お疲れ。
おうミヤザワ!富澤だよ。
富澤か。
突っ込ませるんじゃないよ俺に。
これ今月の「未来塾」の台本。
「人工林のチカラ」。
人工林っていわれても何かピンと来ないね。
甘いなお前。
人工林知らない?つまり木を育てて利用する事は俺らと結構関わりがあるんだ。
例えばこの鉛筆!ああ鉛筆。
木から出来てるもんね。
木で出来てるでしょ。
そして今渡した台本。
紙も木から出来てるね。
そうでしょ。
そしてお前が今まさに食べようとしてるシナモンロール!さすがにシナモンロールは関係ないでしょ?関係ないと思ってるの?シナモンって何から出来てるか知ってる?クスノキ科の木の皮から出来てるんだよこれ。
何言ってるか分かんないな。
何で分からないんだよ。
とにかく机も椅子もティッシュも全部木から出来てる訳。
お前の鼻も。
鼻出来てねえよ。
ピノキオか俺は?そう。
そうじゃねえんだよ。
違うの?関係あるのね?人工林。
全部木から出来てる。
分かりました。
始めましょう!始めるか!東北発☆未来塾応援団長のサンドウィッチマンです。
どうも。
今月の講師は誰ですか?ちゃんとやる気になったんですね?いやなってないです。
なってねえのかよ。
今月の講師は林業家の速水亨さんです。
日本林業界のカリスマっていわれてる方なんですね。
さすがカリスマですね。
首のネジネジが格好いいですね。
ネジネジはあんま関係ないですね。
カリスマってどういう事?こちらをご覧下さい。
これが速水さんが育てた人工林です。
これが人工林なの?そうそうそう。
明るくていろんな木が生えてるね。
天然の森みたいだね。
そうなんです。
カリスマが管理すれば人工林も美しい森になるんです。
さすがネジネジ。
ネジネジはいいよ。
400年生の木を300年先に育ててやろうってのはさやっぱりロマンだしそれがやっぱりすごい使命感。
400年の木をつくるとか木と会話ができるとかただ者じゃないねこのネジネジおじさん。
ネジネジおじさんって言うな。
カリスマ林業家の方なんですからね。
東北の若者たちが速水さんから人工林を育てる極意を学びます。
東北発☆未来塾!皆さ〜ん日本にはどれくらいの森林があるかご存じですか?なんとなんと国土の7割。
世界でもとても珍しいんです。
その森林の5分の1が東北地方にあります。
東日本大震災は森林にも大きな被害を与えました。
津波をかぶり枯れてしまったり製材所や林道が流されたりしたんです。
でも山に残された樹木のチカラは失われていません。
このチカラを生かす事は復興に欠かせない事です。
人工林のチカラを学ぶ未来塾。
カリスマ林業家速水亨さんのホームグラウンド三重からスタートです!カリスマから直接学びたいと東北や関東などから5人の若者が集まりました。
林業を学んでいる学生や教育に森林を取り入れたいと考えている学生。
更には木の遺伝子を調べている林業女子も参加!
(一同)おはようございます。
ようこそおいで下さいました。
速水です。
速水さんは江戸時代から200年以上続く林業家の9代目。
林業を学ぶ学生たちにとっては憧れの存在です。
速水さんの林を見に行きたいっていうのとあと速水さんの話を直接聞きたいと思って参加しました。
お願いします。
私も高校生の時から速水さんの事を知ってて楽しみに来ています。
さすがのカリスマもちょっと照れちゃってます。
よろしくお願いします。
じゃあしばらくの間みんなで一緒に林業を勉強したいと思いますのでよろしくお願いします。
(一同)お願いします。
さあ行ってみよう!きれいでしょ。
樹齢100年を超える速水さんの人工林。
中には200歳の木もあるんです。
速水さんが育てるのは住宅の柱になるようなヒノキやスギといった針葉樹。
今更なんですが人工林とは種をまいたり苗木を植えるなど人の手によって育てられた林の事です。
手入れが行き届いていない人工林だと薄暗く地面がむき出しになってしまうんです。
でも速水さんの人工林は違います。
光がたっぷり差し込み下草が豊かに茂って地面が見えません。
こんな林を歩くと癒やされそうですね。
気持ちいいでしょ?人工林歩いてて気持ちいいってのは大事なんだよ。
そういう森づくりをみんなが目標にしたいっていうのが僕の思いがあって僕から言わせてみれば本当に美しい森っていうものをまだみんな知らないんじゃないかと思うのね。
ここがベストとは言わないけどやっぱりきれいだよね。
そういう森が東北でもね。
そういう森づくりが安定してくると日本人の森林観っていうのもまた変わってくるような気がするの。
