土曜ドラマ 限界集落株式会社(2)「多岐川の秘策」 2015.02.07


(美穂)この村もう危ないんですよね。
病院も役場も無くなって人も減る一方で。
潰れる寸前の限界集落。
(菅原)ここにいる年寄りが死んだらこんな集落は終わりだ。
(正登)ただいま。
(弥生)帰ってきたんだ…。
(定晴)キャベツ生産調整入るだ。
(鉄平)小野さんもう村から出るだと。
この年取れ過ぎたキャベツの生産調整が決まった。
市場に出しても値段のつかないキャベツは出荷せずに畑ごと潰して肥料代わりにする
補填金は出るもののその損失はぎりぎりの暮らしを続ける農家の生活を直撃した。
そして我が家のキャベツ畑は…
(多岐川)もったいないなぁ。
経営コンサルタントの多岐川です。
どうせ潰すなら10日待って下さい。
この畑で稼いでみせますよ。
村を巡る私たちの3年間の戦いはもう始まっていた

(小野)鉄平いつも気にかけてくれてありがとな。
使うもんあったら好きにしてもらって構わねえから。
(鉄平)おっちゃん畑続ける訳にいかなかったの?今日までぎりぎりでやってきただ。
補填金が出たって借金は残る。
もう疲れたわ。
申し訳ねえ。
(のり子)みんなありがとね。
ありがとう。
(弥生)元気で。
(のり子)ありがとね本当に。
(二ノ宮)お前本気で畑戻んのか?ああそのつもりで帰ってきた。
今厳しいんだろ?村の農家どんどんやめてる。
正直こんな厳しいとは思わなかった。
でも有機はもうかるって言ってんだろ?そのコンサルタント。
美穂の知り合いっていうから顔立てただけだ。
素人だ。
(ため息)
(田畑)10年以上前の事謝りに来た訳?本当すいませんでした。
俺もここで働いて40年近い。
そりゃまあいろいろあったな。
殴られたのはあの一度きりだが。
いつまでも根に持っていたら仕事にならねえよ。
もう忘れようや。
すいません。
わざわざ謝りに来たって事はまた畑やんの?…はい。
これからもまたおつきあいさせて頂けないかと。
まさかまた有機?有機でやるなら状況は変わらんぞ。
客が欲しいのは安くてきれいな野菜だ。
形が悪きゃ二束三文の値しかつかん。
虫食いなんてもっての外だ。
有機で家族を食わせるのは大変だぞ。
どんなに品質がよくても供給量が不安定だから今の仕組みじゃ割が合わねえ。
有機農家はみんな市場なんか通さんで独自のルートで勝負してる。
お前がそんな器用なタイプの男には思えんのだが大丈夫か?
(弥生)はい。
農協どうだった?田畑さんあのあとよくしてくれたんだわ。
うちの野菜にもちゃんと値段つけてくれて。
有機の土を維持するのどんだけ大変か分かってくれて。
有機はもう終わろう。
何で?今はここで畑続けるのが先だ。
食えなきゃしかたがねえ。
また逃げるんだ。
じいちゃんの土見てそんで戻ってきたんだよね?何にもしないで諦める気?じいちゃんの畑潰すなんてそんな事絶対にさせないから!しかたねえんだ!美穂…。
美穂。
回想
(弥生)あんたが始めた事だから続けたんでしょ。
あんたが帰ってきた時のために土が悪くならないように。
すごい。
あっいた。
何か用ですか?言ったろ?もうけてみせますよって。
はあ…。
君んちさネット使える?えっ?インターネット。
使えますけど…。
うん。
は?ちょっと多岐川さん。
これ好きだら?どうぞ。
どうも。
頂きます。
弥生さんうまい。
あ〜よかった。
ばあちゃんそこまでしなくていいんじゃないの?いいじゃん。
おなかすいたら仕事にならんもんね。
ねえ〜。
じゃ頑張ってね。
はい。
あの〜ネット通販とかそういう事ですか?そういうの前にも試した事あってあんま効果ないんで一応。
えっ?何でもないです。
あれ何してるだかね。
知らないよ。
気になる?フフフ…変な人。
