連続テレビ小説 マッサン(109)「万事休す」 2015.02.09


マッサンとエリーが北海道余市にやって来て8年がたちました。
北国での生活にも慣れそのスタイルも随分とゆとりが感じられるようになりました。

(鼻歌)このころの日本は中国との戦争が長く続いていました。
(エマ)お母さんおはよう。
(エリー)おはよう。
幼かったエマも15歳女学校の3年生です。
(政春)おおおはよう。
また戦争の記事?うん…。
戦争なんかとっととやめてオリンピックやればよかったのにね。
どうせならスポーツで勝ち負けを決めればいいのよ。
エマ…そがな事を女学校で言うたらいけんど。
もちろん。
言う訳ないでしょ。
だけど何で人間は戦争をやめられないんだろう…。
そりゃ欧米列強と肩を並べて自国の利益を守るためじゃ。
(エマ)そのためにほかの国の人の命や財産を奪っていいって事にはならないでしょ?わしゃ日本の外交の力を信じたいのう。
愚かな戦争にゃならんように。
愚かでない戦争なんてない。
勝っても負けても戦争はたくさんの人を傷つける。
ほら!お母さんは戦争を知ってるからね。
はいエマお弁当。
シーユーレイター。
はい。
気ぃ付けよ。
はい。
ようまあ…思うた事をズケズケと。
言いたい事ははっきり言う。
ん?私たちがあの子に教えてきた事よ。
・「大好きな人々大好きな明け暮れ」・「新しい『大好き』をあなたと探したい」・「私たちは出会い私たちは惑い」・「いつか信じる日を経て1本の麦になる」・「空よ風よ聞かせてよ私は誰に似てるだろう」・「生まれた国育つ国愛する人の国」・「麦は泣き麦は咲き」・「明日へ育ってゆく」・「麦は泣き麦は咲き明日へ育ってゆく」6年前マッサンは一大決心をしようやくこの北海道の地でウイスキー造りを開始しました。
1年2年3年そして6年。
仕込んだ原酒は厳しい冬の寒さを越える度に熟成を重ね順調に育ってきていました。
うん。
どうじゃ?
(俊夫)ええ具合に熟成が進んどります。
おお!俊兄も分かるようになったんか?当たり前じゃ。
お坊ちゃまのウイスキー造りを手伝うようになって15年。
今じゃ酒と言やウイスキーじゃ!ハハハハハッ!ほうじゃのう。
おお…ハハハッ!
(一馬)これが原酒ですか。
面白い!何を分かったような事言うてから!工場長僕だって分かりますよ!一馬工場長じゃなぁ。
お兄さんと呼ばんか!
(一馬)嫌です!美しい琥珀色に変貌した原酒。
マッサンは毎日毎日さまざまな原酒を集めてブレンド作業を繰り返し来るべき第1号ウイスキーの完成を目指していました。
う〜ん…ちいとだれとりますかのう。
(進)んだらついに完成か?
(熊虎)ああもうじきだ。
今は毎日朝から晩までブレンドとやらをしてる。
(チエ)ブレンドって?いろんな樽のウイスキーを混ぜ合わせんだ。
同じ工場でも仕込んだ日や保管する場所例えば同じ倉庫の奥か手前かによって全然違う味になるんだとよ。
(進)まっリンゴと一緒だな。
(三郎)そのブレンドってのはうまいんですか?当たり前だべ!6年も熟成させたんだ。
(チエ)本当?熊さんもまだ飲んでないんでしょ?まっ鴨居商店の丸瓶よりうめえウイスキー造んのはなかなか難しいんじゃねえべか。
そうだそうだ。
マッサンが世界一うめえウイスキーを造るって言ったんだ!世界って言ったらおめえ世界で一番うめえに決まってっぺ!出来た。
ほんまですか?やった!亀山ウイスキー完成だ!スコットランドから帰国して20年。
自らが建てた工場でマッサンが目指したウイスキーがついに完成したのです。
(熊虎)おめでとう!
(俊夫)おめでとうがんす!
(エマハナ)おめでとう!ありがとう。
これが世界一か。
きれいだな。
熊さん飲んでみて。
うん。
カ〜ッ!カッ…。
(ハナ)お父ちゃん大丈夫?こりゃ間違いなく世界一の味だ!初めて飲んだくせに何で世界一だって分かんのよ。
お坊ちゃまのこだわりの味じゃ。
程よう利いたスモーキーフレーバーが何とも言えんのう。
俊兄…。
うん…よく分かんないけどマッサンみたいなたくましい感じがする。
うん…とても力強い!へえ〜。
いや頑張ったかいがあったな。
(俊夫)え?別にお父ちゃんが頑張った訳じゃねえべ。
ハハハハハッ…。
お母さんも飲んでみたら?
(俊夫)ほうじゃ。
エリーさんこそ飲んでつかぁさい。
このウイスキーはエリーさんの長年の夢でもあるんですよね。
どうな?おいしい。
(拍手)さあ飲むべ食うべ。
今夜はお祝いだ!おお!マッサン…どうしたの?ウイスキーが出来たのにうれしくない?このウイスキー…売れるんじゃろうか?どうして?もちろんわしゃうまい思うとる。
本場にも負けん最高の味じゃ。
ただ…。
うっ…。
何やこれ!
(せきこみ)何やこれ!?
(守谷)えらい煙臭い酒やな。
(春さん)ん…ん?どがいです?
(キャサリン)えっ…?え?
(好子)ちょっとこれは…。
(秋)う〜ん…。
わしがうまい思うもんを皆がうまい言うてくれるとは限らん。
熊さんたちみんなおいしいって言ってくれたじゃない。
それは身内じゃけん。
そんな事ない。
マッサン今は大将のウイスキーもたくさんの人が買っているでしょ。
昔と違う。
ウイスキーのおいしさをみんな分かってるよ。
このウイスキーは丸瓶よりははるかにクセもスモーキーフレーバーも強い。
今丸瓶が売れとるけんいうてこれも同じように売れるとは…。
マッサンが信じた味でしょ。
私も信じる。
エリー…。
ありがとの。
じゃけどもしこれが売れんかったらわしらだけの問題じゃ収まらん。
ここで働いてくれとる社員のみんなが…路頭に迷うてしまうんじゃ。
そうだね。

