ダウントン・アビー2 華麗なる英国貴族の館(8)「突然の悲劇」 2015.02.08


20世紀初頭イギリスの貴族クローリー家が住む館ダウントン・アビー
(ロバート)戦争が終わった。
第1次世界大戦が終わりそれぞれが新しい道を歩み始めます
ホントなのか?
奇跡的に歩けるようになったマシューは献身的に彼を支えたラビニアとの結婚を決意します
(マシュー)ラビニアと僕は結婚します。
おおおめでとう。
一方…
(アンナ)メアリー様の行動を報告しろということですか?
(メアリー)知りたいことがあるなら私に聞いて。
(リチャード)それでは一度だけ聞く。
まだマシューを好きか?
メアリーは婚約者のリチャードに不満を募らせます。
三女シビルは運転手のブランソンに自分の気持ちを告げます
(シビル)連れ去ってもらいたい。
どうしよう?駆け落ちだわ。
ブランソンと屋敷を出たシビルでしたがメアリーに連れ戻されてしまいます
(オブライエン)どうする気?
(トーマス)ビジネスを始める。
復員にしたトーマスはダウントンで闇市を始めようとします。
しかし…
イヤ〜!だまされたんだよ!まんまと。
戦争は伯爵夫妻の心にも変化をもたらしました
(コーラ)誰かの役に立ちたくて。
戦争が私を変えたのかも。
私は違う。
何のための戦争だったのか?どうか許してくれ。

(テーマ音楽)
(メアリー・クローリー)ご自分の式を思い出して。
(コーラ・クローリー)贈り物は応接間の窓辺に置いてちょうだい。
(ヒューズ)かしこまりました。
(イザベル・クローリー)全部窓辺に置いたら何だか見せびらかしてるみたいだわ。
(ラビニア)やはりここで式を挙げるなんてご迷惑でしたね。
何言ってるの。
ご気分は?
(マシュー・クローリー)杖がうっとうしくていらつくよ失礼。
いいのよ。
お気持ちをお察しするわ。
もっと喜ぶべきよ。
数か月前の自分を思い出して。
そうよね。
けど式までに補助なしで歩きたいんだ。
(ラビニア)分かってるわ。
でも私を頼ってもいいのよ。
まだ3日も練習できるんだから諦めないで。
(イザベル)あらもうこんな時間?早く帰らなくちゃ。
私も。
うん。
ご機嫌取りだな。
しゅうとめのご機嫌を取らない嫁なんているわけないわ。
フフフフッ。
ハァ…。
(ノック)ちょっといい?ブライアント少佐のお母様から思わぬ手紙が届いたの。
ご主人と2人で赤ん坊に会いたいと。
(カーソン)君の望みどおりだ。
素直に喜べないわ。
あのご主人覚えてるでしょ?エセルに期待を持たせたくないのよ。
エセルは問題じゃない。
子供の将来を考えねば。
同感よ。
結論までの道のりは違ったけど。
なぜ急に今夜発表するの?
(シビル・クローリー)彼の職が決まったの。
新聞記者になるのよ。
いい機会だから彼と離れて冷静に考えたら?ハァ…。
(イーディス)メアリーはただあなたによく考えてもらいたいだけよ。
よく考えたわ。
何度言えば分かってくれるの?アンナ助けてよ。
(アンナ)アッ…。
全てを捨てるのはやっぱり大変なことだと思います。
ほらね。
アンナだって言ってるでしょう。
何も捨てる気はないわ。
捨てさせようとしてるのはみんなの方よ。
私はこれからもみんなと仲よくしたいのに。
運転手と結婚して?そうよ。
それに今は記者だから認められるかも。
(シビル)今夜2人で話すわ。
2人?ブランソンも一緒に?夕食後に来るの。
お父様はどうするかしら?警察に通報するかも。
フン。
ここはホテルじゃない。
(トーマス)分かっています。
それに自分はもう使用人じゃないと豪語していたはずだが?実は少々金に困っておりまして。
言っとくが同情する気はないぞ。
闇市に手を出すようなやつにはな。
どうかもう少し時間をください。
いつまで居座るおつもりですか?軍曹。
人の親切につけ込むな。
きっとお役に立ちますから。
フーン。
さっさと行き先を決めろ。

(ドアを開ける音)
(ラビニア)楽しみですわ。
(マシュー)今のところそうするつもりです。
(ロバート・クローリー)何だ?
(ブランソン)来ました。
見れば分かる。
やっぱりやめましょ。
おばあ様が心配するわ。
君が来いと言うから来たんだ。
(バイオレット・クローリー)ねえ。
誰かどういうことか説明して。
私たちが見ているのは現実?おばあ様も皆様も聞いてください。
何だか嫌な予感がするわ。
(パットモア)まったくカーソンさんはいつまで上にいるのかね。
これじゃ使用人の食事が冷めちまってしかたがないよ。
今夜は随分無口だね。
(デイジー)実はウィリアムのお父さんから手紙が来たんです。
あら何だって?「会いたい」って。
そりゃあ義理の娘だもの会いたいに決まってるさ。
複雑です。
もっと単純に考えていいと思うけどね。
「知っていた」だと?丸く収まると思ったの。
シビルが目を覚ませば家族の対立は避けられると。
貴様は何食わぬ顔で運転し人にこびへつらい裏で娘を誘惑してたのか?こびへつらってもいないし誘惑もしてません。
もっと娘を信頼したらどうです?誰に向かって口をきいてるんだ?今すぐ出て行け。
お父様。
まったくバカらしい。
とても正気の沙汰とは思えん。
シビル。
どうしたいの?母上今はそんな…。
いいから。
何か考えがあるんでしょ?でなきゃ彼をここへ呼ぶはずないもの。
ありがとう。
考えならあるわ。
トムは新聞社で働くの。
マシューたちの結婚式までは居るつもりだけどそのあとはダブリンへ行くわ。
彼と住むの?…未婚のまま?しばらく彼のお母様の家で。
結婚したあとは看護師をするつもりよ。
(ため息)あなたのお母様は何て?僕たちは愚かだと言っていました。
あら意見が合ったというわけね。
許さんぞ!娘が人生を棒に振るのを見過ごせるか!何を言っても無駄よ。
何も変わらないわ!変えてみせる。
どうやって?お金で言いくるめる?それとも死ぬまで私を監禁する?もう休むわ。
ハァ…。
でもこれだけは約束する。
あしたになっても気持ちは変わらない。
トム。

