(テーマ音楽)知っておきたい健康情報を分かりやすくお伝えしましょう。
「きょうの健康」です。
今週はこちら。
今日は2日目ですね。
テーマは…内視鏡治療が行える場合やその方法についてお伝えしていきます。
今日も専門家をお迎えしておりますので分かりやすく教えて頂きましょう。
ご紹介致しましょう。
消化器内科特に内視鏡を使った胃の診療がご専門です。
どうぞよろしくお願い致します。
胃がんの治療といいますと内視鏡治療という言葉がありましたが外科手術があったりそれから抗がん剤を使う治療もございますよね。
治療はどのように考えていくのかというところからまずお話し下さい。
はい。
まず知っておいて頂きたい事は胃がんの進み方に関する事です。
胃がんはまず胃の中に出来てきます。
この胃に限局している間周囲にリンパ節転移などない場合これが初期の段階です。
しかしながらがんが進行してまいりますと胃の周囲のリンパ節に転移を来す段階がまいっています。
ただしこの段階でも胃の周りある程度限局した範囲にとどまってる段階がこの段階です。
しかしながら更にがんが進行してしまいますとそのリンパ節を越えて例えば肝臓であるとか腹膜であるとか体中に広がってしまう遠隔転移という段階に及んでしまいます。
それぞれの段階に応じて内視鏡治療外科手術それから抗がん剤を使った化学療法それらを適切に使い分けるという事が大事な事になっていきます。
今日お話を申し上げるのは胃の中にがんが限局している場合この場合に有効な治療法として内視鏡治療というのが最近進歩してまいりました。
最も進行が少ない場合にという事でございましょうね。
大きなイメージとしましてはね。
それでは内視鏡治療の内容をご説明頂きます。
まずこういった器具ですね。
これはよく皆様もご存じのような胃カメラです。
この胃カメラを口から挿入します。
ここまでは通常の胃カメラの検査とおよそ同じようなイメージという事になります。
ただ胃カメラの先から電気メスのようなものを出して胃の粘膜を徐々に剥ぎ取っていく訳です。
これが内視鏡治療です。
手術と比べますとどのような特徴があるんでしょうか?まずは手術と比べておなかを切る事はありませんので体の負担は内視鏡治療の方がかなり楽だと…。
口から入る訳ですからね。
加えて胃を残しますので胃の機能をそのまま残す事ができます。
非常に患者さんにとっては優しい治療という事になると思います。
では内視鏡治療が行える場合について更に詳しくこちらの胃の壁のイラストでご説明下さい。
はい。
これは胃のがんの進行をご説明した図になっています。
胃がんというのは必ず胃の内側の粘膜というとこから発生します。
それが時間とともに胃の外側に向けて徐々に進行してきます。
胃の真ん中から外側の方には筋肉の層筋層というのがありますがこの筋層まで及んでしまうようながんを進行がんといいます。
それよりも浅いものは一律早期がんと呼ぶ訳ですが早期がんにも2つ種類がありまして粘膜にとどまるがんと粘膜下層に入ってしまうがんと2つあります。
この粘膜下層まで入ってしまうとがん転移のリスクが出てきますので基本的には粘膜下層に浸潤した早期がんそれから進行がんという事は内視鏡治療の適用にはなりません。
内視鏡治療が行えるのはではここですね?はい。
そこのみという事になります。
それでは内視鏡治療が行えるかどうかの基準について更に詳しくご説明を頂きます。
はい。
先ほどの粘膜内に限局しているという事は内視鏡治療を行う上での大事な条件になるんですが…。
ここですね。
それ以外に大きさが2センチ以内である事。
それからがん細胞がおとなしい悪性度が低いという事が内視鏡治療を行う上での原則になります。
これは治療ガイドラインというもので定められているものです。
こういうがんはがんの転移がほとんどないと確率がほとんどないと見なしてよいという事になってますので局所の治療をする事でがんが根治できると見なされる訳です。
こうした条件を満たせばこうした確率はほとんど低いから完全に治す事が内視鏡で可能だというふうに考えられている訳ですね。
ではその内視鏡治療では具体的にどのようにしてがんを取っていくのですか?それでは最近主流になっています内視鏡的粘膜下層剥離術これはESDと呼ぶんですがこれについてご説明を致します。
この茶色い部分ががんの部分でございます。
この下に向けて内視鏡の先から注射の針のようなものを出してここへ生理食塩水のようなものを注入します。
