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自動車を軽量化する鋼板 鉄鋼、最新技術で海外生産

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2015/2/16 7:00
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 鉄鋼各社はこうした製造プロセスの改良と量産技術の向上でハイテンの性能を高めてきた。ハイテンを使えばより薄い鋼材で同等の強度を保つ部材が製造できる。鉄鋼業界の推計では590メガパスカル以上のハイテンは自動車の車体に使用される鋼板の約5~6割を占め、780メガパスカル以上の高級鋼も1割弱に達しているもようだ。

 加工がより難しい骨格材への採用も広がりつつあり、プレス加工時には曲げやすい一方で車の衝突時の衝撃では破断しない、という相反する要件を満たす鋼材のニーズも高まっている。

■海外勢、追い上げ激しく

 一方で、海外勢の追い上げも激しい。日本勢が高級ハイテンの歩留まりを高め安定量産が可能となったのは1990年代以降。だが現在は韓国ポスコなどアジア大手も「中級ハイテンであれば日本製品ともはや遜色ない」(鉄鋼大手)水準に達しているという。

 日系自動車大手の海外進出に歩調を合わせて工場設置を進めている鉄鋼大手も、国内と同等の鋼板を安定供給できなければ中韓勢に市場を奪われかねない。

自動車の車体へのハイテン採用は拡大している(広島県福山市にあるJFEスチールのスチール研究所福山地区)
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自動車の車体へのハイテン採用は拡大している(広島県福山市にあるJFEスチールのスチール研究所福山地区)

 このため新日鉄住金は中国の宝鋼集団との合弁工場で2015年中稼働を目指し建設中の亜鉛めっきラインをはじめ、中国と東南アジアの鋼板工場全てで980メガパスカル級を製造できるようにした。JFEスチールもタイの工場で980メガパスカル級の生産準備に着手。神戸製鋼所も中国・鞍山鋼鉄集団と16年初頭にも稼働予定の合弁工場で980メガパスカル級の鋼板を製造できる体制を整える。

 高級鋼の世界供給体制を早期に確立するのは、アルミや炭素繊維といった異素材の需要増を迎え撃つためでもある。欧米では車体へのアルミや炭素繊維の採用が広がりつつある。鉄鋼各社は低価格車の需要が強い新興国で、鋼材の使用量低減につながるハイテンで車の製造コストを抑えるメリットを訴える。

 「超ハイテン」の海外量産が本格化するのはこれから。日本で培った製造技術を速やかに海外拠点に定着させられるか、各社の挑戦は続く。

(企業報道部 林さや香)

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