(エセル)ここへは呼べない。
この家は見せられないわ。
あわれみはごめんよ。
あの人たちをチャーリーに引き合わせたい気持ちはあるの?そりゃあるけど…。
いいわ。
では月曜の4時に屋敷へ呼びます。
今回は堂々と会えますからね。
(オブライエン)タダでここに住めるとでも思ってたの?まさか追い出されるとはな。
仕事を探さなきゃ。
簡単に言うなよ。
今は誰も彼もが探してる。
しかも俺は手に弱点を抱えてるんだ。
(足音)ブランソン。
ゆうべは大変だったわね。
もっと前に言うべきだった。
言うって何を?実は…シビル様と結婚する。
お前というやつは…恥を知れ!分かってもらえなくて残念です。
あなたはいい人だ。
だけど僕は恥じてない。
むしろ彼女を愛することに誇りを持ってるし幸せにしたいと思ってます。
もうこの件は口に出したくもない。
みんなも話すな。
用が済んだなら出てってくれ。
我々は忙しいんだ。
残りの給金は新しい住所に送る。
(ブランソン)どうぞお気遣いなく。
彼女の出発の準備が整うまで村の宿におりますので。
皆さんごきげんよう。
(ジェーン)ホントに…。
頼む。
頼むからもうしばらく静かにしていてくれないか。
何これ?蓄音機です。
いとこがお祝いにと。
危険物からは離れておいたほうがよさそうね。
(バイオレット)あなた1人?ウン。
宝石の置き場所を作ってたの。
お父様がラビニアに贈るでしょう?私もね。
ラビニアは細いから宝石に負けそうだわ。
ウフッ。
ウフフッ。
シビルはどうしてる?お父様と一緒よ。
涙で終わるわね。
多分ね。
お父様の涙で。
メアリーのお相手も不釣り合いだと思っていたけど今ではハプスブルク家の貴公子に見える。
ウフッ。
ウフフッ。
大丈夫よ。
あなたの番も来る。
そう?このまま未婚で終わりそう。
姉や妹の結婚準備を整えながら。
そんなふうに弱気になっては駄目よ。
お父様の応援をしてくるわね。
(シビル)脅したって無駄よ。
社交界や宮廷から拒まれてもかまわない。
そんなものはどうだっていいの。
分からない?
(ノック)
(ドアを開ける音)お邪魔させてもらうわね。
ええどうぞ。
全くらちが明きません。
コーラは?それが寝込んでるわ。
無理もないわね。
ああシビル。
こういうことは小説の中だったらすてきよ。
でも現実には到底うまくいきっこないわ。
ブランソンにはいいところがたくさんあるでしょうけど…。
ほら運転だって上手だし。
私は別れない!おばあ様に無礼だぞ。
いいえ無礼ではなくて間違ってるだけ。
こうするわ。
一週間は居る。
家出と思われたくないから。
それにマシューたちをお祝いしたいし。
そのあとはダブリンで結婚式を挙げるわ。
誰でも歓迎よ。
行くわけないだろ。
お姉様たちはいいでしょ?
(バイオレット)待って。
後悔するような事は言わないで。
いいか。
金はやらない。
今までの人生が一変するぞ。
そう。
楽しみだわ。
(ノック)
(ヒューズ)お茶でも飲んで気分を…。
(苦しげな息遣い)カーソンさんどうしたんです?ああ。
しばらくじっとしていれば治まるはずだから…。
ここに居たらじっとなんてしてられないでしょう。
部屋で休んで。
先生を呼びますから。
いや駄目だ。
今夜はクローリー家の皆様が見えるしシビル様の件もあるんだから。
私に任せて!さあ。
アァ…ではモールズリーさんに頼もう。
必要ないわ。
いや駄目だ。
いいかげんな接待をもう戦争のせいにはできないんだ。
分かったわ。
彼に頼むからあなたはベッドで寝てらして。
ウウーン!
(せきこみ)
(苦しげな息遣い)暑すぎるようでしたらすぐにお着替えを。
大丈夫よ。
ありがとう。
(足音)それで…どうするつもり?分からん。
甘やかした結果がこれだ。
とっぴな服や看護師など許したからだ。
それはひどいわ。
一生懸命働くいい看護師よ。
だが自分が何者か見失った。
そうかしら?親が子を知らなかっただけかも。
いかにもアメリカ人の言いそうな事だ。
(ため息)カーソンさんは夕食が始まる直前に2種類の白ワインを用意してました。
軽めの方は前菜用重めの方はスープ用。
魚料理までは白でそのあと赤に替えて。
もうデカンターに入れたほうがいいわ。
デザート用のワインを出したら最後はお好みのワインをコーヒーと一緒に。
(モールズリー)これ全部飲むのかい?それほどお飲みにならないわ。
さあ次はデカンターよ。
この4つは…。
(コーラ)またあのご主人に会わなくてもいいのね?結構です。
エセルだけを会わせますので…。
少しお休みになってはいかがです?大丈夫よ。
ありがとう。
ウン。
なんでモールズリーに?俺にもできるのに。
使用人はもう卒業したって言ってたじゃないか。
ただ力になりたいだけさ。
あんたからそんな言葉が出るなんて天と地がひっくり返るよ。
おおせっぱ詰まって心を入れ替えたみたいだね。
大丈夫?モールズリーさん。
ああ今こうして確認してるんだ。
これが軽めのワインかどうか。
白ならどれでも大丈夫よ。
駄目だよ。
こういうことは最初が肝心だろ?
(テースティングする音)出だしでつまずきたくない。
一緒に食べられてよかったわ。
今夜は部屋にこもっているかと。
その方がよかった。
どうして?コソ泥みたいに逃げる気はないわ。
前にお姉様たちに止められたからね。
(バイオレット)あら。
面白そうね。
ということはシビルもよくよく考えてのことで…。
母さん。
僕らが口出す話じゃない。
(モールズリー)ハァ…。
モールズリー大丈夫か?アァ…。
えええ。
もちろん大丈夫です。
そうは見えない。
実を言うと体調がよくないの。
悪いけど失礼していいかしら?それは大変だ。
クラークソン先生を呼ぼうか?もう遅い時間よ。
先生ならカーソンさんの診察に。
いらしたら上にお連れするわ。
私は別室で寝よう。
(アンナ)ああやっと会えたわね。
(ベイツ)給仕は?メインの最中だから時間があるわ。
ずっと考えていたんだけど反対される覚悟で思い切って言うわ。
結婚しましょう。
何言ってる。
今は無理だ。
聞いてちょうだい。
あしたの午後リポンへ行って結婚許可証を取って。
費用はいくらでもいいから。
日取りも決めて誰にも言わず内密に進めるのよ。
駄目だよ。
私はシビル様より弱い?そうは思わない。
だったら私たちにもできるはず。
そう思ったの。
何があってもずっと一緒よ。
いばらの道だぞ。
ベイツさん。
同じ道なら夫婦として乗り越えていきたいの。
離れた所で何も知らされずただ見ているだけの第三者にはなりたくないのよ。
家族になるわ。
あなたが何と言おうと。
(ジェーン)アンナ!お願い。
早く来て。
(足音)ああ…。
モールズリーさんどうしたの?まだ運んでないの?それがそのう気分が悪くて。
カーソンさんと奥様の次は彼?とにかく下へ連れていって。
先生が来たら診てもらいましょう。
(マシュー)変な風邪がはやってますね。
ハァ…。
ヨークシャーでも増えているとか。
(イザベル)ダウントンでもスペイン風邪の患者が10人も出たそうよ。
よかった!うちが禁酒になったかと思った。
モールズリーさんの具合が悪くて。
すみません。
モールズリーもか?どうしたんだ?みんな倒れていく。
ラビニア?実は私も気分が…。
少し横になってもいいですか?もちろんよ。
私の部屋へ。
暖炉もついてる頃よ。
失礼します。

