身が輝いてます!今が旬北陸能登の「ナマコ」。
魅力はやわらかい食感とほのかなコクです。
酢の物にすれば絶品!内臓も「このわた」という塩辛や「くちこ」と呼ばれる干物に。
古くからの高級珍味です。
干したナマコは中国料理の食材としても珍重されてきました。
ふるさとは…新鮮なナマコがたくさんあがってきます。
地元の漁師さんたちに伝わるのがこの不思議な道具。
身がやわらかいナマコを狙うには欠かせないものなんだとか。
(渡辺)あ〜ほんとだ。
転がってますね。
これぞ工夫ですね。
取れたてを頂くと…?ナマコの町ならでは。
意外な組み合わせの伝統料理が今も食卓に上ります。
更に新しい食べ方も広がってるみたいですよ。
どうかなって思ったんですけど合いますね。
貴重な資源ナマコを漁業者自ら増やしていこうという動きも各地で始まっています。
今日は能登の海が育むナマコの魅力に迫りま〜す。
お〜ナマコのアップから我々の方へ。
(2人)おはようございます。
今日の主役は石川のナマコ。
食卓にたまに酢の物で並びましたけどうちの母ちゃんなんかよく食べてましたけどね。
ご自身は?僕はねちょっとやっぱあの見た目を先に思い浮かべちゃうんですよね。
おはようございます。
食材ハンターの渡辺大輔です。
金沢放送局のアナウンサー越塚優です。
よろしくお願いしま〜す。
さあ持ってきました。
石川県七尾湾でとれる能登のナマコでございます。
あらちょっとゆっくりと動いてらしてます。
そうなんです。
まだ生きてますよ。
特徴なんですけども食感とかが特有ですねナマコの。
コリコリしてまして。
更にやわらかいんですねホントに。
さっき食べてたらあまみまで出てきたって。
で磯の香りがありましてほのかなコクがたまらないんですよね。
かめばかむほど。
見た目からは想像つかないね。
産卵前の今の時期が一番栄養を体内に蓄えてておいしい時期なんですよね。
ナマコにも旬があるのね。
能登のナマコなんですけど東京の築地でもすごく評価が高いんですね。
他の産地のものと比べるとおよそ2〜3割高いんです。
能登のナマコはいいの?ブランドなのね?もうブランドなんです。
見た目じゃ全く分からないけどね。
気になるお値段なんですけども生のもので大体400円くらい。
こうした酢の物加工したパックがあるんですけどもこれで大体500円くらいで売られてますね。
ちょっとだけしか入ってないの。
高級ですね。
でこちらなんですが能登のナマコの腸を発酵させて塩辛にした「このわた」といいます。
高級珍味です。
おいくらだと思います?大体ねウニでこういう瓶に入ってるやつが安くて800円くらいですよ。
だからもうちょっとするんじゃない?1,200円とか。
値段についてはVTRに出てきますのでお楽しみにしといて下さい。
そんな能登のナマコのおいしさの秘密取材してきました。
石川県北部能登半島のほぼ中央にある七尾市です。
町の前に広がる七尾湾では奈良時代からナマコをとってきたと言われています。
今もおよそ40軒の漁師がナマコ漁に携わっています
漁の準備をする漁師さんを訪ねました
こんにちは。
岩政さんですか?はい。
どうもはじめまして。
漁師歴45年の…
質のいいナマコをとると漁師仲間からも認められる名人です
おいしいナマコがこちらの方でとれるとお聞きして来たんですけども。
網につけられている不思議な物体。
この地の漁師さんたちに伝わるものだというんですが…
岩場を専門にしとるような船の道具です。
岩場が多い日本海能登のナマコ漁。
果たしてこの岩玉はどのように活躍するのでしょうか
まだ暗い早朝に出発準備が始まっていました。
日の出前後に活動が活発になるナマコを狙うためです
本日はよろしくお願いします。
どうぞ。
いいですか?
