クロスロード<川崎幸病院 医師 山嵜継敬> 2015.02.07


(サイレン)次々と救急車で運ばれてくる患者。
よろしくお願いします。
ここは4か所以上で断られたあるいは30分以上病院が見つからないそんな急患をすべて受け入れる新たに運ばれてきたのは意識を失って倒れた80代の女性。
4つの病院で断られここが5つめ。
検査の結果不整脈の疑いあり。
この命の現場で奮闘しているのが彼は心臓の専門医。
長時間続く救急や外来はもちろん…。
心筋梗塞や不整脈更にペースメーカーの手術まで行います。
まさにすべてが分単位。
ひとつ終われば…。
またひとつ院内を
(スタッフ)先生すごい筋肉質ですね。
そうですね。
JR川崎駅から歩いて10分ほど。
ここに川崎幸病院があります。
(サイレン)ベッド数326床の中規模の病院ながらここは川崎市の救急のつまりどんな患者も絶対に断らない病院。
123!夜9時半病院の階段を走って駆け下りる医師の姿がありました。
山嵜ドクターです。
心臓病の疑いのある急患が運ばれたため夜勤の彼が呼び出されました。
患者は反応は以前心筋梗塞を起こしたことがあり今回倒れたのもその心臓が原因かもしれない。
そうとなれば1分1秒を争います。
通常の救急はERの担当医が応急処置を行うだけ。
しかしこの病院ではまずERの担当医が診断を行い常に夜勤で待機する21の専門医が引き継いで治療するというシステムになっています。
そこで呼び出されたのが心臓病の専門医山嵜ドクター。
カテーテルという医療器具を血管から心臓へ通して心臓の中がどうなっているかを調べます。
レントゲンの映像を見ながら造影剤を投入。
徐々に浮かび上がる心臓の血管を見た山嵜ドクターの診断は…。
大丈夫そう?この患者大事にはいたりませんでした。
しかしERの担当医からまたも呼び出し。
他の病院では危険で対応できないと運ばれてきた急患です。
診断結果は辺りに緊張が走ります。
注射器を使って心臓のまわりに溜まっている水を抜いてみると赤く染まっていました。
つまりもう出血が始まっているということ。
夜勤中の心臓血管外科の専門医と連携。
通常救急は担当医が限られているため受け入れに限界があります。
しかし夜勤の各専門医が治療を引き継ぐシステムを作ることで多くの患者の受け入れが可能に。
これが断らない病院の秘密だったのです。
このシステムのおかげで無事あの患者さんの命を救うことができました。
ひと段落しましたので…。
これから急患が来るまでのわずかな時間それが夜勤している専門医の睡眠時間です。
夜勤明けの山嵜ドクター。
白衣のまままたも階段をダッシュ。
もしや時間外の急患かと思いきや待っていたのはバス。
夜勤のあとにもかかわらずいったいどこへ行くのでしょうか?そうですね。
山嵜ドクターがやってきたのは同じグループの外来専門施設。
実は救急と外来が別の場所にあるこの病院。
専門医は救急対応の夜勤の他に日勤の外来もここでこなしているのです。
山嵜ドクター夜勤明けもなんのその。
待合室はすでに患者でいっぱいでした。
この日予約が入っているのはなんと60人。
その後調子どうですか?あ〜そっかそっか…。
仕事のストレス?仕事っていうと大げさだけどね。
患者さんの話は体調の変化や生活習慣のこと。
更には…。
なんと身内の話まで。
とにかく患者の話に耳を傾けるのが山嵜ドクターのスタイル。
そんな山嵜ドクター唯一くつろげるのが昼食の時間。
ランチは洋食と和食の2種類で300円。
は〜い。
そう食べなきゃ戦はできぬ。
病院の若手職員たちも集まる食堂は山嵜ドクターにとってちょっとした憩いの場。
それにしてもいつも穏やかな山嵜ドクタ−。
後輩から見て本当はどんな人なのでしょうか?仕事中山嵜ドクターにかかってくる電話。
実はこれ業務連絡だけではありません。
もちろんどこまでね患者やその家族から直接かかってくる電話も。
そうですね。
病院にいる間は話を聞くことで患者のケアをする。
そんな山嵜ドクター自身の心をケアしてくれるのは…。
この間の誕生日のときに…。
中には8歳と6歳の息子のメッセージがありました。
山嵜ドクターが医師の道を志したのは幼稚園時代のある体験がきっかけでした。
やはり嬉しかったですから…。
根っからの体育会系。
その体力とガッツを武器に医学部へ進学した彼は晴れて国立大の医局で勤務医に。
しかし夢と現実は違いました。
そんな彼に声をかけたのが急患に対応できる地域密着型の病院川崎幸病院だったのです。
その考えは地域の開業医をも救っていました。
3年連続救急車のたらい回しワースト1だった川崎市。
それを解決した絶対断らない医療こそが自分の求める道。
山嵜ドクターは大学に別れを告げこの病院に飛び込んだのです。
夜の公園に現れた不思議な集団。
その中心でリードするのは山嵜ドクター。
病院のみならずなんとここでも走っていました。
実はこの集団川崎幸病院の関係者で結成されたランニングクラブ。
週に3回10キロ以上走ります。
忙しい勤務の合間を縫っての体力作り。
お疲れ。
それには訳がありました。
心臓の専門医山嵜ドクターが行う手術は平均週に6〜7回。
お願いします。
そうですね。
自ら体力勝負というその理由がこれ。
体に害がないようにと。
そうですねだいたいこの4〜5キロをずっと抱えながらの手術。
なるほど確かに体力勝負。
この日の患者は不整脈を患う50代男性。
不整脈の影響で脳梗塞になる可能性もあるためアブレーションと呼ばれるカテーテルを使った手術が行われます。
しかし…。
このあと山嵜ドクターが行うのはカテーテルを使った不整脈の手術。
しかし…。
通常心臓には肺静脈が左右に2本ずつあるのに対しこの患者は左が1本右が3本変わった形のため少し難しい手術になりそうです。
よろしくお願いしますね。
はい。
頑張りましょうね。
いよいよ手術が始まりました。
さまざまな形のカテーテルを血管に差し込んでいきます。
一とおりの作業が終了。
しかし問題はここから。
画面の中でうまくいった場所は赤く表示されます。
ところが形が変わっているせいかまだ不完全なよう。
再び施術が始まりました。
こうして更に30分。
カテーテル手術は成功。
はい。
手術を終えたその日でもこの病院では交代で回ってくる専門医の夜勤。
山嵜ドクターこの日はそのまま夜勤に入ります。
そんな山嵜ドクターに急患の緊急連絡が。
運び込まれたのは意識を失った90代の女性。
はじめまして。
わからなかった?救急車を呼んだんですが7病院ほどですねお断りされて。
7つもたらい回しになった理由は彼女の心臓にありました。
7つの病院に断られ続けた90代の女性。
高齢に加えペースメーカーをつけていては対応できないそれが受け入れ拒否の理由でした。
まさにここが最後の砦。
山嵜ドクター心臓の隅々にまで目を光らせます。
すごい石灰化だね。
それにしても。
果たして診断の結果は?はじめまして。
こんにちは。
循環器の山嵜と申します。
ありがとうございます。
よかったですね。
ありがとう。
よかったね。
翌日の午後6時。
夜勤を含む長い勤務時間がようやく終わりました。
これほどハードな勤務をこなす理由はいったい何なのでしょうか?いや〜でもやっぱり…。
ええやっぱり今の…。
1人でも多くの人の命を救う。
その思いと技術を後輩に伝えるのもまた彼の仕事です。
最初の10分間。
どんな心停止でもかまわないので…。
心肺停止の患者がいた場合たとえ1人でも対応できる。
そんな医療の現場を目指して。
そこに患者がいればその痛みに声に耳を傾けとことん向き合っていく。
そんなあなたを応援します。
2015/02/07(土) 22:30〜23:00
テレビ大阪1
クロスロード<川崎幸病院 医師 山嵜継敬>[字]