(イザベル)連れて帰る?いや少し休ませよう。
じゃちょっと見てくるわ。
パリで仮面舞踏会が開かれたときコレラが発生して出席者の半数が帰る前に死んだそうよ。
やめてください。
縁起でもない。
次はカーソンさんの診察を。
そのあとはモールズリーさんをお願いします。
先生。
妻の容体はいかがです?
(クラークソン)ひどくはありませんが一日二日は看護を。
それなら娘たちの専門分野だ。
とにかく休ませよう。
ラビニアも同じ症状よ。
もう寝たので起こしたくないけど。
目を覚ましたらアスピリンとミルクをあげて今夜はここに。
あした診ます。
次はカーソンだ。
ええ。
私も一緒に。
ウーン。
(レコード針の音)
(蓄音機から流れる音楽)みんなはどこへ?さあ?おばあ様は帰った。
あなたは?ラビニアと母を待ってる。
先生がラビニアをここへ泊めろと。
明日診に来るそうよ。
知らない曲だわ。
気に入ってるんだ。
ミュージカルの失敗作の曲さ。
「消えた100万ドル」とかいう。
フッ。
(蓄音機から流れる音楽)アッ…。
(蓄音機から流れる音楽)杖がなくて平気?君が杖だ。
ウフッ。
(蓄音機から流れる音楽)私たちも失敗作ね。
(蓄音機から流れる音楽)すまないメアリー。
君には本当に悪いことを。
許してくれ。
やめて。
誰かが悪いとしたらそれは私よ。
おばあ様が僕の所に来て君と結婚しろと。
いつ言われたの?少し前だ。
歩けると分かったときに。
おばあ様らしい。
何と答えたの?「ラビニアは僕のために全てを犠牲にしようとしてくれた。
子供も将来もね。
そんな人を歩けるようになったからといって捨てられない」と。
そのとおりよ。
たとえそうしたくても…。
いけないわ。

