あのクラシックの名曲をあなたのものに。
「ららら♪クラシック」今回は作曲家たちの恋愛を見つめる名曲集です。
昔も今も恋愛は名曲の源。
もちろんクラシックでも…。
女性にモテモテ!不倫の恋から自分の曲を磨き上げていった…仕事も人生も彼女一筋で成功を手にした…かなわぬ思いを胸に秘め続けた恋に奥手の…ゲストは恋愛のスペシャリストベリッシモさん。
独自の恋愛論も飛び出します。
とりあえず自分の…今日は恋する男たちが奏でる甘〜いメロディーに浸ってみませんか。
「ららら♪クラシック」今日は名曲集。
もうすぐバレンタインデーという事でテーマは「作曲家たちの恋愛」です。
作曲家たちの恋愛を巡る多彩なエピソードとともに彼らの恋と深く結び付いた名曲を味わってみたいと思います。
楽しみですね。
では今日のゲストです。
タレントで料理研究家のベリッシモ・フランチェスコさんです。
(一同)よろしくお願いします。
いいね恋愛。
今日はテーマにぴったりのゲストを。
今日は恋愛と音楽がテーマなんですけれども恋愛と音楽というとどんなイメージでしょう?僕の中はやっぱり美しい女性とおいしいごはん食べに行った時にこうBGMが流れてるんですね。
だからまあ恋愛のためにこういうちょっといい雰囲気のレストランとかにいてそしてそういうきれいな音楽が流れると。
パッと浮かぶのはそういうイメージですね。
では最初の作曲家の方なんですがモテモテの人から始めましょう。
ハンガリー生まれドイツで活躍した作曲家フランツ・リストです。
リストは「ピアノの魔術師」とも呼ばれる19世紀を代表するピアニストでもあったんですけれどもルックス抜群。
彼の演奏で興奮して失神してしまう人も続出するぐらいスーパースターです。
こんなモテモテだったリストなんですけれどどんな女性とどんな恋愛をしたと思います?複数の女性と楽しい時間を過ごしてもしパートナーがいれば真面目につきあうんだけどとりあえずこう遊びまくる人の顔かな。
なるほど。
ご自身とは似てるタイプ?いやいや!僕真面目ですよ。
何をおっしゃってるんですか。
僕ねもう美濃さんだったら真面目。
まずはリストの恋愛模様から。
実はリストの作品には恋によって大きな変貌を遂げた名曲があるんです。
その曲とはイタリア語で「鐘」を意味する「ラ・カンパネラ」。
リストが初めてこの曲を書いたのは21歳の時。
ピアノの名手として名をはせていた彼ならではの超絶技巧をアピールした曲です。
この曲を書いたあとリストはすぐさま恋に落ちます。
お相手は…社交界の花形だったマリーは夫がいる身でしたが2人は道ならぬ恋に落ちてしまいます。
とうとう駆け落ちした2人は人目を避けヨーロッパ各地を旅しました。
この愛の逃避行のさなか小さな町の教会で聞いた鐘の音が「ラ・カンパネラ」の第2稿を生み出すきっかけとなります。
(鐘の音)第2稿は第1稿の余分な音がそぎ落とされ美しい鐘の音をより強く印象づける作品となったのです。
更にこの曲を発展させたのがリスト35歳の時の恋。
今度のお相手は…彼女はリストを心から尊敬していました。
彼も会話を重ねるうちに聡明なカロリーネに惹かれ2人の距離は徐々に縮まっていきます。
リストを大きく変えたのがカロリーネの言葉。
ピアニストとしての忙しさにかまけていないで…こうしてリストは作曲活動に専念するようになったのです。
そして生まれたのが…ピアニストとしての技術をいたずらに誇示するのではなく音楽全体の構成を意識して作られています。
恋愛によってリストは人気ピアニストから真の作曲家へと羽ばたいていったのです。
それでは2度の恋を経て磨き上げられた「ラ・カンパネラ」最終稿をお聴き下さい。
いかがでした?すごいね。
この曲は3段階でレベルアップするんだけど私も…例えば同じカルボナーラでも15年前のカルボナーラと今のカルボナーラ全然味が違う。