岩政さん妻のふみ子さんと一緒に船に乗せて頂きました。
さあいよいよ出航です
空が白み始めると岩政さんは浅い岩場の方ぎりぎりに船を進めます。
網を下ろすポイントは岸から僅か10メートルほどの所
成長期やのでね。
成長期でとって食べるのが一番おいしいと。
この船の場所がナマコのやわらかさと関係しているといいます。
岩政さんが狙うのは大きさ20センチ前後の成長途中のナマコ。
身がやわらかいのが特徴です。
波が穏やかな入り江で岩場近くに集まります。
海が荒れる事が多いので身を守るためです
浅い岩場でナマコをとるためにあの岩玉がついた網が大活躍するといいます
網を下ろしゆっくりと船を進めると…
あ〜ほんとだ。
ちゃんと岩玉も転がってますね。
岩玉が回転して難なく岩の上を進んでいくのが分かります
丸い樹脂の筒をつけているのは石が網に入り込むのを避けるための岩政さんたち独自の工夫なんですね。
岩玉はゴツゴツした岩場を転がりながら乗り越え網を前へ前へと進めます。
前列の岩玉がナマコを岩から剥がします。
剥がされたナマコは後列の岩玉によって網へと導かれます
画面右下部分にナマコいますね。
岩から剥がされ浮き上がって網に入りました。
ちょっと分かりにくかったのでもう一度スロー映像で。
ナマコを前列の岩玉が剥がして後列の岩玉がはじいて網に入れました
網を引く事20分。
さあ収穫は?
大漁だと最高なんですけどね。
重っ!よ〜いしょ!あ〜!これそうですよね?
(岩政)そうです。
来た来た!ナマコ。
ここすごい。
結構いっぱい入ってますよね。
一日の漁で70キロほどとれる新鮮なナマコ。
ほのかなコクというもう一つの魅力はどこから生まれるのでしょうか。
そのヒミツは七尾湾の地形にあります。
七尾湾には大小40もの川が流れ込んでいます。
山や森から窒素やリンなどの栄養分が海に運ばれます。
ナマコの餌となる植物性プランクトンなどが増え海底にも有機物が堆積しています。
能登のナマコはこの豊かな海で春から産卵に向けてたっぷり栄養をとります。
それがナマコのコクとなっていくのです
このナマコの味を逃がさない工夫があります。
生けすには入れず船の上ですぐ箱に積めるんです。
それはナマコにある習性があるからです。
実験の映像です。
ナマコは繰り返し何かにぶつかったり命の危険を感じると体から内臓を出して切り離します。
こうした行動の理由はまだよく分かっていません。
しかし内臓を出すと高級珍味の「このわた」が作れなくなってしまいます。
そこで代々この方法が取られてきたんです
漁も一段落。
ふみ子さんに地元漁師が大好きだという食べ方を教えてもらいました
それは「ナマコの刺身」です
ここまでなんも言わなかったんですけど…初めてここでカミングアウトします。
これはもうチャレンジャーとしてこれは。
(ふみ子)是非。
是非食べてみます。
やわらかいですし歯応えコリコリですしかめばかむほどあまみが出てくるんです。
これおいしい!
陸揚げされたナマコは東京や大阪などに生で出荷されるほか地元で加工されます。
愛され続けているのが高級珍味…
ナマコの腸を塩辛にしたものです
七尾湾周辺にはナマコの加工を行う業者が軒を連ねています。
その中で一番の老舗を訪ねました
おはようございます。
失礼します。
お世話になります。
渡辺大輔と申します。
森川さんでいらっしゃいますか?はいそうですよ。
今これは何の作業をやられてるんですか?
この道40年以上の森川仁久郎さん。
江戸時代から続く老舗の5代目です
こちらで?これで3千円するんだ!
