連続テレビ小説 マッサン(110)「万事休す」 2015.02.10


(政春)上杉さん…。
(上杉)しがない物書きです。
これ頂いてよろしいでしょうか?ええ。
・「大好きな人々大好きな明け暮れ」・「新しい『大好き』をあなたと探したい」・「私たちは出会い私たちは惑い」・「いつか信じる日を経て1本の麦になる」・「空よ風よ聞かせてよ私は誰に似てるだろう」・「生まれた国育つ国愛する人の国」・「麦は泣き麦は咲き明日へ育ってゆく」どうぞ。
いかがですかのう?うまい!え?「え?」って?いえあの…ほんまにうまいですか?このスモーキーフレーバーが好きです。
スコッチのハイランドケルトに似てますね。
ハイランドケルトをご存じなんですか?もちろん。
わしゃまさにその…ハイランドケルトの味を目指してウイスキー仕込んでブレンドしたんです。
(上杉)道理で!北海道にはお仕事で?いや…亀山さんを訪ねてきました。
わしを?鴨居商店をお辞めになって北海道に行かれたと聞きましてね。
自称ウイスキー通としては本場スコットランドで学ばれた亀山さんが北海道でどんなウイスキーを造っておられるんだろうともう居ても立っても居られなくなりましてね。
ああ…実は訳あってしばらくウイスキー造りはしとりませんでした。
このウイスキーはここで造った第1号なんです。
第1号!?はい。
いや〜なんて幸運なんだ。
アハハッ。
(エリー)どうぞ!召し上がって下さい。
ありがとうございます。
あ〜!おいしそうな数の子にシシャモだ。
では早速。
どうぞ!頂きます。
う〜ん!これもうまい!よかった。
(エマ)あの…私も同席させて頂いてもよろしいですか?エマ。
だって上杉さんの話面白そうなんですもの。
あっいやいや…。
さあどうぞ。
どうぞ。
あっすいません。
いや…いや〜うまいウイスキーに出会えてこんなにかわいらしいお嬢様と美しい奥様にもお会いできてはるばる東京から来たかいがありました。
ああ…。
売れると思います?このウイスキー日本で。
それは分かりませんが。
ですが…とても個性的だと思います。
今日本で国産ウイスキーを売り出しているのは鴨居商店さんだけです。
私はもっといろんなウイスキーを売り出して互いに切磋琢磨してこそ日本のウイスキーがどんどん洗練されて成長していくと思います。
そのとおり。
おっしゃるとおりです!そういう意味でも亀山さんには是非頑張ってもらいたい。
もちろんです。
いや…えろう勇気が湧いてきました。
さあもう一杯!どうぞ。
ありがとうございます。
いや〜すっかりごちそうになってしまって。
いえ…。
また遊びに来て下さいね。
ありがとう。
亀山さん。
はい。
ジャパニーズウイスキーの歴史を作って下さい。
何があっても諦めてはいけませんよ。
はい!必ず!ではおやすみなさい。
(3人)おやすみなさい。
気を付けて。
上杉さんええ人じゃったのう。
(2人)うん。
エマありがとう。
エマの行動力はすごいね。
ほんまじゃ。
マッサンとエリーの娘ですからね!ハハハッ…。
ハハハッ…。
戻ろう。
はい。
うん。
それから数日たったある日。
ちいと来てくれ。
これじゃこれ!読んでみい。
何書いてある?「日本のハイランドケルト誕生す」。
どういう事?上杉さんじゃ!わしらのウイスキーの事を書いてくれとる。
「北海道で生まれたウイスキーのかぐわしい香りとコクの深さは本場スコットランドのハイランドケルトにも負けん」いうて書いてある。
ハハッ!アハハッ…マッサンすごい!上杉さん書いてくれたんだ。
うん。
ああ。
エリー。
うん?明日のう大阪の出資者に…渡さんと野々村さんに連絡取ろう思うとる。
そう。
うん。
黙ってウイスキー造りを進めてきた事を報告せんにゃいかん。
そうだね。
(渡)ウイスキー造る訳やないやろな?ウイスキーはお許しを頂けるまで造りません。
ほんまやな?はい。
大丈夫!大丈夫。
きっと分かってもらえる。
マッサンはあんなにすばらしいウイスキーを造ったんだから。
うん。
おはよう。
おはようございます。
翌日マッサンは出資者である大阪の野々村さんに連絡を取りました。
もしもし北海道の亀山です。
実は折り入ってご相談がありまして。
(野々村)相談?・できたらお会いして直接…ご都合のよろしい時にこちらから伺いますんで。
分かりました。
ほな芳利さんと日程を決めてまたこちらから連絡します。
