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羽島の診療所 元代表も逮捕

(2014年10月22日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する

医師法違反、容疑を否認

 岐阜県羽島市の「ホテルKOYO別館」にあった診療所「陽光クリニック」の幹部らが医師ではないのに看護師に医療行為を指示したとされる事件で、県警は21日、医師法違反(無資格医業)の疑いで、元代表の津市高洲町、仲嶋淑人(よしひと)容疑者(48)を逮捕した。

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 この事件の逮捕者は2人目。県警生活環境課によると、仲嶋容疑者は「医師の指示で注射を行っていた」、同じ容疑で既に逮捕されている元事務長の岐阜市今嶺、高橋雅樹容疑者(51)は「注射については分かりません」といずれも容疑を否認している。

 逮捕容疑は、2人は医師ではないのに昨年7月、クリニックの看護師に対し、肝機能の医薬品を愛知県の男性(62)ら患者2人に注射するよう指示。仲嶋容疑者は昨年6月と7月、がんなど万病に効くというふれこみの厚生労働省の未承認医薬品を富山県の女性(85)ら患者2人に注射させたとされる。

 県警によると、仲嶋容疑者はクリニックで白衣を着て患者に医療の専門的な話をしており、医師だと思っていた患者もいた。県警は、仲嶋容疑者が医師を装っていた疑いがあるとみている。

 クリニックは、羽島市の健康商品販売業「高陽社」からホテルの一角を借りて昨年5月に開業し、9月に閉鎖。横浜市の医師が診療所の管理者として週1回勤務し、他の日は医師数人が交代で診療していたが、開業日の半分は医師がいなかったという。

 診療患者はがんや脳卒中、糖尿病など800〜900人に上る。高陽社は海洋深層水などのマルチ商法の不正な勧誘をしたとして9月に四国経済産業局から特定商取引法違反(勧誘目的不明示)の疑いで是正指示を受けており、県警はクリニックとの関係を調べる。

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