(一同の笑い声)
「このわた」の値段には理由があります。
それは今も全て手作業で作られているからです
まずナマコの腹を裂き内臓を取り出します。
腸の中の砂などを取り除くのですが力が強すぎるとうまみが外に出てしまうんです。
しかし逆に弱すぎると砂が残ってしまうんですね。
微妙な加減が熟練の技なんです。
一瓶80グラム分を作るのに30分以上かかります
最後に森川さんがチェック。
箸でつまんですかす事で砂などを見つけだす昔ながらの技を守っています
塩を加え低温で10日ほど発酵させれば出来上がりです
江戸時代からずっと同じ事をやってきたんだもん。
すごいねいろんな工夫でずっと最後にまたチェックして。
お値段も納得ですよ。
3千円でしたね。
ビックリしました。
私ちっちゃい頃からナマコはとてもうちでもよく食べたんですけど「このわた」は父が食べると。
絶対に子供にはくれなかったんですよ。
お味はどうなんですか?実際自分も森川さんのところで頂いたんですけどももうおいしいです!もう御飯に合いますしコクがすごいんですよねとにかく。
苦手だったのにそこまで克服?もう乗り越えましたね。
中身までいっちゃった。
いっちゃいました。
というわけでスタジオにご用意させて頂きました。
これが「ナマコの刺身」でございます。
刺身は俺ほんとに初めて。
早速食べてみて下さい。
私も食べた事ないです。
これ新鮮でなければ刺身で食べられないんで貴重なんです。
だから…。
最初にこの出会いをしたかったね。
何もつけずにそのままですよ。
おしょうゆも何もつけない。
新鮮さでね俺の箸の技術…。
アハハハハ。
いくよ。
ほら音する。
うまっ!おいしい。
アワビみたい。
何だろう?この食感イカとも違うしね。
イカよりは歯応えあるよ。
でもコリコリのとこもあるけど何ですか!?このやわらかさは。
ムッムッムッと入ってく。
確かにやわらかい。
いい香り。
このさわやかなほのかなね。
これ出してほしかったな〜食卓。
ちっちゃい頃。
七尾市には民宿がたくさんあるんですけど事前に伝えたら刺身を用意して出してくれるところもあるんです。
じゃ食べれるわけね。
紹介した「このわた」以外にもナマコの加工品いろいろなものがありましてこちら「くちこ」ナマコの卵巣を干し上げたものなんですね。
非常に高価なものでしてこの一枚5,000〜6,000円ぐらい。
長いのを干してるんですか?これを連ねて干してって。
何本も合わせてあるんだ?そうですね。
大体ナマコ100個ぐらいさばいてようやく一枚できる。
非常に貴重なものなんですよ。
5,000円。
高級ですねナマコ。
こちらが「干しナマコ」といいましてナマコの内臓を抜いて煮て乾燥させたもの。
間違いなくかりんとうではないのね。
これ中国料理に欠かせない食材なんですね。
これがまた高級なんだ。
さて本日の専門家ご紹介いたしましょう。
ナマコの生態にお詳しい弘前大学農学生命科学部吉田渉さんでございます。
よろしくお願いいたします。
七尾湾にも行かれた事ある。
先生はナマコ大好き?ナマコ大好きです。
ナマコの事なら何でも答えれる?ナマコに任せて下さい。
(笑い声)しかしナマコの漁のしかたも面白かったですね。
岩玉ですか。
あのゴロゴロゴロって。
引っ掛っかっちゃいそうなんだけどあれ生態を…。
あれはナマコの生態をよく理解してやっているという事とあと漁師さんが漁場の地形をきちんと理解して…。
あのゴツゴツしてる。
それを見定めて運転してるそこがすばらしいなと思いましたね。
引っ掛からないでポンって入るんですね。
ピンポン球のようにナマコがはじかれてではじかれたあとその岩から剥がれるんです。
そういうようなところをうまく利用して。
ポンと当たった時に浮いたところをキャッチすると。
それ知らなきゃできないですもんね。
あとびっくりすると内臓出ちゃう?これは知らなかった。
死なないんですか?
