マグロに賭けた男たち2015 2015.02.08


でしょうね。
散々飲んでるからね収録中にもかかわらず。
次回自宅で出来る手作り燻製
簡単ひと手間で普段の料理が絶品グルメに
うめえこれ!荒れる厳寒の津軽海峡に男たちは船を繰り出す。
狙うは海のダイヤモンドといわれる本マグロだ!その荒海に私たちが13年追い続けてきたマグロ一本釣り漁師がいる。
かつて人生の崖っぷちに立たされた時巨大マグロを釣り上げてみせたあの男…。
この冬山本さんの長男剛史さんが一大決心をした。
積年の思い…。
剛史さんは子供の頃から漁師になりたかった。
父に憧れていたのだ。
山本さん親子の人生の節目を私たちはつぶさに追い続けてきた。
親子は2人で巨大マグロに挑む。
その時奇跡が…!山本さん親子とマグロの闘いが始まる。
長男剛史さんの決意の裏には何があったのか?剛史さんの心に火をつけたもう1人のタケシ。
マグロを獲りまくっていた。
今2人のタケシが大間の海で熱く燃えている!そして山本さんも…。
父として一本釣り漁師の意地を見せる!11月大間のマグロ漁が本格シーズンを迎える。
津軽海峡大間沖は100艘もの船がひしめく。
日本近海で獲れる本マグロは2つの暖流に乗って北上。
値段が跳ね上がる冬津軽海峡へやってきたマグロは荒海にもまれ極上の脂を身にまとう。
大間の漁師にとって巨大マグロを釣り上げる事は何よりの誉れ。
夜の盛り場でも…。
大物を釣り上げた者こそヒーロー。
最年少一本釣り漁師タケシだ。
「この未体験なサウンドを」荒れ狂う津軽海峡に果敢に船を出す。
1人で漁をするようになってまだ2年目の新米。
この若さですでにスゴ腕。
夜明け前一本釣り漁師の船が先を競うように沖へと急ぐ。
健志さんが港に現れたのはなんと午前9時。
3時間遅れての出港である。
一体どうしたというのか?聞いてみると…。
朝起きるのが大の苦手だという。
だが出遅れてもそれを取り戻す術がある。
無線で先に沖に出ていた先輩たちにあいさつし海の状況を教えてもらうのだ。
まずはソナーでマグロの反応を探る。
ソナーとは海中にいるマグロを音波を利用して広範囲で探し出す事の出来る装置。
時速100キロで泳ぐといわれるマグロだがソナーを使って位置をつかめばマグロの群れの先に回り込む事が出来る。
船を走らせて間もなく…。
船の右側にわずかだがマグロの反応が現れた。
船を慎重に操ると…。
船の真後ろにそのマグロの反応がきた。
すると健志さんすかさずエサのいけすへ。
撒き餌のイカを投げ入れると同時に1匹のイカに針をかけて海に入れた。
マグロの反応はわずかなものだったが…。
いきなりのアタリ!間髪入れず船を急発進させる。
そして糸を一気に引きマグロの口に針を食い込ませる。
巻き上げ機の力も借りて糸を引いていく。
するとテグスの繋ぎ目がきた。
の目印。
ここで投入するのが電気ショッカー。
この電気ショッカー糸に通した金具をマグロに向かって落としスイッチを入れて電気を走らせるとマグロを一時的に失神させる事が出来る。
スイッチを入れるとベルの音が鳴り響く。
電気が流れている合図だ。
電気ショッカーがマグロに届いたらコードを踏んで固定する。
するとマグロが姿を現した。
カギをかけて一気に引き上げる。
これでマグロは健志さんの手に落ちた。
釣り上げたマグロは20キロクラス。
この大きさには…納得がいかねえ!マグロは素早く血抜きをしてクーラーボックスに入れ氷漬けにする。
鮮度を保つため。
健志さん出港から2時間で早くもマグロを手に入れた。
さらにその40分後再びマグロの反応を見つけていけすに走る。
撒き餌に紛れ込ませて針の付いたイカを流す。
無駄のない動き。
そして健志さんが笑った。
なんと早くも2本目のマグロがヒット。
1日に2回もマグロが食らいつくなどベテランでもめったにない。
落ち着いて糸を引く健志さん。
電気ショッカーを用意した。
そして糸にかけると…マグロまで25メートルの繋ぎ目が見えた。
スイッチを入れる。
(電気ショッカーの作動音)
(電気ショッカーの作動音)電気ショッカーがマグロに届いたようだ。
すると…。
きた!早くも今日2本目のマグロをゲット。
今度はウインチを使ってマグロを船に引き上げる。
2本目のマグロは40キロクラス。
1本目の倍の大きさ。
まだ12時。
出港してから3時間しか経っていない。
2本目のマグロから1時間またマグロの反応を見つけた。
撒き餌と針の付いたイカを投げ入れる。
この落ち着きぶりまるでベテランのようだ。
まさか…。
本当に3本目のマグロがきた!しかも今度のマグロは引きが強い。
先輩たちの船を尻目に着実に糸を手繰る。
ぐんぐんマグロを引き寄せる。
すると健志さん25メートルの繋ぎ目が見える前に電気ショッカーを投入。
早めの勝負に出た!
