きょうの料理 冬野菜まるごと食べつくす!「白菜と豚肉のほうじ茶煮」 2015.02.10


(一柳)おいしくて安くて栄養たっぷり。
三拍子そろってこの時期おいしい野菜。
これを個性あふれるベテラン講師が調理。
食べつくし術を伝授します。
冬野菜たっぷりのおかずと無駄なく食べつくすコツを3日間にわたってご紹介しますよ。

(テーマ音楽)今日から3日間「冬野菜まるごと食べつくす!」をシリーズでお届けします。
初日の今日は「白菜」です。
まるごと買う事も多いですよね。
今日はこの白菜をまるごと食べつくすコツを教えて下さる先生をご紹介しましょう。
杉本節子さんです。
(2人)よろしくお願いします。
今冬野菜…白菜旬ですけれど。
出盛りでみずみずしくてほんとにおいしい「今が旬」というお野菜になると思いますけれども。
今お鍋で召し上がってる方が多いかなと思いますけれども今日は火を通して…まあいろいろなお料理鍋以外のものをご紹介していきたいと思います。
杉本さんが白菜をまるまる買われた時っていうのはどういうふうに使うんですか?外葉から中に向けてだんだん柔らかく…甘みもちょっと増していくんですけれどもその葉のかたさとか大きさとかそういったものに向いた料理をという事でいろいろ展開したり保存をしたりっていうふうに使い回しています。
適材適所という事ですね。
それでは今日教えて頂く料理をご紹介します。
さあまずは和食ですね。
ほうじ茶を炊いていく煮汁にちょっと入れましてそのほうじ茶の香りで豚肉のクセを抑える…。
白菜をたっぷり食べられるお料理でフライパンひとつでできる煮物をご紹介します。
続いては洋食です。
「白菜のナポリタン風」です。
これもちょっと懐かしい感じの味をという事でまあチーズですとかケチャップっていう事ですね。
白菜にもピッタリなじむように蒸し焼きにします。
そして後半は保存のアイデアを生かした料理を2品教えて頂きます。
まず1つ目は白菜を半干しします。
その白菜を使った「白菜とサーモンの塩こうじ漬け」。
2つ目は生の白菜を冷凍します。
そして作る…それではまず「白菜と豚肉のほうじ茶煮」から教えて頂きます。
このお料理煮物ですが使う所はどの辺りで?外葉はちょっとむきましてその中ほどから中心に向かってどこの部分でもおいしく作って頂く事ができますね。
使う白菜。
こちらが今日は300gほど使っていきます。
葉切るんですけれども切ったあとこのように軸と葉をバーッと交ぜてしまわないで分かるように分けておいて取っておきますね。
その白菜に合わせるのがこのお隣豚肉です。
いわゆるしゃぶしゃぶ用にと薄くスライスされているものが今日の料理にはよく合うと思います。
100gほど。
こちらにじゃあ塩・こしょう。
軽く塩・こしょうですね。
これも下味程度ですので薄いですし片面に軽く塩・こしょうをして頂いたらそれでもう煮汁の方に味があるので十分かと思います。
さあ続いて今度白菜と豚肉を煮ていくんですが今見えてるのがこれ…。
ほうじ茶ですね。
京都ではほんとにほうじ茶は日常的なお番茶という事でよく飲んだりするのでなじみ深いんですけれども。
ほうじ茶も出したお茶があれば直接使って頂いていいんですが今日はこの葉っぱを取り出しやすいようにこのお茶パックで入れてそして煮汁を一緒に作っていくという使い方ですね。
ほうじ茶を使いますとやはりこのほうじのいい香りが豚肉のクセを抑えてくれます。
召し上がる時にも香りを楽しめますのでひと味ちょっといつもと違った豚白菜ですね。
そういうお料理になると思います。
さあそしてこちらで今度だしをとっていきましょう。
こちらもう水入ってますけれどお昆布入れますね。
ほうじ茶ですね。
これで少し中火で煮出していきます。
ほうじ茶がちょっと出てくるまでというような感覚で煮て下さい。
お隣に2〜3分煮出したものがあります。
色が…。
ほうじ茶の色が出てきましたね。
それでここで両方とも取り出すんですね。
ただ昆布は引き上げなくてもいいんですけれども今日はちょっとどちらとも引き上げましょう。
ほうじ茶は引き上げといてもらった方が…色がちょっと濃くなりすぎるのでここで引き上げておきます。
そして調味料を加えていきます。
香り抑えの…ここにしょうがを先に加えましてあと調味料ですね。
うす口のおしょうゆ。
それからみりんですね。
そしてお塩をここでもう入れてしまいます。
