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工場跡地でガチバトル! 進出狙い大学やスーパーが激突
大阪府北部の茨木市で、私立大学や大型商業施設などの進出が相次いでいる。大企業の工場閉鎖に伴う跡地などが、新たな街づくりの場として生かされたためだ。立命館大学の新キャンパスが4月にオープンするほか、セブン&アイ・ホールディングス傘下のイト-ヨーカ堂は西日本最大級の店舗の出店を計画している。一方、隣接する高槻市には関西大学のキャンパスがすでにあり、高槻、茨木両市では流通大手イオンが大型店を展開。北摂を舞台に新参、古参が相打つ構図にもなっている。
ベッドタウン、人気高く
JR茨木駅から徒歩5分ほどの好立地にある立命館大学「大阪いばらきキャンパス」。経営学部などを他のキャンパスから移し、約6千人の学生が通う。周辺は単身向けの賃貸物件が払底。「物件探しは、自転車通学圏となる市の東側まで広がっている」(不動産関係者)という。JR西日本は茨木駅への新快速の停車の検討を始めた。
もともと敷地は、平成20年に閉鎖したサッポロビール大阪工場があった場所で、市が立命大を誘致した。製造業の海外進出が活発化する中、18年以降、地域の雇用を担っていた工場も次々と閉鎖されたが、いま新たなニーズをとらえて土地が活用されている。