(電気ショッカーの作動音)この判断果たして吉と出るかそれとも…。
25メートルの繋ぎ目だ。
さらに糸を手繰り寄せる。
マグロだ!感電しないよう電気を切りマグロにカギをかける。
見事に今日3本目のマグロを仕留めた。
1人で一本釣りをする漁師としては大間最年少。
恐るべし!クーラーボックスが足りなくなってしまった。
3本のマグロを手に入れてもまだ満足はしていない。
ひとまず3本のマグロを引っさげて港に帰る事に。
するとそこには…。
健志さんの父の姿が。
マグロの数に驚くかと思いきや…。
父は昨シーズン途中までこの船で健志さんとマグロを獲っていた。
マグロ漁は1本の大きさがものをいう。
健志さんが獲ったマグロは最大で43キロ。
3本合計で100キロを超えたが値段は100キロ1本に遠く及ばない。
息子にハッパをかける父。
それは船を託した息子に誰よりも大物を獲ってほしいという親としての願いなのだ。
父の言葉に背中を押されて健志さんは再び闘いの場に…。
先輩たちがマグロを追っている。
大物がいるに違いない。
その時…。
ソナーに巨大なマグロの群れの反応が。
しかも船の真後ろにきた!絶好のチャンス!素早くいけすに走り撒き餌と針の付いたイカを投げ入れる。
父に認めてもらうためにもなんとか大物を釣り上げたい。
マグロはエサに食らいつくのか?すると…。
出た健志スマイル!そして…。
なんと今日4本目のアタリだ。
今度こそ大物か!?大間のマグロ一本釣り漁師泉健志さんにこの日4回目のアタリが!ピンクの糸が透明なテグスに変わった。
この繋ぎ目がマグロまで75メートルの目印。
果たして4本目のマグロを釣り上げられるか?電気ショッカーを用意した。
投入の目安は…。
25メートルの繋ぎ目。
慎重に電気ショッカーをセット。
そして…。
投入!しかし電気ショッカーの黄色いコードが止まらない。
マグロがどんどん逃げていく。
スイッチを切って電気ショッカーを回収。
また一からやり直しだ。
ピンクの糸が透明なテグスに変わる。
マグロを少しずつ手繰り寄せる。
再び2度目の電気ショッカー。
スイッチを入れる。
今度は手応えがあった。
電気ショッカーのコードを固定して糸を引く。
すると…。
マグロが現れた。
見事に今日4本目のマグロを仕留めたのだ。
100キロ超えの大物はお預けとなった。
泉健志さんは実家で暮らしている。
28歳にしてベテランのようにマグロを釣り上げるが子供の頃から漁師に憧れていたわけではない。
中学生の頃はむしろ海が嫌いだったという。
(スタッフ)漁やってると?うん。
(スタッフ)あっそうなんですか?中学生の頃は漁より仲間とつるんでいる方が楽しかった。
だが高校は1年持たず中退。
16の冬父の船で働き始め漁師という仕事に目覚めた。
やっぱそれが一番強いですね。
癖になるっていったらホントに癖になるし…。
昨シーズン途中まで父親と2人で船に乗っていた。
父とは自然にマグロの話になる。
漁師として独り立ちした今健志さんにとって父は特別な存在だ。
…っていうそんな感じですね。
父と息子の思い出の写真が飾ってあった。
(スタッフ)すごいですね。
2人で釣り上げた335キロの超巨大マグロ。
このマグロは父と息子の誇りであり健志さんの目標でもある。
この日は珍しく日の出前に出港した。
父に追いつきたい。
自分一人の力で300キロ超えの超大物を釣り上げてみたい。
選んだエサはマグロの大好物サンマ。
父に教わった大間の伝統漁法サンマの仕掛けを使う。
死んだサンマに鉛をくくりつけ生きているように見せる技。
マグロから見れば生きたサンマが泳いでいるように見える。
この伝統漁法ではマグロが食らいついた時すぐわかるようにこんな工夫をしておく。
サンマの仕掛けが付いた糸に繋ぎの糸を結んで船尾に固定する。
マグロがサンマの仕掛けに食らいついて持っていこうとすると繋ぎの糸が…音を立てて切れ知らせてくれる。
さあマグロは食らいつくのか?