(ラビニア)あの…。
(キスの音)どうしたんだい?もう帰らないと。
今夜はうちに泊まってちょうだい。
先生が明日またみんなを一緒に診るそうだから。
マシューが荷物を持ってくるまで必要な物があれば言って。
部屋を用意するわ。
(蓄音機から流れる音楽)気分はどう?やっかい者だわ。
そんなわけないよ。
いいえそうよ。
お荷物にはなりたくない。
邪魔はしたくないのよ本当に。
(レコード針の音)私が奥様のそばにいます。
その必要はないよ。
(オブライエン)どうしても付き添いたいんです。
すっかり病院に逆戻りだわ。
数日の間に患者はもっと増えるだろう。
(嗅ぐ音)モールズリーは心配ない。
朝にはよくなってる。
(ヒューズ)ホントに?
(クラークソン)ああ。
みんなはスペイン風邪だが彼は酔ってるだけ。
ウーン。
(ドアを開ける音)
(足音)ああベイツさんをお呼びしましょうか?ああ起床時間を言い忘れてね。
伝えます。
フレディが学校に合格しました。
旦那様のおかげです。
よかった。
うれしい知らせだ。
声が暗いですね。
すまない。
君が喜んでるのに。
これじゃ台なしだな。
謝らないでください。
大丈夫ですか?本当に。
正直言ってボロボロだ。
末の娘を失ってもう二度と会えなくなりそうなんだ。
慰めて差し上げたい。
本当に?お分かりでしょう?あしたには起きるよ。
アァバカ言わないで寝てなさい。
あしたの朝には恐らくもっと悪化しているはずですからね。
だが君1人では大変だ。
結婚式もあるのに。
予定どおりやるか分からないけどやったとしてもあなたの手は借りません。
それじゃしばらくモールズリーさんに来てもらったらどうだろう?私がよくなるまで。
残念ながらそれは無理だと思うわ。
私の我慢も彼の肝臓も限界ですから。
アァ…ウン。

(ノック)誰だ?失礼しました。
起床時間の確認をと。
早い時間がいい。
病人がいるから7時に。
朝食は7時半だ。
承知しました。
おやすみなさい。
(ドアを閉める音)やはりよくない。
君を難しい立場に追い込んでいる。
おそばにいたいんです。
お願い。
フム。
そうですか。
私をお嫌いに。
君が欲しくてたまらないがこんなことが許されていいはずがない。
私が違う人間だったらよかったのに。
ウッ…。
違ってほしくありません。
今のあなたが好き。
フム。
どうもありがとう。
その言葉をずっと覚えておく。

(ドアを開ける音)
(ドアを閉める音)
(ドアを閉める音)
(ドアを開ける音)アァ…。
何か手伝いましょうか?氷を持ってきてください。
ヒューズさん。
リチャードから電話があってこちらへ来るそうなの。
彼と従者のためにお部屋を用意してもらえる?それから食事も。
かしこまりました。
アァ…。