(吉田)内臓出てもずっと生きてます。
ものすごい再生能力ですね。
内臓をまたつくるんですか?全く一度吐き出した内臓をまた新たに全部つくってしまいますね。
こう慌てて戻すんじゃなくて?吸い込みそうな感じしましたがあれは切って離しちゃうんですね。
でも心臓とかはないんですか?心臓とか脳は全くありません。
まず一番最初全部吐き出したのを腸からまず再生していくんです。
すごい再生能力だよね。
再生してる間ずっと生きてます。
じゃ「このわた」が欲しかったらびっくりさせて出させるわけにはいかない?おなかを押さえてからやっぱり出す?加工の場合は断たなきゃいけないですけれども普通ですと内臓を吐き出した状態であればなかなかこうナマコ自体がうまくいかないって事ですね。
そうですね。
再生するのに時間かかりますもんね新たにね。
減るわけにいかないから。
いや知らない事だらけでしたよ。
これ食べ方もいろいろあるんですか?
(越塚)あります。
ほんと地元にはいろいろな食べ方がありました。
取材してきました。
まず訪ねたのはナマコの漁師のお宅です
こんにちは。
・は〜い。
(越塚)よろしくお願いしま〜す。
坂本さんナマコ料理の達人と聞いたんですけど。
いやいやそんな事ないですよ。
坂本さんが祖母や母から受け継いでいる郷土料理があるといいます
作り方の基本はよく見る酢の物と同じ。
しかしここに意外なものを合わせます
これなんですよ。
焼き魚ですか?そうです。
なんと焼いた白身魚。
特にカレイを合わせるとおいしいんだそうです。
魚は身をほぐし細かく切ります
(坂本)でこれをここへ入れます。
更に大根おろしを加え甘酢であえます
これで出来上がりですよ。
はい。
「がんぞ」と呼ばれている郷土料理です。
石川県に住む私も初めて頂きました
(坂本)そうでしょ。
いい味が出るんです。
一方こちらは地元で民宿などを営むお宅。
瀬川勇人さんは伝統的な漁師料理を宿泊客に振る舞ったり家族で食べたりしています。
使うのは保存するために加工した…
大きさ4センチほどの干しナマコを一週間かけてぬるま湯で戻すとこのとおり
これがナマコ?はい。
(越塚)ブニュブニュしてますね。
そしてしょうゆみりん砂糖酒で2時間煮込みます。
山菜や野菜の煮物と一緒に食べるのがおいしいんだといいます
(越塚)これが「ナマコの煮物」。
ずいぶん変わりましたね。
プルプルですね。
「ごっつお」です。
ごっつお。
そしてこちらの若い女性。
新しいナマコの料理を作ろうと挑戦しています。
地元で行われるなまこ料理のコンテストで去年最優秀賞を獲得した半田有果さんのグループです。
「もっとナマコを食べてもらおう」というコンテストの趣旨に共感したといいます
半田さんたちは高校在学中調理科の仲間でレシピを考え応募したんです。
受賞作は「ナマコ・チャウダー」です
苦心したのはナマコを入れるタイミング
独特の食感を残すため出来上がる寸前のスープの中に入れます。
一煮立ちすれば出来上がりです
いただきます。
(越塚)ナマコってコリコリしてるイメージだったんですけども口の中でフワッと…ちょっとチャウダー気になる。
「ナマコ・チャウダー」。
で硬くならないんですか?
(越塚)そうですね。
かむとフワッとした感じですぐとろけるようなそんな食感ですね。
少し火を通す事でね。
今こちらには七尾の漁師の間で食べる郷土料理「がんぞ」準備いたしました。
石川の人も食べた事がなかった。
是非食べてみて下さい。
ちょっと白身が入ってるんですねこれは。
ちょっといってみるわ。
(吉田)先に食べちゃいました。
これいけますね。
うまい!う〜ん!ものすごくおいしいです。
酢がそんなに強くなくてマイルドになる感じですね。
ナマコおいしい。
毎日食べた〜い!食感も楽しくて非常にいいんじゃないでしょうか。
実は映ってなかったですけどこれ船の上で頂いたんですけどVTRになかったですけど。
じゃ新鮮なやつを。
新鮮なやつを。
おいしかったです。
白身のあまみがまた相まっておいしいですねこれは。
こんだけいろんなバリエーションあるんですね。
しかし能登のナマコというのは非常に歴史が古いんですね。
奈良時代からもう能登ではナマコを食べていたという記録が残っていまして。
すごい勇気ですよね。
最初にこれ見つけて食べようと思った人褒めてあげたい。
江戸時代になりますと加賀藩の前田家がナマコの加工品作り推し進めましてそれで特産品になったんです。
そんな歴史があるの。
でもさこんだけ長い歴史があって意外に食べる地域食べない地域ありますよねナマコってね。
特に「マナマコ」は鹿児島県の奄美大島より北に生息してるんですよ。
大体日本全国にはいるんですか?