今の方が絶対おいしいね。
でもそれは作るパートナーがいたから。
彼も言われたじゃないですか。
そういう…美濃さんはどうですか?でもやっぱりそういうふうに助言してくれる人はいいですね。
何か誰も言えないような事をビシッと。
えっ!え?美濃さんと合いますね。
あら…。
作曲家は一般的に恋愛がうまくいってる時の方がいいんですか?大体おおまかに言うとやっぱりうまくいかない方が…そうですか。
小説家は一般的に言われてるのは逆なんですよね。
不幸な恋愛の最中はもうゴタゴタで大変で書けないのでよくないというふうに言われてますね結局。
ベリッシモさんは逆にモテて楽しい気持ちを料理で表現する。
そうですね。
料理はやっぱり恋愛がうまくいっている方が絶対いいですね。
やっぱりパワーが出るんですね。
体の中心からのパワーが出ますので。
それ分かる気がするなあ。
続いて紹介するのはですねフランスのとっても変わった個性的な作曲家サティーです。
サティーは19世紀の終わり頃からパリで活躍した作曲家ですが時代を先取りするようなね結構革新的独創的な試みをいくつも行っているという作曲家ですね。
サティーはねシャンソン酒場…まあ酒場でピアノを弾いて生計を立てていたんですけれども私生活の面では非常に気難しくて人づきあいも苦手だったそうなんですね。
いつもスーツで山高帽をかぶってらっしゃっておうちにはこうもり傘が100本同じ物が残っていたんです。
でもこの格好で酒場でピアノを弾いてるってかっこいいといえばかっこいいですけどね。
そんなサティーはどんな恋をしたのでしょうか。
そんな言葉を残したサティー。
恋愛上手ではありませんでした。
しかし26歳の時生涯一度の大恋愛を経験します。
お相手は1つ年上で子持ちの画家…ルノワールやロートレックなどのモデルを務めながら彼らと次々と浮き名を流した恋多き女性でした。
恋に奥手なサティーはあっという間に情熱的なシュザンヌのとりこになってしまいました。
間もなく2人の暮らしが始まります。
五線紙の上にシュザンヌの似顔絵を描いたり彼女の名前をささやくメロディーを書いたり愛の日々を楽しみました。
しかしシュザンヌはサティーの友人ともつきあい始め2人の中はたった5か月で破局を迎えます。
この恋愛について彼が書いたメモが残っています。
1893年…メモにはシュザヌの髪の毛が貼り付けられていました。
大失恋から7年後彼が書いたのが「あなたが欲しい」。
今日はピアノの演奏でお聴き下さい。
いかがですか?こちらは。
過去の思い出の中で生きてる感じがするんですね。
過去がよかったっていう。
彼女と半年ぐらい?5か月ぐらいですね。
最初の5か月自分の未熟な経験で言うと一番盛り上がる。
最初一番盛り上がりますので多分その一番盛り上がってるところをすごくうまく表現してると思うんですね。
サティーのように失恋をしてそれが肥やしになって何かいい事があったみたいな経験はベリッシモさんあります?もちろん。
特に10代の時に失恋いっぱいしたんですけどやっぱりそれもプラスの意味で…だから失恋してなぜ失恋したのか自分がどこが良くなかったとかそういうのを考えて…大人になってから病気にかかると大変って言いますからやっぱりベリッシモさんじゃないけど10代の頃にいっぱい傷ついとくといいんじゃないですかね。
あと僕いつも言うのはとりあえず自分の…つきあうっていう経験が大事。
お互いにプラスになるかもしれないし。
でも本当にそうですね。
それでつきあって本当にその人が好きになるって事もありますからね。
それでは今日最後の3人目となるのはウィーン生まれの作曲家で世界的なバイオリニストクライスラーです。
7歳でねウィーン高等音楽院に入学して10歳でもう卒業してしまうんです。
