パルテノン神殿が街の中心にそびえ立つギリシャの首都アテネ。
神殿に程近いレストランを訪ねました。
オーナーシェフのマリアさん。
素朴な家庭料理がとってもおいしいと評判のこちらのお店。
マリアさん手作りのメゼと呼ばれる前菜が人気です。
今回マリアさんに作ってもらうのはギリシャではなく日本のお漬物「福神漬」です。
七福神だから7種なんですって。
さあ妄想お願いします。
お客さんも注目。
おっとお客さんにむちゃぶり。
すると…。
翌朝。
やって来たのはアテネ最大の市場の魚売り場。
威勢のいい声が飛び交っています。
買ったのは上顎がググッととがったこの魚メカジキです。
レストランに戻って調理開始です。
タマネギをたっぷりのエキストラバージンオリーブオイルの中へ。
黒と青のオリーブの輪切りを入れて混ぜます。
続いてトマト。
お客さんのヒントで思いついたワインを入れました。
幸せを祈ってコリアンダーの種を入れました。
更にキュウリのピクルス赤パプリカのピクルスを切って鍋に入れて煮込みます。
ギリシャらしい7種類の食材をセレクト。
…と言って十分煮込んだ野菜をバットに敷き詰めます。
その上に市場で買ってきたメカジキの輪切りを載せました。
力と富のシンボルのメカジキを野菜煮込みでサンドイッチ。
更にレモン汁をかけて漬け込みます。
これが「福の神の漬物」なんですね。
30分後マリアさんが店特製の窯を開けました。
そこへメカジキの漬物を置いた。
熱した石の熱がドーム状の窯に広がって中からふっくら焼く事ができるんですって。
窯で焼いている間にマリアさんなぜかお米を洗い始めました。
そして炒めたタマネギが入った鍋に投入。
更に手を伸ばしてカレー粉。
ひょっとして…。
カレー粉を入れてレモン汁を加えてリゾットにします。
えっこれがカレーライスですか?自分流のカレーライスまで作って下さるなんて。
メカジキの「福神漬」もふっくら焼き上がりました。
盛りつけです。
マリアさん風カレーライスを浅い鍋に入れて押し込みます。
鍋の上に皿を…。
ひっくり返した!…とそこへメカジキの「福神漬」を丸ごとカレーライスの上へ。
今度はコーヒーカップでカレーライスを型抜き。
メカジキの上に載せました。
トップにオリーブを。
神々の国ですね。
マリアさんが作った…野菜煮込みは野菜のうまみがたっぷり。
ピクルスの甘さとオリーブの渋みがアクセントに。
特製の窯で焼いたメカジキはふっくら。
じっくり漬かっているので野菜の味が移って甘酸っぱさがたまりません。
マリアさんがベタぼれのペリクリスさんが試食です。
あっいい男!渋い。
お二人さん日本の「福神漬」とカレーライスです。
ペリクリスさんがすぐ手を伸ばします。
固まるマリアさん。
厳しいなぁ。
この後本当に夫婦げんかが始まったのでした…。
さあさあ始まりました「妄想ニホン料理」。
おなじみの日本料理を海外の料理人がごくごく簡単なヒントだけを頼りに作る作る!今回のお題はカレーライスのお供「福神漬」。
番組初登場のギリシャそして中国の料理人が見た事もない「福神漬」に挑戦します。
これは日本人もギョギョギョギョギョ!華麗なる妄想料理が誕生する異文化交流クッキングバラエティーであ〜る。
全然違う形になってましたけどね。
まさか輪切りの魚が出てくるとは思いませんでしたね。
旦那さんの全否定とね。
びっくりしました。
大ファンなんです。
ありがとうございます。
ちょっと待って。
ほんとに命懸けて作ってますんで。
(小島)成り済ましだ。
だまされるとこだった。
水の都揚州。
薄味繊細な揚州料理で知られ歴代皇帝たちをとりこにしてきた美食の街です。
この町に広東から包丁一本で殴り込みをかけた男がいる。
ふらりと現れたのはどこか昭和の任侠映画を思い出させる…謝さんの斬新なメニューは揚州っ子をあっと言わせ一二を争う人気店に。