(糸が切れる音)朝一番で仕掛けを流してわずか4分。
マグロがきた!大物の予感!大間のマグロ漁師泉健志さん。
サンマの仕掛けを流してわずか4分。
マグロが食らいついた。
見ればピンクの糸が絡まっている。
マグロの力が強い証拠だ。
健志さん慌てる事なく船の速度を調節しながら絡んだ糸をほどいていく。
すると…。
サンマの仕掛けを回収すると…。
はあ〜。
ハハッ…。
サンマの背中にマグロの歯形がついていたが針までは食いついていなかった。
だがそれ以降ぱたりとアタリがこなくなった。
すると…。
出港から6時間経った12時過ぎ。
健志さんサンマを諦め活きイカに切り替えた。
一番得意なソナーを使う漁法で大物を狙う。
マグロを探して船を走らせる事3時間。
すると…!船の右側にマグロの反応が現れた。
慎重に船を操る。
マグロの群れが船の後ろに来た!すかさずいけすに走り…。
撒き餌と針の付いたイカを投げ入れる。
果たして大物はくるか!?すると…。
マグロが跳ねた!その時…。
出た!健志スマイルだ!という事は…。
船を急発進させ糸を引き針をマグロの口にフックさせる。
ついにマグロとの闘いが始まった!糸がどんどん持っていかれる。
切れないように送り出す。
大物の手応え!マグロまで125メートルの繋ぎ目が簡単に持っていかれる。
相手の力が強い!今度は健志さんが糸を引く。
しかし125メートルの繋ぎ目がまた沈んでいく。
船を旋回させながら巻き上げ機のそばに場所を移動し糸を引く!なんとかピンクの糸まで引き上げた。
どんどんどんどん手繰り寄せる。
しかしまた糸が持っていかれる。
マグロも命がけで闘っているのだ。
ゆっくり糸を引く。
だが力は全然弱まらない。
尊敬する父に追いつくためにもこの獲物を逃すわけにはいかない。
慎重に少しずつ引き寄せこらえながらマグロの力が弱まるタイミングを待つ。
マグロが食らいついてから10分。
健志さん普段は見せない険しい表情だ。
糸の先にいるやつは果たしてどれほどの大物なのか?その時一瞬マグロの力が弱まった!チャンスだ!渾身の力で一気にマグロを手繰り寄せる。
しかし…。
健志さん動きが止まった。
マグロが船の底に逃げようとしている。
糸がまた持っていかれる。
右腕に糸をかけてこらえながら左手で船を操縦する。
糸がこすれて切れないよう身を乗り出し船体とマグロの距離を保つ。
しかし抵抗が激しい。
闘いが始まって20分。
電気ショッカーを準備した。
だが危険を察知したのかマグロが逃げていく。
うーん…思うようにならない。
健志さんの脳裏に不安がよぎる。
父と2人で釣った335キロの超巨大マグロ。
もしあんな大物だったら…。
1人では釣り上げられないのではないか。
すると不安を見透かしたようにマグロが船から離れていく。
大物の力にはかなわないのか?しかしなんとかマグロまで25メートルの繋ぎ目が見えた。
確実に近づいている。
船を操り間合いを詰めながら糸を手繰る。
一進一退の攻防。
踏ん張りどころだ!糸がきしむ。
体まで持っていかれそうだ。
マグロが再び全力で逃げる。
耐えられるのか?その時…。
マグロの一瞬の隙を突いて逆に糸を引き戻す。
格闘開始から30分。
25メートルの繋ぎ目はまだ上がってこない。
だが健志さんここが勝負どころとみた。
電気ショッカーを…投入!スイッチを入れた。
マグロに届いてくれ!糸を持つ手に力が入る。
電気ショッカーはマグロに当たるのか?マグロの力が弱まった。
一気に糸を引く!マグロは失神しているはずだが簡単には上がらない。
すると巨大なマグロが姿を現した。
とどめのモリ!ついに大物を仕留めた!丸々と太っている。
40分に及ぶ格闘の末大間の最年少一本釣り漁師健志さんが巨大マグロをついに釣り上げた!