首席で。
その後世界を股に掛けて大活躍したというこのクライスラーさんなんですけれども。
ずっと「神童」とか「天才」って言われ続けて生きてきてその人がどんな女性を選んでどういう恋愛をするのかって想像してみてもらえます?ずっと「天才」って言われて?大変だな。
天才…。
だからイタリアは特にルネサンスの時にたくさんの天才が現れてその時はみんなスポンサーがついてきたね。
だからスポンサーがつくんじゃないですか?スポンサーがついて女性もいっぱい集まってくる。
そう。
最後は…26歳のクライスラーは船旅の途中聡明なアメリカの女性に出会いました。
5つほど年上のハリエット。
2人はたちまち恋に落ち船を下りる時には結婚の約束までしていました。
独身時代のクライスラーは酒やギャンブルが大好き。
また音楽家でありながら大の練習嫌い。
ハリエットはそんなクライスラーの怠惰な生活を全面的に立て直す…まずはお酒。
禁止!音楽に関係のない趣味も…禁止!そしてギャンブルも…禁止!また練習嫌いの彼を部屋に閉じ込めバイオリンの練習をきっちり行うよう…これを見た周りの人たちは…「ハリエットはクライスラーの楽しみを奪っている!」。
「2人の結婚生活がなぜ続くのか全く理解できない!」。
でも彼女はこ〜んな活躍もしました。
演奏会の時には楽屋に押し寄せる…出演料を引き上げるよう交渉。
ハリエットあってこそクライスラーは作曲や演奏に励む事ができたんですね。
ハリエットは…一方クライスラーは…う〜んどうですか?タレントさんのマネージャーみたいな存在ですね。
でもいますよね男の人でね。
きちんとあれこれだめ出しをしてほしいってタイプの人。
それも愛の一つの表し方ですね。
表現のしかたですね。
例えば本当に何も愛がなかったら基本的に無視しますから…今日はいろんな作曲家のタイプ3人のタイプを見てきましたがご自身はどのタイプに属していらっしゃいますか?僕完全にリストですね。
リストは今の自分で…昔の自分はサティー。
じゃあこのあとはもしかしたらクライスラーになって…。
いやクライスラーは関係ないね。
アハハハ!関係ないんだ。
それでは最後に愛といえばこの曲クライスラーの「愛の喜び」をお聴き下さい。
「SWITCHインタビュ−達人達」。
2015/02/07(土) 21:30〜22:00
NHKEテレ1大阪
ららら♪クラシック「ららら♪名曲集〜大作曲家たちの恋愛事情〜」[字]
今回は大作曲家たちの恋愛を見つめる名曲集。不倫の恋、かなわぬ恋、彼女一筋のラブラブな恋…。昔も今も恋愛は名曲の源。恋する巨匠たちの甘いメロディーに耳を傾ける。
詳細情報
番組内容
今回は、大作曲家たちの恋愛を見つめる名曲集。昔も今も恋愛は名曲の源。不倫の恋から自分の曲を磨き上げていった女性にモテモテの作曲家、仕事も人生も彼女一筋で成功を手にしたラブラブな作曲家、かなわぬ思いを胸に秘め続けた恋におくての風変わりな作曲家…。巨匠たちの恋愛をめぐる興味深いエピソードをひも解きながら、ゆかりの名曲・名演奏にじっくりと耳を傾ける。
出演者
【出演】ベリッシモ・フランチェスコ,ピアニスト…ニコライ・ホジャイノフ,ピアニスト…高橋アキ,バイオリニスト…奥村愛,ピアニスト…加藤昌則,【司会】石田衣良,加羽沢美濃,【語り】服部伴蔵門
ジャンル :
音楽 – クラシック・オペラ
趣味/教育 – 音楽・美術・工芸
劇場/公演 – ダンス・バレエ
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音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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