中でも人気なのが…来ましたカレー!だったら「福神漬」の面白いアイデアがあるに違いありません。
では謝さん早速「福神漬」の妄想お願いします。
そんな言い方してる?謝さん早速舎弟…じゃなかった弟子を動かします。
兄貴の命令で舎弟が手際よく料理に使う食材をそろえていきます。
こちらが「福神漬」を作るために用意した7種類の食材。
メインの食材にはこちらのヒラメを用意。
初めて見たこんなの。
魚は中国で福を呼ぶ縁起のよいものとされています。
そしてぎんなん。
大きな財産を成す福の果実とされているんです。
「やす」とかさ…。
いきなりぎんなんに砂糖をお見舞いだ!何してるんですか?福を呼ぶぎんなんを砂糖で漬けたわけですね。
続いてヒラメをおろしていきます。
謝さんヒラメの身の部分だけくりぬいて取り出しました。
何とも珍しいさばき方ですね。
大きな中華包丁一本で器用にヒラメをおろし更に切った身をフグ刺しのように薄く引いていきます。
訳し方。
切った身を卵白塩かたくり粉で20分程度漬けておきます。
「漬けてみました」かもしれないでしょ。
野菜の準備を始めた謝さん。
それを直立不動で見つめる舎弟の呉くん。
いよいよヒラメとの死闘編。
鍋を火から外し漬け込んでおいたヒラメを入れていきます。
全部の身が入ったら再び鍋を火にかけ徐々に温度を上げていきます。
こうする事で身が硬くなるのを防ぐのです。
そこに湯通ししておいた野菜を投入。
さっと油通しをする事で野菜の色をより鮮やかにそしてうまみを閉じ込めます。
塩コショウで味を調えかたくり粉でとろみをつけておきます。
続いて身の部分をくりぬいたヒラメを油で揚げ始めました。
ヒラメはいつもこういう料理のしかたなんですか?失礼しました。
謝さんどうやら揚げたヒラメをこの形のままお皿に移したいみたいですがヒラメがくっついてうまく取れません。
舎弟大慌て。
兄貴やばいっす!結局ばらばらになってしまいお皿の上で形を整えた事ばらすんじゃねえぜ。
最後にカシューナッツを鍋に投入。
一振り二振り三振り四振り五振り六振りしただけでヒラメの載ったお皿に盛りつければ…。
こちらが謝さんの作った…素揚げされたヒラメの縁側が縁取る色鮮やかな野菜たち。
最低限の火を通す事でヒラメプリプリ野菜サクサク。
ぎんなんを甘く漬けた事で逆に僅かな塩味が際立つ上品な「福神漬」です。
新たに誕生した「福神漬」をシャウ・ウェイさんに再現してもらいました。
うわ〜!うめえ!とろみがおいしい。
野菜もシャキシャキで。
おいしい!やっぱりこれ高温で揚げるんですか?野菜は高温で揚げて魚の方は低温油で揚げるんですよ。
低温によってプリッとした身になります。
ところで皆さんなぜ「福神漬」がカレーライスのお供になったか知ってますか。
カレーのために作られたわけじゃない。
ないんです。
「福神漬」にはこんな歴史があったとさ。
どうした。
分からないよ!今日は「福神漬」の歴史を紹介しましょう。
明治10年ごろ東京・上野で食材屋を営む野田清右衛門さんが10年の月日をかけて新商品を開発。
それが…。
7種の野菜のしょうゆ漬け。
これを試食した当時の流行作家が妄想モワモワ。
「7種の野菜を使っておるのじゃな?では七福神じゃ!『福神漬』と名付けるがよい」と「福神漬」という名前になりました。
時は流れ明治35年ごろ。
ヨーロッパに向かうとある貨客船での事。
船上シェフが客に出すカレーの付け合わせチャツネが切れ困っていました。
チャツネはインド風のお漬物。
そのチャツネの代わりにシェフが載せてみたのが「福神漬」。
カレーとの相性の良さに客の間で大評判。
その船に乗った小林一三という実業家がこの組み合わせを大変気に入り自身で経営するデパートの食堂でこの組み合わせを出したところやはり大評判!その後「福神漬」はカレーと共に日本の定番料理となったのです。