それでこうやって煮汁にお味が付きましたところに先ほどの白菜を加えていくんですけれども入れる時に軸の方のかたい所をまずこの汁に浸すようにこのように入れますね。
そしてその上にこの葉っぱの部分をかぶせるようにというのか…入れて頂きます。
まずはかたい方から入れてその上に柔らかい葉をかぶせていく。
それでもうふたをします。
そして炊いていきます。
その5〜6分煮たものがこのお隣ですね。
途中でこの汁に浸るように上にのっかってる葉っぱの方は落として全体に汁がヒタヒタとなるように炊いていきます。
5〜6分で随分かさが減りましたね。
それでほうじ茶の色も白菜にちょっとうつってこんなような色の感じに…。
ほんのり薄茶色。
そうしましたらこの白菜はこっちの脇に寄せまして…。
豚肉ですね。
これをこう入れていきますね。
まあ重ならないように入れて頂けましたら結構です。
2〜3枚まとめて入れて頂いて煮汁の中でさばいて頂きましたらそれで結構かと思います。
使ってるお肉も今日は薄めのですからすぐ色も変わってきますね。
そうですね。
あまり長く煮過ぎますとかえってお肉もかたくなりますしお味も抜けてしまいますので豚肉に完全に火が通ったなというところでもう出来上がりという事ですね。
肉が白くなるまで煮て下さい。
途中であくが出てくるようなら取って頂くといいと思います。
そして盛りつけたものをご覧下さい。
上にはねぎですね。
九条ねぎ京都の葉ねぎを刻んで少し上にのせています。
「白菜と豚肉のほうじ茶煮」の完成です。
やはり白菜たっぷり食べられる一品として煮物ですね。
しょうがも入っていますので体もポカポカと温かな今の季節にピッタリのフライパンひとつでできるお煮物ですね。
それでは材料で復習しましょう。
ほうじ茶を使って煮るのがポイントでした。
昆布と合わせてだしをとりしょうがと調味料で味を付け白菜を5〜6分煮ます。
豚肉を入れてから煮過ぎないように注意しましょう。
続いては洋風です。
このお料理は白菜のどの部分を?先ほどと同じように外葉より少し中からの葉っぱの部分を使っていきましょう。
先ほどと同じようにザクザクッと切って頂いたらいいんですけど軸の部分は葉の火通りと同じようになるように薄くこのようにそぎ切りしておくと火通りが均一になって早くうまく出来ます。
そしてこちらに行きましてもうウインナーがフライパンに入っていますね。
今日はオリーブ油で今炒めています。
それで先にウインナーがこうこんがりと焼けてからここににんにくを加えます。
にんにくっていうと最初に油とにんにくで…。
ただこうやってソーセージをこんがり焼くのと同時ににんにく入れてしまいますと先ににんにくが焦げてしまうんですね。
なのでこうしてから入れるので十分にんにくのいい香りもついてくると思いますので今日の順番はこのようにします。
さあ続いては…。
続いてまず軸の方からやっぱり入れていきましょうね。
それでこの油を全体になじませるんですけれどもここで軸の方に少し下味を…軽くでいいんですけれどもお塩ちょっとふりますね。
そしてこしょうも。
ふっておきましょう。
こうして少し塩する事で早くしんなりしてきます。
お味もやっぱり白菜は水っぽいですよね。
ですからここで少し下味塩しておくというのもお味付けのポイントです。
こうなりましたら次に葉っぱの方を加えます。
葉っぱの方もサッと合わせて頂きまして全体に油が回るかなという程度にサッと炒めて下さい。
ここにも少し…葉っぱ用にも少し塩して頂いた方が早くしんなりしてうまい事焼き上がると思います。
そして次に白ワインをこのように加えます。
これで白ワインというのもまた…。
お酒でもいいですけど白ワイン入れるとやっぱり風味が洋風のおいしい香りになっていきますので。
あればね。
まあ赤ワインとかでもいいですよ。
ここでふたをして蒸らし炒めにしますね。
そして1分30秒ほどたったものが…。
こちらですね。
こんな感じですね。
白菜はもうしんなりですね。
こういうふうに…もう少し水が出てるようでしたらここで炒めながら水分をとばして下さい。
そうする事で甘みが凝縮されます。
お味も薄くなりません。
そしてケチャップ。
いよいよそうですね。
ナポリタンといえばトマトケチャップですね。
これでケチャップをなじませて頂きまして…。
この香りですね。
そうですね。
