ガイアの夜明け【“ニッポン製”の逆襲が始まる!】 2015.02.10


「GAIA」…それは息づく大きな生命体。
混沌の時代にも希望を見いだし再生を果たして未来へ向かう。
そこにきっと夜明けがやってくる。
1989年創業の小さな縫製工場を訪ねました。
すると…。
従業員がミシンに布をかけていきます。
この工場は国内外の大手ブランドから委託されワンピースなどを作ってきました。
しかしこの日廃業を迎えることになったのです。
26年間守り続けた工場を閉める。
苦渋の決断をしたそんなとこですよね。
終わった?はいじゃあ集まって。
最盛期には360人いた従業員も今や70人ほど。
この日まで働いてくれた彼女たちに最後の挨拶です。
前に前に前にはい。
26年間…。
頑張っていただきまして本当にありがとうございました。
心から感謝いたします。
じゃあ解散します。
(一同)お疲れさまでした。
ありがとうございました。
最後の戸締まり。
またひとつ日本の町工場から明かりが消えました。
国内の繊維産業は衰退の一途をたどっています。
30年前には7万近くあった事業所は今やその4分の1にまで減っているのです。
そんななか東京の下町で町工場の親父たちが立ち上がりました。
それぞれ専門の技術を持つ4つの会社が手を組んで新たなブランドを立ち上げたのです。
メイドインジャパンで世界に挑む。
その心意気を追いました。
職人3人の小さなニット工場。
生き残りをかけて大勝負に出る。
苦しむ町工場に現れたひとりの男。
他の店では買えない服を作り出すその手法とは?世界最大級のファッションの祭典。
下町の職人技がイタリア人を魅了する。
は〜あ…今月も暇だなぁ。
このミシンも当分出番はなしか。
昔はアパレルメーカーから縫製の仕事がバンバン来てたってぇのにな。
それもこれも海外の工場に仕事を持ってかれたせいだ。
うちみたいな零細の町工場はもう終わりかな…。
あっお客様こちらのニットはいかがですか?う〜んいいんだけど袖のリブがなぁ。
リブ?うん。
ああこの部分ですね?そうそう。
それがなければいいんだけどね。
いやぁこれはあの既製品なのでリブがないものは置いてないんですよ。
ああそうなんだ…。
残念…じゃあ今日はいいや。
はいまたお待ちしております。
うんどうも。
はぁ…。
そういえば以前も同じようなこと言ってたお客さんがいたな。
う〜ん…。
うちみたいな小さなセレクトショップでもお客さんの要望に応じたオリジナルの服が作れたら商売の幅が広がるのにな。
仕事が減って苦しむ縫製工場。
オリジナル商品を作りたくても作ることができないセレクトショップ。
どちらも最近よくある悩みだそうです。
この両者を結びつけてそれぞれの悩みを解決しようという新たな取り組みが始まっています。
街の中心部に小さな衣料品店があります。
アメリカの有名ブランドストリートファッションとして人気のこうしたさまざまなブランドの商品を集めたいわゆるセレクトショップです。
そんな青柳さんにはある思いが。
人気商品を仕入れるのはどの店も同じ。
差別化を図るため他にはないオリジナル商品を作りたいと考えていました。
しかし…。
この店の規模では発注できるのは20着ほど。
少なすぎて工場は受けてくれないというのです。
熊本市内の雑居ビル。
この中にある会社があります。
河野さんはもともと経営コンサルタントでした。
当時経営に苦しむ縫製工場からの相談が相次いだためそんな河野さんが目をつけたのが小さなセレクトショップ。
すると既製品ではないオリジナル商品がほしいという声が多くあがったのですところが…。
発注できるのは10枚や20枚という店がほとんどでした。
シタテルはオリジナル商品を作りたいというセレクトショップのために少量でも作ってくれる工場を探します。
一方で仕事を増やしたい工場のためにセレクトショップを回り取り引き先を開拓します。
いわばそれぞれを繋ぐ営業マン。
河野さんあるセレクトショップを訪ねました。
この店では20代から30代の男性向けに国内ブランドの商品を取り揃えています。
シタテルのことを知りオリジナル商品を作りたいと連絡してきたのです。
これは既製品のカットソー。
このデザインをアレンジしたいと言います。
袖は絞らずVネックは丸首に。
サイドのスリットをもっと長くしたい。
多くの客から同じような要望があったそうです。
木下さんの発注は10枚。
実はオリジナル商品には他にもメリットがあります。
既製品の場合メーカーや商社などのコストにブランドの価値も加わり仕入れ値が高くなります。
一方オリジナル商品の場合間に入るのはシタテルだけ。
ブランドでもないため仕入れ価格をおさえられるのです。
その日の夕方。
会社に戻った河野さん型紙を作るためスタッフに店の要望を伝えます。
伊澤さんはもともとアパレルメーカーに勤めていました。
しかしセレクトショップにはそのノウハウがありません。
それが工場が生産を断る理由の一つでした。
そこでそこに河野さんがやって来ました。
小さな縫製工場です。
工場を仕切るカーテン。
その奥には使われなくなったミシンがずらり。
実はこの工場にセレクトショップから注文を受けたカットソー10枚を作ってもらおうと河野さんは考えていました。
店に代わって作った型紙を見てもらいます。
ふだんは注文のない男性向け。
とまどう2人に河野さん用意した生地も見てもらいます。
更に河野さん数が少ない分1着あたりの加工賃を少し高く払うことにしました。
はいよろしくお願いします。
引き受けてくれることに。
コーヨーソーイング。
この工場ではTシャツの作業工程は一方あのカットソーは裾を縫う作業を終えると隣のミシンへ。
1人でいくつもの工程を担当します。
終わると生地を持って…。
また別のミシンへ。
もう一人の担当が残りの工程にとりかかります。
少ない数の注文を効率よくこなすため通常とは違うやり方をしなければなりません。
生き残るために工場も試行錯誤です。
熊本市内のシタテル。
河野さんのもとに工場から商品が届きました。
果たして出来栄えは?セレクトショップと縫製工場の仲介をする工場から届いたオリジナル商品を持ってあのセレクトショップにやって来ました。
できましたので。
お待ちしてました。
本当ですね!へぇいいですね!思いどおりにできあがったようです。
早速店のいちばん目立つところへ。
木下さんが見ていたのはこのタグ。
そこには店の名前が表示されていました。
この店だけのオリジナル商品。
ふだん仕入れている商品に比べ安い値段をつけることができました。
翌日上天草市にある縫製工場。
そこに河野さんの姿がありました。
一緒にいるのは市役所の職員。
苦しむ地元の工場をなんとかしてほしいと相談を受けたのです。
一方こちらはこの町の一角にごく小さな町工場があります。
朝9時出社してきたのはおはようございます。
セーターやカーディガンなどの職人は照田さんを入れて3人だけ。
実はもともとテルタという会社名で墨田区内に大きな工場を構えていました。