じゃあちょっとこっちへ入ってきてもらってまずねふかふか感をちょっと味わってみてよ。
足でも手でもいい。
ふかふか感味わってみて。
ふかふかでしょ。
これヒノキの木の下だからね。
批判されてる人工林のヒノキの木の下だから。
それでちょっと掘ってみて。
掘ると順次木が腐っていくというか…。
ふかふかなのは葉っぱが腐って出来る腐葉土のせい。
養分が豊富です。
大体あなたの足の下に5,000匹ぐらい見えるような生き物がいるから。
それが活動して落ちてきたものを腐らせていく訳。
やっぱり林業やってる以上はそういう事をやっぱり意識してなるべく…。
速水さんは商品となる針葉樹の中にあえて広葉樹などいろいろな植物を共存させています。
養分を十分に行き渡らせ丈夫な木材を育てるためです。
この美しい人工林はどのようにつくられているのでしょうか?それを教えるために速水さんが塾生を案内したのはこれから育てていく若い人工林。
地面を見て下さい。
根っこが浮き上がってるでしょ。
本来根っこっていうのは土に埋もれてなきゃいけないんだけど枝と枝が密着しちゃって光が入ってこない。
そうするとこうやってこう根っこがむき出しになってこれ土壌が流れ出した証拠ですね。
間伐とは地面に太陽の光が届くように余分な木を切る事。
やっぱりまず切るのは枯れた木なんですかね?もう能率的にいったらもう枯れた木は枯れた木。
枯れた木は生物多様性からしたら次第にこれに虫が集まってそこに鳥が集まって生物多様性としてはプラスだから。
へえ。
まず幹の太さや形などから残す木を見極めます。
そしてその木の根元まで光が当たるよう邪魔な木を切っていきます。
切る前に上の様子見といて。
切ったあととどう変わったか見といて。
美しい林をつくるには間伐がもっとも重要だと速水さんは言います。
そこで林業女子の2人間伐に挑戦!押す時は力を抜いて。
斜めになってる。
大学で林業を学ぶ佐藤さんも木を切るのは初めて。
他の木に当たらないように倒さなくてはいけません。
来てる来てる!お〜!きれいに切れました。
間伐によって光が差し込むと木が大きくなり地面には下草が育ちます。
下草は土が流れるのを防ぐだけでなく虫や小動物の住みかとなり生物の多様性をつくります。
こうして丁寧に育てた人工林は厳しい国際基準をクリアしています。
速水さんの丸太に付いているFSCマーク。
「環境に優しいか」。
「再生可能な手入れを十分にしているか」。
56もの厳しい基準をクリアした森林の木材にだけ与えられるマークです。
温暖化対策を話し合った地球サミット。
この会議をきっかけにFSCは発足しました。
これからの林業にはFSCの考え方が不可欠だと思った速水さんは今から15年前この認証を取得。
日本で初めてでした。
速水さんの読みどおり日本でもFSC認証の木材でノートや紙パックなどの製品を作る企業が増えてきています。
世界的にはアメリカ大統領の就任式の招待状にFSC認証された紙が使われるなど現在112か国に普及しています。
最後に行くのはカリスマが特に大切にしている人工林です。
速水さんの林業家としてのノウハウと哲学が詰まった林だといいます。
ここ。
これね切ってもう4年。
3年目か。
4年目かな。
どうですか。
切ったばかりと雰囲気変わってきてるよね。
すごいきれいですね。
すごいまっすぐに伸びてる。
感じいいでしょ。
きれいです。
速水さんのおじいさんやひいおじいさんが植えたスギやヒノキたち。
代々間伐を繰り返し大事に育ててきた樹齢100年の人工林です。
この林にカリスマは夢を持っています。
これはね私の知人っていうと失礼なぐらいの方なんだけど伊藤延男っていう法隆寺を世界遺産にするために非常に尽力されたもう90歳超えた文化功労賞をとられた先生なんだけど。
建築家の先生。
でその先生と親しくてですね「速水君法隆寺はね1,000年少したってる」。
まあ1,300年たってる。
「3分の1木を取り替えてるんだよ。
その計算でいくとあと2,000年でちょうど全部取り替えるんだよ」って。
「それまでどうだね君ヒノキはちゃんと供給できるかね」って言われてさ。
2000年先の話だからね。
う〜ん。
林業ってちょっと先はっていうと5年ぐらいでねもうちょっと「まあそうだそのうちな」とかいうと10年ぐらいでね。
「将来はね」っていうと50年ぐらいいってね。
でこう頭の中のイメージは100年先とかそのぐらいをこう常にイメージしながら木を育てていく訳ね。
そのイメージっていうのはものすごく大事でところが2,000年先って言われて結構ショックで。