「ナポリタン」という香りが。
今ちょっとこの甘酸っぱいケチャップが焦げる香り…。
ご飯にも合うお味ですよね。
そうですね。
このようになりましたらあとは粉チーズで仕上げるんですけれど分量の半量をパラパラッとかけておきますね。
この時に具だけにかけるんじゃなくて鍋肌にもわざと粉チーズ落としておきます。
それで溶けながら焦げながらというような感じに。
「チーズも溶けてきたし」というところを見計らってそれで出来上がりです。
もうそんなに長い間は火にかけなくていいんですね。
このチーズのトロンとした感じと香ばしさが出ればそれで出来上がりです。
盛りつけたものがこちらです。
これ最後にまた先ほどの粉チーズが…。
残りの粉チーズを仕上げにかけて召し上がって下さい。
「白菜のナポリタン風」完成です。
これはご飯が進みそうですね。
そうですね。
それでは材料を復習しましょう。
白菜はソーセージと一緒に炒めて白ワインで蒸し焼きにして火を通すのがポイントでした。
ケチャップで味付けし懐かしい味の一品になりますよ。
続いては保存のコツを生かした…このお料理で使う白菜はこちら。
これ4つに割った白菜なんですけれども半干しをした状態のものです。
半干し?どういうふうにやるんですか?これ4つなり6つなりに切った白菜ですね。
裂きます。
それでざるなんかに置いて扇状にちょっと広げてこの軸の分厚い所の風通しがいいようにまあ1〜2日ほど干して下さい。
葉っぱが縮こまるぐらい乾かさない程度でいいんです。
冬場でしたら乾燥してますから1日〜1日半ぐらい干した程度のちょっとしんなりしてきたかなという感じのところでもういいと思います。
これ干すとどういう良さが…。
まず少しかさが減りますので料理しやすくなります。
今日このあとご紹介するお料理しやすくなりますしあと水分が抜けた分甘みもちょっと凝縮されますね。
やっぱり冬野菜のおいしさって何といっても甘みですのでそれをより甘くするという事ですね。
それから干したあとなんですけれども何か保存袋に入れて冷蔵庫などに入れて頂いて3〜4日ぐらいもちます。
保存可能になりますね。
このお料理では350gの白菜を干したものを使うわけですね。
でこれが干した状態からなんですけれど。
この白菜の間にサーモンと…。
にんじんを挟むんですね。
にんじんですけれどもこのようにあればスライサーでできるだけ均一な厚さ大体1mmぐらいの厚さでしょうか。
薄切りにして下さい。
塩水に浸しまして少ししんなりした感じにしておくと塩味少し付いて扱いやすくなります。
続いては漬ける調味料ですね。
今日は塩こうじ。
冷蔵庫の片隅にちょっと残ってるかもしれない塩こうじにみりん…甘みを合わせたものをこの漬け地という事で。
今日こちらに合わせてあります。
それで作っていくんですけれども芯の方を上に向けましてまあ途中の辺りからでいいんですけれどもこうやってにんじんを挟みます。
手で失礼しますけれどもサーモンもこういうように挟みます。
それで根元の所といいますか葉っぱの所にもちょっと…。
ざっとでいいですか?そうですね。
回しかけながら。
それでこの葉っぱと葉っぱの間の所この軸の所にたくさんめに流し入れてそれでにんじんを挟んでしっかりさせてから肉の柔らかなサーモンをこのように挟んでいくと。
これをずっと繰り返していきます。
全て挟んだものが今度はもうこれは袋に入った状態ですが…。
こういった保存袋などに入れまして空気をキュッと抜きながら…最後まで空気を出してそして適当に折り畳んで頂きまして何か所かこうやって輪ゴムで縛っておきます。
おもしをしなくても塩こうじのこうじの力で割と早く柔らかく漬かっていきますのでこういう状態で冷蔵庫などに入れて頂いて大体1日たったら食べて頂けますけれどこの汁の漬かり…上下返して頂くなり上下ですねこういうふうにして頂いて塩こうじがよく回るようにしながら漬けて下さい。
これ保存が利くんですか?ですから1日目2日目3日目とどの時点で食べて頂いてもちょうどそれぞれのあんばいが楽しんで頂ける漬け加減になると思います。
盛りつけたものがこちらです。
こちらで完成です。
なんか冬の取り合わせですね。
畑のものとお魚なんですけどサーモンとにんじんを組み合わせる事で色みも何か新鮮な…新しい感覚の一品になったんじゃないかと思います。
材料の復習です。