(スタッフ)おっきいですよ本当に。
100キロを超えるマグロは5年以上生き延びているつわものだ。
大物が釣れた事を早速父に報告する。
獲物を引っさげて堂々の凱旋だ。
港には心待ちにする父の姿が…。
さすがに今回は…。
果たしてこのマグロ一体何キロなのか?健志さんが釣り上げたマグロは145キロ。
100キロ超えの大物だった。
145?マグロの胃袋の中を見ると…。
エサをサンマからイカに切り替えた健志さんの読みどおりだった。
(拍手)大漁に感謝を込めて父は息子が獲ったマグロの心臓と背びれを海の神様にお供えする。
息子は見事な大物を釣り上げてくれた。
だがまだまだ心配な事もある。
一方健志さんは…。
「DANGER!鳴らせサイレン」「君はターゲット僕のターゲット走れ」ファンタスティックな夜を過ごしていた。
大間最年少マグロ一本釣り漁師泉健志さん。
彼の活躍がマグロ漁師に憧れを抱くそのタケシとは私たちが13年追い続けてきた山本秀勝さんの長男剛史さん。
思いがけない息子の告白。
その時父は…。
そして父と息子は闘いの海に出る。
すると奇跡が起きた。
山本親子とマグロの闘いが始まる。
剛史さんの父は私たちが13年にわたって追い続けているマグロ一本釣り漁師だ。
山本さんは妻と離婚。
男手ひとつで2人の子供を育て上げた。
はぁ…。
かつて3年間マグロに見放された時があった。
だが人生の土壇場で3年ぶりに釣り上げたマグロは123キロ。
山本さんを引きずるほどの怪力だった。
山本さんこの冬にかける思いは人一倍強い。
アタリがきた。
タイミングを計って…。
一気にマグロを引き寄せる!この冬初めてのマグロだ。
さあこい!マグロよ!あの山本さんにアタリがきた!タイミングを計って一気にマグロを引き寄せる!山本さんにとってはこの冬本格シーズンに入ってから初めてのマグロ。
なんとしても釣り上げたい。
ほどなくマグロの魚影が見えてきた。
チャンスだ。
タモ網でそのまますくい上げる。
小さい。
しかも…。
マグロの口から針がなかなか外れない。
苦労して手に入れたマグロは9.7キロ。
10キロにも満たなかった。
実は山本さん昨シーズンから2年100キロクラスの大物を1本も釣っていない。
かつての住まいは家賃3千円の町営住宅。
ここで2人の息子を育て上げた。
家族が住んでいた町営住宅は3年前に取り壊され跡形もなくなっている。
今山本さんが暮らしているのは生まれ育った実家。
だがそこに父と母の姿はない。
山本さんが大物を釣り上げるのをいつも心待ちにしていた父と母。
しかし3年前に母が他界。
そのひと月後あとを追うように父も亡くなった。
以来山本さんが実家を守っている。
一緒に住んでいるのはこの日の夕食はスーパーで買ってきたサンマの塩焼き。
マグロ漁の験担ぎだ。
サンマはマグロの大好物。
今山本さんが待ち望んでいるのはマグロを連れてくるサンマの大群だ。
2007年大間にサンマの大群が到来した。
大好物のサンマを追って巨大マグロの群れがやってきた。
仕留めたマグロは175キロの大物!しかもこれだけでは終わらなかった。
山本さんにこの日2本目のアタリが。
生まれて初めて1日2本巨大マグロを仕留めた記念すべき日となった!2本目のマグロはなんとあの日使ったのがサンマの仕掛け。
漁師仲間にも絶対に見せない秘密の道具だ。
一日2本の大物を獲ったあの日からさらに改良を重ねてきた絶対の自信作。
サンマの大群さえ来れば巨大マグロを釣り上げる自信はある。
7年前に結婚した長男の剛史さんは大間の港で働いている。
現在29歳。
仕事はサメ漁のアルバイト。
大間で一年中釣れるサメの水揚げの手伝いだ。
そして次のサメ漁のためのエサ付けもする。
使うのは発酵させたイカ。
今はこの仕事で家族を養っていた。
剛史さんは幼い頃から父の仕事である漁師に憧れを抱いていた。
中学の卒業文集にはその思いをこう綴っている。
剛史さんは今大間の隣村に住んでいる。
7年前に妻奈津子さんと結婚。
上の女の子はもう6歳。
3歳になる男の子もいる。
これから先どう家族を養っていくのか…。
そう悩んでいた時ある噂を耳にした。
ああ…みたいな。
噂になっている大間最年少の一本釣り漁師泉健志さんは山本剛史さんより1歳年下。
彼の存在がくすぶっていた心に火をつけた!夫がマグロ漁師になる事に妻の奈津子さんは…。