24時間365日「患者を必ず受け入れる」ことをポリシーにしている川崎幸病院の医師・山嵜継敬に密着。多忙でも患者一人一人の声に耳を傾ける山嵜のクロスロードとは?

詳細情報
出演者
【ナビゲーター】
原田泰造
番組内容
「救急搬送力」いわゆる患者のたらい回し“ワースト1”だった川崎市にあって、24時間365日「患者を必ず受け入れる」ことをポリシーにしている民間病院、川崎幸病院。そんな川崎幸病院に「救急患者を断らない」だけでなく「頼ってくる患者を断らない」医師がいます。それが山嵜継敬。どんなに多忙でも直接対応し、患者一人一人の声に耳を傾ける、若き医師の姿に迫ります。
番組概要
様々な分野で活躍する、毎回一人(一組)の“挑戦し続ける人”を紹介。彼らが新たなる挑戦に取り組む今の姿を追う。挑戦のきっかけになったもの、大切な人との出会い、成功、挫折、それを乗り越える発想のヒントは何からつかんだのか?そして、彼らのゴールとは?新たにどこへ向かおうとしているのか…。そんなクロスロード(人生の重大な岐路)に着目し、チャレンジし続ける人を応援する“応援ドキュメンタリー”。
音楽
【エンディングテーマ】
「クローゼット」
Superfly(ワーナーミュージック・ジャパン)
ホームページ

http://www.tv-tokyo.co.jp/official/crossroad/

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – その他
ドキュメンタリー/教養 – 宇宙・科学・医学

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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