へじゃご連絡お待ちしとります。
失礼します。
ところが数日後事態は思わぬ展開を見せました。
この瓶でこの色は…。
(俊夫)ああ…ほうじゃのう。
おおええのう!うんうん…ほうじゃのう!ああああああ…。
(一馬)いいですね。
じゃあこれにしましょう。
よっしゃよっしゃよっしゃ。
あっこれも…。
(ノック)
(ハナ)マッサンお客さんだ。
誰じゃ?よく分かんねえ。
男2人でっけえのと小さいの。
小さいのはわしより小まいんか?さあ…。
2人とも大阪弁だ。
どうぞ。
エリーちゃん北海道はどうや?過ごしやすいか?はい。
北海道大好きなりました。
ほんまは大阪へ帰りたいん違うか?そんな事ありません。
わしはエリーちゃんに帰ってきてほしいな。
ハハハハハッ…!渡さん野々村さん…。
亀山はんえらい忙しい時に邪魔して悪いな。
いえ…。
フフッ…。
何やここの工場えらい甘いええ匂いしとるな。
一体何の匂いやこれ。
これアップルブランデーの匂いか?こちらから大阪にお伺いすると伝えたはずじゃったんですが…。
これまでこの工場の事をあまりにも亀山さんに任せきりにし過ぎてたという話になりましてね。
久しぶりに見に行こうという事になったんですよ。
ああ…。
7年ぶりや。
ハハハハハッ。
ほうじゃったんですか。
社員工員は全部で何人ですか?ちょうど今30人です。
あっそれで相談っちゅうのは何や?はい…。
実は…。
これです。
(渡)ふん…何や?これ。
どこのウイスキーや?この工場で造ったウイスキーです。
ちょっと待ちいな。
何を言うてんねんな。
ウイスキーはやな我々の許しを得んと造らへんっていう話をしたやないかい。
申し訳ありません!いや…まさか出資者の我々に黙って…?すいません!アホンダラ!ごめんで済んだら警察要らんわい!やはりそういう事でしたか。
(渡)分かってたんかいな?
(野々村)帳簿を見てて恐らくそういう事やないかと…。
(熊虎)出資者?おっきい男とちっちゃい男が2人でマッサンとエリーさん叱りとばしてるんだ…って俊夫さんが。
なして?内緒でウイスキー造ったのがばれたから…って俊夫さんが。
(野々村)いつからです?造り始めたんは。
6年前です。
ほな初めからウイスキー造るためにわてらに増資さしたんかい?はい。
えっじゃ…エリーちゃんも知ってたんか?はい…。
ごめんなさい。
本当に本当に…ごめんなさい。
だけどマッサンウイスキーを造る夢を実現するために北海道に来ました。
はあ…わてらはなあんたらの夢に出資したやないねや。
利益を上げてもうけるために金出してんねや。
この商品は売れます。
必ず売ってみせます。
ですからこの機会にリンゴ関連の商品を全てやめてウイスキー一本で勝負さしてつかぁさい。
ワインゼリーもやめてウイスキーだけで?ようやくわしが目指した本場にも負けんウイスキーが出来ました。
自信があります!誰にでもお勧めできます!あとは名前を付けて瓶詰めすりゃすぐにでも出荷できます。
どうかこの味で勝負さしてつかぁさい!まずは一口わしが造ったウイスキーを飲んでみてつかぁさい!どうぞ。
生字幕放送でお伝えします2015/02/10(火) 08:00〜08:15
NHK総合1・神戸
連続テレビ小説 マッサン(110)「万事休す」[解][字][デ]

上杉(北大路欣也)の言葉に勇気が沸いたマッサン(玉山鉄二)は、出資者の渡(オール阪神)らにウイスキーづくりを隠してきたことを話す決意をするのだが…。

詳細情報
番組内容
マッサン(玉山鉄二)がつくったウイスキーが飲みたいと現れた作家の上杉龍之介(北大路欣也)はウイスキーを飲み、「うまい」と称賛。日本のウイスキー文化を根づかせるために頑張ってほしいという上杉の言葉に、マッサンは勇気が沸いてくる。そして、出資者の渡(オール阪神)と野々村(神尾佑)に黙ってウイスキーづくりをしてきたことを話す決意をするのだが、そんなとき、渡と野々村が突然余市へやってきて…。
出演者
【出演】玉山鉄二,シャーロット・ケイト・フォックス,八嶋智人,小池栄子,優希美青,堀井新太,神尾佑,オール阪神,北大路欣也,風間杜夫
原作・脚本
【作】羽原大介

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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