父のように漁師で家族を養えるのか。
三十を前に剛史さん今正念場を迎えていた。
一方父の山本さんは待ちわびるサンマがいない大間の海でマグロを追っていた。
使うエサは疑似イカ。
山本さんがサンマの次に得意とする仕掛けだ。
すると…。
船の後ろでマグロが跳ね始めた。
山本さんにアタリがきた。
巻き上げ機のスイッチを入れる。
そして糸を引く!すると魚影が見えた。
これは…。
疑似イカに食いついたのはブリ。
1本2000円ほどにしかならないという。
だが船の近くでマグロはまだ跳ねている。
今度こそ!山本さんもう一度疑似イカを投げ込む。
するとすぐにアタリがきた!またしてもブリ。
マグロは来ない!エサを回収して港に戻ろうとした時…。
またアタリがきた!今度こそマグロか!?だがやっぱりブリだ…。
100キロ超えの大物どころかマグロのアタリさえない。
しかしマグロのエサを探しに出た夜の海で希望の光を見つけた!山本さんが待ちわびていたサンマだ。
急いで網を取り出し夜の海に投げ入れる。
そして明かりをつけると…。
跳ね始めたのはマグロの大好物サンマだ。
ついに大間の海にサンマの大群がやってきた!サンマの大群さえ来れば大物を釣り上げる自信がある。
日が昇る前山本さんは沖に出た。
今シーズン初めて最も得意とするサンマの仕掛けを準備する。
極秘の仕掛けだ。
今日こそは2年越しの大物を釣り上げたい。
コンビニで買ったいちごジャムのコッペパンで腹ごしらえ。
周りの船に次々とアタリがきている。
ソナーを見ると船の後ろはマグロだらけだ。
得意のサンマの仕掛けに食らいつけ!だが山本さんにアタリがこない。
よく見れば周りの船はサンマではなく活きイカを使っていた。
得意のサンマに食いつかない。
サンマを諦めエサを活きイカに切り替える。
すると…。
エサのそばでマグロの群れが跳ね出した。
なぜか活きイカに食らいつかない。
よーく見ると…。
イカに食いついていたはずのマグロが追いかけていたのは山本さんが諦めたサンマだった。
大急ぎで活きイカを回収し再びサンマの仕掛けを投入する。
しかし時すでに遅し。
サンマもマグロも姿を消していた。
あの時サンマの仕掛けを諦めなければ…。
悔やんでも悔やみきれない。
早朝5時山本さんの家に漁師に憧れている長男の剛史さんが突然やってきた。
船に乗りたいとだけ告げた剛史さん。
漁師の経験はゼロに等しい。
とにかく父とマグロ漁に出なくては何も始まらないと考えた。
山本さんこの日息子と2人で沖に出た。
親子船でマグロを追う!初めて見る父の秘密のサンマの仕掛け。
ベテラン漁師の技を手に取って確かめた。
マグロがいる!剛史さんはサンマの仕掛けを担当する。
マグロがかかればこの細い糸だけが頼りだ。
仕掛けを息子に持たせ親父は舵を取る。
マグロを呼ぶサンマを探す。
サンマの大群が現れた!それを追って…マグロが跳ねる!目の前の海で繰り広げられる光景に胸が高鳴る。
食らいつくか…食らいついてくれ!この日親子船にマグロのアタリはこなかった。
だが剛史さんの心は固まった。
高校の先輩でもある職場の同僚に漁師になりたいと思いを打ち明けた。
先輩が背中を押してくれた。
29歳…今決めるしかない。
剛史さんついに父に決心を告げる時が来た。
思いがけない父の言葉。
だが簡単には引き下がれない。
あくまでも反対を貫く父。
自分の考えは甘かったのか…。
父は孫たちのためにとミカンや米を持たせてくれた。
厳しさの裏にある父の優しさ。
その優しさが胸にしみた。
一方父は…。
親として息子には自分と同じ苦労をさせたくない。
『北の漁場』漁師の腕一本で息子たちを育ててきた。
全てを息子たちの幸せのために。
選んだ道を悔やんだ事はない。
自分は漁師として生きるしかない。
「いのち温めて酔いながら」「酒をまわし飲む」「明日の稼ぎを夢に見て」「腹に晒し巻く」「海の男にゃヨ凍る波しぶき」「北の漁場はヨ男の仕事場サ」山本さん得意のサンマに賭けてみる。
そして繋ぎの糸を船にくくりつけた。
サンマの仕掛けが付いた糸に繋ぎの糸を付けて船尾に固定する。
マグロがサンマの仕掛けに食いついて暴れると繋ぎの糸が…音を立てて切れるようになっている。
船の後ろでマグロが跳ねた。
サンマの群れを夢中になって追っている。
サンマの仕掛けに食らいつくのか?どうか食らいついてくれ!その時!
