ニュース詳細
農林水産物の輸出額 過去最高を更新2月10日 13時58分
K10053544011_1502101412_1502101418.mp4
去年1年間の農林水産物の輸出額は、円安や世界的な和食ブームなどを背景に初めて6000億円を超え、過去最高を更新しました。
農林水産省の発表によりますと、加工品も含めた農林水産物の去年1年間の輸出額は6117億円でした。
これは、過去最高だったおととしをおよそ11%上回り、統計を取り始めた昭和30年以降で初めて6000億円を超えました。
その要因として農林水産省では、円安に加え、世界的な和食のブームで日本産の食材に対する需要が拡大していること、さらに東京電力福島第一原子力発電所の事故をきっかけに各国が導入した日本産の農林水産物の輸入規制が撤廃・緩和されてきたことなどを挙げています。
品目別では、▽牛肉が82億円で、EU=ヨーロッパ連合向けなどが伸びたことにより、おととしと比べて41.6%増えたほか、▽米も14億円と、アジア向けを中心に伸びたため38.6%増加しました。
輸出先としては、香港が1343億円で最も多く、次いでアメリカが932億円、台湾が837億円などとなっています。
政府は、農林水産物の輸出を成長戦略の柱の1つに掲げ、5年後の平成32年までに輸出額を1兆円に伸ばす目標を立てています。
西川農林水産大臣は10日、閣議のあとの記者会見で「富裕層の多いEUやアメリカに向けて官民一体の働きかけが進んでいるので、5年後を待たずに1兆円の目標を超えていきたい」と述べました。