(ブランソン)彼女の人生を台なしにする気はない。
家族から引き離す気もない。
それはあなたが決めることです。
だがどうやって養う?娘を食べさせる当てはあるのか?必ずしも彼女が今と同じような暮らしを望んでいるとは限らないでしょう。
そんなものを望んでるなら僕とは結婚しませんよ。
そうか。
こんな手は使いたくないがしかたない。
いくら出せば手を引いてくれる?はい?不安だろ?母親からも「愚かだ」と。
ええ言われました。
だったらアイルランドに帰って新しい生活を始めるんだ。
そのための資金はいくらでも出してやる。
なるほど。
あなたという人は実に貴族らしい人だ。
名誉は自分だけのものだと思ってる。
僕と一緒にいることがシビルにとっての幸せだとまだ気付かないんですか?そうか。
そっちがそういう態度なら…。
侮辱を受けるつもりはない。
もう話すことはないな。
村から出て行ってもらおう。
僕を追い出せば彼女も出て行きます。
娘と離れる時をあなたはそんなに早めたいんですか?
(ドアの開閉音)帰ってきたわね。
コーラの容体があまりよくないの。
シビルとイーディスが看てるわ。
メアリーは駅までサー・リチャードを迎えに。
彼は何しに?何か手伝いたいそうよ。
どうやって?旦那様。
メイドが2人倒れて…。
これからご不便をおかけしますがどうぞお許しを。
メイドとはジェーンか?いいえ違います。
どうも。
何事だ?みんなで結婚式の飾りつけをしてるのよ。
中止になったわけじゃないから。
(ため息)
(ヒューズ)アンナかジェーンが来たらリチャード様の部屋の準備を手伝うように言ってちょうだい。
それなら俺がやります。
従者の部屋の準備と夕食の給仕も。
でもお金は出せないわ。
俺の宿代に。
(イザベル)残念だけど結婚式は延期しましょう。
そんな。
(イザベル)しかたないわ。
体が元に戻るには少なくとも1週間はかかるそうよ。
父には?マシューが電話するわ。
ここには呼べないしね。
もともと肺が弱い人だから。
分かった。
こうなったらしかたがないね。
延期しよう。
そうするしかないわね。
そうね。
やむをえないわ。
(ドアを開ける音)ハァ…とにかく症状が軽くてよかった。
ええ本当ね。
運のいい子だわ。
式の件は残念だけど。
ハァ…これもきっと試練だよ。
こんなにひどいとは。
なぜ黙ってた?30分くらい前に急変したのよ。
どこにいたの?散歩に出ていたんだ。
(苦しそうな息遣い)
(苦しそうな息遣い)これで少しは楽になりますか?徹夜で看病してくれてるの。
少し休んだらどうだ?
(オブライエン)大丈夫です。
今が肝心な時ですので。
さあもっと冷やしましょうね。
どうなんだ?本当のところは?まだ何とも。
分かるまでにあと数時間はかかるそうよ。
なんということだ。
こんなことになるとは。
一日で人生がメチャクチャになりそうだ。
(呼び鈴の音)見てきてくれ。
容体は?分からないけど奥様が一番悪い。
お気の毒に。
私を呼んでたって?日取りを決めてきたよ。
早く言いたくて。
ウフッ。
いつなの?他にキャンセルが出て。
金曜の午後に。
今週の?
(赤ん坊の声)エセル!何しに来たの?ブライアント夫妻がまた来たわ。
その件よ。
ちょっと待ってて。
ヒューズさんを呼んでくる。
(足音)
(ドアを開ける音)お待たせしてすみません。
(ブライアントの母)いいんですよ。
屋敷で病気がはやっておりますので伯爵夫妻は遠慮させていただきます。
(ブライアントの父)お二人に用はない。
あの女は?今参ります。
(ドアを開ける音)
(ブライアントの父のせきばらい)顔をよく見せて。
ほらチャーリー。
あなたのおばあちゃんよ。
「ばあば」と呼んでちょうだい。
まるまる太った元気な子。
チャールズにそっくり。
一目見てそう思ったの。
この間のことは主人も反省してるんです。
でも私は疑わなかったわ。
そんなことより取り引きの話だ。
取り引き?そのために来たんだろ?チャーリーの将来を考えるために。
死ぬかもしれない?命に関わる病気にかかってるってことだよ。
奥様に何があったとしてもそれはあんたのせいじゃないよ。
必死に看病してるじゃない。
話しかけてるけど理解できないみたい。
あんたが献身的なのは分かってるさ。
そうじゃないのよ。
実は私…。
何でもない。
私の問題よ。
(メイド1)こっちはもういいから向こうを片づけて。
20年一緒に働いてるけどあんな人だったとはね。
人って分からないねぇ。
はっ!?この子を手放せと?もう会えないの?それが条件だ。
アァ…。
でも例えばこのエセルを乳母としてそちらで雇っていただくことは?それだったら…。
駄目に決まってるだろう。
考えてもみろ。
その子は紳士として育てるんだ。
ゆくゆくは一流大学に入れるのに母親が使用人では困るだろうが。
いけませんか?我々はその子をメイドの子としてではなく孫として育てたいんだ。
(ヒューズ)でもいずれは真実を知ることに。
かもな。
だがずっと先だ。
それまでは父親は戦死し母親はスペイン風邪で死んだことにする。
はやってますから。
この屋敷でもね。
チャーリーにはこれから長い間そう教えておく。
それじゃ私は…いないも同然?何がチャーリーのためか考えろ。
チャーリーじゃなくてあなたのためでしょ。
これがどんなにひどいことか分かりますよね?エセルよく考えろ。
いいかね。
この子の先には2つの未来がある。
1つは私のもとで後継者として高い教育を受け何不自由なく暮らす未来ともうひとつは父親のいない…。
それ以上はおっしゃらなくて結構です。
とにかく名もない労働者階級の子としての未来だ。
母親ならどっちがいいか分かるだろ。
乳母としてそばにいるわけにはいきませんか?絶対に名乗り出ません。
それがいいわ。
駄目だ。
黙っていられるわけがないだろう。
(アンナ)すみませんヒューズさん。
今すぐ先生を呼んでください。
奥様の容体が…。
申し訳ありません。
こちらの用件は伝えた。
決心がついたら知らせてくれ。
行くぞダフニ。
(赤ん坊の声)アッ…オブライエン?アァ…あなたなの?はい奥様。
私です。
ありがとうね。
いつもよくしてくれて。
いつもではありません。
いつもよ。
いいえ。
ずっと奥様に許して頂きたいと思っていたことが。
とても後悔していることがあるんです。
心から。
この気持ちを分かって頂きたくて。
感謝してるわ。
(ドアの開閉音)どうだ?一度はよくなったのですがまた突然熱が出て。
よく面倒を見てくれてありがとう。
君には感謝しているよ。
何があろうと。