(笑い声)ただいま。
ああお帰りなさい。
あんたうちで何してんだ?弥生さんがお風呂どうぞって。
お先でした。
あの畑で何するつもりだ?気になります?こうやって少し調べただけでこれまでの農業がいかに効率が悪かったかってのが分かります。
言ったでしょ?できる事だらけですよ農業。
正登!お疲れさん。
どうした?いや〜ちょっと頼みがあってな。
頼み?若いの預かってほしいんだ。
若いの?うん。
おい!こっちこっち。
(二ノ宮)町の産業活性化計画の一環で役場で農業研修生募ったんだわ。
本当は小野さんのとこで研修する予定だったんだけど村出ただろ?まあうちとしても一応予算割いてまで選考してるしさそう簡単になかった事にって訳にはいかねえんだわ。
人手も必要だろうしお前のとこでどうかと思って。
こちら大内さん。
挨拶して。
(3人)よろしくお願いします。
有機はもうやらねえ。
何で?でも人手はあるに越した事ねえだろ?給料は町が出すんだし…。
頼むよ。
この辺の農家で役場の頼み聞いてくれるとこなんかおめえのとこしかねえんだからさ。
踏んでるぞ。
(麻理子)ありがとうございました。
またね。
気を付けて。
じゃあまた。
は〜い。
正登さん戻ってきたんだって?うん。
美穂ちゃんとはどう?まあ少しずつだから。
弥生さん。
あら。
あの〜ちょっと頼まれてほしいんだけどいいかな?これマスクね。
これが除草する時に使うグリホサート。
え〜とあと何が要るかな…。
あっエマメクチンはねヨトウムシ駆除する時に使ってる。
今どきの薬は使用基準守ったら害ないから。
本当にいいの?有機JASの認定は?うん。
そっか。
薬は農協通したら2〜3日で届くはずだから。
悪いな。
まあでも正直安心した。
質より量がもうかる時代に手間がかかる有機厳しいもん。
今どき薬悪もんにするの古いって。
(バイブ音)あ〜もしもし多岐川です。
すいませんしばらく連絡できなくて。
(北見)お前今どこにいる?あの〜もう少しだけ支払い待ってもらえませんかね?あっ返済のめどは立ってるんで。
800万ぐらいの金なんとかしろ。
いい加減にしないと家族巻き込むからな。
とりあえず利息分は今週入れます。
必ず。
こっちもなりふり構ってらんねえからな。
(不通音)美穂。
明日な…薬届くんだ。
(去っていく足音)やっぱり考え直して。
じいちゃんとあなたが長い間守ってきた土なんだよ。
ねえ聞いてんの?はいオーライ!はいオーライ!はいこっちですこっちです!オーライオーライオーライ…。
はいオーライオーライ…。
オーライオーライオーライ!もうちょっともうちょっと…。
はいストップ〜!は〜い到着しました。
みんな畑はあっちだよ。
気を付けてね足元ね。
ゆっくり。
走んないように。
はいこんにちは〜!
(子どもたちの騒ぐ声)えっ何これ?ゆっくりだよ〜!皆さんこんにちは〜!
(一同)こんにちは〜!僕の名前はベジタ坊!今日はみんなと一緒においしいキャベツを収穫するからね!
(一同)は〜い!今日は収穫のしかたを教えてくれる畑の先生をみんなと一緒に呼んでみよう。
いくよ〜。
(一同)畑の先生〜!あれ?あ〜みんなの元気が足んないから畑の先生出てこないみたいだな。
じゃあみんなもっと元気よく呼んでみるよ〜。
せ〜の。
(一同)畑の先生〜!どうぞ〜。
は〜い私が畑の先生です。
ばあちゃん…。
(弥生)今日一日どうぞよろしく。
(一同)よろしくお願いします!あらみんな元気がいいんだねぇ。
(弥生)できた!持って。
はい。
はい。
はい。
お〜来た来た。
はいはいはい。
はい。
はい。
はいありがとう。
取れたてのキャベツ。
は〜いみんなもらったかな?
(一同)は〜い!
(弥生)じゃあね取れたてのキャベツ食べて下さい!