白菜の葉の間に塩こうじとみりんにんじんスモークサーモンを挟みポリ袋に入れて冷蔵庫に入れておきましょう。
最後も保存のコツが詰まった「白菜とするめのしょうゆ漬け」。
さあこのお料理のコツは…?これはもうずばり冷凍するという事ですね。
冷凍するとどんなところがいいんですか?冷凍する事で繊維をほぐす事ができるんですね。
ですから外葉ですとか煮物にしてもちょっとかたいかなっていう所も問題なく使って頂けます。
さあもう袋に入っている状態ですね。
ザク切りです。
葉っぱも先も軸もバラバラに入ってます。
こういう口が縛れるようなものなんですけれどもここに一緒に漬け込んでいくお味のものですね。
お昆布です。
これも今日四角いのですけど大きいままでも細く刻んだのでも何でもあれば入れて下さい。
それから味のポイントに赤とうがらしですね。
そしてこれ簡単なんです。
放り込んでいくだけなんです。
調味料です。
うす口しょうゆ。
みりん。
塩。
塩を適当にパパパッと入れますね。
これでギュッと空気を抜いて頂いて振り回さなくていいです。
このまま冷凍庫に入れます。
こちらにその冷凍したものが。
出来てますね。
これどれくらい冷凍したらいいですか?全体がカチンとコチンと冷凍できればそこからあとは解凍して食べて頂くだけという事ですね。
そしてこちらがどのくらいの保存が利くか…。
冷凍袋に入れている間は2〜3週間からひとつきぐらいまあ大丈夫でしょう。
ただこれ解凍したあとは浅漬けのような状態ですから3日ぐらいで食べきって頂くとちょうどいい味加減だと思います。
では復習です。
白菜は外の葉を4〜5cmのザク切りにしておきます。
食べる時は自然解凍しましょう。
白菜をまるごと楽しむ方法を教えて頂きました。
「和」だけでなく「洋」もこうやって楽しむ事ができるんですね。
やはり鍋に何となく白菜は傾きがちなんですけれどもこのようにバラエティー豊かに楽しんで頂けるかなと思います。
今日ご紹介した内容は「きょうの料理」2月号に載っています。
参考になさって下さい。
杉本さんありがとうございました。
「おいしいキッチンラボ」。
おいしさの「なぜ」を知れば料理の腕が上がりますよ!今日は…肉じゃがのじゃがいも。
煮ているうちに「くずれちゃった〜」なんて事ありませんか?でんぷんが多いホクホクとしたじゃがいもは煮くずれしやすいですよね。
でも土鍋を使ってゆっくり加熱する事で上手に煮くずれなく加熱する事ができますよ。
煮くずれには煮汁の温度の上がり方が関係しています。
土鍋で湯を沸かし金属の鍋と比べてみましょう。
土鍋は温度の上がり方が緩やか。
じゃがいもは60〜80℃の間に表面の強度が増す「硬化」が起こります。
この温度帯をゆっくり通過すれば表面がしっかり固まり煮くずれしにくくなるんです。
肉じゃがも土鍋で煮れば煮汁がゆっくり温まる間に芋の表面がしっかり固まるんですね。
さあ土鍋で肉じゃが作ってみましょう。
具と煮汁を全て鍋に入れて火にかけます。
ゆっくりと沸騰してきました。
10分たったら火を消して余熱で30分。
土鍋は保温性が高いので更に芋の芯まで火が入り味もよくしみます。
土鍋で肉じゃがきれいに煮えますよ。

(テーマ音楽)2015/02/10(火) 11:00〜11:25
NHKEテレ1大阪
きょうの料理 冬野菜まるごと食べつくす!「白菜と豚肉のほうじ茶煮」[字]

寒さが深まるとともに甘くおいしくなる野菜。丸ごと買って無駄なく食べきるとお得に!今回は白菜を京都の料理研究家・杉本節子さんが和風・洋風・簡単漬け物に調理する。

詳細情報
番組内容
寒さが厳しさを増すとともに、甘くおいしくなる、白菜・大根・キャベツ。丸ごと買って無駄なく食べきると、お得に!ポイントは、部位の特性を知って生かすこと。今回は、白菜を、京都の料理研究家・杉本節子さんが、豚肉と「ほうじ茶煮」、ウインナーソーセージとケチャップで「ナポリタン風」、サーモンと「塩こうじ漬け」、するめと「しょうゆ漬け」に調理する。
出演者
【講師】料理研究家…杉本節子,【司会】一柳亜矢子

ジャンル :
情報/ワイドショー – グルメ・料理
趣味/教育 – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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