(エマ)レッツチャレンジ!チャレンジ&アドベンチャーの精神さえあったら何でもできる!切り開ける!いつも私に言ってるのは誰?ハハハッ…。
ほうじゃのう!エマはハナに相談しマッサンのウイスキーをおいしいと言ってくれる人を一人でも多く見つける事にしました。
(エマ)どうですか?
(ハナ)おいしいよね?あっああ…おらふだんあんまりウイスキー飲まねえし…。
三郎さん鴨居の丸瓶よりおいしいと思います?えっあっ…どうだろうね。
それいくらで売るの?
(ハナ)いやまだそこまでは…。
どうせ高いんでしょ?ウイスキーは。
手間ひまかかってんですから。
これ造るのに6年もかかってんだよ。
買う側にとってはそんな事関係ないからね。
要はうまいがうまぐねえか。
(チエ)値段に見合う味でないとね。
だからそれを確かめに来たんですよ。
どうですか?
(三郎)あっ…何て言ったらいいのか。
あの…私にも飲ませて頂けませんか?ウイスキーには目がないんですよ。
お嬢さん一杯よろしいですか?この男性一体何者なのでしょう。
はあ…。
生字幕放送でお伝えします2015/02/09(月) 08:00〜08:15
NHK総合1・神戸
連続テレビ小説 マッサン(109)「万事休す」[解][字][デ]

マッサン(玉山鉄二)とエリー(シャーロット)が余市へ来て8年。ブレンド作業を始めたマッサンは試行錯誤の末、ついに理想としてきたウイスキーを完成させるのだった。

詳細情報
番組内容
1940年(昭和15年)、マッサン(玉山鉄二)とエリー(シャーロット)が余市へ来て8年がたち、エマ(優希美青)も思っていることをハッキリ言う活発な少女に成長していた。6年前から仕込んできた原酒は着実に熟成を重ね、ついにマッサンはブレンド作業を始めるのだった。俊夫(八嶋智人)らが見守るなか、スコットランドから帰国して20年にして、マッサンが目指し理想としてきたウイスキーがようやく完成する。
出演者
【出演】玉山鉄二,シャーロット・ケイト・フォックス,八嶋智人,濱田マリ,小池栄子,優希美青,堀井新太,酒井若菜,温水洋一,螢雪次朗,北大路欣也,中村嘉葎雄,風間杜夫
原作・脚本
【作】羽原大介

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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日本語(解説)
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