(糸が切れる音)サンマの仕掛けに…。
(糸が切れる音)食らいついた!
(糸が切れる音)
(糸を巻き上げる音)巻き上げ機のスイッチを入れる。
しかし…。
それでも糸が持っていかれる。
今シーズン初の大物の手応えだ!マグロがどんどん逃げていく。
態勢を整えるため巻き上げ機のそばへ移動する。
この間にもマグロは船から離れていく。
船を旋回させながらマグロを一気に引き寄せる。
マグロの力は強い。
山本さん懸命に糸を引く。
しかし…。
一瞬山本さんの動きが止まった。
マグロが船の下に潜り込んだのだ。
巻き上げ機の向きを変えていったん糸を送り出す。
しかしマグロは船の底に潜ったまま。
山本さん糸を引く。
すると白い糸が透明なテグスに変わった。
あと50メートル!電気ショッカーを準備した。
マグロまで25メートルの目印が見えたら投入する。
マグロまで35メートルの繋ぎ目まできた。
電気ショッカー投入まであと10メートル。
さらに糸を引くと…。
マグロまで25メートルの目印が見えた。
電気ショッカー投入!電気ショッカーのコードが絡まっているが構わずそのまま投げ入れる。
そしてスイッチを入れた。
電気ショッカーは届くか?マグロの力が弱まらない。
電気ショッカーの絡んだコードをそのまま投入したため長さが足りないのだ。
マグロに電気ショッカーが届かない。
ここでカギを用意して覚悟を決めた。
こうなったらとにかく自力で引き上げるしかない。
マグロとの死闘が始まった!大間のマグロ一本釣り漁師山本さん。
マグロに電気ショッカーが届かない。
こうなったらとにかく自力でマグロを引き上げるしかない。
10年ほど前までは電気ショッカーはなかった。
いつも腕一本でマグロを仕留めてきたのだ。
マグロは確実に近づいている。
すると電気ショッカーのコードが絡まったまま上がってきた。
そして…。
マグロだ!電気ショッカーがきいたのだ。
カギを急所に突き立てる。
そしてロープで固定する。
山本さんついにマグロを仕留めた。
しかも今シーズン一番の大きさだ。
船に乗せるのもひと苦労。
釣り上げたマグロを引っさげて急いで港に凱旋する。
港には知らせを聞いた長男剛史さんがすぐ近くにある職場から駆けつけていた。
出来れば一緒にマグロを釣り上げたかった。
親父の背中がいつもよりも大きく見えた。
山本さんが得意のサンマで釣り上げたマグロの大きさは75キロだった。
マグロを釣り上げた父の雄姿。
その姿は息子に力を与えた。
山本家では子供たちが幼い頃から大物を獲った日はごちそうだった。
スーパーで買った寿司でお祝いと決めていた。
果たして75キロのマグロを獲ったこの日は…。
スーパーの惣菜その中に寿司はない。
一体なぜなのか?寿司は大物を釣るまでお預け。
そして親子でリベンジ!男たちがマグロに人生を賭ける大間の海。
そこにどん底から這い上がってきたど根性漁師がいる。
マグロシーズンが始まった去年8月。
米澤さんは私たちの目の前で111キロの大物を釣ってみせた。
しかしその後大スランプに陥っていた。
値段が上がり始める10月に入ってからマグロが一本も釣れなかった。
今から3年前米澤さんは絶望のふちをさまよっていた。
舌の裏側に腫瘍が出来ていた。
12時間にも及ぶ手術を乗りきった。
今では左腕に以前のような力は入らない。
再発の不安を振り切るように漁を続ける毎日。
しかしこの1か月間マグロは釣れていない。
大間沖は群雄割拠。
一獲千金を狙うつわものたちがひしめいている。
船が密集している中ではエサを投げるチャンスは一瞬しかない。
すると…。
船の後方にマグロの反応が。
米澤さんすかさずイカを投げ入れる。
くるか?マグロが食らいついた。
1か月ぶりにマグロを釣り上げられるか?渾身の力で引き寄せる。
しかし手術で血管を切り取った左腕はパワーが徐々に削られていく。
こらえきれるのか?大間のマグロ一本釣り漁師米澤さん。
力の入らない左腕を右腕でカバーしながら糸を手繰る。
こらえきれるのか?その時電気ショッカーをセットした。
マグロの口元へ落とす。
そして…。
(電気ショッカーの作動音)電気を流した!電気ショッカーがマグロに届いた。
コードを踏んで固定する。
糸を手繰るとマグロが見えてきた。
一瞬でモリを打った。
しかしマグロが息を吹き返す。
まだ油断は出来ない。
カギをマグロにしっかり食い込ませる。