(ドアを開ける音)何とか全員に延期を伝えたよ。
みんながよろしく言ってた。
ここが安全になったらお父さんにも来てもらおう。
でもその前に…。
2人っきりにしてあげるわ。
アアッ。
みんなにはないしょよ。
アハッ。
改めて結婚式の日取りを決めようと思うんだけど…。
どうした?私たちは運がいいわ。
ああ。
確かに僕らはとてもついてる。
チャンスを与えられたんだもの。
チャンスって何の?結婚を考え直すチャンスよ。
アァ…どういうことだ?それは…ハッキリ言うわね。
あなたがメアリーと踊っているときに話を聞いたわ。
そして見たの。
あれは別に…。
怒っているわけじゃないのよ。
約束を守ろうとするあなたは立派だと思うわ。
でもあなたを束縛したくないのよ。
ラビニア説明させて…。
聞いて。
じっくり考えてみたの。
あなたのことは愛してるわ。
初めて会った時から結婚したいと思ってた。
でも私には荷が重すぎたわ。
未来の伯爵夫人にはなれない。
平凡な私にはとても務まらないわ。
メアリーとあなたが一緒にいるのを見て思ったの。
2人はなんて…お似合いなんだろうって。
やめろ聞きたくない。
聞いて。
(ため息)思いつきで言ってるんじゃないの。
何となく不安に思い始めたときあなたが負傷して私がお世話するしかないと思った。
それが務めだと。
どう考えてもメアリーには無理だと思ったから。
確かに…無理だろうな。
私にも自尊心がある。
間違った相手とは結婚したくない。
でもメアリーは別の相手と結婚する。
そうかしら?今に分かるわ。
君とは別れない。
いいえ。
でもケンカはしたくない。
ハァ〜疲れたから少し休ませて。
またあとで。
分かった。
ハァ…。
ハァ…。
ハハァ…。
来てもらってもあなたに何ができるかしら?
(リチャード・カーライル)運転手がいないんだろ?代わりにいくらでも運転してあげるよ。
それはありがたいわ。
フム。
伯爵も大変だな。
奥様の容体は?よくないわ。
先生が診てるけど。
ラビニアは?彼女なら…。
だから来たの?ラビニアが病気になったから?それでなくても来たさ。
結婚式があるだろ?土曜日の式なら延期になったわ。
期待していたのに残念でしょうけど。
だが重症じゃないんだろ?分かったわ。
そういうこと。
ラビニアにもしもの事があったらマシューが私の元に走るとでも思ったんでしょう?だからそれを止めに来たのね。
危険な病気だ。
(ドアを開ける音)メアリー様。
旦那様がお呼びです。
(足音)
(ヒューズ)夕食はビュッフェ形式にしたらいいと思うの。
それなら一人ずつ給仕しなくて済むから。
手間を増やして悪いけど。
いいんですよ。
こういう時は力を合わせないと。
ああデイジーあなた宛に手紙よ。
応接間のリチャード様にお茶を。
(ため息)何しにいらしたんだか…。
運びます。
随分親切なのね。
カーソンさんにも持っていきましょうか?
(パットモア)お父さんからの手紙?ウィリアムのね。
何ですって?またです。
ウィリアムのことで話したいから農場に来てほしいって。
かわいそうに。
まだ行ってないの?行きたくありません。
あなたが唯一の家族なのよ。
私はあの人の家族じゃありません。
(ドアを開ける音)ハァ…ああ…すみません。
今夜は着替えをなさらないかと。
しないわ。
ハンカチを取りに来たの。
(メアリー)奥様は?あんまりよくないわ。
どうしたの?こんな時にご迷惑かと…。
話して。
どうか内密に。
お嬢様なら大丈夫ですね。
実はベイツさんと金曜に…結婚しようと思ってるんです。
ホント?警察の捜査は続いていますがこれからは妻として彼を支えていこうと思います。
勇気ある決断ね。
愚かなだけかも。
ウフッ。
でも奥様の具合がお悪いですし使用人の半分が倒れてしまっているようなときに…。
どこで結婚するの?リポンの登記所に届けを。
すぐに戻りますので。
いいわよ。
取り繕っておく。
母にはみんながついているから大丈夫よ。
すぐ来て。
また急変を。
エピネフリンを投与しました。
しばらく。
先生!そんな…。
どういうこと?
(クラークソン)粘膜からの出血です。
これはよくあることです。
(吐く音)大丈夫ですよ奥様。
何も心配要りませんからね。
とても大丈夫とは言えないな。
どうなんだ?今夜を乗り切れるかにかかっています。
(あえぎ声)他の患者は?案内します。
すぐ戻ります。
(あえぎ声)ヒューズさんに薬を渡しておいたからそれをのむように。
奥様がお悪いと聞きましたが。
そうだな。
詳しくはあした。
ラビニア様は?ひどくはないようだ。
先に使用人たちを診てくる。
(ノック)
(ドアを開ける音)ああ。
どうも先生。
さあどうぞカーソンさん。
他に必要なものは?それでは。
アァ…わざわざお見舞いに来ていただき感謝しています。
いいのよ。
いいえ本当に…。
お嬢様を失望させてしまいました。
そうね。
でも思えば私は長い間あなたに頼りきっていたわ。
どうぞこれからも頼ってください。
あなたもよ。
それで思い出したけどトーマスには気をつけて。
アァ…追い出すのが難しくて。
特に今は。
下僕のままで満足するとは思えないわ。
注意してね。
似合ってるわねトーマス。
まだシャツを持っていたので昔着ていた制服を借りてみたんです。
(足音)君の席はここだ。
ラビニアは?大丈夫ですよ。
病気のせいでいささか混乱してるが。
どういう意味?・
(足音)・
(シビル)マシュー!メアリー!お母様が?そうじゃないの。
ラビニアよ。
君は行くな。
ラビニアに悪いと思わないのか?
(イザベル)どうしたの?急変しました。
危険な状態です。
とても。
誰よりも。
どういうことだ?さっきまで普通に話していたのに。
非常にやっかいな病気なんです。
症状が急に悪化する。
残念ですが…。
どうすればいい?話しかけても?ええどうぞ。
ラビニア聞こえるかい?僕だよマシューだ。
(ラビニア)マシュー?ハァ…。
来てくれたのね。
当たり前だろ。
どこへも行かないよ。
これでよかったの。
そうでしょう?何がいいんだ?
(息遣い)あなたが決断しなくて済むわ。
ハァ〜ハァハァ…幸せになって。
ハァ…私の分も。
ハァ…約束して。
ハァハァ…幸せになるって。
ハァ…忘れないで。
ハァ〜ハァ…必ずよ。
そんなの無理だよ。
君がいなくてどうやって幸せになる?ハハッ…。
何してるんだ?結婚式の飾りでした。
残念だ。
何と言っていいか言葉が見つからない。
奥様の具合は?だいぶいいよ。
ありがとう。
それはよかった。
何かやれることはないかと思って来ました。
葬儀の手配は済ませた。
いつものようにグラスビー社に。
どうも。
葬儀は月曜がいいと勧められた。
そうすれば大勢来られる。
あしたの新聞に載る。
何から何まで。
メアリーが君に…。
いや。
今はまだ誰にも会いたくありません。
全て手配済みのようなので帰ります。
ラビニアのお父上にはうちに泊まってもらおう。
それはどうも。
きっと…喜びます。
何かあれば何なりと言ってくれ。