(一同)は〜い!はい食べて。
これって…?見りゃ分かんだろ?遠足だよ。
行かなかった?芋掘り遠足とかそういうの。
行きましたけど…。
芋掘りじゃその場で食えないけどキャベツだったらすぐ食える。
野菜嫌いの子どもでも自分が取ったら面白がって食べるだろうし有機や無農薬だって言えば保護者受けもいい。
でもどこから連れてきたんですかこの子たち。
安在市の小学生。
遠足に距離的にちょうどいい。
えっ直接交渉しましたか?まさか。
俺が信用してもらえる訳ないだろ?旅行会社にツテがあったから根回ししてもらったんだよ。
人脈だけはあるんでね。
ああ…。
どうですか?キャベツ狩り。
キャベツ狩りか…。
ええ。
1人当たりの参加費2,500円。
参加総数55名。
締めて13万7,500円。

(鉄平)何やってんだ?あれ。
(定晴)ハハハかわいいもんだな。
誰かがじいちゃんの野菜食べてるとこ初めて見た。
やっぱおいしいんだ。
おじいさんの畑があったからできた事ですよ。
もったいないなぁ。
商売になるのに。
あっ約束は守ってもらうよ。
お〜いキャベツおいしいか〜?こちらが経営コンサルタントの多岐川さんです。
わざわざお集まり頂き感謝します。
(鉄平)美穂がどうしてもっつうから話聞くけどさ正直俺ら経営がどうとかさそんな上等な商売してねえから…。
それが大きな間違いなんです!皆さんは上等も何も商売すらしていない。
皆さんがしてらっしゃるのはただ単なる野菜作り。
商売に関しては市場に任せっきりでしょ?任せっきりってあんたさ俺らが何時に起きて畑に出てっか知ってる?夜中の4時に起きて5時前には畑に出て日が暮れるまで作業してよいつ商売しろってんだよ?
(佐野)だから市場が俺らに代わって商売してくれてるだ。
その結果野菜の卸値は安定の低価格。
村を離れる農家が相次ぎ村の現状は限界集落。
違いますか?彼女もそれを嘆いてました。
こんな限界集落に未来はない。
もう終わりだって。
美穂。
だからこれからは私が皆さんに代わって商売をします。
商売にはさまざまな形があるんです。
今日皆さんにお見せしたキャベツ狩りにしてもそう。
ただ単に野菜を売るだけではなくもっと高い値段で売る事もできるんです。
(鈴木)コンサルは何も知らねえんだな。
市場には競りっつう制度があって値段はそこで決まるだ。
流通のルートは一つだけじゃありません。
自分たちで値段を決めて自分たちで売る事もできる。
生産から加工販売までを一つに取りまとめて6次産業化し…。
そうだ!止村を会社化しちゃいましょう。
(一同)ハハハハハ…。
集落営農というスタイルがあります。
これまで個々に営んできた農家が一つにまとまってより効率的な農業経営を進める事ができるんです。
具体的にはどうするつもり?例えば野菜の卸し先を市場ではなく村の直売所にする。
直売所の候補地は村の近くに私が既に見つけてあります。
(定晴)知ってるか?コンサル。
ここにも昔小せえけど直売所はあった。
ほう。
1年ももたんかったよ。
ここに限らず全国に1万もある直売所できちんともうけ出してるのは一握りだ。
なぜうまくいかなかったかお教えしましょうか?私がいなかったからです。
金もうけは簡単じゃない。
市場に卸す野菜の一部で構いません。
こちらに回して頂ければ1か月300万売り上げてみせます。
ふざけた事言うんじゃねえぞ。
どこの誰だか知らんあんたに商売任せられっか!大事な野菜だぞ。
僕だけじゃありません。
大内さんも一緒です。
えっ?止村の直売所が成功した暁には止村の会社化を進めさせて頂きたい。
変わるなら今ですよ。
(菅原)分かった。
うちの野菜分けてやる。
それが村のためになるって言うじゃあ試しにやってみるといいら。
(男)ちょっと菅原さん…。
皆さんもよろしくお願いします。
(トンビの鳴き声)300万なんて大きい事言って…。