(吉田)はい。
それでも海沿いの県宮崎と茨城こちらの県はあまり食べる習慣ないんですよ。
何でですか?これはなぜかというとその県には岩場地帯がなくてナマコがあんまりいないんです。
それで食べる習慣がないんですね。
すごく大事っておっしゃってましたから。
でもナマコが苦手だってかなりロケが進んでから言ってたけど…。
だいぶいってましたね。
どうだったの?それ食べてみて実際は。
もう自分の人生変わるくらい。
どこなの?出身は。
俺神奈川県なんですけど山の方なんですけど。
だから食卓に並ぶ事もありませんでしたしだからそれどうなんだろうと思ったんですけどいやこれもう変わりましたよね。
うまいよね。
俺も驚きましたよこれは。
ちょっと食べた事がないすごく独特のさわやかなフワッとしたいい香りがしてね。
海の香りとも違うようなナマコ独特の。
他にちょうどいい食感というか他に例える物がない感じがします。
やっぱり築地で高いだけの事はある。
でナマコなんですけど今新しい動きも出てきていましてその主役となるのがこちら「干しナマコ」なんですよ。
これ別名「黒いダイヤ」と言われてるんです。
なぜかといいますと中国向けの食材として今需要が高まっているんですよね吉田さん。
(吉田)これは非常に中国で今需要が高まってて特に富豪層が日本の品質のいい干しナマコを求めてるんですね。
何かね聞いた事がある。
それで日本の各地のナマコの人気を牽引するのがイボの多い北海道産と青森産のナマコなんです。
中国国内の干しナマコの値段おいくらだと思います?干しナマコ?これぐらいの量?これは個数にすると100個キロで1キロなんですけど大体30〜50万円です。
ほんとのダイヤが買える値段ですね。
このちっちゃい一個がじゃあ3,000円とか?軽い気持ちで食べれないじゃないこんなパリパリパリってね。
だから食べた事ないのかな?私たち。
すごい高級な食材の部類ですよねそうなると。
じゃあ中国でも取り合いというか今輸出したいという人もいっぱいいますよね?だから日本全国で取りすぎが心配になってるんですよね。
そうした中漁業者自身で増やそうと取り組んでいる地域も出てきました。
北海道南部の江差町では漁業者自らナマコを増やす試みを続けています。
ナマコを人工授精させ生まれて間もないナマコをネットにつけて海に移して育てるんです
活動の中心を担っているのが漁協の…
取り組み始めて12年になります。
今20代30代の若手の漁師が参加しています
グループの代表を務める…
16年前江差町ではナマコの取りすぎによって漁が中止になった苦い経験があります。
その反省を生かそうとしてきたのです
だから増殖をしながらとっていく。
減らさない努力をしていく。
ナマコの産卵と受精までは国と大学の共同研究などによって人工的に行う技術が確立しています。
しかしふ化したナマコが海の中でなかなか大きく育ちません。
まずはナマコを何に付着させるか2年をかけて徹底的に試してみました。
その結果タコを出荷する時に入れる網が一番適している事が分かりました。
次の課題はそれを海中のどのような場所に設置したらいいのかという事でした。
生態を調べながら試行錯誤を続けました
そして5年前小さなナマコが多く住む場所を探しだしました。
そこに網をつるし網の下には住みかとなる石を用意しました。
3年計画で育てる事になったのです。
1年目ナマコをつけた網を自然界での生息域である水深3メートルほどの場所につるし育てます。
元気がいいものは網を離れます。
2年目は海底に下ろします。
多くが自力で網から出て岩場を住みかにするくらい成長すると考えられるからです。
そして3年目。
成長後もまだ網についたままのナマコは海底から一旦引き上げます。
餌が多い別の海域へと移動させ放流するためです
