
下に入れるのがいいんですね。
そこへお水を入れます。
続いてが…。
お酒も入ります。
そこへお塩。
小さじ1。
さっきはおしょうゆで今度は塩。
塩入れるとすごく大根の甘みが出てくるんですね。
だから今回はしょうゆじゃなくて上にトマトソースをかけるからこの塩味の甘みが欲しいわけですね。
塩味を入れる事で甘みが出てくるから。
そう。
これでまた落としぶたをして約30分間ほどコトコトと弱火で煮含めます。
煮含めて今度はこちら。
フライパンの上にもう今載せてありますが。
これが大根のステーキですよね。
サラダ油が敷いたものに今…。
ちょっと熱いですけど。
片面…わ〜きれいな焼き色がついてますね。
これぐらいのきつね色が目安で。
おいしいかなと思います。
香ばしくね焼いて下さい。
こうやって焼き色つける事で香り香ばしさっていうのが出てくるんですね。
さあこういうふうにきれいな焦げ色がついてきたらトマトソース。
トマトソースですね。
こちらになります。
こちらトマトソース入ってるのはベーコンを今回入れたんですがベーコンこの鍋でもフライパンでもいいですこま切れに切って焼いて下さい。
そこへ…ただ入れたばっかりはすごくトマトの水分がいっぱいあります。
それを煮詰めていくんですね。
弱火では駄目です。
ちょうど中火ぐらいで。
これぐらい。
濃度的にはこれぐらい。
クツクツクツクツいってきて少したったくらいですかね。
それで味見してもらってベーコン塩味がまちまちなので塩を足すとかちょっと控えるとかそれは好みにして下さい。
これが出来上がって。
さあ盛りつけです。
大根きれいですよね。
その下にはこれはほうれんそうですか?ほうれんそう青みに添えました。
ちょうど今も旬やと思います。
これにベーコンの入ったトマトソースですね。
う〜ん。
見た目もきれいですね。
はい完成です。
お子様なんか喜ぶと思いますよ。
色もイタリアンな。
ちょっとイタリアっぽくていいかなと思います。
これ和の大根とこの洋のトマトソース。
そう。
これでまたお酒も進みます。
合いそうですね〜。
さあそれでは材料で復習します。
大根の下味に塩を使う事で大根の甘みを引き出します。
両面を焼いて香ばしさを加えているためトマトソースによく合います。
大根の甘み香ばしい香りトマトソースの酸味をお楽しみ下さい。
部位別にレシピをご紹介してきましたが最後はそれでも食べきれないという方にお勧めの保存方法と使い方です。
いや〜どうしてもまだ残っちゃうんですよね1本だと。
それとまた頂いたとかいろんな事があると思います。
どうしたらいいですか?それは。
干すのも一手なんですね。
切り干し大根とかはそうですね。
一手やと思います。
でも今回は冷凍にしましょう。
冷凍ですか?冷凍するんですね。
このまま冷凍すると大変なんなるんで一つのポイントとしては必ず使いやすい大きさに切って皮をむいておくって事ですね。
それがこちらに。
一応冷凍してきたんですけどね。
冷凍になってます。
もう固まっている状態。
皮をむいた状態でこれは固まってるんですね。
そうなんです。
こういうのはバットに入れてこのまま冷凍。
冷蔵庫にこのまま冷凍。
このままの状態?約3日間。
3日もこのバットに並べておくんですか?ちょっと邪魔になりますけど3日間だけ入れて頂いて。
というのは一つ訳があるんです。
まず乾燥させてあげたい。
水けをとばしてあげたい。
だからこのまま。
もう一つのいいとこは冷凍にする事によって繊維が崩れてやわらかくなって味が吸いやすくなる。
3日たてばこちらのような袋に入れてもういっぺん冷凍保存。
今度はこちら袋。
でもこうやって袋に入ってると最初から袋でいいんじゃないかなって横着者の私は考えちゃうんですが。
そうすると水けがとばないんですよ。
ああ〜。
袋に入れる前必ず3日ぐらいこの状態で冷凍してもらってで3日後にこの袋へ入れてもらうと1週間2週間全く問題なしです。
ここ上が覆われていないからこそ水けがとんでいくって事なんですね。
今度炊いた時に味が含むっていう事ですよね。
今冷凍のしかたを教えてもらいました。
今度その冷凍した大根をどうやって使ったらいいのか。
じゃあ今日は炊きましょう。
こちら。
今お鍋の中にはこれは手羽先。
僕個人的に鶏がすごく好きなんです。