(薬をのむ音)調子は戻ってきました?ハァ…いくらかは。
まだ信じられない。
ラビニア様のこと嫌いだったでしょ?ここに来てほしくなかったのは確かだがあの方にはどこかよそで幸せになってほしかった。
よくなってくれてうれしい。
ホント?ならいいけど。
みんなで心配したよ。
ラビニアのこと聞いたわ。
葬儀は月曜だ。
私も参列したい。
大丈夫よね?私たちは。
もちろんだ。
このところあなたのことをないがしろにしてしまって悪かったと思っているの。
謝らなくていい。

(ノック)
(ドアを開ける音)エセル。
こんな遅い時間に何しに来たの?答えが出たから言いに来たの。
今ここは喪中なのよ。
知ってます。
お悔やみを。
でもようやく考えが決まったから。
チャーリーのいない人生なんて考えられない。
渡しません。
ホントにいいのね?子供に与えるもので母親の愛に勝るものなんてあります?伝えておくわ。
あなたは賛成でしょ?私の意見など関係ないわ。
(ドアを開ける音)
(戸籍係)私ジョン・ベイツは…。
(ベイツ)私ジョン・ベイツは…。
(戸籍係)このアンナ・メイ・スミスを…。
(ベイツ)このアンナ・メイ・スミスを…。
(戸籍係)妻とします。
(ベイツ)妻とします。
(戸籍係)私アンナ・メイ・スミスは…。
(アンナ)私アンナ・メイ・スミスは…。
(戸籍係)このジョン・ベイツを…。
このジョン・ベイツを…。
(戸籍係)夫とします。
夫とします。
(戸籍係)指輪を。

(戸籍係)この指輪は変わらぬ愛と。
この指輪は変わらぬ愛と…。
(戸籍係)真心の証しであると…。
真心の証しであると…。
(戸籍係)誓います。
誓います。

(戸籍係)与えられた権限によりここにお二人を夫婦と認めます。
ウフフッ。

(キスの音)
(足音)
(ジェーン)お呼びでしょうか?カーソンが病気なのを忘れてた。
だいぶ回復しているようです。
ベイツに用があるんだがまだ外かな?旦那様の着替え部屋でお支度中です。
もうそんな時間か。
少し話せるかな?ちょうど君と話がしたいと思っていたんだ。
実は…。
奥様が回復されてよかった。
ホントに。
ご心配なく。
何もなかったんです。
今のところはな。
辞表を出しました。
荷造りも終わります。
新しい仕事先を紹介しよう。
どうして?何も見返りなど…。
これは君のためじゃない。
フレディのためだ。
人生を踏み出せるように。
だけど…。
そうさせてほしいんだ。
旦那様がおっしゃるなら喜んで。
ウン。
お幸せですか?本当に。
今でも不幸とは言えない。
それで十分だ。
そうですね。
不幸でなければ。
最後にお別れのキスを。

(キスの音)ウフフッ。
ベイツ夫人なのね。
ウフッ。
みんなに話すのはラビニア様の葬儀が終わってからにしようと思っています。
それまで黙っていられる?慣れてますから。
(足音)いらっしゃい。
(ドアを開ける音)
(足音)
(ドアの開閉音)ウフッ。
みんなが寝たあとでベイツと使って。
お願いだから部屋を間違えないで。
ウフフッ。
何と言ったらいいか…。
誰が用意を?ジェーンよ。
彼女に言ったら2人への置き土産にと。
秘密にしてくれるから安心して。
ありがとうございます。
本当にうれしいです。
(せきばらい)
(トーマス)もう起きても大丈夫なんですか?あした使う銀食器の点検をしようかと。
それなら全て磨いておきました。
あしたの朝食はお任せください。
ありがとう。
おかげで今回は何とか乗り切れたよ。
感謝の気持ちをどう示せばいいか…。
別の機会にでも。
アァ…。
(鍵を渡す音)ハァ…これで全額よ。
お世話になりました。
いい働き手を失って残念だわ。
元気でね。
私も残念です。
でもこれでよかったんです。
みんなにとって。
あなたがそう言うならそうなんでしょうね。

(ドアを閉める音)やあ。
ベイツ夫人。
君にはかなわない。
(2人の笑い)後悔しなければいいが…。
するわけないわ。
たとえ何があっても。
だってこうしてあなたの妻になれたんだもの。
私にそんな価値があるかな。
君をトラブルに巻き込むような男だ。
ウフッ。
ベイツさん。
この時を待ち望んでいたのよ。
ようやく一緒になれたんだから忘れましょう。
今夜だけでも。

(トラビス牧師)土は土に。
灰は灰に。
ちりはちりに。
永遠の生への復活をイエス・キリストにより信じ願います。
万物を従わせる力をもってイエスが我々の卑しき体をご自身と同じ栄光の体に変えてくださることでしょう。
アーメン。
(一同)アーメン。
ちょっといいかしら?
(リチャード)もちろんだ。
行きたまえ。