「2000年先か〜」と思って。
で「でも先生その2,000年先なんて日本ないんじゃないですか?あるかないか分かんないじゃないですか?」って言ったら「いや速水君世界遺産っていうのはね人類が生存するかぎりそれは人類の宝だってみんなで決めたんだから2,000年先でも残さなきゃいけないんだよ」って言われてで「そのためには法隆寺は日本のヒノキで造ってあるんだからヒノキを育てる君たちは何かそれは考えてもらわないとね」と言われて。
ほうほうそう来たかみたいな感じがあって。
300年おきに行われる法隆寺の大規模な修理。
その時にどこよりも良質な樹齢400年のヒノキを提供したい。
それがカリスマ林業家の夢です。
多分こいつらの中で400年まで粘れるのはまあ4本ぐらいだよね。
まあ6本ぐらい残ってるかも。
こんな木がポツポツポツポツとあってでまた下に植えると。
何かすごいこうねいいじゃない。
それはやっぱりさヒノキを育てる者の使命みたいな気持ちになって林業家の使命としてちょっとこれ商売抜きにやんなきゃいけないなっていう思いがあって始めたんだけどね。
何か所かやっているのよ実は。
他でも。
まあもうけたいんだよ。
こんな木が高く売れればいいなと思うんだけどでもまあああやって枯れちゃうしリスクもあるから。
それでも何かせちがない世の中で400年生の木を300年先に育ててやろうっていうのはさやっぱりロマンだしそれがやっぱりすごい使命感って思っててぜひ見てもらいたいなと思ったんだけど。
どう思います?そのストーリーも含めて。
今からもうそういうのイメージしてるんですね。
僕?頭ん中もう出来ちゃってるよ。
どれが生き残るとかもうそういうのが何か見えてたりするんですか。
いや〜それは分からんね。
木と会話をしながらだね。
気持ちいいじゃない。
空見てたって幸せでしょ。
300年先の話って300年先だけを思ってると非現実的なんだよ。
実際非現実的だよ。
400年生の木っていうのはこの今残ってる100年の木は誰かが100年前に植えてないかぎり400年には絶対なり得ない。
だからそういう意味では400年の話300年の話あるいは100年の話なんだけど…。
これしかないんだよね。
400年の森があって単純に感動なんですよね。
自然への畏敬の念じゃないですけどすごいなって。
ロマンを感じました。
長いスパンで森っていうものを見ているその速水さんの見方とか考え方っていうのはすごい刺激を受けました。
自分もああいう森をつくっていけたらこれから何か次世代につながるようないい森をつくれたらすごくいいだろうなって思います。
いや〜2,000年先を夢みる男のロマン。
ちょっと人工林に対するイメージが変わったね。
なるほどね。
でもロマンだけじゃ俺は満足しないよ。
やっぱりもうからないとね。
嫌な顔してるなお前。
任せて下さい。
来週は林業のカリスマが利益を生み出す極意を伝授します。
口八丁手八丁でいかにこの木を高く売るかって事ね。
そんな訳ない。
そういうふうに見えないでしょあの方はね。
安い輸入木材に対抗できる極意があるんです。
そんなの教えちゃっていいの?いいんです!お楽しみに!2015/02/07(土) 11:20〜11:40
NHKEテレ1大阪
東北発☆未来塾 速水亨 人工林のチカラ▽カリスマ直伝!美しい人工林の育て方[解][字][再]
林業のカリスマ・速水亨さんを講師に、被災した「森」の復興を学ぶ。三重の「速水の森」は下草が繁茂し針葉樹の間に広葉樹が生える林業家あこがれの的。その秘密に迫る
詳細情報
番組内容
「人工林ってピンとこないな」と言うサンド富澤に対して、人工林の大切さを熱く語るサンド伊達の楽屋トークからはじまる今回の未来塾。講師は林業のカリスマで江戸時代から続く林業家の9代目・速水亨さん。全国的な林業の不振に加えて大震災で大きな痛手をおう東北の森の復興を4回に分けて考える。初回の舞台は三重の「速水の森」。スギやヒノキを育てる人工林だが、天然林のような様子に、語りの川島海荷(9nine)も感心!
出演者
【出演】林業家…速水亨,サンドウィッチマン,【語り】川島海荷
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
趣味/教育 – 園芸・ペット・手芸
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
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