最盛期には70人の従業員を抱えニット製品を大量に生産していました。
しかし業績が悪化し時計や宝飾品などの高級品を扱う専門店です。
こちらは和光のオリジナルブランドカシミヤ製のカーディガン。
この生産を請け負ってきたのがテルタでした。
和光だけではありません。
テルタはこれまでさまざまなブランドのニット製品を手がけてきました。
昔やったホントこれこそテルタが作ったもの。
照田さんは去年父親から事業を引き継ぎ新会社を作って出直すことにしました。
あの和光のニット製品。
今はこの小さな工場で生産を続けています。
こうしたなか照田さん新たな挑戦を始めていました。
工場の下には店舗が。
実は地元の仲間たちと手を組んで自分たちのブランドを立ち上げたのです。
これいただきます。
ホントですかありがとうございます。
長年培ってきた技術でこの下町から世界に打って出ようとしていました。
今日はですねスカイツリーの足もとにある商業施設東京ソラマチにやってきました。
こちらで墨田区のものづくりが見られるということなのでちょっと行ってみましょう。
すみだまち処と書いてあります。
うわっすごい。
これは江戸切子ですかね。
うわぁきれいだなすごいすごい。
こちらはシャンプー石けんハンドソープ。
これが全部墨田区で作られているんですか。
風船…。
消しゴムと…。
かんざし。
うわぁすごいなこれ。
細かくて職人の技術が活かされてるものばかりですね。
すみだのまち処ということなんですけどもいろいろあらゆるものがありましたけども全部墨田区で作られて…。
そうでございます。
主にどういった工場が多いんですかね。
これは隅田川ですね。
そうですね。
職人さんたちが多い町だったわけですね。
こちら衣服が多いですね。
そうですね。
ちょうどニット関係が多いものですから。
マフラーやそれから靴下や手袋。
ホントだ。
どうぞこちらでございます。
IKIJIっていうんですかこれは。
はいIKIJIでございます。
ホントだへぇかわいいですね。
町工場が手を組んで作った新しいブランド。
果たして反転攻勢のきっかけとなるのだろうか
ここに江口さんが見ていたブランドの店があります。
IKIJI。
江戸の粋そして職人の心意気を表現したいという思いが込められています。
これは祭りのときなどに着るダボシャツ。
袖の留め具には足袋のこはぜが使われています。
こちらは半纏をイメージしたというカーディガン。
メイドインジャパンの高い品質と和を前面に押し出したデザインが特徴です。
メンバーのうち1社はこの店の2階にあります。
ポールスミスなど200を超えるブランドの商品を手がけています。
多くのブランドが信頼するのは丁寧なつくり。
例えばこの脇の部分。
イタリアやドイツなどの有名ブランドから生産を請け負っています。
自慢の職人技がこちら。
皮に細かく折り目をつけ貼り合せていきます。
そしてできたのがこちら。
蛇腹のように開く風琴マチという日本の伝統技法です。
そしてもう1社がラルフローレンやVANといった名だたるブランドの商品を作ってきました。
IKIJIの取りまとめ役です。
IKIJIはこれまで高い評価を得てきました。
この日照田さんは取りまとめ役の近江さんに呼ばれていました。
おはようございます。
おはようございます。
そこには他のメンバーたちも。
そのピッティからIKIJIに招待状が届いたのです。
海外の展示会に出展するのは初めて。
その名を世界に知ってもらう大きなチャンスです。
ピッティに向けてそれぞれが新しい商品を開発することになりました。
どんなものがいいかみんなで意見を出しあいます。
照田さんある思いを抱いていました。
去年12月中旬照田さんの工場。
ピッティに出す新商品の開発が始まりました。
照田さんが取り出したのはあるニット生地。
ミラノリブという特別な編み方がされています。
このミラノリブを使った製品をテルタは長年得意としてきました。
この道30年のベテラン職人渡辺さん腕の見せどころです。
テルタの工場ではイタリアの展示会に向けた新商品作りが行われていました。
ミラノリブという生地を使っています。
ボタンを一つひとつ丁寧に縫い付けて完成です。
テルタが長年得意としてきたミラノリブのジャケット。
イタリア向けにデザインを一新しました。
更にこのセーター。
江戸時代の浮世絵師葛飾北斎の絵をモチーフにしました。
北斎は墨田の生まれ。
これで墨田らしさをアピールしようと考えたのです。
チャオ!世界中からアパレル業界の関係者が集まっていました。
世界最大規模の展示会ピッティ・イマージネ・ウオモが開かれるのです。
この会場にIKIJIのメンバーが乗り込んでいました。
精巧が用意したのはちょっと長めのTシャツ。
前掛けのようなデザインで大きなポケットがついています。
ウィンスロップが用意したのは日本の伝統的な技法を使った商品です。
こちらはあの風琴マチと呼ばれる技法が使われています。
更にこんなものまで。
ふんどしです。
外国人の目を引こうと目立つところに飾ります。
IKIJIのメンバーたち江戸の商人をイメージした前掛けを締めて準備完了。
いよいよ4日間にわたる展示会が始まりました。
メンバーが取り出したのはIKIJIのロゴマークがついた日本酒。
いったい何を始めるのか?ここで世界最大規模の展示会そこに出店した東京墨田区のブランド。
通りかかったバイヤーになぜか日本酒を振る舞い始めました。
グラッチェ。
IKIJIは無名のブランド。
まずはバイヤーたちの関心を引こうという作戦です。
この日のためにIKIJIのロゴマークが入った日本酒を用意していました。
作戦が的中。
バイヤーたちが次々とブースに入っていきます。
こちらの男性いきなりふんどしに興味を示します。
こちらの女性が試着したのはあの葛飾北斎のカーディガン。
一方こちらの男性は前掛けのようなTシャツが気になる様子。
通訳が大根とおろし金の意味を説明します。
この男性はイタリアのセレクトショップのバイヤー。
その場で30枚発注してくれました。
そしてあの照田さん渾身の一着をバイヤーたちが吟味します。
すると照田さん慣れない英語で…。
こちらの女性はミラノリブのコートを試着。
サンキューベリーマッチ。
こちらはイタリアの大手セレクトショップの経営者。
ミラノリブの製品を店で取り扱ってくれることになりました。
この展示会でIKIJIはイタリアノルウェーアメリカなど6つのセレクトショップとの契約にこぎつけたのです。
展示会を終えた照田さん。
すでに次の秋冬物に向けて動き出していました。
最近は多少値段が高くても上質なメイドインジャパンの商品を求める消費者が増えてきています。
また円安の影響で国内生産に回帰する兆しも出てきてるようです。
こうしたチャンスを逃さないようにこれまでにないアイデアで商品を作りこれまでにない売り方をしていく。
そんな新しい取り組みに期待したいと思います。
2015/02/10(火) 22:00〜22:54
テレビ大阪1
ガイアの夜明け【“ニッポン製”の逆襲が始まる!】[字]