諸説ありますが。
もう近かったんですねチャツネと「福神漬」が。
あの時は似てたって感じなんでしょうね。
代用品が無かったので。
じゃあ元は御飯のお供だったんですかね。
白い御飯の。
やるんですね。
結構甘い感じになります御飯が。
チャーハンにも入れた事があるって。
チャーハンには…はい。
甘くない?「福神漬」。
甘いです。
でもうまいっす。
あの〜…世界遺産パルテノン神殿に祭られているのは知恵と戦いの女神アテナ。
その名を冠するアテネの街で今度はどんな神様が漬けられちゃうんでしょうか。
アテネでトップクラスと呼び声も高い魚介レストランを訪ねました。
ヒゲすてきおしゃれヒゲ。
分かりました。
早速お題を出しましょう。
「福神漬」です。
しばしお口をあんぐり。
そんな事言うの?説明しよう。
ギリシャ神話の神々は愛憎にまみれ人間にまで嫉妬して悪さしたりするのだ。
だからギリシャ人は苦労してきたのだ。
頭をかきながらマノスさん冷蔵庫へ。
出したのはキュウリ。
きのこ。
和名では「セイヨウタマゴダケ」。
そしてこれは?いいえ違います。
ナスパプリカキュウリズッキーニネギセザーリア日本をイメージしたうなぎで七福神ですね。
調理開始。
うなぎ以外の食材を細長く切って塩コショウ。
たっぷりのオリーブオイルで強火で炒めます。
取り出したのは…。
(マノス)スターアニスだ。
白ワインにスターアニス。
オールスパイスを入れて煮詰めワインビネガー。
更にブランデーを入れます。
これで野菜を漬け込む漬け汁完成。
漬け汁を6種の野菜にかけて1時間ほど漬けます。
かなり西洋な香りの「福神漬」になりそうです。
ここでマノスさんお米を鍋へ。
またしてもカレーライスを作るんでしょうか?うん?カレーと「福神漬」をごっちゃにしてませんか?とにかく俺流カレー。
タイムマジョラムなどを入れ混ぜます。
なんと練りわさびを出しました。
わさびにソースを加えて更に混ぜます。
これをカレーと君は呼ぶ?この中に先ほど漬けた漬物を投入。
カレー風漬物が出来上がりました。
ここで七福神最後の食材うなぎ降臨。
うなぎに串を刺して豚の脂身を巻きます。
しょうゆとバルサミコ酢とハチミツで作ったタレを塗ります。
あとはうなぎの串刺しを炭火でじっくり焼きます。
何だかかば焼きみたいです。
お皿にライスを細長く盛りつけてマスタードとわさびのカレーに漬け込んだ野菜の「福神漬」を載せます。
さすが一流店。
更にうなぎの串焼きを載せてごま塩コショウを振ったら…。
ありがとうございます!マノスさんが作った…フワフワのうなぎはタレのしょうゆとハチミツが溶け合いまるでかば焼きのような香り。
スターアニスとブランデーの香り漂う漬物。
身にまとったトマトの酸味をわさびの辛さが追いかけます。
なぜかハヤシライスのような味わい。
ソクラテスも驚く不思議な「福神漬」を林幸子さんが再現してくれました。
マスタードとうなぎ。
おいしいじゃないですかでも。
意外とおいしい。
酸味と辛みがすごいきますね。
辛いけど癖になりません?やめられないです。
辛酸っぱい。
うんエスニック系の味だよね。
うなぎに豚を巻くというのはね。
ちょっと日本人には考えられないようなね。
でも皮が無い分脂が少ないから確かに豚肉を巻くとよりかば焼きの脂っぽさに似てくるかな。
皮が無い。
確かに。
何かおかしいと思った。
再び中国・揚州。
揚州きっての名刹大明寺。
かの鑑真和上が修行を積んだお寺として有名です。
大明寺の精進料理を気軽に食べさせてくれるお店があると聞いて訪ねました。
8年前にオープンしたこちらのお店。
肉や魚を一切使いません。
田うなぎに似せた田ウナギもどき。
青菜があんの青菜万頭。
あ〜うまそう!めっちゃいいじゃん。
本格的精進料理を食べられるお店として健康を気遣う家族連れでにぎわっています。