米澤さん1か月ぶりにマグロを仕留めた!は〜あ。
釣れた事を誰よりも知らせたい人がいる。
その人は港で米澤さんを待っていた。
マグロ漁師。
米澤さんにとっては人生の恩人。
契りを交わしたオヤジのような存在だ。
この竹内さん大間でも一目置かれるスゴ腕の漁師だった!操る船は誰もが尻込みする荒波でも悠然と船を出す。
シケをものともしない荒海のマグロハンター。
1年前には自己最高326キロの超巨大マグロを獲った。
1日で数百万円を稼ぐ事もある竹内さんはこの日も漆黒の津軽海峡に船を出す。
大間でははえ縄漁が出来る時間は一本釣りが終わる日没から夜明けまで。
竹内さん潮の流れなどのデータを分析しこの日は明け方にマグロが獲れると踏んだ。
竹内さんの合図ではえ縄漁が始まった。
初めに電波発信装置を付けたブイを投入する。
はえ縄漁では1本の縄にのれんのように針を付けマグロの通る方向を予想しながら海に流す。
うまくマグロの群れに流す事が出来れば一度に何本ものマグロが獲れる可能性がある。
この日は220匹のイカを使用。
およそ15キロの縄を流した。
仕掛けるだけで2時間かかる。
そしていよいよ縄の回収。
マグロはかかっているのか?乗組員の動きが慌ただしい。
(警告音)荒海のマグロハンター竹内さんの読みが的中した。
早くもマグロがかかっている。
魚体が傷つかないように毛布で保護して引き上げる。
見事なマグロだがこれだけでは終わらない。
今度のマグロは尻尾に糸を絡ませていた。
一度に何本ものマグロが釣れるのははえ縄漁ならでは。
そして3本目のマグロがきた。
1本釣る事さえ難しいマグロが面白いように揚がってくる。
(警告音)まだかかっている。
この日は一度の漁で4本ものマグロを釣り上げた。
しかし…。
竹内さんに笑顔はない。
この日100キロを超える大物でなければ満足出来ないのだ。
とはいえ竹内さん一度の漁で4本合計244キロのマグロを釣り上げた。
この荒海のマグロハンターにはもう一つの顔がある。
それは大間で50人もの社員を抱える建設会社の社長。
あの米澤さんは…。
舌がんを患いどん底だった米澤さんに一本釣りの船を用意してくれたのが竹内さん。
米澤さんに生きがいを与えてくれた恩人。
それが竹内のオヤジなのだ。
『北の漁場』生きがいをくれたオヤジの恩に報いたい。
そのためにはマグロを釣るしかない。
狙うは夏以来の100キロ超えの大物だ。
「いのち温めて酔いながら」「酒をまわし飲む」「明日の稼ぎを夢に見て」「腹に晒し巻く」「海の男にゃヨ」「凍る波しぶき」「北の漁場はヨ男の仕事場サ」投げ入れたエサの近くでマグロが跳ねた!くるか?きてくれ!マグロの口に針を食い込ませる。
マグロとの格闘が始まった!米澤さんとマグロの格闘が始まった。
マグロが船の下へ逃げ込もうとしている。
糸が真下にぐいぐい引っ張られていく。
ずっしりと重い。
切れないように糸を繰り出す。
こらえながら今度は糸を手繰る。
この引きの強さ大物に違いない!手術で血管を切り取った左腕が悲鳴を上げ始めた。
こらえきれるのか?力が入らない左腕に容赦なくマグロの重みがのしかかる。
マグロまで70メートルの繋ぎ目がきた。
懸命に引く。
しかしマグロの抵抗は激しい。
また糸が持っていかれる。
左腕が限界に近づいていた。
勝負をかけるしかない。
米澤さん電気ショッカーをセット。
海に投入しスイッチを入れた。
しかしマグロが逃げていく。
電気ショッカーは届くのか?ここが勝負と糸を引き戻す。
すると電気ショッカーのコードが止まった。
マグロに届いたのか?あと20メートルの繋ぎ目がきた。
とどめを刺す時は近い。
魚影が見えた。
今だ!一発で急所にモリを突き立てた。
そしてすかさずカギをかける。
マグロは米澤さんの手に落ちた。
引き上げると見事な胴回りの巨大マグロだ。
米澤さんついに念願の大物を仕留めた。
その大きさは126キロ。
今シーズン米澤さんが獲った一番の大物となった。
早速オヤジと慕う竹内さんに無線で報告すると…。
この米澤さんの奮闘がオヤジの心に火をつけた。
竹内さんは勝負に出る。
真冬の大間マグロは脂の乗りが違う。
200キロクラスを獲れば初競りでの2年連続チャンピオンも夢ではない。
そして縄の回収が始まった。
すると竹内さんの読みどおり早速マグロがかかっている。
モリを刺し2人がかりで引き上げる。
大物にはほど遠い。
しかしついにその時が…!