(ヒューズ)ああ。
皆さんがお屋敷に着く前に先回りしないとね。
(アンナ)パットモアさんとトーマスがさっき馬車で先に出ました。
ウーン。
ホントにトーマスって抜かりがないわよね。
すまないヒューズさん。
やつを追い出すのは難しくなってきたよ。
そう言うと思ってたわ。

(メイソン)ここに居れば君に会えるかと思って。
ここへはよく来てくれているのかね?マシュー様の…婚約者の葬儀があったんです。
ああ聞いたよ。
若者が死ぬほど理不尽なことはない。
(泣き声)いいんだよ。
わしの前では思い切り泣いて。
それほど息子を愛してくれてうれしいよ。
私で力になれることはない?何でも言って。
ありがとう。
でも何もない。
僕らが踊っていたら…ラビニアが下りてきただろ。
あの時彼女は…全てを見てしまった。
それは彼女には…申し訳なかったわ。
僕らを見て彼女は結婚をやめようと言いだした。
自分じゃなく君と一緒になれと。
彼女が死んだのは僕らのせいだ。
死ぬ間際に言ったんだ。
「これでよかった」と。
陳腐かもしれないが…心を痛めたせいで彼女は死んだんだ。
僕らが殺したんだよ。
そんなマシュー…。
僕らはもう幸せになれない。
呪われた人生を…歩むしかないんだ。
強くなろうメアリー。
そしてこれで本当に終わりだ。
分かっているわ。
当然でしょ。
お悔やみを言わせてくれ。
どうも。
屋敷まで一緒に歩こうか?ええそうして。
お願いよ。

(トラビス牧師)滞りなく終わりました。
(クラークソン)あしたも葬儀です。
(ブランソン)つらいね。
何しに来た?お悔やみを言いにとシビルに会いに。
「シビル様」だ。
お父様今更何を言うの?ダブリンへ行くのか?そういう計画だったな。
そろそろね。
お母様も回復したし残る理由がないわ。
お願いだから快く送り出して。
君はどうだ?快く送り出してほしいか?もちろん。
期待はしてませんが。
分かった。
何?どうやっても止められないならしかたがない。
これまでとは全く違う人生になるがその覚悟はできているな?できてるわ。
では快く送り出そう。
元気でな。
お父様!うれしいわ。
何よりもうれしい言葉よ!娘を不幸にしたら野犬をけしかけて体をバラバラにするぞ。
甘んじて受けます。
結婚式には出てくれる?その件はあとで話そう。
金銭面でも援助する。
少しだがな。
(キスの音)どうやら折れたのね。
諦めました。
まあ。
それにラビニアに何が大切かを最後に教えられたような気がします。
甘いとお思いですか?そんなことないわ。
貴族だって時には妥協することも必要よ。
もちろんあらゆる手を使って騒ぎを最小限にするけど。
どんな手を使うんです?いろいろあるわ。
ブランソンは記者でしょ?政治好きの。
その辺りを利用するのよ。
他にも調べてみたらコークの近くにブランソンという名の家があったのよ。
ハワード家とつながりがあるからそれをうまく利用して…。
ベイツさん。
大丈夫ですか?あんた大変だよ。
男の人が2人向こうで待ってるわ。
私に何か?
(警官1)ベイツか?はい。
君を謀殺罪で逮捕する。
まず君には黙秘をする権利がある。
発言は記録され法廷で不利な証拠として用いられることもある。
分かりました。
駄目よ!いいから。
続けてください。
(手錠をかける音)愛してる。
私もよ。
富める時も貧しき時も…。
(警官1)さあ来い。

(ストララン)レディー・イーディス久しぶりだ。
お会いできてうれしいわ。
つきあうことはできない。
年が離れすぎてる。
(ショア)人殺しでしょ?言っておくがベイツさんは不当に殺人容疑をかけられた。
それだけだ。
(裁判長)被告人は起立。
(書記官)被告人は有罪か無罪か評決を。
2015/02/08(日) 23:00〜00:13
NHK総合1・神戸
ダウントン・アビー2 華麗なる英国貴族の館(8)「突然の悲劇」[二][字][デ]

20世紀初頭、貴族と使用人が繰り広げる愛憎劇を描いた大ヒット英国ドラマ、第2章。結婚式を控えたラビニアがスペイン風邪で倒れる!アンナとベイツはついに結婚を決意!

詳細情報
番組内容
ダウントン・アビーでは、マシューとラビニアの結婚式の準備が着々と進む。シビルは元運転手のブランソンと結婚しアイルランドで暮らすと家族に宣言するが、ロバートは猛反対。そんななか、スペイン風邪でカーソン、コーラ、ラビニアが次々と体調を崩す。アンナは苦境のベイツと結婚して妻として支えると決心。仕事も金もないトーマスは、なんとか屋敷にとどまろうと必死だ。エセルは再び亡きブライアント少佐の両親と会うことに。
出演者
【出演】ヒュー・ボネヴィル…玉野井直樹,エリザベス・マクガヴァン…片貝薫,ミシェル・ドッカリー…甲斐田裕子,ローラ・カーマイケル…坂井恭子,ジェシカ・ブラウン・フィンドレイ…うえだ星子ほか
原作・脚本
【脚本】ジュリアン・フェローズ
監督・演出
【演出】ジェームズ・ストロング
制作
〜イギリス カーニバル・フィルムズ/アメリカ マスターピース制作〜

ジャンル :
ドラマ – 海外ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
英語
サンプリングレート : 48kHz

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