これをフライパンでもいいですグリルでもいいです。
とりあえず先ほどのたいのように焼いてもらって香ばしさをこのだしに移すっていう事ですね。
焼き色をつけた手羽先今日は4本入っています。
うす口しょうゆとしょうゆ別々に大さじ2ずつなんですね。
うす口の塩みこれで味を締める。
濃い口の持ち味のコク味の深さ。
それで2つのしょうゆを割ってみたんですね。
これでだしも鶏のだしがしっかり出てます。
ちょうどバランスが大さじ2ずつがいい。
はい。
そこへ先ほどの紹介した…。
大根。
凍ったまま。
まだ凍ったまま。
凍ったままを入れていきます。
これは凍ったままの状態でいいというのは楽ですね。
楽でしょう?下ゆでなしですよ。
この状態で入れてもしっかり味が入るっていう事なんですね?冷凍したと同時に下ゆでがなくなったのと繊維がすごくやわらかくなってるので。
これも落としぶたが必要です。
落としぶたをして…。
約25分から30分コトコトと弱火で炊いて下さい。
そして出来上がったものがこちらです。
いや〜彩りもきれいですね。
絹さやが入っています。
今回絹さやをつけたんですが菜の花でもいいです三度豆でもいいです。
ちょっと彩りに添えて下さい。
では材料で復習します。
冷凍する事で味の染み込みがよくなります。
冷凍したまま調理できるので簡単に使えますよ。
今日は大根の部位別レシピや保存方法をご紹介頂きました。
ほんとにこれだけのものが1本で出来ました。
これでほかす事もなくもったいなくもなく全部そろいました。
ほんと工夫しだいでいろいろ使えるっていう事がよくこれで分かりました。
大根って今すごくおいしいですよね。
それを生かした料理になります。
今日ご紹介した内容は「きょうの料理」2月号に載っています。
どうぞ参考になさって下さい。
佐々木さんどうもありがとうございました。
どうもありがとうございました。
「おいしいキッチンラボ」。
おいしさのなぜを知れば料理の腕が上がりますよ。
今日は…天ぷらを上手に揚げるには揚げる時間そして温度が大切なポイントになります。
えびを揚げる時油の温度は少し高めにします。
適温は180℃。
衣が底まで沈まずすぐ浮き上がってくるのが目安。
ああ〜ジャーッとね勢いよく泡が出てきますね。
衣に含まれる水分が蒸発しているんです。
高温で揚げると衣の水分が急激に抜けカリッと固まります。
固まった衣がガードしてえびは水分を保ったまましっとりと火が入ります。
1分間揚げたえび。
揚げたてを切ってみると中はまだ生のようですね。
でもそのまま3分置くと余熱でちょうどよく火が入ります。
このくらいのえびなら180℃で1分揚げて3分置くと覚えましょう。
あれ?今度はたくさんのえびいっぺんに揚げて温度が下がってしまいましたね。
このように温度が下がりますと衣の水分が抜けにくくなりベタッとした仕上がりになってしまいます。
食材の量を一度にたくさん入れ過ぎない事そして食材を入れたら火力を強めるという事が大切です。
えびの天ぷらは高温で短時間。
衣はカリッ中しっとりを目指しましょう。
(テーマ音楽)2015/02/11(水) 11:00〜11:25
NHKEテレ1大阪
きょうの料理 冬野菜まるごと食べつくす!「大根のおろし大根あん」[字]
寒さが深まるとともに甘くおいしくなる野菜。丸ごと買って無駄なく食べきるとお得に!今回は大根を京都の日本料理店主人・佐々木浩さんが部位で使い分けて調理する。
詳細情報
番組内容
寒さが厳しさを増すとともに、甘くおいしくなる、白菜・大根・キャベツ。丸ごと買って無駄なく食べきると、お得に!ポイントは、部位の特性を知って生かすこと。今回は、大根を、京都の日本料理店主人・佐々木浩さんが、上の方と下の方で「大根のおろし大根あん」、中ほどで「大根のステーキ トマトソース」、中ほどを冷凍して「凍り大根と手羽先の炊いたん」に調理する。
出演者
【講師】京都の日本料理店主人…佐々木浩,【司会】一柳亜矢子
ジャンル :
情報/ワイドショー – グルメ・料理
趣味/教育 – その他
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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