がんと粘膜を盛り上げていく訳です。
上にこう盛り上がってくると…。
その盛り上がりの中を電気メスで少しずつ切り込んでいってがんと周囲の粘膜を一塊にして取り出すという方法です。
浮き上がらせていわば剥ぎ取るようなそぎ取るようなそんなイメージでよろしゅうございますか?はい。
それでは実際の胃の様子をこの画像でご説明頂きますが治療前治療後の写真です。
これは実際の早期胃がんの患者さんの内視鏡写真です。
この部分少し盛り上がって見えますがこの部分が早期のがんです。
大きさはおよそ1センチ程度です。
その1センチのがんを含め少し広い範囲でこのような範囲で削って取っていく訳です。
これが取ったあとの潰瘍です。
傷痕がこういうふうに見えます。
内視鏡治療非常に最近道具が進歩してきましてこのような大きな傷が出来ますが比較的安全に治療が完結できるようになりました。
ここにあったがんはこの手法で完全に取れてこれは根治いわゆる完全に治るという事が見込めるという事なんですね。
このESDという手法の特徴はどういう事でしょうか?従来の方法に比べて少しずつ目で見ながら電気メスで削っていくようになりますので比較的大きな病変でもかなり確実に取る事ができます。
大きさで言うと10センチぐらいの病変であったとしても一回に確実に取る事ができます。
かなり広くても取る事が可能な手法だという事なんですね。
これは治療期間あるいは入院期間はどうでしょうか?もちろん病変の大きさとか場所にもよるんですが平均すると治療時間は約1時間程度。
入院期間は1週間ぐらいが平均的なものです。
今のお話ですと大きさとしては10センチくらいのものでも取れる事があるという事でしたが先ほどの内視鏡治療を行う原則というので大きさが2センチ以内であると。
それから粘膜内にとどまっていると。
がん細胞がおとなしいという事がありました。
ではこの条件に当てはまらなくても行える場合があるという事でしょうか?はい。
最近は内視鏡の治療が徐々に拡大してまいりましてこの基準を僅かに外れたようなケースでも治療を行う場合があります。
例えばこのケースはおとなしい悪性度の低いがんで粘膜内にあるけども大きさが2センチ以上になってしまった場合。
大きさとしては広いけれどもという事ですね。
これだけが外れるんですがこういうケースではある一定の条件が整えば転移確率が極めて低いと見なされて内視鏡で根治を目指すという事が可能になっています。
もう一つがんの悪性度。
ちょっと顔つき悪いですが。
がんにもいろいろ種類があるんですがこのように悪性度の比較的高いがんは本来の基準からはもうその時点で外れてしまうんですが大きさが2センチまでで粘膜内にとどまるという条件などがそろった場合には転移確率が極めて低いと判断されて局所の根治を目指して局所治療を内視鏡治療をやる事が多いです。
こうした事ではちょっと基準がやや広がった感じで患者としてはなるべくESDでという事でこういう条件であればESDを希望してよいという事でしょうか?はい。
ただしこれも非常に難しい問題があります。
先ほどの基準内のものに関しては原則内視鏡治療という事がすすめられるという事になるんですがこういう基準を外れる病変の場合は先ほどの病変に関して基準内のものに比べれば転移確率は若干高いという事は間違いなくありますのでこれらを内視鏡治療を行う場合は現在では臨床研究という扱いで行うというふうに定められています。
ですので最終的に内視鏡治療を行うか外科手術を行うかという事はそれぞれの医療施設のご判断によるものです。
ただこの内視鏡治療が行えるのであれば手術で胃を取ってしまうよりはそちらで治療したいと希望される方も多いですよね?確かにおっしゃるとおりで手術という事を考えればおなかを切る胃を取るという事ですので体への負担が非常に大きいという事はいえます。
加えて内視鏡治療に比べて入院期間も当然ですが長くなります。
更には胃を一部ないしは全部取ってしまう訳ですから手術をしたあとに胸焼けとか胃のもたれとかいろんな消化器症状が出てくる事があります。
これらは手術をされる場合のデメリットと考えてよろしいかと思います。
そうしますと手術方法の選択患者はどう考えていけば…?難しいですね。
今日お話を聞いて頂いた内視鏡治療という事は確かに有効な方法ではあるんですが外科手術との比較をした上でどちらが適切かという事を決めていかないといけません。
まずはご自身のがん実際のがんの転移確率がどの程度あるか。
