Fullsail COO ブログ

オリジナルカジュアルゲームアプリの開発とCPI広告ネットワークを運営する株式会社フルセイルCOOのブログです。

立ち上げたGAMEFEAT事業が2年で横ばいになって思ったこと

だいぶ遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。川鍋です。

弊社ベーシックグループは12月決算の為、1月は前年度決算、当期予算、組織変更、社員総会の準備等々でバタバタでしたが、ようやくいろいろな事が整理できてきたのでブログを更新したいと思います。

今回は「フルセイルの主力事業の一つであるGAMEFEAT事業が2年でピークアウトして思ったこと」です。
赤裸裸ではありますが、今後の自分達の成長の為、ベーシックグループの他の事業の成長の為に書き記したいと思います。



GAMEFEATは一時ゲームアプリのウォール型広告において間違いなくトップシェアを持っていました。
しかし、現在は競合他社にシェアを奪われているというのが相場の見方だと思いますし、実際にそうなっていると思います。

ではなぜ僕らはトップシェアを守れなかったのか。
今後の我々の更なる成長の為に今感じている3つの要素について書こうと思います。



要素①:開発投資ができなかった

広告ネットワーク事業は広告配信システムがプロダクトです。
アプリ開発者にとっては手軽に実装できて収益があがる事がセンターピンです。
アプリ毎に配信広告の最適化や自社アプリへの送客機能も実装していましたし、デザインの調整なども一部行っていました。
しかし、競合プロダクトが多くの開発投資をしている中で、数名でやっている我々がそれ以上のスピード感を持ってプロダクトをブラッシュアップする事ができなかった事が要素の1つだと思います。



要素②:市場の変化を予測できなかった

ここでいう市場とはAppleやGoogleなどのプラットフォーマーとアプリのプロモーション市場の事を指します。
以前のブログでも触れましたが、ここ最近はアプリのプロモーションコストは大幅に上がっています。
我々がサービスを提供している個人開発者にとってプロモーションコストの増大は非常に負担が大きくなっています。
2年前のようにライトなゲームを短期間で開発して広告を打たずにランキング上位に上げる事は至難の技となりました。
当然我々はアプリ開発者のアプリが多くのユーザーに触れないと広告収益を上げることはできません。
この点について言えばどこよりも早く個人開発者向けの低単価リワード商品をリリースしましたが、全体をカバーするまでにはいきませんでした。



要素③:満足してしまった

正直①と②よりもこの要因が何よりも大きな要因だったと思います。


一言で言うと、当初掲げていた目標のトップラインを超えた瞬間に売上は横ばいとなりました
当然まだまだ事業を伸ばすつもりでいましたが、正直満足してしまっていたのだと思います。
そしてそれを説明するには我々の組織について言及する必要があると思います。


そもそもGAMEFEAT事業はどのように立ち上がったのか?ー

我々フルセイルは2011年7月にベーシックの新規事業開発室として数名で発足した組織が前身の組織となります。
当時のミッションはソーシャル領域及びスマホ領域において新規事業を立ち上げる事。
初めにソーシャルメディアニュースサイトを立ち上げ、価格比較系のスマホアプリをローンチし、iPhoneアプリのレビューサイトを運営しました。しかし、大きな成果を上げる事ができないままでいました。

そして開発室が発足して約1年後の2012年8月に、初めてリリースしたカジュアルゲームアプリ「マッチに火をつけろ」が予想だにしないヒットを記録します。何も広告は打たなかったのですが、リリース後3日でAppStoreの無料総合1位を獲得し、2週間で100万DLを突破します。当時はそんなにDLされるとも思っていなかったですし、広告収益も想定以上に稼ぐ事ができました。
そしてこのヒットを期に我々のチームは当時手がけていた他の事業をやめ、ゲームアプリ領域にリソースを集中します

そしてその後何本かゲームアプリをリリースし無料ゲームアプリマネタイズの研究を重ねた上、ゲームに特化したウォール型広告ネットワーク「GAMEFEAT(ゲームフィート)」を立ち上げます。