下町の町工場が大連携…驚きの新ブランド誕生!イタリア人が絶賛する…ニッポンの職人たちの“粋な技”▽今こそ、ニッポンで作る!繊維工場を復活させる新たな手法とは!?

詳細情報
番組内容
海外との価格競争や後継者不足などを背景に、アパレル関連の工場の多くは経営が立ち行かなくなる危機に直面している。そんな中、質の高い“メード・イン・ジャパン”を、これまでの常識を覆す新しい方法で売っていこうという動きが出てきた。苦境に立つ日本のアパレル産業を救う起爆剤となるのか?
“ニッポン製”の逆襲が始まった!
出演者
【案内人】江口洋介
【ナレーター】杉本哲太
音楽
【音楽】
新井誠志
【テーマ曲】
◆オープニング曲
 「鼓動〜ガイアの夜明け」(作曲/岸利至)
◆エンディング曲
 「夜空の花」(作曲/新井誠志)
「ガイア」とは
ギリシャ神話に登場する「大地の女神」を意味し、後にノーベル賞作家のウイリアム・ゴールディングが「地球」を指して“ガイア”と呼んだことから「ガイア=地球」という解釈が定着している。「ガイアの夜明け」という番組タイトルには、地球規模で経済事象を捉えることで21世紀の新たな日本像を模索すること、そして低迷する経済状況からの再生=「夜明け」を目指す現在の日本を描くという意味合いが込められている。
関連情報
◆ホームページ

http://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/

◆公式Twitter

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