GDP:消費・投資なお弱く、成長軌道への復帰見通せず
毎日新聞 2015年02月16日 11時31分(最終更新 02月16日 13時20分)
16日発表された2014年10〜12月期の実質GDP成長率は3四半期ぶりにプラスに転じ、消費増税後、「想定外」に長引いた景気の冷え込みから日本経済が脱しつつあることを示した。ただ、回復の動きは鈍く、個人消費は「増税の影響が一巡したものの、水準は低い」(内閣府幹部)のが現状だ。設備投資も辛うじて増加に転じたばかり。自律的な成長軌道への復帰は、まだ見通せていない。
総務省の家計調査によると、1世帯(2人以上)当たりの消費支出は、物価変動の影響を除いた実質で12月まで9カ月連続で前年同月を下回った。増税や物価上昇で所得が目減りし、消費の回復力を弱めているためだ。こうした状況を反映し、業績好調の大企業も国内で大規模な設備投資には踏み切れていない。円安でも輸出は数量ベースで伸び悩み、景気のけん引役は不在のままだ。
最近は原油安でガソリン価格が下落するなど、消費面で追い風も吹いている。それでも今年1〜3月期の実質GDP成長率は市場予測で平均2.21%にとどまり、力強い景気回復を予想する声は少ない。
政府は3.5兆円規模の経済対策などで景気を下支えしつつ、民需主導で15年度は実質1.5%のプラス成長を見込む。ただ、消費回復のカギを握る今年の春闘では、大企業を中心に2年連続の賃上げが見込まれるものの、円安に伴う輸入原材料価格の高騰に苦しむ中小企業などで賃上げが広がる保証はない。政府は人口減対策など中長期的な課題をこなしつつ、消費や国内投資を促す環境整備ができるかが今後も問われる。【小倉祥徳】