現実的に可能な額だよ。
村の人間が疑り深いだけだ。
疑うのはしかたないですよ。
多岐川さんはよそ者なんだから。
よそ者って…こう見えても僕のルーツはこの村だぞ。
だからこの村をなんとかしてくれるんですか?無償な訳じゃない。
成功したらしっかりその分をマージンとして頂く。
でも何で私まで巻き込むんですか?巻き込まれたのは僕の方だ。
僕は経営コンサルタントだ。
クライアントである君の問いかけがなかったら限界集落で稼ぐ方法なんて考えもしなかった。
全ては君の思いから始まってるんだよ。
だから君がいてくれないと困る。
頼んだよ。
じゃあ。
じいちゃんの形見にね取って置こうと思ったんだけど…。
これ。
回想
(一男)人は裏切ってもいつか許してくれる。
でもな土はなかなか許しちゃくれねえ。
回想やっぱおいしいんだ。
誰かがじいちゃんの野菜食べてるとこ初めて見た。
それ何してるんですか?堆肥を土に混ぜてんだ。
へえ〜。
有機やめないんですね。
安心しました。
有機野菜は新しい直売所の売りになる。
直売所?村の野菜で商売させてもらうんです。
しばらく娘さん借りますんで。
もっとムラなくまけ!堆肥が駄目になるぞ。
(3人)はい。
軽トラ動かせ。
はい。
美穂。
ばあちゃん。
畑正登にとられちゃったね。
私がやるつもりだったのに。
でもじいちゃん喜んでると思う。
美穂は多岐川さん手伝うんだって?やってみる。
村が無くなったら畑どころじゃないからね。
そうだね。
頑張ってね。
うん頑張る。
まずは敵情視察。
俺たちはここに勝たなきゃならない。
ここの客の一部でも直売所に来てくれれば俺たちにも勝ち目はある。
でもこの辺りからわざわざ村まで来ますかね?村まで車で…?40分。
往復80分か…。
村の野菜にわざわざ買いに来る価値ってあるんですかね?あるよ。
スーパーの野菜は新鮮に見えるけど収穫してから消費者の手に届くまで時間がかかってしまうんだ。
長い時で1週間。
1週間?直売所には朝どれの野菜が並ぶんだ。
新鮮さが違うよ。
着きました。
えっ?ここ?行くぞ。
か…勝手に開けていいんですか?ここなら家賃はタダ同然だ。
でもここって潰れたレストランですよね?まあな。
はぁ〜…。
しかしどうやったら300万なんか稼げんだろ?えっ勝算あったんじゃないんですか?ないよそんなもん。
どうするんですか?やるしかないだろ?金が要るんだから。
そもそも何で借金なんて…。
経営コンサルタントってお金もうけのプロですよね?だまされたんだよ。
え?ぜってえ復讐してやる。
どうしたんですか?じゃお掃除頑張って。
は?掃除はコンサルタントの仕事じゃないんで先に戻って戦略練っておきます。
ちょっと…。
一人で?やるか。
おい!ほら約束の野菜だ。
ありがとうございます。
えっ…。
規格外で市場には出せねえからお前んとこで頼むわ。
いやでもこれじゃあ…。
ままごとで商売するじゃちょうどいいら。
(定晴)悪気はねえんだ。
若え衆の挑戦する事には協力してえと思ってるんだが俺らにも生活があるから。
ありがとうございます。

(戸が開く音)鉄ちゃん。
おやじ規格外渡したって?ふざけやがって…。
これ使え。
いやでも…。
いいから。
必要ない。
鉄平君だっけ?できればもっと規格外品集めてほしい。
どうして?そっちの方がもうかるからだよ。
俺たちはこの規格外の野菜から始める。
フフフフ…。
ハハハハハ…。
(鉄平)少しでも傷があったり形が悪かったりすると規格外品。
そうやって仕分けすっと3割から4割ぐらいの野菜は捨てる事になる。
でも味は一緒と?当たり前だろ。
じゃあ何できれいな野菜しか売れないんだと思う?見た目が悪いとまずそうだから。
みんな知らねえんだよ。
何がうまい野菜なのか。
だったら教えてやればいい。
ほい。
こちらがキュウリ畑になります!あっ足元お気を付け下さい。
まずは村の野菜をお客さんに食べてもらう。