この厨房を預かるのが去年料理長に抜てきされたばかりの…そして料理長になった胡さんの誘いで一緒に働く事になった副料理長劉さん。
とっても仲良しの2人。
どんな妄想をしてくれるんでしょうか?それでは「福神漬」ポクポクポクチーン!鑑真和上いわく「福の神を漬ける」というヒントはどうするのじゃ?ハヤトウリは中国で仏様の手に似ている事から「仏の手の瓜」と書かれるウリ科の植物。
ところで若い2人よ。
福の神ってどんなイメージなんじゃ?実は中国の福禄寿は福星禄星寿星というトリオの神様。
胡さんが描いたのはその中の寿星。
寿星の特徴は長いおでこと手に持った桃。
2人がやって来たのは近所のスーパー。
「福神漬」を作るための7種類の野菜を買いに来ました。
6種類の野菜を買ったところで事件勃発!どうして桃で代用しようとしたの?結局2人は店の隣にある果物屋さんへ。
無事に立派な桃をゲットしました。
こちらが「福神漬」を作るために用意した7種類の食材。
まずはそれぞれの食材を同じ長さ同じ細さにそろえて切っていきます。
色とりどりのきれいな千切り。
桃の果肉だけ更に細かいみじん切りにしていきます。
桃の甘みに砂糖の甘さをプラス。
その中に先ほど刻んだ野菜を入れ桃の甘い果肉が全体に行き渡るようよ〜く混ぜて漬け込みます。
6つの食材を「福なる桃」で漬け込みました。
桃の甘みが染み込んだら炒めます。
野菜から出た水分をしっかり絞って油を引いた鍋の中へ。
軽く鍋をあおって全体に油を回したら味付け。
味付けは胡さんの指示でほんの少しの塩だけ。
野菜の歯応えを残すようにさっと炒めます。
胡さんお味はいかがです?若い2人を心配してベテランのパートさんが様子を見に来ました。
間に入って味見です。
無事パートのおばさんのOKをもらい出来た料理を桃の器に入れれば完成!おしゃれ〜!
(小島)おしゃれこれ。
一番近い。
こちらがまだ若い2人のシェフが作り出した…桃の器の中には果汁たっぷりの甘くてほんのりしょっぱい野菜たち。
シャキシャキした野菜の食感と時折のぞく柔らかな桃の果肉の絶妙なハーモニー。
辛口カレーの横に添えれば食が進む事間違いありません。
試食してくれるのはマネージャーの趙さん。
お味の方はいかがですか?2人よチームワークが「がんじん」だじょ〜。
文化と文化が出会った時ワッハッハと笑う余裕があれば福の神様も笑います。
皆さんも是非ワッハッハとクッキング!「妄想ニホン料理」また来週お会いしましょう。
カリニヒタ!家族で高速道路をドライブ。
ちょっとノロノロ運転です。
その時!2015/02/06(金) 02:00〜02:30
NHK総合1・神戸
妄想ニホン料理「福神漬」[字][再]
日本料理をまったく知らない海外の料理人が、簡単なヒントだけを頼りに作ったら?生み出される、奇想天外・抱腹絶倒なニホン料理の数々!今回のお題は「福神漬」だ!
詳細情報
番組内容
カレーライスに欠かせない、福神漬。ヒントは、1.“福の神を漬けた”という意味 2.7つの食材を使うのがのぞましい 3.日本ではカレーライスと一緒に食べられる。挑むのは神々の国ギリシャ・アテネの料理人。美人シェフが選んだ7つの食材とは?盛りつけ方はまさにパルテノン神殿!対するは、おいしい漬物で名高い中国の揚州。腕利き料理人謝さんが選んだ福の神にふさわしい食材とは!?おいしい妄想、召し上がれ!
出演者
【出演】小島慶子,澤部佑,【司会】清水ミチコ,栗原類
ジャンル :
バラエティ – 料理バラエティ
情報/ワイドショー – グルメ・料理
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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