立ち上げ当初はアドネットワークという未知のビジネス領域において事業が成長する確信はありませんでしたが、リリース後の売上の伸び方は過去に我々が経験したことのない伸び方をしました
そして、各セミナーへの参加やキャンペーン、ブログでの発信等で徐々にシェアを伸ばしました。シェアを穫るというよりは当時はまだウォール型広告はそこまでポピュラーではなかったので、市場を創っていったという方が正しいかもしれません。

そして、1年半後に事業立ち上げ当初にイメージしていた売上のトップラインを超えました。そしてそこから売上が横ばいになります。
理屈を語れば、ウォール型広告自体のマインドシェアの低下や競合プロダクトの増加、カジュアルゲームの減少など事業が伸びない理由はいくつもあるのですが、本当に大事な事は目標をどこに定めたかだと思います。


弊社(ベーシックグループ)は事業創造カンパニーを掲げているものの、一つ一つの事業を見れば単体で10億を超える事業はありません。
フルセイルについても、自分たちのスキルを活かして楽しみながら事業創造をする事を掲げています。

結果的に、楽しみながら0から1を生む事はできました。
それはそれで誰もができる事ではないので最初の目標としてはそれで良かったのかもしれません。

ただ、やはり我々は事業会社である以上この先も世の中に価値を提供し続けていきたいと考えています。
もちろんアプリ開発者の方のマネタイズ/プロモーションの支援は引き続き行っていきます。


ベーシックグループは現在年商20億程度の会社です。
その中で新規に事業を立ち上げ、1〜2年で数億規模の事業を創れば社内でも評価されます。
それも現状の売上規模に甘んじてしまった一つの要素かもしれません。

要は、事業のトップがイメージした範囲でしか事業は成長しないのだと思います。

まだまだ未熟だなーと思いながらも確実に成長の手応えも感じています。
この2年間で新規に事業を立ち上げ、事業運営してきたことで見えてきたこともあります。
アプリ業界において全くの無名だったところから「アプたま」含め一定の認知を得る事もできたと思っています。
GAMEFEAT事業においても4,000社(者)を超えるパートナーもいます。継続的に出稿して下さる広告主の方もいます。
そして今後は更にプロダクト/サービスをブラッシュアップして引き続き価値を提供し続けていきたいと思います。


事業を立ち上げる事は苦しくもあり、楽しくもあります。
仲間と苦しい想いをしながらも事業が成長する喜びやたくさんのパートナーさんに感謝して頂く機会もあります。
そういった方達がいる限り挑戦し続けたいと思います。

新規事業において立ち上げ当初は未知の領域へのチャレンジということもあり、モチベーションも高くまずはサービスを創ることに没頭します。特に新規領域においては明確に予算設定されていないケースもあるので立ち上がればまずは評価される事もあるでしょう。
ただ本当に大切な事はどこを目指すのかということ。

小さな山を登るのか、大きな山を登るのか
決断と覚悟が必要です。


そして、先日一つの事を決めました。

それは 圧倒的に成長する ということ。

目線を上げ、より多くのステークホルダーへ価値を提供していきたいと思います。


 
ベーシックグループでは現在中期目標として売上100億を掲げています。
社内には比較サイト、飲食(海外)、webマーケティング、スマホケースEC、アプリ、アドネットワークなど
約10に及ぶ事業が存在します。

それぞれを成長させ、そして新規の事業創造を行い、全社で目標達成したいと思います。



それから個人的なことですが、2月1日付けでベーシックの執行役員CCO(最高文化責任者)を兼務することとなりました。
CCOという役割はまだ慣れないことも多いのですが、先日先輩CCOであるVOYAGEGROUPの青柳さんにもご指導頂く機会を頂きました。
大変参考になることも多くまだまだお聞きしたい事もあったのですが、ベーシックらしいカルチャーの創造と継承をグループ一丸となって推進していこうと思います。


課題は山積みですが、仲間と共に成長できる事にワクワクしています。

 

 

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 ※写真は現在準備中のベーシック新コーポレートサイトです。近々公開できると思います。

 

 

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