(作動音)巻き上げ機がうなり声を上げている。
この先にいるのは一体どんなやつなのか?マグロの重みを確かめながら悠然と糸を引く。
すると…。
珍しく饒舌な竹内さんが握る糸の先で…。
ついに巨大なマグロがその全貌を現した。
だが荒海のマグロハンターこの大きさで初競りに出すのはプライドが許さない。
この時期売りに出せば100万円は優に超えるはずのこの大物を正月祝いに家族や乗組員たちで食べてしまった。
そして2014年12月29日。
大間のマグロ一本釣り漁年内最後の日。
山本親子に奇跡が起きる。
このあと山本親子の最後の闘いが始まる。
年内最後のマグロ一本釣り漁の日。
出航の準備をする山本さんの傍らに漁師を志す息子の姿があった。
この日剛史さんはアルバイトが休みのため漁を手伝いにきたのだ。
息子が漁師になる事には反対している山本さん。
だが手伝いとあれば拒む理由はない。
一方剛史さんは漁師の仕事を少しでも身につけたい。
父と息子。
それぞれの思惑を乗せて船は沖へと向かう。
目の前に広がるのは漁師の仕事場津軽海峡。
山本さんが選んだのはサンマの次に得意な疑似イカの仕掛け。
剛史さん初めて目にする仕掛けだった。
目を離すまいと見ていると父から思わぬ言葉が…。
糸をテンポよく引く事で海中の疑似イカを生きたように見せる。
漁師の世界はそんなに甘くはない。
息子よマグロ漁の本当の厳しさを教えてやる。
剛史さんは父の思いに応えようと糸を引く。
山本さんはマグロを探し続ける。
ところが…。
なんと剛史さんに人生初のマグロのアタリがきた!ここは親父の出番だ。
確かにマグロが食らいついている。
剛史さんは移動して釣り上げに備える。
息子が初めて食わせたマグロ。
大事に糸を引く山本さん。
一体どんなマグロなのか?その時…。
息子の人生初のマグロが海に消えた。
マグロが食いついた時すぐに糸を引いて針をマグロの口に引っ掛けなければならなかったのだ。
さりげなく息子を気遣う。
すると剛史さんが尋ねた。
剛史さんに新たな決意が芽生えていた。
今度は必ず釣り上げてみせる。
マグロで自分を育ててくれた父のようになりたい。
マグロに賭けた父と子の新たな闘いが今始まった。
2015/02/08(日) 18:57〜20:54
ABCテレビ1
マグロに賭けた男たち2015[字]

冬、青森・大間は本マグロ漁の本格シーズンに突入!!「息子よ これが男の勝負だ」“悲運の漁師”山本秀勝さんと息子・剛史さんらと巨大マグロとの極寒の死闘に密着します!

詳細情報
◇番組内容
津軽海峡の逆巻く荒波、吹き荒ぶ強風——それに臆せず、敢然と立ち向かう漁師たち——男の意地とプライドを賭けたマグロとの死闘——正面から描くのは、命懸けでマグロと闘う「男たちの生き様」です!

番組が追い続けてきた“悲運の漁師”山本秀勝さんと息子・剛史さん親子
息子の剛史さんはマグロ漁師になることを決意!!そのとき、父・秀勝さんは…
◇番組内容2
舌がんの闘病生活より復活、一本釣り漁師として活躍している米澤勝則さんには1か月ぶりの大物が…!そんな米澤さんを家族のよう見守り、支援する大間最大級のはえ縄船の船長でマグロハンターの竹内正弘さんは年内最後の漁で大物を狙う!
大間最年少の一本釣り漁師の泉健志さんは1日に4本もマグロを釣ってしまうベテラン顔負けのスゴ腕の持ち主…
そんなマグロ漁に生きる男たちの生き様と、極寒の死闘に密着します!
◇おしらせ
『マグロに賭けた男たち2015』ホームページ
 http://www.tv-asahi.co.jp/tuna_clipper/

ジャンル :
バラエティ – その他
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
福祉 – 文字(字幕)

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映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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