ただしロケーションにはこだわった方がいい。
ターゲットは暇なお年寄りと小さな子どもを持つ家族連れ。
健康意識が高いから収穫体験とか何とか宣伝して激安の観光ツアーを組んでもいいし予約制で無料の試食会を開いてもいい。
キュウリのおいしさはこのイボと白い粉です。
えっ?でもその白いのって農薬じゃないの?いや全然違います。
この白い粉はブルームといってキュウリが元気な証拠なんです。
(一同)へえ〜。
何の変哲もない止村の野菜を少しでもおいしく感じてもらう工夫を考えるんだ。
おいしい?おいしい?直売所ではゆるキャラベジタ坊がお出迎え。
一緒に来た子どもたちが飽きないように徹底的に遊ぶんだ。
ちょっと待ってよ…。
(千秋)はぁ〜。
あれ?あいつ確か研修生の…。
うん千秋君。
畑じゃ体力的に厳しいからこっちで働かせてくれって。
(子どもたち)わ〜!遊ぼう。
ねえ遊ぼうって!次にその値段。
すいません。
これ値段ついてないけどおいくら?この売り場は量り売りになっております。
必要な分をこの籠に入れてレジまでお持ち下さい。
どの組み合わせでも一律100グラム70円で販売致します。
どれでも?どれでも大丈夫です。
もともとは捨てられるはずの規格外野菜。
いっそ野菜ごとの価格差は無視して買いやすさと売りやすさを追求する。
大事なのは止村の直売所でしか食えない名物料理を考える事。
名物料理?君さ「あの畑のあのキュウリが最高にうまいらしいぜ」なんてうわさ聞いた事ある?いや。
でも「あそこのラーメン屋のつけ麺はうまい」だの「どこどこの親子丼は最高らしい」なんて話はよく聞くだろ?確かに。
ねえ。
みんな食べ物の話は大好きなんだよ。
フェイスブックにツイッターよくOLなんかが食いもんの写真アップしてるだろ?でも名物料理なんて誰が考えるんですか?いよっ!私!?そしてホッ!私もけぇ?無理無理無理無理…。
できるできるできる。
できない。
やる。
止村のサラダ丼です。
特製のお漬け物が載ってますのでよく混ぜてお召し上がり下さい。
ちょっとあなた。
はい。
これすっごくおいしいじゃない。
お代わりお願いね。
はい。
ありがとうございます。
ばあちゃんばあちゃんおいしいって。
お代わりだって。
急いで急いで。
お待たせ致しました。
はいサラダ丼でございます。
どうぞ。
ごゆっくり。
(セミの声)
(客)おいしかったです。
どうもありがとうございました。
またお越し下さい。
すごいすごいすごいすごい…。
売り上げまとまった?ちょっと待って。
計算中。
出ました。
この1か月の売り上げは302万1,180円。
目標達成です。
やった〜!すごい!超したよ超した…。
やったね千秋君。
売り上げは302万1,180円で目標達成です。
お〜。
おおやったな。
(鈴木)まぐれじゃねえらな?今回たまたま人がたくさん来たというだけでまぐれとかじゃ…。
まぐれでもいい。
まぐれでもたまたまでも私…何かドキドキしたんだよね。
畑にも直売所にもたくさん人が来て子どもたちも来て。
うれしかった。
うちの野菜もみんなの野菜もお客さん喜んで食べてくれて。
そういうの私初めて見たから。
こんなお祭りみたいな事はもうないって思ってました。
お客さんみんなここをどんな村だと思ったかな。
また来てくれるかな…。
(定晴)分かったよ美穂。
売り上げの事もあるけんど確かにこの1か月村が元気だったもんな。
俺はもうそれだけで十分だ。
なあ?まだまだこれからですよ。
いつまでも規格外の野菜だけじゃ勝負できません。
品質は商売の肝です。
売り上げを安定させるためには野菜の品質向上更に出荷量を安定させてもらわなきゃ困る。
そのためには皆さんの協力がどうしても必要なんです。
もう全員そのつもりでいるよ。
販売契約書。
全員の署名入り。
ただ…菅原さんの署名だけもらえなくて。
菅原さん?