内視鏡治療で根治できる可能性がどの程度あるかという事について十分なお話を聞いて頂く必要があります。
その上で外科治療内視鏡治療それぞれの治療リスクそれから治療したあとの注意点これらについても十分ご理解頂いて両者を比較した上で方法を決めていくという事が大事な事になります。
内視鏡治療にもリスクがある…?内視鏡治療というのは皆様安全にできる楽にできるといういい事ばかり強調されがちなんですが内視鏡治療にもリスクがあります。
具体的には胃の粘膜を剥がした傷痕からそのあとに出血血が出てしまうような確率が数%あります。
更には胃の壁に穴があいてしまう確率もあります。
治療時間が長くなって喉に内視鏡を長く入れておくという事になってくると当然誤嚥なども起こってきますので内視鏡治療後の肺炎という事も内視鏡治療の大きく言った時のリスクという事になると思います。
治療後の違いというのもあるんですか?内視鏡治療は当然ですが胃の局所だけを取る治療です。
当然周囲のリンパ節を残してしまう治療になってしまいますので後になって予期せぬ転移が見つかるような危険性が僅かかもしれませんが可能性が少し高いという事もあります。
更には治療がせっかくうまくいっても切り取った組織を調べた時に予想よりもがんの進行が進んでた事が後で分かる事になってせっかく内視鏡治療がうまくいったのに後になって手術を追加しなければいけないというふうな可能性もあります。
更には胃を残してしまう。
これはいい事と悪い事と両面あるんですが胃を残してしまうもんですから残った胃に今度は次のがんが出来てくる事があります。
ですので残った胃にそういうものが出来ないかどうか厳重にフォローアップするという事も大事になっています。
しかし患者としてはいろいろ説明を受けてもなんとか胃を残す方を選びたいと思っても医師の説明と納得がいかない事もありますね。
これどう考えましょうかね?おっしゃるとおりです。
そのようなケースは少なくないと思います。
内視鏡治療外科手術それぞれ長所短所がありますのでそれらを十分に理解して頂くという事が当然前提なんですがどうしても不安が拭い去れないと納得するのが難しいという時にはセカンドオピニオン制度というのがあります。
これは主治医の先生以外第2の先生にご自身の治療法についてどういうふうに考えるかという意見を聞く制度です。
なぜ手術が必要なのかなぜ内視鏡がいいのかという事を十分理解して頂いて納得して頂くというところが一番大事なところと思います。
今日は内視鏡治療が行える範囲が広がっているというお話も伺いましたが患者としてはどういう意識を持ってる事が大事ですか?内視鏡治療は最近進歩が目覚ましくて大変できる範囲が広がってきました。
ただ何が何でも内視鏡という事にこだわる訳ではなくて適切な方法を選ぶという事が大事です。
がんというのは根治する治しきるという事が最も大事な事ですのでその事を常に意識して治療法を選ぶ必要があります。
完全に治す方法をしっかり医師と説明を受けて選んでいくという事が大事な訳ですね。
おっしゃるとおりです。
どうもお話ありがとうございました。
ありがとうございました。
2015/02/10(火) 13:35〜13:50
NHKEテレ1大阪
きょうの健康 胃がん 最新情報「内視鏡治療 どんな場合に行う?」[解][字]
開腹手術に比べ体の負担が軽く胃の大きさや働きを残せる内視鏡治療。最近、必ず手術だったケースでも内視鏡治療が可能なケースも。内視鏡治療を選択できる条件などを紹介。
詳細情報
番組内容
小型カメラのついた細長い管・内視鏡。これを口の中から入れて胃の中を映し出し、その先端から出した器具で胃がんを切除するのが内視鏡治療だ。開腹手術に比べ、体の負担が軽く、胃の大きさや胃の働きを残すことができる。最近では内視鏡治療の進歩で、従来、内視鏡治療が難しかったケースでも、転移の可能性が低ければ、開腹手術でなく内視鏡治療を選べるケースが増えている。内視鏡治療を選択できる条件、術後の検査なども紹介。
出演者
【講師】広島大学病院診療准教授…伊藤公訓,【キャスター】濱中博久,久田直子
ジャンル :
情報/ワイドショー – 健康・医療
福祉 – 高齢者
趣味/教育 – 生涯教育・資格
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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