こうした工夫の結果調査で小型のナマコの増加が確認されるなど手応えを感じているといいます
それだけが自分が何か一つ残せるものなのかなって気はしてますね。
いや〜これは苦い経験もあって取りすぎちゃったと。
そりゃそうですよね。
一個3,000円とかになるんだったらワーッとみんなでね。
日本なんかそういう食材少ないですから。
でも漁師さんたちご自身が研究なさって。
吉田さんちっちゃいナマコを育てるって難しいんですね?種苗生産は現在でも難しいです。
持続的に続けてる漁協や町村があるんですけど難しいために少ないのが現状でこんな江差の漁協のような形で粘り強くやられているのはすばらしいなと思います。
漁師さんの格好でスポイト持ってる感じがまたミスマッチな感じがありましたけど。
江差の漁協の皆さんなんですけど自分たちのお金を持ち寄ってああやってナマコ増やす取り組みを続けているんです。
とったら無くなっちゃうからね。
先程言いました七尾市の方でも毎年放流の事業をやってるんですよね。
だから途絶えないように必ずそれに力を入れてるんです。
しいては自分の生活を締めちゃう事になるからやっぱりたくさんとれるようにね。
でもあのナマコ毎日食べたいと今日思いましたけどあんなふうに中国にも輸出できたりいろんな可能性が貴重な食材ですねなかなか。
日本はナマコを大切な文化として持ってるのがいいと思います。
うまくナマコを回しとけば毎年持続可能な資源として確保できる。
是非頑張って頂きたいと思います。
割とそこの目の前の海であんまり動かないですもんね。
(吉田)そうですね。
じっとしてるから。
産卵と岩場とかをうまくつくってあげれば結構うまくたくさんとれるようになる可能性もあると。
持続可能な資源としてこれから注目していきたいところだと思います。
さて渡辺さんちょっと苦手なようでしたけど…。
もう苦手じゃないですよ。
どうでしたか?VTRでもあったように若者がコンテストでどんどんやってるじゃないですか。
なのでそういう部分をまあちょっとガツンとね若者が今度ナマコ食べるようにというのを。
久しぶりに熱いの来ましたけど。
だから「ナマコ・チャウダー」もちょっと食べてみたかったね。
でもいろんな食べ方…あんまりとらわれない食べ方がいいかも。
酢の物だけって事でもないんですね。
いや〜でも白身魚「がんぞ」おいしかったです。
ほんとに。
次回はどんな食材に出会えるか皆さんどうぞお楽しみに。
「なまこひろゆき」でした。
(笑い声)2015/02/08(日) 06:15〜06:50
NHK総合1・神戸
うまいッ!「やわらか ほのかなコク 能登のナマコ〜石川・七尾市〜」[字]
石川県の七尾湾のナマコは歯応えがありながらも柔らかく、磯の香とともにうまみとほのかなコクがある。生は主に県内で消費され加工品が各地に出回る。おいしさの秘密に迫る
詳細情報
番組内容
石川県の七尾湾のナマコは歯応えがありながらも柔らかく、磯の香とともにうまみとほのかなコクがある。生は主に県内で消費され加工品が各地に出回る。漁師は岩礁帯の浅瀬にいる栄養たっぷりのナマコを狙うため、海底の岩に引っかからないように丸い陶器が付いた桁網を使う。また、ベテランの加工職人たちの手で素早く加工される「このわた」(腸の塩辛)や「くちこ」(卵巣の干物)は“高級珍味”に。おいしさの秘密に迫る。
出演者
【司会】天野ひろゆき,武内陶子,【解説】弘前大学農生命科学部助教…吉田渉,【リポーター】渡辺大輔,越塚優
ジャンル :
情報/ワイドショー – グルメ・料理
バラエティ – 料理バラエティ
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
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