(定晴)認めたくねえだらな…。
最初失敗した直売所上立って旗振ってたの菅原さんだから。
どした?どうも。
初めてじゃねえか?うちの畑入んの。
ええ。
一男だって結局は一回も足入れねえで死んじまった。
今の若いやつら仲良しこよしでみんな協力し合ってやろうとすっけど俺たちの時はそうじゃなかった。
近くで見るとやっぱ違いますね。
ああ?おやじが一番うまいと思ってたけどいい勝負です。
バカ言え!俺が一番うまいわ。
俺も菅原さんに負けねえようにやります。
でも今は村の存続を一番に考えたいです。
村が無くなったら勝負どころじゃないんで。
ねえ…菅原さんの署名もらってきてよ。
やですよ怖いもん。
俺だって怖いよ。
はあ〜?・
(菅原)邪魔すっど。
約束を守りに来た。
負けは認めた。
おめえらの言う事以外は聞けんからな。
やった〜…。
やった〜!ありがとうございました。
菅原さん説得してくれて。
畑見に行っただけだ。
お願いしますよ。
最後の署名。
あんたの言う事聞いてたら有機野菜売り物になんのか?約束します。
俺は野菜死ぬ気で作るからあんたも死ぬ気で売ってくれ。

そして多岐川さんはその数日後村から姿を消した
こっちこっち!キャベツ!
(千秋)もう返してよ!
直売所が話題になったのは最初の1か月だけだった
(鉄平)こんちは〜!今日も駄目?
(瑞希)ちょっと危ないんだけど。
(佐藤)よう久しぶり。
社長の佐藤さんだけですよ。
そうやってちゃんと目合わせてくれるの。
土橋も秋山も見て見ぬふり。
(佐藤)驚いただけだろう。
突然創設者が現れたんだからな。
一緒に苦労した仲間なのに?金貸しの北見が捜してたぞ。
会ってきました。
じゃあ返済したんだ?800万だっけ?ひと事みたいに言うなよ。
あんたにだまし取られた出資金だぞ。
で?用件は?あんたの顔見て気合い入れ直そうと思ってね。
新たな仕事を始める前に。
ひともうけしてきますよ。
またお会いしましょう。
正登さん!こっち終わりました。
あがっていいぞ!
(2人)はい。
おう。
おう…。
多岐川からまだ連絡ねえの?借金返すって言って行ったきりない。
俺らだまされたんじゃねえか?やめてよ。

この時はまだこれから村に何が起こるかを私たちは誰も知らなかった
・「生まれた場所飛び出してみた」・「人の波の渦に飲まれ泣いた」・「見上げれば突き抜けるようさBlueSky」・「気まぐれなトンビヒュルリラと宙を舞い」・「ハイカットスニーカーにブルージーンズなぜか急にIneed休日」・「GoodtimeさGoodvibesここが正真正銘MyTown」・「人の波に疲れこの波乗りにまた流れ着いたこの海岸」・「思い返せばそりゃ笑って話せるような」・「そんな想いばっかじゃない」・「けどわかんないのは未来さ最後は笑顔したいさWhat’sUp!」・「立ち寄る懐かしいコンビニ」・「何も変わらぬその顔ぶれに」・「どこか『お帰り』とノスタルジー」・「心で『ただいま』こぼれた笑み」・「小さな小さな」・「夢の階段を登ろう」・「叶うかなんか」・「分からないけど」・「信じよう信じろ君のすぐ近くのもの」・「味方も敵もあるか」2015/02/07(土) 21:00〜22:00
NHK総合1・神戸
土曜ドラマ 限界集落株式会社(2)「多岐川の秘策」[解][字]

謎のコンサルタント多岐川(谷原章介)によってついに村の再生計画が始まる!だが、正登(反町隆史)はじめ実直な村の農家たちは多岐川の強引なやりかたに対立する。

詳細情報
番組内容
廃村寸前の止村に突然現れた謎のコンサルタント多岐川(谷原章介)は、奇抜なアイデアで村を再生する、と豪語する。菅原(寺田農)はじめ村の農家たちは、旧来のやりかたしか知らず多岐川と対立する。一方帰還した正登(反町隆史)は不安定な有機農業の収入ではとても生きていけないことを知り、有機農業を諦めることを決意、一男(井川比佐志)の畑を守りたい娘美穂(松岡茉優)と衝突する。
出演者
【出演】反町隆史,谷原章介,松岡茉優,平泉成,寺田農,長山藍子
原作・脚本
【原作】黒野伸一,【脚本】櫻井剛

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
サンプリングレート : 48kHz

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