ありがたいことに
「中国オタクの人達のハーレム系作品に対する考えを知りたい」
という質問をいただいておりますので今回はそれについてを。

ハーレムやラブコメ要素のある作品などは中国オタク界隈でもジャンルとして確立されていますし、その手の要素を好む人も少なくありません。ただ、ヒロインの扱いや終わり方についてイロイロと言いたくなることもあるようです。

中国のソッチ系のサイトでは
「ハーレム的な作品の良い終わり方」
に関するやりとりが行われていましたので例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。一応ネタバレもあったりするのでお気を付けください。


ハーレム系作品の「良い終わり方」ってどんな風にすればいいのだろうか。
毎回党派間の不毛な闘争が展開される。そしてどのヒロインが勝利したかというむなしい宣言が行われる。

ハーレムルートを完走するのではなく、最後は一人しか選べない。これがどうも納得し難い。日本ではこれが好まれるなのか?

日本でもヒロインの勝敗に関して炎上しているから必ずしもそうではないようだ。日本のファンはどういうのなら納得するんだろうというのは私も分からん。

アニメは案外うまく終わっている作品もあるんじゃないか?
オープンルートというかその後はご想像にお任せします的な。まぁ原作で続きがあると知っていると微妙かもしれないけど。

「後宮」から「修羅場」に移行してもそれはそれで困るんじゃないか?

私は微妙に主人公の立場が低くて女の子が活発にやり取りするようなタイプのハーレムが好きなんだが……
でもこれだと納得する人が少ない、作品としての新展開ができないというのも理解はできる。

いっそ、「さよなら絶望先生」みたいな終わり方にしてしまうのはどうだろう?誰も予想しないだろうし。

「ラブひな」とかはどう?私は終わり方としてはアリなんじゃないと思うけど。

大戦が勃発したのは「俺妹」だったよな……あれで私はヒロイン戦争が不毛なものだということを痛感した。

アニメと原作はまぁあんなことになっているけど、私は「俺妹」のエンディングの扱い方は嫌いじゃないね。
あと伏見先生に関しては作家自身への攻撃がとても気の毒になる……

いわゆる剃刀送りつける的な脅迫行為まで出るし、ヒロインの選択というのはとても厄介なのは明らかだ。でも、なぜか最後は一人だけを選ぼうとするんだよね……

元々ハーレムの方向で書いていた作品なんだからそのままハーレムで着地させてしまえば良いと思うのに、なんでそうするんだろうね。剃刀送付をそんなに受けたいんだろうか?

ウチの国のネット小説はわりとハーレムエンドな作品が珍しくないんだけどねぇ。ラノベやアニメはなかなかそうならない気がする。

物語シリーズのように、正室が確定で他のヒロインと不純な関係が発生するなんてのは良いと思う。

ハーレムもので行くなら金庸作品みたいにしてくれよ。「鹿鼎記」とか。

最近だと「アカメが斬る!」が良かった。男性主人公の死亡!

あれはウマい処理の仕方だったよね。正直感心した。

なぜ選ばないといけないのだろうか?一人が一人と。

私は「ソードアート・オンライン」のようにメインヒロインが最初から決まっている「疑似ハーレム」的な作品が良いと思っている。そしてこれが正解なんじゃないかとも思っているが。

やはり明確な結論が出ない方がいいんじゃないだろうか?

「俺たちの戦いはこれからだ!」「俺たちの新たなストーリーが始まる」というヤツか……

結論を避けるって方向性だとどうなのかねぇ
ゲームだとバッドエンド扱いになったりすることも多いけど。

それやると永遠の学生生活みたいなことになるから難しいな。「その後」的な話にできない。

「生徒会の一存」みたいなのはどうなの?あれも自分はウマい処理だと思うけど。

あれはエンディング無しの一種だろ。単に時間稼ぎをして肝心な問題を回避しているとも言える。

マルチエンディングも悪くないが、それだとゲームでいえば選択しなかった、くっつかなかったヒロインという問題が常に。そしてアニメの火種にもつながる。「アマガミSS」という方法もあるが。

それか「School Days」のようなエンドか、皆殺しエンドか……

誠の兄貴のエンディングも、あれはあれで美しい終わり方だよね。
「アカメが斬る!」を見て思ったが、主人公が死んでヒロイン達が新たな道を歩き始めるというのはハーレム問題の美しい解決方法なのではないだろうか?

日本の恋愛AVGにはマジでそれやった作品があるぞ。
「センチメンタルグラフティ」は2が「1の主人公が死亡した後の葬式」からスタートする。
当時のファンは微妙なNTRを体験して作品の評価もグダグダらしい。これはハーレム系作品の続きを作ることの難しさを示す一例になるのではないだろうか。

まぁなんだ、「お前たちが俺の翼だ!」というのでも悪くないよね。

知ってるか?天使の翼は偉くなると増えるんだぜ。

やはり現実社会ベースだと、ハーレムエンドって難しいんだよね。社会制度的にも。それこそファンタジー世界か、SFにいかないとハーレムで終わることが難しい。
とりあえず自分は「ながされて藍蘭島」を例として挙げてみよう。

その点日本のハーレム系作品の元祖、「天地無用」のハーレム関係はとても「科学的」だよね。天地、西南、剣士とどれも価値観や世界を独自に構築している。私は天地無用的な関係が好みだ。

そういや「天地無用GXP」の山田西南はハーレム拡大していくんだよな。小説版や天地無用シリーズの作品で世界観と一緒にハーレムまで拡大していくのは面白い。



とまぁ、こんな感じで。
ハーレム状態から誰か一人のエンディングに収束するというのに不満を持ってしまう人も少なくないようでした。

最近は中国オタク界隈でもヒロインの勝ち負け的なことに関する炎上が珍しくありませんし、その辺りのゴタゴタに疲れている人も結構いるという話を聞きます。ヒロインの選択とエンディングというのは、中国オタクの面々にとっても中々に悩ましい問題となっている模様です。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。